無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
7年ぶりに、「盛綱陣屋」の微妙役への出演依頼があった老歌舞伎俳優・中村雅楽。しかし、雅楽は子役の配役が気にいらず、出演をなかなか快諾しない。そんな中、法要のため大阪を訪れた雅楽は、友人の竹野記者とともに帰京する新幹線のグリーン車で、一人の幼い少女と隣同士になる。東京へ到着する直前に「陣屋」への出演を決意した理由とは? 《中村雅楽探偵全集》第二巻は、第29回日本推理作家協会賞を受賞した「グリーン車の子供」を含む全18編。日本推理作家協会賞受賞時の著者の言葉など、資料も併録。【収録作】「ラッキー・シート」/「写真のすすめ」/「密室の鎧」/「一人二役」/「ラスト・シーン」/「臨時停留所」/「隣家の消息」/「美少年の死」/「八人目の寺子」/「句会の短冊」/「虎の巻紛失」/「三人目の権八」/「西の桟敷」/「光源氏の醜聞」/「襲名の扇子」/「グリーン車の子供」/「日本のミミ」/「妹の縁談」/徳間ノベルズ版『グリーン車の子供』 あとがき=戸板康二/受賞の言葉=戸板康二/創元推理文庫版解題=日下三蔵
...続きを読むPosted by ブクログ 2009年10月07日
雅楽が活躍するシリーズ2作品目。本当に安心して読めるすこぶる上質のミステリ。とはいえときどきどきりとするような毒も入ってはいます。表題のグリーン車の子供、は、タイトルを受賞した作品らしくバランス良くまとまった作品。細部にあまりこだわらない私はまったく気になりませんでしたが(むしろ気づきませんでしたが...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年09月26日
巽昌章の解説に、雅楽の謎解きスタイルはマープル風とあるが、それはホントかもしれない。身近に見聞きしてきた事象からの類推による推理。マープルんいおけるセント・メアリー・ミード村などの人間関係・出来事が、雅楽の場合、歌舞伎狂言の話だったりするのが面白いのだ。
「グリーン車の子供」、ひかり/こだま問題が生...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月12日
自分が読み慣れてきたせいか、作者が上手になったせいかはわかりませんが、第 1 集と比べるとずいぶんと読みやすくなっている気がします。
キャラクターになじんできたのも理由かもしれません。
話のネタは途中まで読めばわかってしまうけれど、表題作とか、「美少年の死」とかは、いかにも歌舞伎が舞台らしくて良かっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月09日
ミステリ好きかつ歌舞伎好きだと3倍ぐらい面白い、雅楽全集。探偵役の雅楽はじめ、架空の歌舞伎役者を創作されてますが、このモデルはあの役者かなーと妄想する面白さ、毎回出てくる歌舞伎の演目の解説や小ネタ、役者心得のような蘊蓄、そして推理小説の短編のお手本のように鮮やかに展開される謎解き。これで3倍。戸板さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「グリーン車の子供」は★×5で。
無理に不可能犯罪とか殺人事件に結び付けようとしなくなったためか、非常にゆったりとした文章になっていると思った。
いわゆる「日常の謎」的な趣向が多いけど、他のと違うのは歌舞伎や芸事の世界の日常であるというところか。自分たちにはすぐにピンとくるわけではないけど、絵解きを...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。