あらすじ
絶賛の声、続々!
「こんな本が読みたかった!お金の常識がガラッと変わった」(20代、IT)
「目から鱗で一気に読んだ。中学生の息子にも読ませたい」(40代、営業)
「ハッとするような言葉の連続。ラストでは涙が溢れてきた」(50代、経営)
所得、投資、貯金だけじゃない、
人生も社会も豊かにするお金の授業、開講!
現代の「お金の不安や疑問」を物語で楽しく解説!
・日本は借金まみれでつぶれるの?
・少子化でもやっていける方法って?
・どうして格差が広がるの?
・貿易赤字が「本当にヤバい」理由は?
「お金の本質」がわかると、
人生の選択肢が増える! お金の不安がなくなる!
「え、そうなの?」が「そうだったのか!」に!
6つの謎で世界の見え方が変わる!
・お金の謎1:お金自体には価値がない
・お金の謎2:お金で解決できる問題はない
・お金の謎3:みんなでお金を貯めても意味がない
・格差の謎:退治する悪党は存在しない
・社会の謎:未来には贈与しかできない
・最後の謎:ぼくたちはひとりじゃない
◆本書のあらすじ◆
ある大雨の日、中学2 年生の優斗は、
ひょんなことで知り合った投資銀行勤務の七海とともに、
謎めいた屋敷へと入っていく。
そこにはボスと呼ばれる大富豪が住んでおり、
「この建物の本当の価値がわかる人に屋敷をわたす」と告げられる。
その日からボスによる「お金の正体」と「社会のしくみ」についての講義が始まる 。
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Posted by ブクログ
とてもとても良かった。
19歳か18歳の頃に買ってから3年近く経ってようやく読めた。
お金の持つ意味、価値やこれからの付き合い方について考えることが出来た。
お金自体に価値がある訳ではなくて、お金によって誰かが働いてくれるからこそお金には意味があって、個人のしてんじゃなくて全体の目線で考えるとお金を貯めることにはなんの意味もなくて技術だったり、人としての繋がりだったりが必要なこと。
自分がどこまで俯瞰的な目線でお金と付き合っていけるかは正直自信が無いし、やっぱりなんだかんだお金は力を持ってるとも思う。多くの人がお金には価値があると思ってるから。でもだからといってお金を持っているから偉いだとか、お金が全て、作中の言葉を借りると"お金の奴隷"になることはないと思う。
話は変わるけど、本を読むのはタイミングが大切だと思う。この本を買ったのは3年前だけど今読めた事がとても良かったと思う。自分でアルバイトをしてお金を稼ぐようになったこと。将来、家族から自立して生計を立てることを真剣に考えないといけない時期であること。
お金とは何で、自分は誰のために働くのか、そのお金でどのような選択をするのか、もっと考えていきたい。(2025/12/09 00:02:19)
Posted by ブクログ
お金ってよく紙切れだと言われます。言っている意味がわかるようなわからないような、それが分かるようになります。多分みんなちゃんと分かっていないです。お金は紙です、その裏にある信頼や約束に価値があります。
Posted by ブクログ
お金について考えさせられる内容で、目から鱗が落ちたし考え方や視点を広げてもらった1冊になった。
働くとは、お金を稼ぐ事ではなく誰かの役に立つ事であり、お金の奴隷になってしまうと自分の生活を支えてくれているのはお金と思ってしまい、働いてくれた人のお陰だと思えなくなってしまう。
“ぼくたち”の範囲を考え広げていく、それは家族や友人、職場の同僚、同じ国で生きる人々、そして世界全体。さらに、過去や未来の人も含めて考える。社会のためを考えるだけでなく、自分も社会の一員と感じる事も大切。
“ぼくたち”を広げるには、一つは未来に対する目的を共有すること。もう一つは、心から人を愛すること。愛する人を守ろうと思うと、社会が他人事でなくなる。
この本を通して、大事な事を学ぶことが出来たので、改めて今の仕事に対しても、誰のために、社会のために何が出来るのかを考えていきたいと思う。
Posted by ブクログ
物語形式なんだー読みやすい。
ボスの講義、わかりやすくて最高だった。
お金って難しい。でも、知れば知るほど、uh?って感じになるけども、役立つ。
ありがとうボス〜。
Posted by ブクログ
目次
第1章 お金の謎1「お金自体には価値がない」
第2章 お金の謎2「お金で解決できる問題はない」
第3章 お金の謎3「みんなでお金を貯めても意味がない」
第4章 格差の謎「退治する悪党は存在しない」
第5章 社会の謎「未来には贈与しかできない」
最終章 最後の謎「ぼくたちはひとりじゃない」
2023年10月 第1版出版
-感想-
最近の中で、読み終わるのに一番時間がかかってしまった感じがする。
自分は、お金は「自分が生きていくのに最低限困らない」程度に稼げたら、十分かなぁと感じているから、お金に対する重要度はそれ程高くないのかなと自意識では感じるけど、お金が欲しいっていうのは、凄く分かる。生きていく上で、何をするにもお金がかかる、衣食住,娯楽,移動,、思えば、お金が無いと、そのままでは生きていけなくて、出来ないことばかりしかない。
最近思ったことだけど、もし自分以外の人がいなくなったり、一人で無人島なんかに放り出されると、自分は生活していける術を何一つ知らずに、1ヶ月経たずに餓死すると思う。それを、現代の社会においては、全部他人が手伝ってやってくれてて、その社会システムと貨幣経済によって、自分は無人島における脳なしのまま、生きていくことが出来ている。獣として、餌を自分で確保する方法を知らないのに、「一人前の大人,人間」なんて扱いをされることに、本質的には動物としての違和感を感じる。で、そういう自分でも生きられるように、2025年11月11日の日本がなっていのは、全て過去の営みが今の礎になっているからに他ならない。そして、そのシステムに基づく世界はこの先も続いていく。
自分は、そんな社会において何が出来るのだろうかと、つとつと考える。順当に卒業出来れば、2026年4月1日から、新社会人として働き始めるけど、自分が今までやってきたアルバイト等が、誰かのためになっているんだろうか、認識が難しい。
愛する人も、理屈は分かるけど、今までの地続きの自分が、誰かと支え合って生きていけたりするのか、周りの人の幸福を思って行動できるような人間になれるのか、シビアだなと思う。
お金には何の力も価値も無い、それによって繋がる人々、自分達の行動に価値があることを忘れてしまうと、お金に支配される。現代経済の闇。そうならすに生きていけたらいいな、と思う。
Posted by ブクログ
著者である田内さんのラジオ出演をきっかけに、本書を手に取った。
「お金の奴隷にならない」という概念が言語化されており、自身の生き方を振り返る良い機会となった。私自身は今まさに資産運用やキャリアアップに注力する時期であったため、「お金を通して何を為すのか」を考え直すきっかけにもなった。
また小説形式の自己啓発書であり、非常に読みやすい。多くの人にとって有益な一冊だと感じ、早速家族にも勧めた。
一点補足すると、本書は「お金との向き合い方」を説くものであり、実践的な資産運用指南書ではない点に注意が必要。
お金を得ること自体が目的化する「お金の奴隷」になるのではなく、お金の先にいる「誰か」を感じ、社会の主語を「私」から「私たち」へと広げ、社会とのつながりを実感すること。本書は、その重要性を教えてくれる良書であった。
Posted by ブクログ
生きる上での社会の見え方までも変わる本だと思いました。素敵な本です。
"労働"に追われていると、社会がマネーゲームのように思えてしまったり、自分や周りの人だけを考えて生きることになると思います。
ですが、視点と意識を変えてみるだけで、生き方が全く変わると気付かされました。
はたらくことの本質、お金の本質について考えさせられるいい本です!
for me ではなく for you, for othersの意識で多くの方を豊かにできる人間になろうと思いました。
Posted by ブクログ
君のお金は誰のため
ずっと読みたかった本!小説ていうより啓発本!でも小説っぽくて読みやすかった。
お金とは何か、お金のやり取りで何をしているのか、私たちは何をしていけばいいのか。
讓渡、価値提供、お礼、社会貢献、皆で世界を良くする、幸せになる
見方が変わった。
Posted by ブクログ
〇第1章を読んで
・個別の視点で見たお金は全体で見たら無価値であるという考え方が新鮮で、日々の考え方の甘さに気付かされた。
・お金は生活を豊かにしない、豊かにするのはお金を受け取った人だという考え方は、お金がすべてだと思いがちな我々の意表を突くものだった。
・金融リテラシーを学ぶことの大切さを知り、この本を読み始めた。お金のために働くとIQが下がるという海外大の論文を見たことがある。この本に限らず、信頼できる情報媒体を通して、自分の生活を豊かにするお金との付き合い方を学んでいきたい。
お金に関しての勉強は義務教育に組み込まれていないため、私たちはこんなにも身近な「お金」に関しての知識がほとんどない。私たちが本来知らなければいけないことを分かりやすく書かれている。すごく勉強になった。
お金の勉強する為の本だけでない
お金持ちからの一方的な話では無く読みやすいストーリーだった
自分は普通の会社員だ。
「働く」のは誰のためか改めて考えた。
更にそのお金を稼ぐのは誰のためか、何のためか
いつものように同じ時間に出勤していつも同じような仕事をする。
色々考えさせられた
本誌では主に3人の登場人物
3人で会話しており、3人分の視点があり分かりやすかった。
自分はお金の知識が全く無かったが読み終えた。
結局、君のお金は何のためかと問いかけられたらその結論にたどり着くと思う。
でも、この本を読んでからだと言葉の奥の気持ちの深さが違うと思う。
自分もいつかかっこいいお金持ちになりたい。
どんな世代にもオススメ
なぜ働くのか―。お金が必要だから考えるのは、今や常識といえる。お金は年令問わず必要だし、共通の問題だ。でも、それって思考が停止していたかもと思わせる良本。働く意味を探す人 、何となく貯金がないと不安な人に読んでほしい。あと、泣けるってレビューしていた人に激しく同意!
Posted by ブクログ
お金は何も解決してくれない
問題を解決してくれているのはお金の向こうにいる人
お金が増えても、問題を解決してくれる人がなければ意味がない(食糧難な時に食べ物が高騰したとして、お金をたくさん配っても分け合うものがなければお金の意味はない)
働く事自体が誰かのためになっている
物々交換できないものをお金が仲介している
など、
とてもわかりやすく書かれている
学校や塾で勉強できるのは、両親のおかげと考える。それは偉そうな客と根本は同じでお金が解決してくれると考えているんや
というところはちょっと納得できなくて
塾や学校に行かなければ自分自身(親も含めて)で問題を解決する事
学力をつけたり、人のためになる技術を得たりする事は難しいと思う
だから親の経済力で子供の学力差ができてしまったりするし、そこらへんはもやっとした
すごく性善説で書かれていて私も気持ちは同じだけど
日本的な和を持って恩を送るような考え方は、現代のグローバル社会(奪い合うイメージ)に対応するのかなと思った
こんな考えの人が増えて増えまくればいいと思う
お金に苦しめられている人にはどううつるのかなとも少し思った
Posted by ブクログ
とても分かりやすいです。
お金についてこんなに考えたのは初めてです。
自分の老後のためにとお金を貯めていましたが、
その時にはお金が意味のないものになっているかもしれない。
極端な話、農業をはじめ、“ぼくたち”の輪を広げて、物々交換で昔のように暮らしていくのがいいのかもしれない。
Posted by ブクログ
すごくよかった!
お金のことが、初めてよくわかってきたきがする。
お金の奴隷、ぼくたちの範囲を広げる、等、今後の人生の課題。これが変われば、人生観がだいぶ変わる気がする。
Posted by ブクログ
「なぜ働かなければならないのか?」
「お金とは何なのか?」
そんな素朴な疑問に対して、これほどわかりやすく、かつ論理的に答えてくれる本があったでしょうか。
この本の素晴らしいところは、難しい経済用語を並べるのではなく、中学生の主人公と一緒に「謎解き」をしていく点です。複雑な問題を分解して、誰もがわかる形にしてくれています。
特に印象的だったのは、「お金の向こうには必ず人がいる」という視点。
私が今日買ったコーヒーも、誰かの労働の結晶なのだと気づいたとき、冷徹だと思っていた経済活動に体温を感じることができました。
著者の田内学さんは、物理学専攻から金融の世界に入った方ですが、まさに理系的な「構造化」と、文系的な「人間への眼差し」が見事に融合しています。
読み終えた後、自分の仕事が誰かの役に立っていると、胸を張りたくなる。そんな「働く勇気」をもらえる一冊です。親から子へ、手渡したい本ですね。
Posted by ブクログ
ボスから七海と優斗にお金の話をする物語。
会社とは自分がしたいことを仕事にするために作るものと思っていたが、社会のために作るものでそれによって暮らしが等しく便利になるほどその会社が大きくなっていく。そして投資とは未来への提案。
お金は増えない、お金は移動しているだけという話や国債の話も初めて聞く内容で納得できた。
最後は「ぼくたちの範囲を広げなさい」というボスからの伝言。自分自分となるとまわりと争いがおきてしまうけど、ぼくたちの範囲が広がっていったら、そう考える人が増えたらどんなに暮らしやすい世界になるだろうと思った。社会のために働きたいと思った。
Posted by ブクログ
経済の話となると専門書や自己啓発系が多いが、物語があるので中身に入り込み易い。これを読んですぐに何かが変わるわけではないが、なにかが変わるきっかけにはなるかもしれない。と思わせてくれる本だった。
Posted by ブクログ
お金、というより、社会の仕組み、とか、世の中をどう捉えて生きたいか、という話。内と外、とか、モノが大事、とか、なるべく単純化して理解しやすくして、社会の価値観を拝金主義から変えていこうと意思は感じるが、自分自身に響いたか、と言われると、深みが足りない。若者が視野を広げるために読むにはよいか。
Posted by ブクログ
誰のために働くのか?という問いにハッと捺せられました。
みんな、働くという言葉をお金を稼ぐという言葉に自動変換していると主張されてましたが、まさに私もそのように考えていたからです。本当は誰のためになる仕事をしたのか?という意味なのに。
お金を稼ぐに変換してしまうと、自分や家族のことばかり考えてしまうような気がします。
誰のためになる仕事をしたのか?というように考えると影響範囲がもっと広がる気がします。
明日からも同じ仕事をしていきますが、この考え方の違いはなんとなく大きいような気がしました。
Posted by ブクログ
小説を通してお金の本質が語られており、読みやすい。
私は今まで経済や金融に関する学問にあまり触れてこなかったため、新しい社会の見方にワクワクした。ただ、それゆえにやや咀嚼できない部分もあった。
「お金」と「人とのつながり」は相容れない概念かと思ってたが、密接に繋がっているらしい。
豊かに生きるためのヒントになりそうなので、手元に置いておきたいと思った。
Posted by ブクログ
お金の本質系で思い出されるのはロバート・キヨサキ「金持ち父さん、貧乏父さん」である。本書との違いはお金への立場の違い。
「金持ち父さん・・」はお金に囚われるなというメッセージ。お金のために働くのでなくお金を働かせるというのに主眼を置く。投資系の話に続くが、お金への信頼度は揺るがない。
一方本書はお金価値を疑う。その裏に隠されている生産物に価値があるのであってお金自体には価値はないという切り口。さらには、お金から解き放たれた社会的なつながりに目を向けて、未来という統一的な価値観を共有しみんなで高めていこうというメッセージ。
どちらも大切な教えである。となると、互いのエッセンスを取り入れたハイブリットな思考はどうだろうか。
「金持ち父さん・・」の実利的なメソッドやマインドを学び個人的な資産を増やす努力を行う。その傍ら自分の富を増やし私腹を肥やすみたいな挙動を取らないよう、本書のマインドを絶やさないように努める。資本主義の悪い部分に悪態をつくだけでなく、うまく乗りこなしてより良い社会や未来に貢献するという崇高な思想。そんな人になれたら素敵だあーと低俗な私である。
Posted by ブクログ
「お金の向こうに人がいる」の復習。
セットで読むとより理解が深まると思う。
誰のために「働く」のか
「お金を稼ぐ」ではなく「働く」ことの意義、目的をしっかりと考えなければ。
今後のライフプランを考える上で、この視点は大いに取り入れていきたい。
Posted by ブクログ
面白く読めた。わかりやすくお金の仕組みというより、社会のとらえ方を説明してくれていると感じた。自分のしたいことが、『お金』だけではなく、向こう側の人や未来につながっていると考えると確かに目標が見据えやすいかなぁとも思うが、受け入れられない人もいるだろうな。物語として読めるので、子どもたちも読んでくれたらいいなぁと思うけど、いつ手に取ってくれるか⋯。お金稼ぎの仕組みの本が多い中で、少し視点の違う内容でオススメです。
Posted by ブクログ
とても面白く、お金に支配されかねない現代人の思考を俯瞰的にしてくれる本だと思った。
以下備忘
・お金自体に意味はない。お金を使って働く誰かの仕事に意味がある。
・お金も介して支え合っている ぼくたち の範囲を広げて考えることで社会とのつながりを感じられる。そのためには、目的を共有することと、誰かを愛すること。
・お金は誰かから誰かに移るだけだが目的は共有できる。
・働くとは本来誰かのために役に立つことである。
・格差をなくす貢献をした人がお金持ちになっている。
・お金の格差と生活の格差は違う。
ボスが最後の手紙で、戦後はみんなで支え合っている手触り感があったと言っていたのが、経済発展により本来の目的を失ってはいけないと考えさせられて印象的だった。
お金は手段であって、目的ではないということ。
書かれている内容はなるほどその通りだな
と思わされるもので、
お金に対する見方が広がりました。
なかなか理想は遠いけど、
自分にできることをやるしかないか。
Posted by ブクログ
3.11のとき、トイレットペーパーがとても品薄になった。東北の工場が震災で被害を受けたのだ。足りなくなることはないというアナウンスを政府は出したが、人々は不安に駆られて買い占めに走った。残念なことに、僕の友人たち──良識があると僕が思っていた人たち──の中にも、買い占めに走った人が少なくなかった。まもなく店頭からトイレットペーパーが消えた。
お金でも同じことが起きている。少し頭を働かせれば、僕たちは一人では何もできないのに、つまり自分だけが助かってもしょうがないのに、自分さえよければと思ってしまう。どうすればみんなが冷静になれるのか。
先日SNSでこんな書き込みを見た。看護師の給与が低くて大変だという投稿に対して、それは看護師にしかなれないその人の不能力が悪いと書いた人がいた。能力がないから看護師にしかなれなかったのではない。その仕事が必要だから働く人がいるのだ。それなのに、お金で人を動かすのが偉いと思っている。看護師になる人がいなくなればその人だって困るはずなのに、それが想像できない。むしろ僕たちは看護師によって助けられているのであり、だから僕たちもまた誰かを助けなくてはならない。
いや、偉そうに書いたけれど、僕だってどうすればいいかわかっていない。理屈としては理解できる。パン屋は人々の食卓に供するためにパンを焼いているのであって、お金を儲けるためにパンを売っているのではない。しかし、パンを作るためにも生きていくためにもまずはお金が必要であり、どうすればお金が手に入るかを中心に考えてしまう。
こうしたことはそこらじゅうで起きている。たとえば、地方の鉄道が利用者の減少で廃線に追い込まれるといったニュースを誰でも耳にしたことがあるだろう。その電車がなければ困る人たちがいることは明らかだ。なのに、「儲からないんだから仕方がない」というところで思考が止まってしまう。儲けることが目的で電車を走らせているわけではない。人々の生活のためなのだ。でも、お金が大事だという呪縛に僕らは飲み込まれてしまう。
何かがおかしい。僕らの社会の何かが間違っている。でも、何がどうおかしいのか、僕はまだつかめないでいる。何をどう変えれば、この問題は解決するのか。本書のひとつの答えは、「僕たち」の範囲を広げることだ。
自分だけが助かればいいという人たちも、家族や恋人は助けたいだろう。できれば友達も。その助けたい「僕たち」をもっと広げるのだ。国全体まで広げることはできなくても、一人ひとりの「僕たち」が広がれば、奪い合ったり競い合う社会から、助け合う社会に変わる。
「僕たち」を広げるためには、共通の目標が必要だという。震災の後には「復興」という共通の目標があった。だからみんなで助け合うことができた。敗戦直後の貧しかった時代は、きっとみんなで助け合って生きているという実感があっただろう。でも、豊かになったら「お金があれば働かなくてもいい(助けなくてもいい)」と思うようになってしまった。
どうしたら、再び目標を共有できるのか。もう一度貧しくなるわけにもいかない。これは僕たちに課された課題なのだと思う。大袈裟でも何でもなく、お金の問題はいま地球上でいちばん重要な問題だ。
匿名
お金に対する考えが変わりました。
自分達の捉え方次第で世界は変わるんだなぁと実感できたのでぜひみんなにも読んでほしいなと思いました。
Posted by ブクログ
自分の人生がお金中心になってしまわないように、お金を道具として考える。
お金によって、人々が支え合える社会が実現していること。
お金の移動や格差について。
お金のことを勉強する機会がなかったため、改めて考える良いきっかけになった。
Posted by ブクログ
小説としても物語が読みやすく、面白い。
お金と社会の繋がりを学べた。
金銭的に余裕がある人は未来を変えたいと努力する人を支援する。それが未来を変えた結果お金が与えられる。
お金を稼ぐことが目的ではなく、結果的にお金が手に入る。そのように社会が循環して良くなっていく。
しかし、会社は儲からないなら人を減らすしかない。
これは人を切ると言うような切れ味のある意味ではなく、その人が有効に使える時間を無駄にしてはいけないと言う意味。
人々が助け合い、内側の仲間だと認識することで、お金で繋がらずとも社会は良くなる。
唯一理解できなかったのは、理不尽で客は神様だと言う人間を内側の仲間だと認識することは難しい。
その人が仲間なのであれば、仲間にそのような言葉を言うべきではないと感じた。
Posted by ブクログ
お金は自分が「内側」と考える範囲で使っている限りは減ることはない、例えば家庭内とか
この「内側」を皆んな広げていくことで世の中をよりよいものにしていける
ちょっとだけ世界の見え方が変わったよ