ビジネス・実用の高評価レビュー
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学術研究において重要であるものの、イマイチ何かわからないリサーチクエスチョンについて、初学者向けにわかりやすく解説した本。
筋の良い研究は、確実にこの問いの部分が非常に良い。私の指導教官も、個別具体の方法ではなく、常にその問いは筋が良い/悪いといった点を重視していた。だからこそ私も常にその筋の良い問いとは何か?と考えてきた。
本書によくまとめられているものの、筋の良い問いとは、以下の3つの要素を満たす。
①意義:答えを求めることに何かしらの学術的ないし実践的な意義がある
②実証可能性:実証データにもとづいて一定の答えを出すことが出来る
③実行可能性:調査に使える資源などの現実的な制約の範囲 -
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ネタバレ東洋哲学とは「ラクになる」ためのもの。自分とか、ない。全てが変わっていくこの世界で変わらない「自分」を作ろうとするなんて、苦しいに決まっている。かの世界はすべて「空」、すなわち「フィクション」である。「空」とは「ぜんぶつながっている」縁起の世界。一即多、多即一。不変の「個性」、不変の「性格」、不変の「アイデンティティ」は、ありえない。インドで「空」が生まれ、中国で「道」が生まれた。インド哲学はこの世界から「解脱」するのがゴールで、中国哲学はこの世界を「楽しむ」のがゴール。老荘思想は「ありのままでいい」。道では現実も夢も同じ。視野が広く、上下のレッテルを貼らず、下に高圧的になることもないし上にぎ
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昨年の誕生日で定年退職しましたが、平成元年に社会人になった時からお世話になっていた野口氏の最近発行された新書で、これで25冊目となります。私よりも20歳以上も先輩なのに、最新機器を使いこなすだけでなく、生成AIに関する本も出されていて、大いに参考にさせていただきました。
その中で取り上げられていた、ChatGPT と音声入力は、今年後半に私が利用し始めたもので、私の生活を変えるほどの威力を持っています。そんな野口氏が書かれた本のタイトルを見て惹きつけられてしまいました、この本を読むことで「第二期トランプ政権下でアメリカが変わろうとしている」ことが理解できました。
様々な著者が「アメリカの覇 -
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最近は以前ほど指さなくなったが、将棋には長く親しんでおり、そのAIの裏側には強い興味を抱いていた。専門的な内容ゆえ、上原隆平著『はじめてのアルゴリズム』のような難解な解説が続くことを覚悟してページをめくったが、意外にも分かりやすい雰囲気に満ちていた。
将棋愛好家にとって聞き慣れた用語が多用されているため、AI全般、そして将棋AIの仕組みを理解する上で非常に相性の良いテキストだと感じる。
本書で触れられているミニマックス法やモンテカルロ木探索といったアルゴリズムは、Web開発など他分野にも通じる知識だと思う。チェスや囲碁との比較、Pythonが選ばれる理由などの背景知識も充実しており、現 -
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・編集の基本は「情報は多面的である」ということ。
・イノベーションには5つのタイプがある。
1 新しい生産物の創出
2 新しい生産方法の導入
3 新しい市場の開拓
4 新しい資源の獲得
5 新しい組織の実現
・フレームからフレームに思考を飛び移らせるのは「アナロジー」の働き以外にない。
・連想と要約。
・連想と要約は同時にはできない。
・アナロジーは「あなた」が問われる。
自分自身が問われることへの抵抗感を外す。
・質のいい仮説は、明るい胸騒ぎや波紋を呼ぶ。
・アブダクションはもっと強力な飛躍を行う。直接観察することが不可能な、超越的な何かを導き出すこともできる。たとえばリンゴが -
- カート
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試し読み
購入済みKing of ビジネス書
やっと重い腰を上げて読み始めました。
もっと早くから読んでたら良かったです。
原本は凄く厚いですが、習慣毎に分かれてるので読みやすかったです。 -
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古市晃『倭国 古代国家への道』(講談社現代新書)は、「古墳の巨大化=ヤマト王権の一気の中央集権化」という通俗化しやすい図式をいったん留保し、5〜6世紀の政治秩序を連合的な枠組みとして捉え直すことを主眼に据える。王統を単一の連続体として前提せず、周縁王族や有力首長の並立、海上交通・交易の結節点としての大阪湾岸の位置づけを通じて、権威(称号・儀礼)と実務(物流・軍事・対外交渉)の分有という見取り図を提示する点が特徴である。
史料の扱いも慎重で、記紀を「史実の台本」として直読するのではなく、編纂の意図や叙述の効果を意識しつつ、風土記的伝承や地域史、考古学的知見を重ねて古い位相を推定するという手順が -
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人が如何に、世界がどうしてできたのか、人はなぜ生きているのか(★)、を考え続けてきたのかが、とても分かりやすく説明されている。
時代を経る毎に、世情を反映しながら少しずつ深化してきたことが分かる。
その最終型のような、最後(最近)のストロースの示した構造主義「社会の構造が人間の意識を作る。完全に自由な人間なんていない」というものは、とても説得力があり、納得した。
ただ、自然科学的にも正しそうなストロースが公知となった今も、イスラム教やキリスト教は大多数が信じているし、マルクスやサルトルが支持を集めている。そう考えると、人間は正しいものを信じるのではなく、自分が正しいと信じたいものを信じるのかな -
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嫌われる勇気でガツンと頭を殴られた気がしたけれど、この幸せの勇気を読んで、いかに自分が「自己中心的」であったかがわかり愕然とした。今まで、自分のことを嫌いだと思ったことはなかったのだけど、全ての行動が自分への自信のなさや、一歩踏み出す勇気のなさの表れだったのだ、ということに気がついてしまった。自立できてなかった。
もっと早くこの本に会えていたら、とも思ったけれど、そうじゃないのだと思う。今、この時にこの本に出会えたからこそ、こんなに共鳴しているんだと思う。
今までの自分の生きてきた道を振り返ったとき、恥ずかしくなるくらい…
でも、アドラーは言うんだ。過去なんてない、と。あるのは今、この瞬間だけ -
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娯楽にちょうどいい。
実践するかはともかく、読んでいると宗教が魅力的に思えてくる。何か上手くいかなかった時など、これは神のお導きであり意味のあることで、単なる失敗ではないのだ、という考え方は心が軽くなる。
無宗教だがこうゆう考え方をする知人が何人かいるので、日本人の宗教観とはなんだろうなと改めて疑問に思った。
今となってはキリスト教、仏教、イスラム教など膨大な信者のいる宗教がたくさんあるが、それぞれの始まりは新興宗教として主にアウトローな活動から始まっている。
神学に関してあまり知識はなく、それだけ信者がいるなら大層な代物なのだろなという漠然としたイメージがあったのだが、本書のように説明される -
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ネタバレ本書は、リーダーシップを「引っ張る力」や「統制力」ではなく、チーム本来の強みや個性を引き出すための設計行為として捉えている点が非常に秀逸です。無理に人を変えようとせず、「らしさ」を起点にチームが機能していくプロセスが丁寧に描かれています。
特に印象的なのは、チームがうまく回らない原因を、個人の能力不足ではなく、関係性のズレ・役割の不明瞭さ・価値観の未共有といった構造の問題として扱っている点です。そのため、読み手は自分や他人を責めることなく、冷静にチームを見直す視点を得られます。
また、抽象論に終始せず、日常の関わり方や問いの立て方など、現場で試しやすいヒントが多く盛り込まれているため、実践 -
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