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順番
あの日、たまたま目を通した、新聞の読者投稿欄掲載の短歌によって、私の人生は劇的に変わってしまった。 35歳の竹内淳子は、自らの勝気な性格を活かし、新聞社の編集者として充実した日々を過ごしていた。そんな彼女はある日、読者投稿欄の短歌にたまたま目を通す。なんてことのない短歌だけど、どうしてか心に引っかかる。純粋な興味から投稿者探しをはじめていくうちに、彼女の人生は、大いなる「順番」によって捻じ曲げられていく。不条理に激高し、疲弊する彼女を待ち受けているものとは――。 <著者紹介> 髙木弘司(たかぎ・こうじ) 1963年東京都生まれ。高校卒業後に種々の職を経験し、現在は建設現場の作業員。本作はふと思いついた妄想を作品に仕上げた。海外25か国のひとり旅経験あり。 -
純白の殺意
グルメライター水沢風味子・周富徳の殺人レシピ 中華名人・周富徳と料理評論家・門野哲哉の論争に巻き込まれる形になってしまったグルメライターの風味子は、自宅に押しかけてくるテレビのリポーターに辟易していた。そんな騒ぎのなか、なんと門野が仕事場のマンションで死体となって発見される。しかも、なぜか死体には塩がかけられていた…。やがて、第二、第三の事件が起きるのだが、ある不思議な共通項が存在すること気づく。「最初は、塩。次は、砂糖。そして、こしょう?」三種類の調味料が、いずれも事件に関与しているのは、偶然なのだろうか。そして、真相を追いかける風味子は、犯人がひた隠しにしてきた悲しい過去へと辿り着く…。グルメライター水沢風味子が連続殺人事件の謎に肉薄する、長編サスペンス。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。 -
自由研究には向かない殺人
高校生のピップにある招待状が届いた。高校卒業および大学受験に必要な試験のひとつが終わった6月末、友人宅で架空の殺人事件の犯人当てゲームが開催されるという。舞台は1924年の孤島に建つ大富豪の館という設定だ。参加者は同級生とその兄の7人。ゲーム開始早々、館の主が心臓を刺されて殺されているのが発見される。試験後に着手すべき自由研究が気になり、当初は乗り気でなかったピップは、次第に夢中になり、主の姪に扮してゲームを進めていく。ピップの明快な推理を堪能できる、爽やかで楽しい『自由研究には向かない殺人』前日譚!/解説=瀧井朝世 -
自由研究には向かない殺人
大学入学直前のピップに、ストーカーの仕業と思われる不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話や匿名のメールが届き、首を切られたハトが家の敷地で見つかったり、私道にチョークで頭のない棒人間を描かれたり。調べた結果、6年前の連続殺人との類似点に気づく。犯人は逮捕され服役中だが、ピップのストーカーの行為は、この連続殺人の被害者に起きたこととよく似ていた。ピップは自分を守るため調査に乗りだす。――この真実を、誰が予想できただろう? 『自由研究には向かない殺人』から始まった、ミステリ史上最も衝撃的な三部作完結!/解説=吉野仁 -
自由研究には向かない殺人
高校生のピップは、友人のコナーから失踪した兄の行方を探してくれと依頼される。兄のジェイミーは、2週間ほど前から様子がおかしかったらしい。コナーの希望で、ピップはポッドキャストで調査の進捗を配信し、リスナーから手がかりを集めていく。関係者へのインタビューやSNSなども丹念に調べることで、少しずつ明らかになっていく、失踪までのジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理が、事件の恐るべき真相を暴きだす。年末ミステリランキング第1位『自由研究には向かない殺人』続編。この衝摯の結末を、どうか見逃さないでください!/解説=阿津川辰海 -
自由小説集
大きくはない。小さい。それでもきっとこの〝小〟さい〝説〟には、可能性がつねに巡り続けているはずだ ―― のちに治療家に転身した小説家が向き合った三体の人体。そして三篇の中篇・長篇。さらには三流の自画像に直面した「梅波三郎」四篇をも収めた自由小説集。収益からも自由になろうとするチャリティー小説集。ここに収められ、ここからまたはみ出していく……(※本書は「踊りませんか、榊高ノブといっしょに」「イールズ播地郡」「台風全号」のほか四篇のエッセイを収録した合冊版です。) -
情炎
「バカなことを言わないで下さいッ。断じてごめんです」警視庁特別捜査班の鏑木二郎警部補は怒り狂っていた。いかに総監命令とはいえ、エリート捜査官の鏑木に霊能者の指示を仰げというのは、たしかに酷だった。二週間前、世界的に有名な美人ピアニスト・樫山弦美が何者かに誘拐されたが、手掛かりはまったくなく、捜査は難渋していた。そこへ、弦美の父でアカデミア音楽院の院長・樫山俊春のたっての希望で、修善寺に棲む異能の男・北里青州を訪ねなければならない羽目になったのだ。青州は、弦美の失踪直前に、チェロの伴奏によるピアノ演奏を耳にしていた。彼が弦美のネックレスを手にして、その居場所を霊視すると……。長篇ミステリ。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。 -
成巌寺せんねん食堂
長年勤めた小さな会社を退職した千束。部屋の掃除をすませ、鼻歌を歌いながら料理でも作ろうと考えていたとき、スマホが鳴った。 実家の父から、祖父が倒れたと聞き、慌てて北陸の実家に戻る。そこは名刹・成巌寺の仲見世で、三百年以上続く精進料理屋「せんねん食堂」。 寺と食堂を巡る騒動に巻き込まれた千束は、イケメン僧侶となった幼馴染み、清道&隆道兄弟と再会する――。 人気シリーズ『ちどり亭にようこそ』の十三湊による愉快痛快な新作、登場! -
貞観政要
唐代、治世の問題を真正面から取り扱い、帝王学の指南書となった『貞観政要』。幾多の戦乱を乗り越え、太平の世を現出させた太宗(李世民)が名臣たちと交わした問答を史家・呉兢が編纂。爾来、中国のみならず日本においても為政者たちが折に触れて立ち返る古典の地位を得てきた。「指導者の条件」「人材の登用」「後継者の育成」など、およそ組織運営に関わる人間なら必ず迷い、悩むであろう問題に古人はどのように臨んできたのか。本書には汲めども尽きぬ教訓が今も満ち溢れている。本文庫は明代の通行本(戈直本)を底本とし、全篇より七十篇を精選・訳出。 -
上機嫌な言葉 366日
人生で一番すてきなものは、上機嫌! 生きること、恋、人間の面白さ――田辺聖子が生んだ数々の作品から、珠玉の言葉たちをぎゅっと凝縮。 人生を面白く愉しむ達人・お聖さんのチャーミングな366の〝上機嫌な言葉〟。 「コセつかず、咎めだてせず、目を三角にしないこと」 「相手の知らぬことを言うときは、羞じらいをもっていうべき」 「男は犬に似ている」 「人間を洞察すると、ゆるすほか、なくなる」 「一月 人生をおいしくする」など、月ごとのテーマと、1日ひとことの言葉は、日々の暮らしを豊かなものに見せてくれます。 白黒つけない曖昧な部分にこそ宿るオトナの智恵が、硬い頭と心を解きほぐしてくれる、常に傍らに置きたい一冊。 ※この電子書籍は2009年4月に海竜社より刊行された単行本を、文春文庫より2019年10月に文庫化したものを底本としています。 -
乗客ナンバー23の消失
一件落着――そう思ってからが本番です。 ニューヨークまで逃げ場なし。豪華客船に渦巻く謎また謎。 amazon(ドイツ)でレビュー数1,400超、評価平均4.2。 ドイツ・ミステリーの最終兵器セバスチャン・フィツェックの代表作登場。 事件解決のためなら手段を選ばぬ囮捜査官マルティンのもとに、5年前に豪華客船「海のサルタン号」船上から忽然と姿を消した 妻子にまつわる秘密を明かすという連絡が届いた。相手がマルティンを呼びだしたのは、因縁の客船。そこでは2か月前に 船から姿を消した少女が忽然として出現。さらなる事件が次々に起きていた。 ニューヨークへ向かう客船の中で走り出す複数のプロット――。船の奥底に監禁された女と、彼女を詰問する謎の人物。 娘の忌まわしい秘密を知って恐慌を来たす女性客。何者かとともに不穏な計画を進める娘。船室のメイドを拷問する船員と、 それを目撃した泥棒。船の売却を進める船主と、船の買い手である中米の男も乗船しており、マルティンを呼びだした富豪の老女は 「この船には恐ろしい秘密が隠されているのよ……」とささやく。 この客船の中で何が起きているのか? からみあう嘘と裏切りと策謀――真相はめくらましの向こうにある! そしてあなたが「一件落着?」と思ってから、ドイツ・ミステリー界最大のベストセラー作家が腕によりをかけて仕掛けた意外な真相のつるべ打ちが開始される! ※この電子書籍は2018年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
【上下合本版】風よ あらしよ
【第55回吉川英治文学賞受賞作】明治28年、福岡県今宿に生まれた伊藤野枝は、貧しく不自由な生活から抜け出そうともがいていた。「絶対、このままで終わらん。絶対に!」野心を胸に、叔父を頼って上京した野枝は、上野高等女学校に編入。教師の辻潤との出会いをきっかけに、運命が大きく動き出す。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の評伝小説!! -
上皇后陛下美智子さま 心のかけ橋
少女時代からご成婚60年まで、皇室取材25年の映像プロデューサーが綴る珠玉のエピソード。皇后という「使命」をひたすらに生き、人々に橋をかける奇跡のお歩み。ベテラン宮内記者も驚いた、秘話が満載の一冊。 「光に包まれたひと」「祈りのひと」……上皇后陛下美智子さまに関する取材をライフワークとし、数々の特別番組を手がけた筆者が綴る、感動の秘話! 「カモシカ少女」時代、恩師マザー・ブリットの教え、そして皇太子としてのご決意に御心をうたれてご成婚へ。“VOCATION──天職・使命”に導かれるように、“祈りの皇后”として、“文化の護り人”として、皇室と国民に献身され、人々の心に橋をかけてこられた美智子さま。知られざるその「御心の軌跡」を辿る。 -
城砦
忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。 本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。 -
常識的文学論
歴史小説、推理小説は「文学」に値するのか? ――大衆文化の隆盛とともに、文学の世界においても、大衆小説や中間小説が文壇の主流へと登場しつつあった1960年代初頭。こうした流れを、純文学にとってかわるものとして擁護する批評家の言も含め、歴史小説や推理小説の実体を根底的に批判した、ポレミックな文学論。<『蒼き狼』論争>となった井上靖への批判、深沢七郎の『風流夢譚』批判、松本清張批判など、スリリングな文芸時評16篇。 「昨年中から大衆文学、中間小説の文壇主流進出を認容する論調があった。現象自体は現代の大衆文化進展の一環であり、別に不思議もないが、われわれの伝統や世界文学史に基いた文学の理念をこわしてまでこれを擁護しようとする批評家が一部にあった。(略)私はそれらに対して、文学の原理を争うのではなく、諸君の礼拝している淫祠邪教の実体はこれなのだ、と摘発する方法によった。」(「序」より) -
情事の配当
結婚7年め、子宝に恵まれぬのは、夫の体質が原因だと診断されたとき、絹子はむなしい虚脱感を味わった。頼りきっていた12歳年長の夫の姿が、ひどく老化してみえる。豊かな肉体をもてあましつつ、「ゴルフウィドウ」に甘んじなければならぬ絹子……情事への誘惑が心をゆさぶる。相手は、証券セールスの時岡という青年だ。夫の出張の夜、ついに彼女は甘美な悦楽にはしった――。「この情事の配当がほしいわ」絹子の胸に悪魔がささやく。彼女は夫に迫った「ね、私、人工授精をうけようかしら」。が、事態は一変した。時岡が事故死したのだ――という表題作ほか全10篇。
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