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作家を志して上京した青年小泉純一は、有名な作家を訪ねたり、医科大学生大村に啓発されたりして日々を過す一方、劇場で知りあった謎の目をもつ坂井未亡人とも交渉を重ねる。しかし、夫人を追ってきた箱根で、夫人が美しい肉の塊にすぎないと感じた時純一は、今こそ何か書けそうな気がしてくるのだった。――青春の事件を通して、一人の青年の内面の成長過程を追求した長編。(解説・高橋義孝)
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Posted by ブクログ
初めての森鴎外作品。まずは著者の文学、哲学・思想についての知識に驚愕。元々東大医学部卒のバリバリの軍医という経歴もさらに驚き、博識すぎ笑 文章自体はそこそこ難解なところが多いけど、思想・心情について的確に描写しているという印象を受けた。田舎の裕福な家に生まれた青年が、普通じゃ嫌だといって小説家になる...続きを読むために東京に出てくる。文学の知識はあるから、作中の登場人物の行動や思想を批評したりして頭でっかち感がある一方、大村の言葉に素直に聞き入るといった受容性の高さもある。自らの哲学がまだ不安定なところで様々な女性との出会いを重ねていき、ありていに言えば「大人としての経験を積んでいく」。 主人公は最後までなかなかモノを書くことから遠ざかっていた。それは最後の方でも少し触れられているが、とりあえず書こうとしているものはあってそれがなかなか進捗しないように思える。その原因のひとつとしては、思想的な迷いや技術の未成熟さがあると思われる。この点は大村との交流を含め、自身の哲学や心情を客観視しながら議論しており、精神的成熟が進んでいる。一方、モノを書く衝動みたいなものが欠けているのも事実。とりあえず東京に来た感、漠然と小説を書こうとしてる感は最初から拭えない。そこで未亡人との箱根での一件では、そうした浮ついた主人公に羞恥心、劣等感、嫉妬、虚無感、憤怒といった種々の感情が巻き起こり、創作意欲を駆り立てる。いわゆる、スイッチが押されたんですね。 要するに、内面の成長と意欲を駆り立てるイベントが、どちらもいい感じに進んで、創作意欲が湧いたみたいです。このイベントが恋愛ごとで、いかにも青年っぽい青く初々しいものです。 現代社会の我々も、勉強やOJTを通して知識や技術を会得しながら、何かしらで自分自身を駆り立てなければならないですね。
初森鴎外。ルー大柴の元ネタか(失礼) 純朴な青年が大人の階段を登り始める話。 中勘助みたいな文章そのものの美しさはあまり感じないけれど、 心理描写の生々しさが良い。 哲学について少し知識を増やしてからまた読み直したい。 この時代の「文系」な方々の知識の豊富さに辟易します。
時は明治。田舎の裕福な家庭に育ったぼんぼんの小泉純一は、上京し小説家を志していた。東京では同郷の小説家や、美術学校に通うかつての同級生の瀬戸、文学を愛好する医学生の大村などとの交わりで次第に東京にも慣れ始めていたが、ある日、劇場で出会った美貌の若き「未亡人」坂井夫人に誘われるまま彼女の豪邸を訪問し、...続きを読むそこで「男」になるのであった・・・。 この物語自体、特にどうという進展がなく、ひたすら主人公が出歩き交流してその時々に考えた様子を描いているだけなのですが、何ともいえなく味わい深い雰囲気を持った作品でした。主人公が訪れる小説家の部屋や、文学会の様子、同郷会の宴会、街々の風景など「明治」という空気を感じさせる「場」の雰囲気がとても良く、そして、そこに登場する遊び慣れた瀬戸や、西洋文学に造詣が深い大村、それに愛なく純一を虜にする坂井夫人といった様々な人物要素の対立軸で、田舎から出てきたぼんぼんの精神を涵養させていく様子はある意味「律儀」な展開の面白さであり、その鴎外特有の和洋をとりまぜた硬質な文体と相まって、なかなかコクのある香りを発散させていました。時折挿入される西洋文学や哲学の評論や引用なども、この雰囲気を盛り上げるのに一役も二役も買っています。 最後は「精神」の修練と愛なき「性欲」の対立項という「青年」ならではの葛藤と展開になり、その衝動と知性に揺れる描写はなかなか面白いものでありましたが、それが「青年」の「文学」に昇華された様もみてみたかった。 それにしても、借家の知人の令嬢で微妙に迫ってくる「お雪」といい、宴会後にこっそりと名刺を渡してきた16才の美しい芸者「おちゃら」といい、箱根旅館の女中の中でも一番美しい「お絹」の微妙な干渉といい、そして誘惑され速攻落とされた美貌の「坂井夫人」といい、「精神」を磨き「文学」を志す!なんていってられないほど羨ましい境遇ですね。(笑)
100年以上前に世に産み出された作品なだけあって、まず言葉遣いに苦戦する。そして昔の日本の有様に実感がわかない。それでもストーリーはとてもシンプルで、知らない語彙は推測しながら読み進めていっても楽しめる作品である。登場人物たちも魅力的で万人にお勧めできる森鴎外の作品だと思う。
読むのとても時間がかかりました。 私は女であり、歳もそれなりにいってるからか 純一の思考や行動の素直じゃないところにモヤモヤした。 けれどそんな純一の思考や行動を上手く描いてあるなとは感じた。 国府津で宿屋を探していた時に、身なりで何件も「どこも開いておりません」と断られた自分を棚に上げて、やっ...続きを読むと泊めてもらえたボロ宿や、そこの女中の見定めとか、夫人を追って箱根に行ったのに、そうじゃないフリするところとか かわいくない奴だなと思ってしまった。
鷗外の作品は、読者の洞察が必要、とドナルド・キーン氏が述べている。 ただ、短編だと、その洞察がいい具合に効いてくるのだが、長編だと散漫になるきらいがあるだろうか。 ところどころに当時の反自然主義文学の匂いがするし、性に対する抑制的な表現も、その表れなのだろう。 鷗外らしく、ところどころに哲学的、...続きを読む思想的なエッセンスが埋め込まれており、それを噛みしめながら読むのがいい。 以下抜粋~ ・(日記について)「人間はいろいろなものに縛られているから、自分をまで縛らなくても好いじゃないか」 ・「利己主義の側はニイチェの悪い一面が代表している。例の権威を求める意志だ。人を倒して自分が大きくなるという思想だ。人と人とがお互いにそいつを遣り合えば、無政府主義になる。そんなのを個人主義だとすれば、個人主義の悪いのは論をまたない。利他的個人主義はそうではない。」
恋愛それは時に苦しめ、まようものである。 そしてこの小説にはフランス作家、芸術家が記載されている また思想面をみても奥深さを感じた また再読したい
田舎から上京してきた小説家志望の青年の、性愛を巡った内面の変化がじっくりと描かれていた。性愛といっても誰に恋をするというわけではなく、東京で出会う様々な女性や、気の合う男性とのやりとりに何かしらの性愛の欠片を感じ取っているだけなのだけど、そこがリアル。 あとは上野、大宮、箱根などの身近な土地がたくさ...続きを読むん出てきて、それぞれの街の大正〜昭和前期あたりの雰囲気が分かって面白かった。
美しく若い青年純一の精神を描く1冊。 心のうちを丹念に言葉にし、哲学的な観点からも自己を見つめていくが、まだまだ青く未熟な内面が揺れ動く。思想や考えは大人びているようで、生きることそのものについてはウブなあどけない少年のようでいる。 またしばらく経ったら再読したい。
久しぶりに読んだ。上京した青年の出会いと別れ、と物語構成は教養小説なのに(要するに漱石の『三四郎』的)、主人公が妙に教養をもっている分だけ、教養小説度合は薄め。
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