ビジネス・実用の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレTRUST
世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか
『シェア』でシェアリングエコノミーを提唱した著者が、AirB&BやUberなどの全く知らない他人をどのように信頼して取引を行うのか?という疑問に関して様々な角度から考察を試みたのが本書です。
日経BPが読者として想定しているビジネスマン向けに「企業はいかに信頼を攻略したか」という副題は本書の意図と合致していません。
もっと深く信頼に関して考察が行われており、決して最新の双方向のスコアリングシステムも信頼を完全に勝ち得ているわけではないことが印象的です。
竹蔵が結構びっくりしたのは2020年から中国で義務化されるスコアリングシステム。スコアが悪いせいで公共交通機関にも乗れない人が出ていきているとか。AIやIoTによる顔認証などと組み合わされることでジョージオウエルも真っ青のシステムが完成し運用を始めようとしています。
また、Uberの高スコア運転手による大量射殺事件などの話も掲載されていて、スコアを頼りに知らない他人と関わる怖さを改めて認識しました。
信頼を担保するシステムの芽生えとしてブロックチェーンがあげられており、インターネットがリアル取引に使われたように信頼のやり取りの基板になるのではないかと竹蔵も考えます。
色々な意味で、考えさせられた良書だと思います。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
読書が脳にどのような作用をもたらしているのかを専門家が紐解いている最高に面白い本でした。私がとても興味深く感じたのは、第3章です。
言語処理をする時の脳の働きを教えてくれています。日本語は今の世界では珍しいタイプの言語で、「表意文字(漢字)」と「表音文字(ひらがな、カタカナ)」が入り混じっています。「表意文字」を読む時の脳の働きと、「表音文字」を読む時の脳の働きは違っていて、日本語を読む時はそれが同時に行われているというのです。英語をはじめ多くの言語は「表音文字」なので、日本語以外の言語を話す人たちとは、使っている脳の部分が違っているのだそうです。この効用があるのかないのかわかりませんが、日本でたまたま生まれて日本語が話せるだけなのですが、なんだかいい気分になりました。
読書は、脳科学者から見ると、脳という臓器にとって良い効果をもたらしてくれるものなのだそうです。読書は良い趣味らしいので、これからもいろんな本との出会いを楽しみながら続けていきたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
当たり前だが題名の通りでホーエンツォレルン家の最後の当主、ヴィルヘルム2世の生涯を書いた本。そもそもホーエンツォレルン家について日本ではあまり知名度がないような気がするが(ハプスブルグ家、ブルボン王朝、ハノーヴァー王朝に比較して)、まあドイツ帝国自体が80年くらいしかないらしいので仕方ないのだろう。個人的には第一次大戦というものをあまり理解できていないので、さらに縁遠い感じだが、それ故に勉強になる本だった。最後の絶対君主という感じで、さらにそれを目指していながら、才覚にめぐまれず時代感覚も統治能力もない上に、自信過剰で自我だけが強いと言うまあ残念な王様の話しであり、特に同情の感もなく淡々と読み終えた。
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華やかな武将たちの戦場での活躍ばかりに目を奪われがちなこの三国時代だが、著者によればこの時代こそが統一と分裂、正統と異端、同質性と多様性が交錯する中国の国家観を特徴づける時代なのだという。血縁的継承によって形作られた漢の皇帝という立場が禅譲により移動するという事件が、国家の正統性をめぐる議論の噴出に徒ならぬ影響を及ぼした。
中でも著者が注目するのは、三国中最も地味な扱いを受けやすい「呉」の役割だ。呉の孫権の唱えた「二帝並尊」論やこの時代に呉が用いた「黄武」という年号は、理想としての正統論と現実としての統治形態を何とか折り合わせようという試みの現れなのだという。
そしてこの正統論がひろく人口に膾炙したのは、この時代に本格化した紙の使用によるところ大なのは間違いないだろう。情報流通の量と速度の増大に起因する「情報革命」が、この時代の議論をゲームとして楽しむ風潮と相俟って、儒者などの知識層に受容され発展していったのだ。
終章で述べられるように、この正統をめぐる議論は現在の東アジア、ことに日本・韓国・中国の「三国」間における主張の衝突に大きく影響を及ぼしている。三国志時代の研究が今日的問題の考察にとり重要だということが、本書を読めば非常に容易に腑に落ちてくる。 -
Posted by ブクログ
これはわかりやすくてとても良い本です。
「自分の考え方や物事のとらえ方といった、自分でコントロールできるものをコントロールして、コントロールできないものはあるがままに受け入れる。」
ストア派のこういった価値観、特にエピクテトスが唱えたこの考え方は非常に染み入るものがあります。
私も人生でままならないことや、悔しかったりしたことがありますが、何回もこの考え方に救われました。
また、自責思考や、失った場合はそれを「元のところに返した」という考え方、「他人の次第のものは対価を払わずに手に入れることはできない」など、心の平穏を取り戻す場合にどうすればいいかということを、この本は優しい言葉で教えてくれます。
ストア哲学の本には今までいくつか触れてきましたが、この本が一番優しく分かりやすいと思います。
仕事や人生に少しつまづいたり、生き方をきちんと見つめ直したいということであれば、この本を読んでおくことをお勧めします。 -
Posted by ブクログ
少しずつ収益性が低下し、衰退の道をたどる、企業をどのようにして変革するか?
新規事業の組織を作ったり、エンゲージを高めたり表面的な対応だけでは、組織は変わらない。目先の問題の背後に生じている重要な問題を掘り下げ、地道な対話的実践が必要。
現場の自発性の不足は、リーダーが打ち出す戦略の不明確さや、個々のメンバーがその戦略の中での自分の位置づけを見出せないことが原因。
危機感の有無よりも重要なのは、組織の問題が、メンバー自身の日々の実感と同つながりがあるか、当事者が自分でもできることがあると感じられるか。
戦略を伝える側は、聞き手の言葉で語らなければならない。実践あるのみ。