ビジネス・実用の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
経済学における革命ともいえるケインズ大先生の「一般理論」要約版です。
ただ、要約版で読みやすいとはいえ、内容はちょっと難しい。
訳者の山形浩生さん(私はこの方の文体が好きです)も言うように、消費、需要、雇用、投資とかの相互関係が分かりにくく、内容がいささかとっちらかってるのも大きな要因かと。
しかしながら、現在の経済と経済学を支える重要な考え方がたくさん示されており、世界を変えた一冊という評価も大いに頷けるものです。
一般理論を理解するためのエッセンスとして、訳者あとがきにあるポール・クルーグマン先生の結論要約をちょっと引用してみます。
・経済は、全体としての需要不足に苦しむことがあり得るし -
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金融庁が2019年に公表した報告書では、夫65歳以上、妻60歳以上の無職夫婦世帯が平均寿命まで生きた場合、公的年金だけでは約2,000万円が不足するというショッキングなニュースが流れ、多くの国民が困惑した。昨今の生産年齢人口の減少により、外国人労働者やシニア労働者がなくては生活できない日本。「高齢労働者」はなぜ激増したのかの問いに、やりがい、社会参加、生涯現役、などの前向き労働もある。しかし、明らかに最低賃金で働かざるを得ない実情があることを21人に高齢労働者に密着取材したルポルタージュで検証する。終わらない「子育て」に苦しむ高齢者。「貯蓄ゼロ」高齢世帯の現状。2,000万円では足りない現実
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Posted by ブクログ
本書は「記憶」についての認識を新たにさせる本である。本書では、最新の科学的な知見から、記憶は過去を保存するためではなく、未来を形作り、自己を保ち、他者とつながるための中核的な仕組みとして、解説されている。
「はじめに」で「記憶する自己」について問いかける。「あなたの<記憶する自己>はほぼすべての決断に影響を及ぼすことで、あなたの現在と未来を絶えずーしかも大きくー方向づけている」
記憶は、過去の記録ではなく、未来の行動を導くためのシステムとして捉えられ、その仕組みについて、脳機能イメージングや様々な実験が紹介されている。
記憶についての基本的な仕組みとして、かつては前頭前野がワーキングメモリーで -
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「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者による、唯一の公式解説本。めちゃくちゃ面白い。
2025年に東京でアイヌ民族の儀礼「イヨマンテ(熊の霊送りの儀礼)」の公演があって、観に行ったのだが、著者の中川先生はそこでも登壇されていた。アイヌ文化の、特に人間とカムイとの関係についてたくさん教えてくれたのだが、この本は、その時の復習とさらなる理解につながった。
ゴールデンカムイを読んでいてもそうでなくても、第一章を読むだけでもめちゃくちゃ面白いと感じると思う。
「アイヌ=人間」に対して、「カムイ」はアイヌの世界で神様を表すのだと思っていたが、全然違う。もっと広い。
犬、猫、スズメ、カラスもカムイ。 -
Posted by ブクログ
今回、ウイグルの問題についての本を読み、さまざまなことを考えさせられた。中国による新疆ウイグル自治区での弾圧について知ると同時に、自分たちの歴史についても振り返らざるを得ないと感じた。日本も過去の歴史の中で、似たような問題を抱えていたのではないかと思う。
また、現代の日本に目を向けると、クルド人問題などもあり、単純に「一方が悪で、もう一方が善」と言い切れるものではないと感じた。どの問題にも複雑な背景があり、簡単な二元論では捉えきれない。
しかし一方で、すべてを相対化してしまうと、何も判断できなくなってしまう危うさもある。だからといって、極端な善悪の二元論に陥るのも違う気がする。
こうした -