【感想・ネタバレ】夜と霧 新版のレビュー

あらすじ

〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉

「言語を絶する感動」と評され、人間の偉大と悲惨をあますところなく描いた本書は、日本をはじめ世界的なロングセラーとして600万を超える読者に読みつがれ、現在にいたっている。原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年。その後著者は、1977年に新たに手を加えた改訂版を出版した。
世代を超えて読みつがれたいとの願いから生まれたこの新版は、原著1977年版にもとづき、新しく翻訳したものである。
私とは、私たちの住む社会とは、歴史とは、そして人間とは何か。20世紀を代表する作品を、ここに新たにお贈りする。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

心理学者が体験した強制収容所の中での話。ノンフィクション。絶望して、そのまま落ちていってしまう人、絶望を経験しても、そこから這い上がれる人、何が違うのか?生き方のヒントみたいなものが書いてあった。
過酷な状況を耐えるために、身体的な強さはあまり重要ではない。むしろ精神的な強さが必要。何を拠り所にするのか?環境や期限的な物や、根拠がない希望みたいものを拠り所にすると、それが叶わなかった時に強く失望してしまう。
そうではなくて、他者との関係、未来への希望、人生が・世界が自分に何を求めているのか、みたいな繋がりを拠り所にすると強い。内省的な人の方が逆境に強い。らしい。

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2026年11月01日

Posted by ブクログ

『ひとりひとりの人間を特徴づけ、ひとつひとつの存在に意味をあたえる一回性と唯一性は、仕事や創造だけでなく、他の人やその愛にも言えるのだ。
このひとりひとりの人間にそなわっているかけがえのなさは、意識されたとたん、人間が生きるということ、生きつづけるということにたいして担っている責任の重さを、そっくりと、まざまざと気づかせる。自分を待っている仕事や愛する人間にたいする責任を自覚した人間は、生きることから降りられない。まさに、自分が「なぜ」存在するかを知っているので、ほとんどあらゆる「どのように」にも耐えられるのだ。』

『生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。わたしたちはその問いに答えを迫られている。考えこんだり言辞を形することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。
この要請と存在することの意味は、人により、また瞬間ごとに変化する。したがって、生きる意味を一般論で語ることはできないし、この意味への問いに一般論で答えることもできない。
ここにいう生きることとはけっして漠然としたなにかではなく、つねに具体的ななにかであって、したがって生きることがわたしたちに向けてくる要請も、とことん具体的である。この具体性が、ひとりひとりにたったの一度、他に類を見ない人それぞれの運命をもたらすのだ。だれも、そしてどんな運命も比類ない。どんな状況も二度と繰り返されない。そしてそれぞれの状況ごとに、人間は異なる対応を迫られる。』

『あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない』

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2026年10月30日

Posted by ブクログ

幾つかのフィクションも含めて、アウシュヴィッツに於ける悲惨な出来事は側聞していましたが、本書はアウシュビッツから解放された精神医学者によって著されたものの邦訳の新版で内容が今迄のものとは全く違って感じられました。被収容者の心理状態を詳らかにした様は、壮絶で、惨たらしい仕打ちを受けた人間の精神がどのように変わってしまうのかが良く分かりました。本書の内容で、一番印象的だったのは被収容者が亡くなったのは、クリスマスから年明けに掛けてが一番多かったということです。クリスマスだから、恩赦で釈放されるのではという希望が打ち砕かれた時に、精神力が落ちて亡くなるんだそうです。人の生死を左右するのは精神力も大きな影響を与えるのだと改めて知りました。

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2026年10月28日

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ネタバレ

どんなに自由のない状況に陥ろうと、その時の自分自身の精神的存在について決断を下せるという自由がある。自分がどのような人間であろうとするか、自分が何を大切にするか、何を捨てたくないか。無期限の暫定的存在は未来や希望の消滅、目的の喪失に繋がりやすい。その曖昧な精神状態では精神的に破綻する。その時目的は未来に向ける必要がある。過去に向きすぎると未来の可能性や目的を見失う。この際失業者の場合も似たような心理的状況に陥ると触れられているが、確かに退職後のニート期間はこの状態に近しかった。ただ、過去にはすでに経験した人生の価値があり、その宝は誰にも環境にも奪えやしない。スピノザ『エチカ』の引用、「苦悩という情動は、それについて明晰判明に表象したとたん、苦悩であることをやめる」自分と距離を置き苦悩の理由を考えることによって、苦悩自体は消えなくとも支配されている状態からは遠のくのではないか。

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2026年10月18日

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生きる意義を見失いかけたので、再読。苦しみに苛まれるばかりで先行きが絶望的な中、人はどのような態度で生きることができるか。尊厳とは、人生とは、人間とは。そうだ、そうだった。読んで良かった。

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2026年10月15日

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夜と霧を読んだ。

フランクルは強制収容所の中のような自由を完全に奪われた生の中でも「生きることを意味あるものにする可能性は、自分のありようががんじがらめに制限される中でどのような覚悟をするのか」の一点だと述べた。

がんじがらめとは、生きる場所も、食べるものも、やることも、外側から完全に拘束され、自分では何一つ選べない。収容された人々は番号で管理され、アイデンティティが剥奪される。愛する人が生きているのかすらわからないというような状況。

しかし、人間の精神的自由は誰にも奪うことができない。フランクルは「どれほど過酷な運命であっても、それにどんな心構えで向き合うかという『内面の自由』だけは、誰にも奪えない」と説く。

苦しみの中で絶望して自暴自棄になり、仲間を殴ったり、人間性を捨てるのか。それとも圧倒的に理不尽な苦難を前にして人間としての誇りを保ち、苦しみを引き受けて生き抜くか。
ここでいう覚悟は「運命に対する精神的な態度を決めること」を指す。

外側の状況や肉体は奪われても、その苦難にどんな心構えで向き合うかという最後の自由だけは、人間から絶対に奪えない。

仕事で成果を出したり楽しい体験をすることだけが生きる意味ではない。理不尽な苦しみに直面したとき、それに屈して卑屈になるのではなく、誇りと人間性を保ちながら誠実に耐え抜く姿勢そのものに、人間としての崇高な意味が生まれるとする。

もし「生き延びられたかどうか」という結果だけに意味があるのだとしたら、運悪く収容所で亡くなった人たちの生はすべて無意味だったことになってしまう。フランクルはそれを真っ向から否定し、たとえ助からなかったとしても、最期の瞬間まで人間らしくあろうと覚悟を決めて生き抜いたこと自体に絶対的な価値があると述べている。

それでは、安逸に生きている人は、彼の言葉をどう受け止めればいいんだろう。私は安逸に生きてしまっているから、彼らを想像することしか出来ない。外部からがんじがらめにされることもなく平穏に生きている。幸運の上、限りなく自由な人生を歩むことができている。そういう私は覚悟を持ちながら生きていけていないのではないか。
私はどこに生きる意味を見出し、誇り高く生きていくことができると言うのか。

フランクルは「人生から何を求めるかではなく、人生が自分に何を求めているかを問うべきだ」と言った。

安逸さや平穏の中にいる人間にとっての覚悟とは、「何を選んでもいい自由がある中で、自分の時間や命を何に向かって使うのか」を自分で引き受けることなのではないか。

目の前の仕事や学びに真摯に向き合うこと、誰かの言葉に耳を傾けること、美しいものに出会って心を震わせること、そして理不尽な苦しみを抱える他者の痛みに想像力を働かせること。誰からも強制されていないからこそ、そうした日常の一つひとつを適当にやり過ごさず、誠実に選び取っていく姿勢そのものに、確かな覚悟と誇りが宿るのではないか。

過酷な歴史や他者の苦悩を前にして「自分は安逸なのではないか」と立ち止まり、自分の生きる意味を真剣に問い直しているその姿勢こそが、すでに無自覚な安逸さから一歩踏み出し、自分の生に向き合おうとする覚悟の始まりになっていることを信じたい。

このように考えていけば、自分は何のために生まれ、なぜ生きているのかと考えるのではなく、この時代に生まれた私がこうやって体験から学びを得ようとしたり、美しいものを見たり、聞いたりして心を動かしたり、大切な人にまっすぐ想いを伝えたり、自分が今できること・やりたいと思うこと・正しいと思うことをやって、楽しい人生を全うすることこそが、生きる意味であり、誇り高く覚悟を持って生きることにつながると思う。

現代の社会において、斜に構えて何にも感動せず、誰も愛さず、面倒なことから逃げて冷笑しているほうが、楽ではある。
その中で、あえて自分の心を動かし、美しいものを美しいと感じ、大切な人を大切にし、自分が正しいと思うことにエネルギーを注いで「楽しむ」。これは、流されていてはできないこと。自分の意志で世界に向き合っていなければ手に入らない。
だからこそ、与えられた平穏の中で、自分の命を輝かせて「楽しく人生を全うする」ことは、逃げでも妥協でもなく、立派な覚悟であるのではないか。

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2026年10月14日

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この本はおそらく数え切れないほどの人を救ってきたのだろうなと思った。

最近自分の周りのことや自分の生き方に対して思うことがあり、以前途中まで読んでいた本書を最初から読み直したが、自分の中の大切な何かを救ってもらえたような気がして号泣してしまった。

1番有名であろう精神の自由について語る章は本当に感動したし、これからも何度も読み返すだろうと思う。

この方が経験した苦痛を越えるような体験をすることはないだろうが、普遍的な真理を書いた本書だからこそ、時を超えて語り継がれるのだろうし、読むたびに大切な何かを私たちに教えてくれるのだろうと思う。

人それぞれ様々な苦しみを抱えていると思うが、苦しんでいることそのものを丸ごと、それでいいんだと、受け止めてくれるような本だと感じた。

どのような状況にあっても人としての尊厳を忘れないこと、それはとても難しいことだと思うが、心の中にとめて生きていきたい。
人生が私たちに問うている、自分がどういう人間でありたいのかを。

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2026年10月13日

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著者は強制収容所に入れられながら九死に一生を得た心理学者。単なる体験談ではなく冷徹な科学者としての目で極限状態に置かれた人間の心理を解剖する。これはもっと早く読むべきだった。

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2026年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人間とはなにものか。生きる意味とは何か。

本書は、ナチスの強制収容所で筆者自身が生身の体験者となり、内側から見た残虐な強制収容所を書き記した実録である。また、こうした経験を心理学の立場から解明し、収容所生活への被収容者の心の反応を「収容・収容所生活・解放」の3段階の観点から解き明かしている。

特に印象的であったのは、筆者が収容所生活を送る中で「人間とはなにものか」という問いを持ったことである。私たちの住む社会においてもまともな人間とまともではない人間が存在するが、日々を送る上では然程深淵にまでは気に掛けることができないでいる。しかし、強制収容所ではこの人間が持つ善と悪の合金、いわゆる「人間らしさ」(人間の本質)を嫌となく見せつけられるのである。つまり、本書を読むことで人間が持つ人間らしさを再認識し、その上で人間である自分がどのような意思で判断を下し、どのような行動を取るのかを改めて考えさせられた。

二つ目に印象に残った点としては、「生きる意味とは何か」というところである。現代の社会において生きる意味を見出だせず、命を絶ってしまうニュースがよく報道されている。このような前後不覚な症状に陥る原因としてはSNSなどの周囲からの評価的観点が大きいのではないだろうか。本書を読む前においては、自分もその一部であり、「生きることの意味を問う」事ばかり考えていた。しかし、筆者は逆転の発想で「わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ」と記している。これは、生きる意味の本質を突いていてとても腑に落ちた。大きく頷いた。これらは、私たちが人生を採点する立場にいるのではなく、私たち自身は人生という問いを解く立場にいるということである。

本書を読んで、人間の本質を知り、その人間が生きる意味とは何かを知ることができた。生きていくうちに数々の苦労に直面することがあるだろうが、そのとき自分という人間は問に対してどのように判断をし、どのように行動をとっていくべきなのだろうか。



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2026年10月02日

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黒い雨同様、みんなに一度は読んでほしいと思った。思っていたより読み易く、体験と気持ちを淡々と描いていて胸に迫るものがあった

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2026年09月27日

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極限の状況に置かれた人間がどうなるのか、状況に屈してしまう人と人間性を保ち続けられる人の差は何か考えさせられる。

読み始めは違う世界の話のように思えてしまったけど、読み進めるうちにだんだん自分ごととして染み込んでくる感じがして、今の自分が同じ立場だったら、こんな状況下では自分の行為は許されるはずだと高をくくり、屈してしまう側の人間として生きてしまうのではと怖くなった。

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2026年09月18日

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まず今日本で戦争の不安を感じている中、この本を読むことができたのを良かったと思います。

差別が招いた惨い歴史を知ることができてよかったということがもちろんありつつも、
人間の幸せとはなにか、生きる意味とはなにか、死というものが本当に自分の先や横に常にある人達の経験を通してこちらは考えさせられる、名著でした。

あくまで医者、学者としての立場を失わず、客観的に観測し、できるだけ一般論として書かれているため、現代を生きる私たちにも通づる本になっていると思います。


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2026年09月03日

Posted by ブクログ

本書はユダヤ人である著者が強制収容所の極限状態を生き抜いた記録である。
私はこれまでアウシュビッツ強制収容所の映画を数多く観てその劣悪な状況を学んできた。それに比べると本書は驚くほど淡々描かれている。

強制収容所の悲惨さは多くの人が書物や映画で知ることができる。本書が優れているのは、悲劇の記憶に留まらず、暗闇の中のわずかな光として「生き延びるための術」を示してくれているところである。極限状態を生き抜く方法は「運」と「正気を失わないこと」の2点に尽きる。
希望をなくした人が、突然理性を失ったり、無気力になったり、命を落とす姿が描かれている。心が死ぬと体も死んでしまう。人間にとって、精神の破綻がいかに恐ろしいものであるかを痛感させられた。反対に体が死にそうでも心が死ななければ生き延びられるかもしれない。著者が最も言いたかったのはこのことだと思う。

感情を煽るような場面はなく、心理学者として冷静に記録していることに、深く敬意を払いたい。特定の誰かを悪者にしていない。収容所で妻と引き離され、命を奪われている。客観的になれるのは並大抵のことではない。著者は学者として「人間の本質」を浮き彫りにしようとしているのだ。この記録に徹する姿勢こそ、彼を「正気」でいさせ続ける術だったのかもしれない。

ある程度世の中の仕組みや人間模様を見てきた50代の私にとって、本書はこれまでの人生経験の「答え合わせ」をするかのようだった。「未来への希望を持つことが生き延びる術」である。それは普通の生活をしていても同じことだと思う。
若者にぜひ読んでもらいたい。人間とは何か、生きるとは何か。厳しい現実の中でどのような態度を選ぶかで人生の意味は変わる。

人類の歴史において二度とこのような非道なことを起こしてはいけない。強い戒めとしても、本書は語り継がれるべき不朽の名著である。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

心理学者が強制収容所を体験して得た知見をしるした本。今年は8月15日に向け本書を選ぶ。こんなに本の書き出しから心が不安定になり鼓動が高まる体験は初めてだ。

一 …とにかく生きて帰ってきたわたしたちは、みなそのことを知っている。わたしたちはためらわずに言うことができる。いい人は帰ってこなかった、と。(P5)

いわゆる体験記で事実を語るものとは一線を画す。著者フランクルが無機質な数字番号119104に置き換えられ収容された体験を被収容者として心理学者として後世に書き残す。したがって書店での分類も学術書(心理学)になっていた。

残虐な強制収容所での現実が被収容者の心にどのように影響を与えたのか、第一段階「収容」第二段階「収容所生活」三段階「収容所から解放されて」に分類

第一段階、きっと死の直前で助かるだろう(恩赦妄想)。幻想が潰えていったあとの最初の反応はやけくそのユーモアと好奇心。

第二段階、自身、仲間の強制労働者は心を保つために、感動の消失、鈍磨の段階へ移行する。収容所生活の後半記述部、人間の生きる意味を問うくだりはどのような逆境におかれたとしても人間の尊厳を保つうえでの大きなヒントになる。

一 生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。この要請と存在することの意味は、人により、また瞬間ごとに変化する。したがって、生きる意味を一般論で語ることはできない。(p130)

どう反応するかにおいて人は自由である。どれだけ外的要因にさらされようと内面における自由は犯されない(人も居た)。内面的な拠り所(関係性)をもつ強さ。

一 あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない(p138)

第三段階、緊張と弛緩の急激な差異が心を乱す。さらに解放後の幸せをイメージしていたこととのギャップ(一人だけ生き延びたり、収容されなかった住民のありきたりの会話、大変だったねぇ)に苦しんだ。不幸せへの心構えはほとんどできていなかった。

オリガ・モリソヴナの反語法、平和と愚かさ、小川洋子が読みとく『アンネの日記』 とつづいてきて
強制収容所の実態に関心が高まる。

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2026年08月02日

A

購入済み

「苦しむことはなにかをなしとげること」
はたして自分がその境遇になったときに
そのように境地に達することはできるのだろうか。
解放されずに殺されてしまった人々は、どう思うだろうか。
結論を出せるような問題ではないが
自分にはない視点を得られた。

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2024年04月10日

購入済み

興味深い

あらすじと名言を聞いただけで読みたいと感じ、購入しました。固い表現ばかりに見えますが内容がとても興味深く、何周も読みたいと思いました。

#切ない #深い #タメになる

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2023年12月01日

購入済み

名著

著者の実際の体験から得られた言葉には計り知れないほどの説得力があった。凄惨な場面についての表現も多く含むため読むのが辛くなることもあるが、読了して多くのことが学べたと思う。現代に生きるすべての人に読んでほしい一冊。

#感動する #深い #タメになる

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2022年05月31日

購入済み

人生に悩む人は読むべし

前半は、悲惨、無残、過酷、残酷、どんな形容詞でも足りないほどの強制収容所の実態が、抑えたトーンで描かれたルポルタージュです。

後半は、そんな環境下で作者が見いだした、生きるとはどういうことか、生きることの価値は何なのか、ということが、圧倒的な説得力で伝えられています。
人生で辛いことがあって、何のために私は生きているんだろう、とか、私はどう生きればいいんだろう、とか、悩んでいる人(私がそうでした)に、ひとつの回答を提示してくれます。

旧版は読んだことありませんが、新版は読みやすく、訳も問題ありません。

一点だけ。タイトルは、新訳の訳者は、旧訳への敬意をこめて、元のタイトルを残した、と述べていますが、若干違和感を感じました。前半の収容所ルポにはフィットするタイトルですが、後半の人生論にはちょっとそぐわない気がします。新しいタイトルをつけても良かった気がしますが、あまりに有名なタイトルなので、そのまま残したのでしょう。

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2017年02月27日

Posted by ブクログ

初職の守衛さんが私の仕事ぶりを見守ってくれており送別(異動)の際、この本『夜と霧』をプレゼントしてくれた意味を量りかねていました。

「どんな状況でも自分の芯を持ち、誠実に働く人でいてほしい」という願いを込めて選んでくださったのだと思います。目立たない場所から見守ってくださっていた方からの、いちばん重く、あたたかい贈り物でした。

20年ぶりに課題図書として読み返しました。

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2026年10月23日

Posted by ブクログ

淡々とかかれているものの、内容は凄まじい…

いつか読もうと思っていたけど、ついに読めた。読みやすいし、できるだけ多くの人に届いてほしいと思う内容。

収容所の話なのに、普遍的な人間の話でもあり、身近にも感じられる場面が多々あった。

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2026年10月17日

Posted by ブクログ

 ナチスによって強制収容所に送られたユダヤ人の精神科医による収容所内での筆舌に尽くしがたいほど悲惨な生活と収容者達の変化を心理学の視点で綴ったノンフィクションで、相反する"人間"の存在と解放までの日々が重苦しくも考えさせられる作品だった。

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2026年10月11日

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まともな人もまともでない人もどの集団にも存在する。支配している人だからまともではない、そうでないからまとも、というのは見当違い。

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2026年09月24日

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ネタバレ

しばらく期間をあけてやっと読み終わった。
長くはない本なのにずしんと重い話なのでさらさら読める感じでは無い。
仕事が辛いなあという気持ちで心の有り様として参考に出来ることはないだろうかとは思ったため読み始めたが、あまりに過酷すぎてないと思いきや以外にずっと働く上で覚えておきたいみたいなことが出てきてびっくり。
個人的に、自分自身が苦悩に値する人間でありたいという人としての高潔さは、なかなか保持できなくともそうあろうとする努力を忘れたくないと思う。
どのような状況であってもその人自身が手放さない人間としての尊厳を、自分自身をまともだと言えるような感覚(傲ることではなく)を意識して培うようにしたい。
個人的にユーモアあたりの話でスープを下からすくってください(豆が入るように)の話がそこにいた人しかかけないエピソードだなあと思った。

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2026年09月22日

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アウシュヴィッツでの経験を心理学の観点から書いたものを翻訳したものなので、言葉も難しかったり今までで1番ページが進むのが遅かったのだが、本当に読んで良かったと思う。

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2026年09月20日

Posted by ブクログ

ず〜〜んと重くなってしまって、放心状態の中にいる…
今日はもう難しいこと考えらんないや

ホロコーストの中身を初めてちゃんと知った気がする
触りじゃなくて、実態を。
むごいなあ…筆者がその中を生き抜いてこうやって本を出してるから「こんな極限状態でも人間って生きていけるんだな」と錯覚しかけたけど、そんなことないんだよな
さらりと書かれる亡くなっていった人たち
読んでる方もだんだん慣れていくのか、人が死んだという描写にそりゃそうだろうなと、読み進めていくうちに鈍感になっていく

生き延びて収容所を出れても、世間や世間の人たちの反応から新しい苦しみと対面するっていうのも救いがなさすぎるよと
PTSDとかはありそうだなと思ってたけど、なんかもっとぐろかった
収容所での生活に対して「こっちも大変だったんですよ〜」で返されるの、あまりにもむごい

写実的な話も読んで良かったと思う要素だけど、人が生きる意味とは?という哲学的な部分の話も良かった

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2026年09月16日

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強制収容所での苛酷な日々を心理学者の視点で記録した本。事実ゆえに信憑性があり、ゆえにとても重い。立派な学者としてではなく、酷い境遇の中で耐え続ける若者が、愛する妻が心の中にいることに気付くところはとても辛いが温かかくもある。

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2026年09月12日

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強制収容所に入れられたユダヤ人心理学者が、収容所内を心理学者としての視点から見て綴ったもの。

人間は何ごとにも慣れる存在。
一握りであるが、内面的に深まる人々もいた→苦しい時を自分の変化に繋げることができる。

「人間はどこにいても運命と対峙させられ、苦しい状況から精神的になにを成し遂げるか、という決断を迫られる。」

イカれた環境でも、高潔である人がいるのに、自分は甘ちゃんだなと感じる。

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2026年09月04日

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精神科医ヴィクトール・フランクルが、ナチスの強制収容所での体験をもとに書いた本。極限状態に置かれた人間の心理を描きながら、「どんな状況でも、人は生きる意味を見いだせるのか」を問いかける。

人が生きる意味を見つけるのではない。逆説だ。生きる意味というものが、私たちになにを求めているかを考えるのだ。

そう書いてあったのが、理解できるようでまだ難しい、そんな感覚だった。

人が生きる意味、それについて作者はとても深く考えている。終わりのない苦しい環境の中で、何のために生きているのか。例えば、収容所に入って、すぐに祈りを捧げる者がいた。「私は苦しんでいてもいいから、その代わりに愛する人たちを幸せにしてください」これによって、彼の苦しみには意味が生まれた。

解放された後の第3の心理状況について。まず喜ぶことはできなかった。何故かと言うと、感情を失っていたから。その後、解放する前に夢見ていた未来がそこにないと言うことを知らなければ、いけなかった。愛するものともう一度会うことを唯一の心の支えにしたものは、それがそこにはもうないと言うことを知らざるを得ない。そして、自分たちに浴びせられる言葉が、「そんなことになっているとは知らなくて」「私たちも大変だった」など、まるで私たちが苦しんだことの意味がないような、それを補えるほどの幸せが、日常にはないと気づかされるような、そんな苦しみがあった。

ある非収容者は、解放された後、畑の上をズカズカと歩いた。筆者は歩かないほうが良いのではないかと言ったが、彼はあんなに苦しい思いをしたんだから、俺たちにはそうする権利があると言うような言い方をした。あの体験は人格を歪めてしまい、苦しみは本当はそこにないはずの権利を産んでしまうのだ。

全体を通して筆者は、生きる意味について考えているように感じた。苦しみは終わっていないと言うことを伝えたいようにも思う。苦しい中でなぜ生きなければいけないのか。収容中はもちろん解放された後もそれについて考えたのだろう。その1つの答えがこの本を書くと言うことだったのだと思う。それができた。筆者はきっと幸せだった。


最後の解説に書かれていて、はっと気づいたのが、本文のどこにもユダヤ人と言う表記がないことだった。すべて非収容者と書かれていた。これは当時、ゲイや反逆者など、ユダヤ人以外の人も同じ境遇化に置かれたことが影響されているらしい。
さらに、筆者は常に必収容者のことを「仲間」と呼んでいたのも印象的だった。

彼が断言していた唯一の事は、この世には「まともな人間」と「まともではない人間」がいると言うことだった。そしてそれらの2種類の人間は、いろいろなグループにそれぞれ所属している。だから、グループ1つを見て、全員がまともな人間と言うわけでも、その逆もありえないのである。

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2026年09月03日

Posted by ブクログ

事実としてそのような出来事があったことを知ることができて良かった。解放後も残酷で辛い経験を幸せが帳消しにしたり超えることはない、と言った趣旨の内容が印象的だった。

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2026年08月25日

購入済み

人を選ぶ哲学書

やっぱり難しい、暗い、深い話だから、サクサク気軽には読めない。

幸せな気分になったり、そういう方向性で楽しめる本ではないが、人生を考えたり、成長という意味ではためになるし、勇気ももらえる。

あとは、知識マウント取りたい人が好きそうな本w

#深い #ダーク

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2026年06月19日

Posted by ブクログ

2年前、ひょんなことからアウシュビッツを訪れてから課題図書だった一冊。
あそこで見て打ちのめされた凄惨な史実に加え想像を絶する精神的な過酷さの記述に、途中何度も鼓動が速くなりギブアップしようかと手が止まる。でも最後まで読んでよかった。
特殊な状況から著者が導きだしたのは普遍的な真理。
生きている意味を問うな。
生きる意味がある未来を強く信じ、希望の灯火を照らし続けることが私達にとてつもない力を与えてくれること。どんな過酷な状況でも人間らしさを失わずに生きた人がいた事実。
この本は次世代に伝え続けるべき人類の財産だ。

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2026年08月31日

Posted by ブクログ

映画とかテレビでの情報からも描写の想像はできるものの、私にとっては実際の苦難を1mm足りとも共感したなどとは言えない。

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2026年10月25日

Posted by ブクログ

『夜と霧』を読み終えました。
第2次世界大戦下、ナチスの強制収容所を生き延びた精神科医、ヴィクトール・E・フランクル氏による作品です。

フランクル氏はウィーン生まれ。
フロイトやアドラーの影響を受けて精神医学を学び、精神科医として活動。
家族と平和に暮らしていた日常は、ナチスによるオーストリア併合を境に一変。
やがて強制収容所へ送られ、想像を絶する過酷な体験をすることになります。

私がこの本を手に取ったのは、以前、「人生とは何か?」「生きるとはどういうことか?」と悩んでいた時期に、フランクル氏の言葉を知ったことがきっかけです。

・生きる意味は、自分自身で見出していくもの。
・「何のために生きるか」ではなく、「いかに生きるか」。
・人生とは、何かをするために与えられたチャンスである。

こうした考え方に触れたのはずいぶん前のことですが、改めてきちんと作品を読んでおきたいと思い、今回手に取りました。

フランクル氏が強制収容所を生き延びたのは、幾多の偶然が積み重なった奇跡だったのだと感じます。
ただ、その過酷な環境下でも生きる希望を失わずにいたことが、わずかな生存の可能性をつかみ取ることにつながったのではないかと思います。

そんな壮絶な体験を経たフランクル氏は、本書を通じて、次のようなことを伝えています。

・人生に何かを期待するのではなく、私たち自身が人生から何を期待されているのかを知るべき。
・生きていれば、苦しみに直面したり、何らかの決断を迫られたりする。それでも、「なぜ生きるのか」を知っている人は、どんなことにも耐えることができる。


「人生とは何か?」と問い続けていた自分を振り返ると、答えを外に求め、どこか他人任せになっていた部分もあったのかもしれません。

人生の意味を考えること自体が悪いのではなく、問い続けるだけでなく、自分自身の生き方を通じて意味を見出していくことが大切なのだと感じました。

もっと実のある人生にするために、自分にできることを一つずつ実践していこうと思います。

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2026年10月12日

Posted by ブクログ

本当に辛くなった時に読む本だなと。いまは恵まれているので。。。

全体を通して重い内容だったが、印象に残ったのは、生きる意味や目的を見出せた人が生き抜き、諦めてしまった人が亡くなっていったという事実。身体的な強さ以上に、まだ希望があると思える精神の力が生死を分けていた。食事も満足に取れず、極度のプレッシャーの中でそう思い続けるのは相当難しいはずだが、そう在れた人だけが残ったのだと感じた。

もうひとつ怖さを感じたのは監視する側のこと。あれほど非道な行いにも人は慣れてしまう。しかも分業化することで個々人に罪悪感を持たせない仕組みがあったという点に、人間の怖さを見た。

結局、人はどちらの立場にいるか、どんな環境にいるかで大きく変わってしまう。今回の例は極端だが、だからこそ自分がどんな環境に身を置くかは意識的に選択していく必要があると強く感じた。

この本から得た学び

生きる希望と目的を持っていれば、どんな時でも何とかなる。境遇が人を決めるのではなく、境遇の中で何を見出せるかが人を決める。アウシュヴィッツほど過酷な状況が自分の日常に訪れることはない。だからこそ、目の前の困難に向き合う時、この一点を忘れないようにしたい。

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

戦争がもたらした
残酷な歴史を学ぶことができる1冊

個人的には
アンネの日記で時代背景の知識が少しあったから読めたけれど、翻訳故なのか、心理学的な説明があるからなのか、最初の1冊だと読みにくいかも・・・。
筆者や被収容者が経験した収容所での出来事と
その時の心理描写、
解放後のジレンマのようなものを伝えてくれる
補足資料的な1冊だった。

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2026年09月13日

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