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ミステリ、SF、時代説など幅広いジャンルで傑作をものした不世出の作家・都筑道夫は、日本版〈エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉の初代編集長にして稀代の論客でもあった。その膨大な論考・随筆から入手困難なものをテーマ別にセレクトし全三巻に集成。ミステリ論集となる第一巻には評論集『死体を無事に消すまで』の第一部に加え、日本版EQMMに連載した海外ミステリ紹介コーナー「望遠レンズ」、全「編集ノート」、〈ハードボイルドミステリイ・マガジン〉に連載された「このあいだのツヅキです」などを収録する。/【目次】[PART1 死体を無事に消すまで]推理小説の背景としての都市/気になる言葉/PUZZLER小論/わがミステリーことはじめ/自作を語る/本の話/推理小説について/怪奇小説の三つの顔/なまけもののレポート/[PART2 都筑道夫・イン・EQMM]編集ノート/巻頭言/望遠レンズ/MYSTERY GUIDE みすてり・がいど/探偵小説不作法講座/ふたりで犯罪を/[PART3 辛味亭辞苑]このあいだのツヅキです/辛味亭辞苑/『エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン』編集の弁/三年半/千五百のうしろに/彼らは殴りあうだけではない/孤立のハードボイルド/裏返しのロマンティシズム/名探偵の変貌/ホームズとワトスンの行方/推理小説と犯罪小説/晶文社版『死体を無事に消すまで』あとがき/編者解題
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『沈黙』から『深い河』にいたる代表的純文学長篇小説の源泉ともいえる短篇の数々――遠藤周作には、代表的長篇小説が多くあるが、それぞれの長篇には、源泉となる短篇作品がある。その遠藤文学の核となる13の名短篇を集めた。「シラノ・ド・ベルジュラック」「パロディ」「イヤな奴」「あまりに碧い空」「その前日」「四十歳の男」「影法師」「」「母なるもの」「巡礼」「犀鳥」……遠藤周作の文学・人生・宗教観がすべてわかる短篇集。 ※本書は、『遠藤周作文学全集 第6~8巻』(1999年10~12月 新潮社刊)を底本としました。また『天国のいねむり男』は全集・文庫など未収録作品です。
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現代日本SFの黎明期に、いちはやく長編『光の塔』を発表し、その後も無尽の博識と自在な語り口でSF界に存在感を示した天才作家・今日泊亜蘭。奇妙な発端が思いもよらぬスケールの展開を見せる中・短品群の中でも、「縹渺譚(へをべをたむ)」「深森譚(しむしむたむ)」の連作は白眉である。片田舎の孤児が思い出の女性との再会を求めさすらう物語は、今日泊の空前の演出のもと、読者に忘れがたい余韻と感動をもたらすだろう。代表的な作品集2冊を合冊し、さらに書籍初収録となる2編を加えて贈る。【収録作】「ムムシュ王の墓」「奇妙な戦争」「海王星市から来た男」「綺幻燈玻璃繪噺」「縹渺譚――大利根絮二郎の奇妙な身ノ上話――」「深森譚――流山霧太郎の妖しき伝説――」「浮間の桜 怪賊緋の鷹物語」「笑わぬ目」「いはゆる「あとがき」について(『縹渺譚』あとがき=今日泊亜蘭)」「今日泊さんのこと(巻末エッセイ=山田正紀)」/編者解説=日下三蔵
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怪物 夢野久作 ちくま文庫への帰還 没後80年を前にますます高まる人気熱 怪物による狂気の文学に思う存分、狂っていただきたい 傑作中・短編を2冊にまとめる決定版的作品集 【内容紹介】 没後90年を目前に今もなお新たな読者を獲得し続ける夢野久作の中・短篇を網羅する決定版的作品集。日本三大奇書『ドグラ・マグラ』をもって語られる作家だが、約10年の活動期間に発表した長篇は『犬神博士』『暗黒公使』『ドグラ・マグラ』3作であり、氏の持てる作家性は中・短篇にこそ発揮されていたといって過言ではない。「氷の涯」「冗談に殺す」「人間腸詰」他、15作を収録するシリーズ下巻。
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7年ぶりに、「盛綱陣屋」の微妙役への出演依頼があった老歌舞伎俳優・中村雅楽。しかし、雅楽は子役の配役が気にいらず、出演をなかなか快諾しない。そんな中、法要のため大阪を訪れた雅楽は、友人の竹野記者とともに帰京する新幹線のグリーン車で、一人の幼い少女と隣同士になる。東京へ到着する直前に「陣屋」への出演を決意した理由とは? 《中村雅楽探偵全集》第二巻は、第29回日本推理作家協会賞を受賞した「グリーン車の子供」を含む全18編。日本推理作家協会賞受賞時の著者の言葉など、資料も併録。【収録作】「ラッキー・シート」/「写真のすすめ」/「密室の鎧」/「一人二役」/「ラスト・シーン」/「臨時停留所」/「隣家の消息」/「美少年の死」/「八人目の寺子」/「句会の短冊」/「虎の巻紛失」/「三人目の権八」/「西の桟敷」/「光源氏の醜聞」/「襲名の扇子」/「グリーン車の子供」/「日本のミミ」/「妹の縁談」/徳間ノベルズ版『グリーン車の子供』 あとがき=戸板康二/受賞の言葉=戸板康二/創元推理文庫版解題=日下三蔵
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「千駄ケ谷の小父さん」と、敬愛の念を抱いて訪ねてくる後輩役者や竹野記者が持ち込む、様々な謎を解いてみせる老歌舞伎俳優・中村雅楽。長い人生経験、舞台経験に裏打ちされた老優の推理力は、その芸に劣らず一流で、歌舞伎の世界で起る難問を芸道指南よろしく、鮮やかにそして優雅に解決していく。歌舞伎座で迷子になった、能楽師の一人息子が巻き込まれた事件を描く「劇場の迷子」をはじめ、女形と舞踊家の弟子との恋模様にまつわる「家元の女弟子」、著者最晩年の作品「演劇史異聞」に加え、単行本未収録作「元天才少女」「留め男」「むかしの弟子」など滋味ある謎解き全28編。【収録作】「日曜日のアリバイ」/「灰」/「元天才少女」/「なつかしい旧悪」/「祖母の秘密」/「弁当の照焼」/「銀ブラ」/「不正行為」/「写真の若武者」/「機嫌の悪い役」/「いつものボックス」/「劇場の迷子」/「必死の声」/「芸談の実験」/「かなしい御曹司」/「家元の女弟子」/「京美人の顔」/「女形の愛人」/「一日がわり」/「荒療治」/「市松の絆纏」/「二つの縁談」/「おとむじり」/「油絵の美少女」/「赤いネクタイ」/「留め男」/「むかしの弟子」/「演劇史異聞」/講談社版『劇場の迷子』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
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待望の上・下巻合本版!! 知られざる織田信長「若き日の戦いと恋情」。 「神も仏も、己の他に何も信じぬ。余は魔王になる!」18歳の若き織田信長は、自らをうつけ者と断じ、棟梁と認めない叔父、そして弟を謀殺する。 その一方で、やがて尾張を巡る攻防でしのぎを削ることになるであろう今川、斎藤との勝算のない決戦に命を賭して挑む。 若き日の信長の知られざる苦境や孤独と、唯一無二、信長が心を許した年上の恋人・吉乃(きつの)との恋情、交情の日々を初めて詳細に描いた、筆者渾身の歴史長篇。 吉乃の実家・前野家の文書「武功夜話」をベースに、戦国時代のヒーロー織田信長の知られざる一面が描かれている。
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巡業先の広島の古刹で変死した、歌舞伎俳優・浅尾当次。その報を竹野記者から受けた雅楽は、親友である当次の死に疑問を持つ。一方、女子高校生の仲宮ふみ子は、修学旅行で当次の亡くなった古刹を訪れていた。数年後、ふみ子は、当次の長男・当太郎と運命的に出会う――著者の初長編『松風の記憶』。美しい演出家未亡人と若き劇団員が絡み合う、劇団ツバメ座で起こったふしぎな事件の真相を、竹野記者の手記のみから雅楽が推理する『第三の演出者』。戸板康二が遺した雅楽もの長編を完全収録。資料も充実の《中村雅楽探偵全集》シリーズ最終巻。【収録作】「松風の記憶」/「第三の演出者」/中村雅楽エッセイ=戸板康二/徳間ノベルズ版『松風の記憶』 あとがき=戸板康二/講談社文庫版『松風の記憶』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
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日常の謎ミステリの元祖ともよばれる、老歌舞伎俳優・中村雅楽探偵譚。歌舞伎界で起こった様々な事件や謎が持ち込まれると、雅楽は経験に裏打ちされた鋭い洞察力で鮮やかに絵解きをしてみせる。竹野記者の手記によって、雅楽が遭遇したあまたの事件の顛末が明かされていくシリーズ第3巻は、昭和50年代を中心とした作品群。竹野記者が目黒のバス停でつづけざまに出会った狂女にまつわる表題作「目黒の狂女」。なぜ淀君は逃げ延びなかったのかという、歴史に埋もれた謎を雅楽なりの解釈で解明していく「淀君の謎」など粒ぞろいの全23編を収録。【収録作】「かんざしの紋」/「淀君の謎」/「目黒の狂女」/「女友達」/「女形の災難」/「先代の鏡台」/「楽屋の蟹」/「お初さんの逮夜」/「むかしの写真」/「砂浜と少年」/「大使夫人の指輪」/「俳優祭」/「玄関の菊」/「梅の小枝」/「女形と香水」/「子役の病気」/「二枚目の虫歯」/「コロンボという犬」/「神かくし」/「芸養子」/「四番目の箱」/「窓際の支配人」/「木戸御免」/講談社版『目黒の狂女』 あとがき=戸板康二/講談社版『淀君の謎』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
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江戸川乱歩に見いだされ、旧「宝石」誌に掲載された「車引殺人事件」にはじまる、老歌舞伎役者・中村雅楽の推理譚。複雑な人間模様の歌舞伎界、芸能界を中心に起こる様々な事件や謎を竹野記者が持ち込むや、鮮やかに解き明かす。美しい立女形の失踪事件を解決する「立女形失踪事件」。旅先の旅館で自刃を遂げた八代目市川團十郎の謎を読み解く、第42回直木賞受賞作「團十郎切腹事件」など全18編。立風書房版作品ノートをはじめ、講談社文庫版後記なども併録。ミステリ史に燦然と輝く、中村雅楽の名推理の数々を完全収録する《中村雅楽探偵全集》堂々開幕!【収録作】「車引殺人事件」/「尊像紛失事件」/「立女形失踪事件」/「等々力座殺人事件」/「松王丸変死事件」/「盲女殺人事件」/「ノラ失踪事件」/「團十郎切腹事件」/「六スタ殺人事件」/「不当な解雇」/「奈落殺人事件」/「八重歯の女」/「死んでもCM」/「ほくろの男」/「ある絵解き」/「滝に誘う女」/「加納座実説」/「文士劇と蠅の話」/河出書房新社版『車引殺人事件』 序=江戸川乱歩/旧「宝石」所収各編解説=江戸川乱歩/立風書房版『團十郎切腹事件』 作品ノート=戸板康二/立風書房版『奈落殺人事件』 作品ノート=戸板康二/講談社文庫版『團十郎切腹事件』 後記=戸板康二/創元推理文庫版編者解題=日下三蔵
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温室での洋蘭の栽培に全身全霊を捧げる美しい義姉。彼女が育てる人面花を巡る悲劇と戦慄の真相を描いた表題作ほか、花・星・蟲・鳥を題材として、幽玄の世界のうちに技巧を尽くした傑作ミステリ短篇集『月下の蘭』。かつて公安警察の鬼と呼ばれた盲目の老人と、彼の愛娘が伴った謎の客との会話が思わぬ過去を暴き出す「夜のジャスミン」ほか、男女の愛憎を中心に据え、鮮やかなツイストで読者を唸らせる『殺人はちょっと面倒』。幻の2冊を合本にて贈る。『血の季節』『弁護側の証人』など大胆な仕掛けで世を驚倒せしめた著者が、歌舞伎、能楽などの古典芸能をモチーフとした8篇を収録。【収録作】『月下の蘭』「月下の蘭――春は花」「残酷なオルフェ――夏は星」「宵闇の彼方より――秋は蟲」「ロドルフ大公の恋人――冬は鳥」/『殺人はちょっと面倒』「ラヴ・ホテル〈瀧〉にて」「殺人はちょっと面倒」「夜のジャスミン」「空白の研究 A Study in Blank」/『月下の蘭』初刊本あとがき/編者解題=日下三蔵
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戦後日本を代表する小説家・山田風太郎の生誕100周年を記念した、時代小説ベストコレクションです。 山田風太郎の作品は、現代もののミステリ、忍法帖、明治もの、室町もの、エッセイ・ノンフィクションなどに大別されますが、代表作のひとつ『妖説太閤記』のように、忍法帖や明治ものに属さない時代小説も少なくないです。 没後20年に当たる2021年から生誕100年に当たる2022年にかけて、各社から風太郎作品が次々と復刊されていますが、ミステリーと忍法帖がほとんどであり、時代物の短篇は二十年以上も新刊で手に入らないものばかりです。 今回はそれらのうち、8作品を収録しました。
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待望の上・下巻合本版!! 加藤清正と小西行長 相容れない同士の死闘。 秀吉の臣下、武人・加藤清正と商人・小西行長好対照をなす武将だった。 清正が尾張中村の鍛冶屋の息子、あくまで「土の人」である一方、行長は海外貿易で隆盛を極めた、堺の貿易商・小西隆佐の息子で「水の人」である。 徒手空拳、自分しか頼れなかった清正に対し、堺の会合衆の富と政治手腕を後ろ盾にもつ行長・・・両者は出発から違っていた。 そんな二人を秀吉は見事な近習操縦術で競わせる。しかし、武人と商人とは根底では手を握れない。 やがて2人のライバルは、死闘を演じる宿敵となっていった……。
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宇宙へ進出した人類に襲いかかったもの、それがマインド・イーター。ビッグ・バンの起こる前の宇宙の残滓であり、人間に対し悪意をもつ、数千の小天体の姿をした鉱物的存在である。M・E(マインド・イーター)は精神を食いちぎり、人間を完全に異質なものに変えてしまう。これをM・E症と呼ぶ。M・Eを破壊するため、連合はハンターと呼ばれるエリートを育成し宇宙へ送りつづけるが、その戦いは絶望的なものだった。そしてハンターがM・Eの顎(あぎと)に倒れると、いかに空間的に離れていようと、ハンターと精神的な結びつきの強い恋人や肉親までがM・E症を発症するのだ。日本SFの里程標的傑作を、シリーズ短篇を全作収録した完全版で贈る。
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昼とは全く別の姿を見せる真夜中の東京“大都市T”。奇怪な人々が闇に潜む不思議な都市を支配するのが、謎の老人・深夜の市長である。ある晩の殺人事件をきっかけに、彼の存在を知った僕。果たして深夜の市長の正体は? 傑作都市ミステリ「深夜の市長」。祖父とも思う資産家の老人が亡くなった後、少年が取った行動が予想外の事態を招く「仲々死なぬ彼奴」。人間の興奮をグラフにした“興奮曲線”によって、殺人犯を特定した博士が陥った悲劇を描く「キド効果」など珠玉の11編を収録。日本SFの先駆者にして唯一無二の奇想で彩る作品を描いた著者の真髄を示す、傑作ミステリ短編集。
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銭湯で起きた殺人事件の謎を解く、デビュー作の本格ミステリ「電気風呂の怪死事件」。夜の新宿で男が死んだはずの友人とすれ違ったことに端を発する、幻想的な冒険譚「火葬国風景」。“音楽浴”によって国民を洗脳・支配する独裁国が辿った、皮肉な末路を描く歴史的名作「十八時の音楽浴」。幼少時に離れ離れになった同胞を探す娘の、数奇な探偵行を綴る「三人の双生児」など、唯一無二の奇想に彩られた11編と、作品の背景が語られる珠玉のエッセイを収録。日本SFの先駆者にして、科学知識に基づいた作品を描いた著者の真髄を示す傑作短編集。
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アリバイが消えたとき、笑うのは誰だ? 没後20年。「木枯し紋次郎」だけじゃない、ミステリ作家の面目躍如。本格推理から、サスペンス、そして著者の真骨頂たる宿命小説まで、バラエティに富んだ作品8篇をセレクトする。 *収録作品 殺してやりたい 十五年は長すぎる お嫁にゆけない 第三の被害者 不安な証言 鏡のない部屋 アリバイ奪取 「笹沢左保君の活動ぶりはまことに驚異である。ここに集録されている作品などは笹沢君の実力を示すものであろう。「鏡のない部屋」は醜女の悲劇を扱った傑作だ(中略)。それにしても笹沢君の力量は、はかり知れないものがある。現在、推理作家中、最も多作をしているようだが、それでいて、駄作が見当らないから敬服のほかはない。」(『鏡のない部屋』〈宝石社、1963年〉に寄せた江戸川乱歩のコメント)
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作家・曽野綾子の知られざる真価を示す、ミステリ作品集。殺人、犯罪、事件を題材とし、謎解き、犯人捜しの要素を含みつつも、人間心理、人生や運命の綾、明暗、日常に潜む恐怖を描く。いずれも1960年前後に集中的に書かれた作品群である。表題作は、『宝石』誌の編集に携わった江戸川乱歩がみずから依頼した経緯があり、しかも本格物。乱歩は本作を掲載できたことを「いささか自慢していいのではないかと思っている」と自讃している。 (収録作品) ビショップ氏殺人事件 華やかな手 消えない航跡 競売 人生の定年 佳人薄命
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科学知識を駆使した奇想天外なミステリを描き、日本SFの先駆者と称される海野十三。鬼才が産み出した名探偵・帆村荘六が活躍する推理譚から、精選した傑作を贈る。麻雀倶楽部での競技の最中、はからずも帆村の面前で仕掛けられた毒殺トリックに挑む「麻雀殺人事件」。身元不明の美女の轢死事件に端を発した、神出鬼没の怪人“赤外線男”との対決を描く「赤外線男」。異様な研究に没頭する夫の殺害を企てた、妻とその愛人に降りかかる悲劇を綴る怪作「俘囚」。密書の断片に記された暗号と、金満家の財産を巡って発生した殺人事件の謎を解く「獏鸚」など、10編を収録した決定版。
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悲しみも苦しみも人生にムダなものは一つもない――。愛とは? 真の友情とは? 病とは? 死とは?遠藤周作が「人間の生きる道」を語り尽くす。 (「はじめに」より) この本をぼくは自らの人生に満足している人に読んでもらおうとは思わない。毎日の生活に充足感を持っている人に読んでもらおうとも思わない。 たとえば、毎日が充たされぬ人、自分に劣等感を持っている人、友だちのいない人、さむい下宿で孤独な人、そういう人に読んでもらいたいのだ。 ほんの少しだけでも生きる智慧をふきこむことができたら、と思うからだ。◇◇◇ 生誕100年記念 新装版 ◇◇◇
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名探偵帆村荘六、再び帰還! 科学知識を駆使した奇想天外なミステリを描いた、日本SFの先駆者と称される海野十三。鬼才が生み出した名探偵が活躍する推理譚から、傑作集第二弾を精選して贈る。密室を自由に出入りし残虐な殺人を繰り返す、稀代の怪人・蠅男との対決を描く、代表作「蠅男」。行方不明者を捜すために訪れた、奇妙な形の洋館。在原業平の句にちなんだ館に秘められた、恐るべき秘密を暴く「千早館の迷路」。三十年後の近未来を舞台に、謎の男につきまとわれる婦人の依頼から、ある犯罪を突き止める「断層顔」など、5編を収録する。
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☆☆☆ 生誕100年記念 文庫新装版 ☆☆☆生きるのが少しだけラクになる遠藤周作 心のメッセージ――。誰もが幸せになりたいと願う。しかし、世の中には強い人間と、おそらくは大多数の弱い人間がいる。強い人間像がのぞまれるこの社会の中で、そういう多くの弱い人間が自分の幸せをどう見つけて生きていくか。本書は、著者独特の軽妙なユーモアと豊かなエスプリをほどよく織り交ぜながら、ソフトな語り口で現代人の心の悩みをとらえ、本当の自分の愛し方について考える。「自分も弱くてダメな人間だった」と語る著者には、道徳的な押しつけはみじんも感じられない。他人と自分、社会と自分との関わりに苦しむ人にとって、かけがえのない書となるだろう。(本文より)「努力と精進を重ねて学ぶという姿勢を、ぼくは否定するつもりはない。そういう人は自分なりの人生観をもってやっているんだから。だけど、大半の人たちは、自分の意志の弱さを嘆いている弱者です。そういう人間が、強者と伍して生きていく知恵、方法だってあるんだということを知ってもらいたい」
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純なナポレオンの末裔が珍事を巻き起こす。 春のある日、銀行員隆盛の妹、巴絵に一通の手紙がシンガポールから届く。姿を現したのは、フランス人、ガストン・ボナパルト。ナポレオンの末裔と称する見事に馬面の青年は、臆病で無類のお人好し。一見ただのうすら“おバカ”だが、犬と子どもに寄せる関心は只事ではない。 変質者か? だが、すれっからしの売春婦をたちまち懐柔したり、ピストルの弾丸を相手の知らぬ間に抜き取るなど、はかりしれない能力も垣間見える。 そして行く先々でその生真面目さから珍事を巻き起こしていく。日本に来た目的は?その正体は?そんな“おバカ”な一方で、彼は出会った人々の心を不思議な温かさで満たしていく。 遠藤周作、得意の明朗軽快なタッチながら、内に「キリスト受難」の現代的再現を意図した心優しき野心作。
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時代を超えた衝撃の名作短編を収録。 幕末から明治を舞台に描いた山田風太郎の名短編を、文芸評論家・日下三蔵氏の編により収録した短編集。大きく変わっていく激動期に、あるものは自らの意志を貫き、あるものは時代に翻弄される人生を送った。 無念流の免許皆伝の腕をもち、佐久間象山の下では、勝麟太郎とならぶ俊才と目されていた、立花久米蔵。蘭方の医者でもあり、妻は外国人の血を受け継いでいた。そんな彼が、黒船渡来で攘夷を唱える声に、異論を述べたことから悲劇が始まる、「ヤマトフの逃亡」。 火事のため、伝馬町の牢屋敷から囚人の切り放しがあり逃げてきた、高野長英の最後までを描く、「伝馬町から今晩は」。 ほか全七編。