【感想・ネタバレ】「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?のレビュー

あらすじ

立派な「大人」になれた実感はありますか?
リアリティと現実のギャップに戸惑う人びとへ、新たな指針を示す人生論。

人生の選択肢が多様に広がったからこそ、生き方が定まりにくいこの現代。
それでも月日は流れ、いやおうなく私たちは年老いていきます。
「成熟のロールモデル」が見えなくなった現代において、
「若者」の立場を卒業し、「大人」を実践するとはどういうことか?
異なる世代との接し方、恋愛・結婚観、趣味との付き合い方。
充実した人生を送るためのヒント。

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Posted by ブクログ

中年に差し掛かるタイミングに出会えて良かったです。
後輩が自分を追い越して活躍していく姿に焦りだけを感じ、失敗を恐れ何もできなくなっていく自分がいました。
中年の心情やどう生きていくと生きやすかを分かりやすく解説していて、安心して中年になれそうです。
若者の成長に脅威を感じることも、自分を卑下する必要もない。
中年としての立場を全うしているという自負をもって、後輩や子どもたちの成長を少しでもお手伝いして、周りや自分の成長を楽しんでいきたいと思います!

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2024年07月29日

Posted by ブクログ

今の私にぴったりの本だった。歳をとることの怖さがやわらいだ。むしろ大人をやってみたいと思った。過去を踏まえてわたしは私なのだから、まわりへの感謝を忘れず、わたしの歴史を紡いでいきたい

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2022年10月24日

Posted by ブクログ

「大人である」「大人になる」その一文字の違いには、大きな隔たりがある。

「大人」になるということは、階段を上がるイメージであったが、いざ迎えてみると、緩やかな坂を登るように、気づいたらなっているものに近かった。それは、年齢で区分された大人であって、この本で語られる「大人」ではない。

著者は、『世代や立場が違う人に、その違い踏まえて対応すること(P38)』が「大人」の定義と冒頭で述べている。

そして、「大人になる」ということは、この本によると、人生の主役をやめて脇役に転じ、若者を育てていく側になることらしい。

このあたりが非常に難しい。なぜなら、いま周りにあるものがほとんど、人生の主役になるように促しているからだ。コマーシャルは、「あなたのよりよい生活を」というメッセージが込められていて、流行は常に追いかけるもののように喧伝し続ける。SNSは、まさに主役になれる為のツールとして機能している。

それらが決して悪いわけではない。がしかし、人生の主役、ステージから降りること(降りるという言葉のイメージですらも、ネガティブに感じてしまう)を、なんとか引き留めようとする。

そうして、遅れをとり続けて、気がつけば「年甲斐もなく」と後ろ指を刺される年齢となるのである。

情報化社会・多様性・考え方のアップデート。どれも、魅力的な言葉だ。

しかしながら、大人として成熟するには、全てを変えるのではなく、定期的なメンテナンスをする方にシフトし、主役の座を譲らなくてはならないのかもしれない。

考え方の一つとして、この本はたいへん為になったが、どうしても、主役を譲ることが、今の自分には難しく感じる。こういったところがまだまだ磨き足りないのかもしれない。

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2021年07月21日

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この本を読んでまだ自分は若者であると思った。
アイデンティティがまだ確立できていないし、恋に恋しているし…将来自分がなりたくない大人像にならないために読んでおいてよかった。多くの気づきを得られる良書でした。

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2020年11月15日

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若い時と同じく趣味などを続けることに困難があるのは仕方がない
年下やこどもが成長することにこそ満足する時が来る
→そしていつかは追い越される
若いうちに〇〇しておけ、はぐちのようなもの。しかし、聞くべきものはある
悪い大人にしろ、そうなるべき人生があるわけで、生きているだけで価値がある
若者には敬意を持って接する
揺るがない自分を作ると、成長する若者に満足できる大人になれる

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2019年01月06日

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ネタバレ

ああ、こういう事を書く人がサブカルチャーの中から出てくるんだな。面白いことだ。それでも、世話することが、育てることが母性に近そうなのがなんともゲッソリするけれども。

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2018年04月19日

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若者(子供)と大人の精神的な境界はかなり曖昧
それ故、悩ましい

本著の主張にあった周りの他人の育成に目を向けるのが大人というのは共感できた
周りの子育てに苦戦している人を見ると育成に対して乗り気じゃない人が多い気がする

年齢と共に可能性が閉じていくことについて良いことと捉えられるようになった
齢を重ねる=悪いことと考えていると年々苦しくなる一方なので、どうにか前向きに考えられるようにする必要がありそう

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2025年11月29日

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小難しい論理ではなく、サラサラと読みやすかった。なんとなく感じていた年齢至上主義、自己実現や成長継続至上主義と、そこからくる閉塞感は、おかしなものではなかったんだな、少なくとも他の人も感じてるんだな、ということがわかりホッとした。育つ世代から、育てる世代へと変わっていくことが怖いこと、残念なこと、さみしいこと、ではないし、一緒に育つことなんだなと、ミドルエイジの自分には前向きなエールになりました。

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2024年08月17日

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大人とは?
若者とは?
僕は30代なので、世間からしたら大人なんだろうけれど、まだ、諸先輩方からしたら、若者部分もあったりするのだろう。

様々な着眼点から「若者」と「大人」に対して論じられており、難しくは無く、なるほどと気付かされたり、考えさせられたり。そうそうと納得したり。

非常に面白い人生論だった。

また、歳をとってから読み直してみたい。

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2022年05月19日

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「大人」とは
世代や立場が違う人にその立場を踏まえた上で対応すること。

恋愛そのものに年齢制限は無いが、若者ならではの恋愛にははっきりとした制限時間があって、今の年齢で経験できる恋愛は今しか経験できない

誰だってこれまでの諸事情や背景、歴史を背負って今日を精一杯生きてるのだから、生きてるだけで立派で素晴らしい

読んでよかったなぁ
22歳記録。

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2021年09月13日

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タイミング的にピッタリな一冊だった。日頃、漠然と思い巡らせていたことをうまく言語化してくれていた。特に、昔の先輩ほど尊敬されようとすることに無理がある、という点に同意だ。環境は目まぐるしく変化しており、先輩として、後輩たちに自信を持って何を伝えることができるのか、考えてみると意外にないことを再認識できた。

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2021年08月13日

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20歳の私にはまだ早いかなと思ったけど、そもそも大人ってなんだ?歳をとるってどういうことだ?「これだから若者は〜」と言われるあれはなんだ?などのモヤモヤが少しずつ解消されていく本。著者の熊代さんの経験則が強い部分もある。歳をとりたくない、いつまでも若者でいたいと思っている人には特にすすめたい。

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2021年02月03日

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ネタバレ

ところどころでご自身でも書かれていたけど、やはり主観が多めの本だった。
成熟しにくい社会のシステムになっていることを認識することは大切だと感じる。
現在22歳の私からすると本当にこの感覚をこの先得る日はくるのか?という部分も多かったので、また数年後に読み直すと違う感覚を得られると思った。

===
P.43
乳児期(誕生~):信頼vs不信
早期児童期(18ヶ月~):自律性vs恥、疑惑
遊技期(3歳~):積極性vs罪悪感
学齢期(5歳~):生産性vs劣等感
思春期(第二次性徴~):アイデンティティ確率vs拡散
初期成人期(20歳~):親密さvs孤立
成人期(40歳~):生殖性vs停滞
老年期(60歳~):統合性vs絶望

P.84
アイデンティティが確立していない人のほうが、概して「否定に打たれ弱い」

P.118
誰かのことを反面教師として敬遠する際、どこか自分に似たようなところがあって苛立ちを感じて~。

P.139
あなたが40歳、50歳になったとき、どういったものを年下の人間に差し出せますか?

P.144
年下の流行や活動に対する複雑な感情の中には、急激に伸びていく若者が自分に追いつき追い越していくことへの危機感や、自分たちの時代が過ぎ去って次の時代に変わっていくことへの焦り、自分たちの世代には馴染みのない技術や思想を身に付けていくことへの疑念などが含まれていることでしょう。

P.168
その人内面に宿る「性格」とは、言動や表情に現れるもの~。

P.220
因縁:すべての人、すべてのもの、すべての行いは無限に関連しあいながら過去と現在を作り、それらが未来をも形作っていく。

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2020年10月20日

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バイブル
うーん、そうなのか?と思うところもあった
しかし、良い意味で釘を刺されました
21歳です
何年後かに読もうか

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2020年05月08日

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大人になるとは、自分を含めた半径nメートルの人間をいかに楽しくするかを、どれだけ知っているかということだと思っている。

歳を取り人の面倒を見る立場になるという、社会システムの中では必然の現象に合わせてどれだけ自分自身の楽しみをシフトできるか、というようなことが書いてあると思った。

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2020年04月14日

Posted by ブクログ

なんかで紹介されていて読んだ。

マクロ的な要因の論理構造とかは?だったけど、
どっちかと言うと心療内科系のお医者さんらしく、主観的に優しく”若者”に語りかけるような文章が良かった。

身体的に成熟することは年齢である程度決まっているのに対して、精神的に成熟するタイミングは決まっていないこと、ただし身体的に成熟すると精神的な成熟度がそこである程度固まってしまうことが「大人になれない大人」や「老害化する大人」を生むのかなーと参考になった。

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2019年03月16日

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インターネットではシロクマ先生の名前でおなじみ。シロクマ先生のブログはよく読んでいるのですが、著作は初めて読みました。

一番印象に残った内容は、「大人とは『世代や立場が違う人に、その違いを踏まえて対応すること』ができる人である」という部分。

とくに都心部において、学歴の高度化や地域社会との接点のなさ、企業の高齢化に伴い、いわゆる大人との接点が減りつつあります。そのような背景から、大人になるタイミングを逃した若者が増えているが、一方で体力的・知力的な衰えから、40歳を過ぎると人は嫌でも大人にならざるを得ない、と作者は言います。

アイデンティティ(自分の仕事・自分の趣味・自分の家族・自分の考え)が確立されていなければ、何者にもなれなかった大人になってしまうが、アイデンティティの確立は、一方で自分がなりえる存在を狭めてしまう。仕事の選択・趣味の選択を狭めることとなる。だからこそ、若者を延長したい人が多いとのこと。

なので、「確立されたアイデンティティ」と「拡張するアイデンティティ」を同居させるという考え方もある。たとえば、仕事において50歳になっても最先端にいる人は、仕事以外の新しいチャレンジはあきらめている、など。

私はこの文章を書いている時点で31歳ですが、もう年齢的にはだいぶ大人だと思う一方で、精神的な成熟はまだまだ足りていないと感じています。いつかくる「大人」にならざる得ないタイミングまでに、いかに成熟できるかを考えていく必要があると、感じました。

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2019年01月20日

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著者のことを調べたら偶然にも知っていた。
以前定期的に訪問していたシロクマさんのウェブサイト管理人だったのた。
熊代→シロクマ なるほど!

元々好きなサイトの管理人が出した本だけあって、私にマッチする内容だったが、読み終えた後にイマイチ記憶に残るものがない。

後で、重要な点を纏めるとしよう。

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2018年07月16日

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多様な価値観と向き合い、自分と折り合いをつけ、次の世代の成長を願う。
“イケてる若者”も“ダメな大人”になる可能性を孕んでいる。一見“ダメな大人”でもちゃんと生きてきている、それだけでも敬意を払うに値する。

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2018年06月03日

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小説以外の本はいつもパラパラと読み終わってしまうが、この本は最初から最後まですごく、思わされるほんだった、このとおりにはいかないだろうが、こんな風になったら、今の世の中を少しは生きやすくなるのではないか、自分が「老害」にならないために、キチンと「若者」をやめらるように日々を過ごしたいとおもった。

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2018年03月29日

Posted by ブクログ

社会が自由さを求めた結果、自動的に成熟した大人になるシステムは崩壊した。つまり、大人になるも、ならないも自由というわけだ。

しかし、生物的にはどうしても老いていく訳で、その流れに沿わず成熟しなかった場合、矛盾が生まれる。今の社会は若者重視。そこに迎合して、若者ぶると痛い目を見るぞって感じかな?

著者は不惑の年齢。

確かにそのあたりで、人生の方向性というものは見えてくることが多いように思える。

若い世代に向けたメッセージの色合いが強い一冊に思えた。私のように年長者には同調はあっても、行動を変えるほど響く言葉はなかった。

差し当たって、いろいろな世代から学び続けられるようにコミュニケーションを積極的に取ろうと思う。

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2024年09月07日

Posted by ブクログ

大人の条件
世代や立場が違う人に、違いを踏まえて対応すること
大人の役割=他人の世話をすること

若者のうちはなんでもやってみることが有効な場合が多いけど、中年になって時間や体力が限られてきたら守備範囲を絞ってエネルギーを自分にとって大切なことに集中投下することで中年以降楽に生きることができる

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

とりあえず、著者はCLANNADが心から好きなことはわかった。

前半にかけては、年をとるあるあるみたいな気持ちで読んだ。一方で、歳をとることに対する打ち手は結構少ないようにも感じた。大人を始めるというよりは、そうだよね、そんなもんだよね〜みたいな感じで進んだ印象。
個人的には、歳をとるってもっと自由で、もっと楽しいことなんじゃないだろうかとも思う。劇的なことはないし、自由が効かないことも、新しいことを始めるのが億劫なのもあるけど、制限がないのも大人だと思った。

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2024年02月29日

Posted by ブクログ

普段ぼんやり思っていることが言葉にされていたので、共感するところも多かった。
まだ30代半ばなのでわからないところもあるか、概ね理解できたので私もそれなりには大人なのかなと思えた。
似通った内容が繰り返されるというか、強調されて別の言い方で書かれている箇所が少しあったように思い、章の途中で飽きてしまい読むのに時間がかかってしまった。
『金しか見ていない女性、胸しか見ていない男性はなんにもみていない』とゆうパワーワードは的を射ていて面白くニヤッとしてしまった。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

個人の能力は個人のものとされる世の中で、子どもや後進を育てることに好き嫌いや義務感以外の動機が存在するとは想像しづらい。しかし別の動機が実は存在するという。それは他人の成長に自分が関与することで得られる充実感である。大人になればなるほど、自分の成長にかかる労力は増え、リターンは減る一方だが、子どもや未熟な人には大きな伸びしろがある。そこに労力を投入することは、成長への寄与感(喜び、嬉しさ)という形で、実は自分へのリターンも大きくなるのである、ということが書いてある。
そういうことはその立場になってみないと分からない事実であろう。実際、私も目からうろこであった。結構、衝撃的ですらあった。私は可愛い子ではなかったが、それでも両親が子育てを投げ出さずにいてくれた理由が初めて分かった気がした。
好きなことを極めること、個性を極めることなど個人最適が至上とされている社会で、このような他人に労力を投入することの重要なメリットを言ってくれる人は貴重。他人の成長に純粋な喜びを感じる人もいると知ると少し安心する。また、実際に自分がそちらの立場に立っても義務感だけでやっていかなくていいんだと思うとそれだけで肩の荷が下りた感じがする。

ーーー以下引用ーーー
ところが、「大人」の目線で「大人」を評価するとそうはならないのです。
私が実際に歳を取り、子どもの世話をしたり、年下に対して年齢や立場の違いを意識しながら向き合ったりするようになって気付いたことは、自分自身の変化や可能性を多少犠牲にしても、世話をした相手が成長し、変わっていくのを見ていると、そこに生き甲斐やモチベーションが強く生まれてくるということでした。p46

さて、そうやって「若者」の成長に驚き、彼らが現在の自分よりもあとの時代を生きていくことが肌で感じられるようになると、同じ時間、同じコストをかけてより成長できるのは、 自分ではなく年下のほうであり、同じ時間やコストを投下するなら、自分自身の成長にあてるより後進の育成に同じコストを投下したほうが、組織全体や社会全体で見れば伸びしろが大きく、新しいノウハウも蓄積させやすいと気付くときが来ます。p146

この心境のシフトチェンジを終えて、「大人」の側に辿り着いた人にとって、中年になってからの日々は悪いものではありません。むしろ、人生のなかで経験と体力のバランスが最 も取れた時期を、実り多いものとして体験できます。しかし、中年でありながら「若者」の側に留まるなら、自分自身の成長がだんだん停滞していく、喪失に満ちた時期として体験せざるを得ないでしょう。p151

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2022年06月29日

Posted by ブクログ

人生をストレス無く、上手くやりくりしていく心構えの1つとして参考になりました。
ただ、それと同時に、社会で生きていくのは本当に世知辛いという事実も突き付けられ、読む人によっては余計に「大人」になりたくなくなるのではないのかなぁと少し思いました。

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2018年09月28日

Posted by ブクログ

至極大事な大人論だけど、総花的で内容は薄め。
でも、いつまでも若者でいたい子の気持ちに踏ん切りをつけるためにも読んでおくべき本です。著者がオタクなのでそこも好感度高い。

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2018年08月23日

Posted by ブクログ

周りにいる年長者たちに敬意を持ち話を聞き、自分が現在できるベストのことを積み上げて行く。自分の生き方を認めてあげられるような大人に、世代間の違いを認められる大人になれればそれは立派な大人。

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2018年07月29日

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