あらすじ
ケイロニアの都サイロンは、アキレウス皇帝の即位30年の式典を目前にひかえ、祝宴の準備に沸きかえっていた。しかし本来ならば最も華やいでいるべき黒曜宮は、不気味に静まりかえっている。それもそのはず、王位継承をめぐる争いからランゴバルド候が刺客の手にかかり、陰謀の魔手はさらに皇女にもせまっていた!第21弾。(※電子書籍版には口絵・挿絵が収録されておりません)
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Posted by ブクログ
『三人の放浪者』から始まるケイロニア陰謀編が、グイン・サーガの中では特に好きです。
物語として、とても良くまとまっている。
アリストートスが物語りに登場するあたりから、少々文章が乱れる著者ですが、この頃はそんな違和感もなく、物語にとっぷりと浸れます。
グインの立身物語であり、ケイロン宮廷の陰謀劇であり、互いに隠したい過去をもつ若者達の不器用な恋愛物語であり……。
ケイロニア陰謀編だけ抜き取って読み返したりした事が何度かあります。
この巻は、その中でも物語の山場。象徴的な作品です。
あと、カバーイラストの天野さん。
この頃の作品の雰囲気が一番ツボだった。
どんどんイラストのタッチがライトに変わってったもんなぁ……。
いや、それも好きだけど、この頃の重厚な感じがたまらない。
Posted by ブクログ
アキレウス大帝即位30年を祝う式典直前に大帝が面会謝絶の状態に。そしてマライア皇后に大帝崩御の知らせが…。マライア皇后、ダリウス公、選帝侯の会議の席上暴かれる陰謀。ケイロニア国境付近に展開するユラニア軍。ユラニアの間者ユディート伯。