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純なナポレオンの末裔が珍事を巻き起こす。
春のある日、銀行員隆盛の妹、巴絵に一通の手紙がシンガポールから届く。姿を現したのは、フランス人、ガストン・ボナパルト。ナポレオンの末裔と称する見事に馬面の青年は、臆病で無類のお人好し。一見ただのうすら“おバカ”だが、犬と子どもに寄せる関心は只事ではない。
変質者か? だが、すれっからしの売春婦をたちまち懐柔したり、ピストルの弾丸を相手の知らぬ間に抜き取るなど、はかりしれない能力も垣間見える。
そして行く先々でその生真面目さから珍事を巻き起こしていく。日本に来た目的は?その正体は?そんな“おバカ”な一方で、彼は出会った人々の心を不思議な温かさで満たしていく。
遠藤周作、得意の明朗軽快なタッチながら、内に「キリスト受難」の現代的再現を意図した心優しき野心作。
Posted by ブクログ 2022年05月03日
きっとこれを読んだ読者はみんな、ガストンさんはどうなったんだろうと思うんじゃないかな。
昔、おバカさんは一度読んだ。
いい本だったとずっと心には残っていたけど、ラストがずっと思い出せなくて、もう一度読んでみた。
読んでみて、何でラストを思い出せなかったのか納得いった。
人を信じること、傷ついて...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月06日
再読だがすっかり忘れてる。昭和34年に朝日新聞連載とあるからリアルタイムでも読んでいるはず。軽快なノリの小説で当時の風俗を楽しめる。いや私などものすごく郷愁を感じてしまった。
『おバカさん』ことガストン・ボナパルトは『わたしが・棄てた・女』の主人公森田ミツの男性版。すなわち悲しいほどお人よしで純粋...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月07日
ツイッターの投票企画で当選しました。
ありがとうございます。
装丁デザインだけみて選んだのでタイトルが私に対するメッセージのように思えました。洋書のようなペーパーバックです。
ナポレオンの末裔だというがそうはみえないフランスから船でやってきたガストンさんのその人となり・生き方がこの本の魅力だと...続きを読む
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