あらすじ
古代ローマを描いてきた漫画家と、気鋭のラテン語研究者。
ふたりが選びに選び抜き、語りに語り尽くしたラテン語格言の数々。
偉人たちの残した言葉の中に、人生に効く至言がきっと見つかる。
libenter homines id quod volunt credunt
人は自分の信じたいものを喜んで信じる
カエサル『ガリア戦記』
dimidium facti qui coepit habet
物事を始めた人は、その半分を達成している
ホラーティウス『書簡詩』
amicus certus in re incerta cernitur
確かな友情は不確かな状況で見分けられる
キケロー『友情論』(エンニウスの言葉)
……など65点を紹介。
※この対談は本書で初公開の語り下ろしです※
ホラーティウス、キケロー、ウェルギリウス、プリニウス、セネカ、カエサル……。
ローマ人の残した言葉を、二人が読み解いていく、スリリングな対談。
また、古代ローマ時代より後に生まれたラテン語も多数扱う。
二人はどんな時に、どんなラテン語に救われたのか。
創作の裏側にもつながるエピソードも多数明かされる。
※カバー画像が異なる場合があります。
感情タグBEST3
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世代の違うお二人の異色の対談。
それぞれ好きなラテン語の格言をネタに自由気ままに話し合う。
今のイタリア人よりローマ人の方が日本人と感覚的に似ているように思える。
2千年の時を超えて生き残ってきた珠玉の格言だけに、同感できるものが多い。、人生振り返ってみるのに良い書。
Posted by ブクログ
ヤマザキマリさんとラテン語さんの対話形式で繰り広げられる名句。
カエサルやキケロの言葉など奥深く考えさせられるものが多い。ヤマザキさんのエッセイ的な部分もあり興味を持ちながら読みました。
サバサバしたヤマザキさんと思慮深いラテン語さんが名コンビかな。
Posted by ブクログ
ラテン語さんの前作を読んでラテン語に興味を持った。今作は格言集であるが、ヤマザキマリとの対談形式で各々の格言にコメントがされており、テルマエロマエ好きとしては嬉しい内容であった。
ラテン語は印欧言語のルーツ的な存在であるが、意外にも日本人的な感覚の格言が多いのが印象的だった。私はユダヤ教・キリスト教などの一神教的価値観には本能的な拒否反応を示すが、ラテン語時代まで遡ると、共通の何かにたどり着けそうな気がした。
好きな格言は in vino veritas(酒に真実あり)である。飲み会の時にこそ本音が出せるというのは如何にも日本的ではないか。現在でもローマの土産物店で、この格言のマグネットが売っているらしい。こういった価値観を基盤にして西洋人と付き合うと、結構深い関係を結べるかもしれない。
Posted by ブクログ
ホラティウスやウェルギリウスなどの著名な作品から引用された名言集。2000年近くを生き抜いた名言であるだけに、人生の苦難や人間本性に深く切り込んだ言葉が多い。私が好きなのは「ゆっくり急げ」。
Posted by ブクログ
世代の違う2人の対談形式で語られるのが面白い。人生経験が豊富で、そこから築かれた人生観というものをはっきりと持っているヤマザキさんと、今時の若者的考え方を持つラテン語さん。
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自分の世界史の知識の薄さに四苦八苦もしましたが、格言自体は純粋に、今でも「わかる!」と思えるものが多かったです。ちょっと古代ローマに興味が湧く1冊でした。
Posted by ブクログ
古代ローマの格言65句をピックアップし、現代に通じる知恵として読み解いた本。
実直さを重んじる生き方の指針。古代ローマの言葉が、今こそ胸に響く。