無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
正確には「作家の」日記ではない。フランスでの2年半の思索と模索の記録。研究者か小説家か評論家か、道はまだ定まっていない。
場所はルーアン、リヨン、そして時々パリと田舎の町や村。部屋には師や友人たちがよく訪ねてくるし、お茶や食事にも頻繁に招かれ、忙しい毎日。しかし本務は勉強と研究、心は時に静謐、孤独な修行僧のよう。持ち前のおどけや冗談は一切感じられない。モーリアック、ベルナノス、ジッド、クローデル、サルトル、ボーヴォワール、カミュ、マルロー、フォークナー……興味の赴くままに読み耽り、真摯にものごとを考える遠藤青年がいる
日記には、天気や風景の描写もあり、その時の空気や日差しも感じられる。どこか朝永振一郎の『滞独日記』を思わせる。
巻末の高山鉄男の解説がいい。日記そのものには踏み込まずに、この留学で遠藤がなにを手にしたのかをきっちり論じている。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。