あらすじ
「東大・京大で1番読まれた本」として知られ、刊行以来40年以上読み継がれる〈知のバイブル〉の増補改訂版。2009年の東京大学での特別講義を新たに収録し、文字を大きく読みやすくした。自分の頭で考えたアイディアを軽やかに離陸させ、思考をのびのびと飛行させる方法とは?――広い視野とシャープな論理で自らの体験をもとに提示し、圧倒的支持を得る「思考法」入門書が「新版」で登場。
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Posted by ブクログ
非常にためになりました。
オビのとおり、もっと若い時に読みたかったです。でもいいのです。今知れてよかったのです。
これまでの本の読み方、得た知識のまとめ方、感想の書き方、全てもったいなく感じましたw
これからは、メモをちゃんと取るようにしようと思います。それでほったらかしてもいいんですよね。気が楽になります。むしろ、いいまとめが出来るかもしれないですね。いや、ハードルを上げちゃダメですね。
忘れることが大事というのは、とても響きました。まさにグラインダー人間育成まっしぐらの自分としては、確かに知識にしがみついてました。メモ、ノートも覚えるためで、覚えてないと意味なく感じてきました。
がしかし!そうじゃなかったんです。メモ、ノートを取ったら忘れていいんです。そこで篩にかけられて、自分にとって意味のある情報が残るんです。素晴らしい!
この本は何回も読んで、メモをとって、ほったらかして、考えをまとめてみたいです。
実践が楽しみです♪
ちゃんとやらなきゃw
Posted by ブクログ
現代社会の問題に直面した我々日本人の課題を問うている。それは、一昔前から言われてきた、コンピューターの代替化という問題によって、人間の社会における不必要さがより表面化してきたことである。こうした状況を踏まえて、「考える力」の大事について筆者は言及している。そして、そこから口火を切って、考える力を鍛えていくためのある種の方法論を論じていく構成となっている。特に、興味深かったのは、「忘却」についての記述だった。知識として、身体の内側に取り込んだあと、時間を置くと言うことだ。
「見つめるナベは煮えない」とは、まさにそのことを定理化している。これ以上の内容についての記載は控えるが、このようにして筆者の表現は、軽快さのようなものを感じられ、アップテンポな通読ができ楽しかった。
Posted by ブクログ
とても幅広く、かつ面白かった。
今までなんとも思っていなかったことや、多少不思議と思いながらも放置していたあるある現象をここまで論理的に説明されてる本はなかなか見ない。
無駄な時間なんて無いんだ、と思えた。
Posted by ブクログ
非常に面白かった。
グライダー人間はそれ即ちAIだろうか。ともすれば我々はAIに劣りかねない。だが、AIに勝ろうとすれば第二次的現実が第一次的現実を圧倒し、結果、「汗の匂いのしない、活力に欠けた」思考に陥るのではなかろうか。
グライダー人間から脱する、それは即ち第一次的現実に根差した知的活動、行動と知的世界とを馴染ませることである。
普通の行動をしながら考えたことを、整理して、新しい世界を作る。すなわち抽象化だ。
これこそが本来目指すべき姿である。
それでは、どういった場面で思いつくことが良いか。見つめる鍋は煮えないので、他に気を散らす。メモに残して熟成させる。よく眠る。そうすると不要なことは忘却し、必要なことだけが残る。思いついたことは簡単には人に話さない。芽を潰されるからである。
そして、閃くのは三上、すなわち「枕上、厠上、馬上」である。考え事をするのは朝が良い。特に朝飯前である。だが朝飯前の時間を確保するために早起きして睡眠時間が短くなるのはよろしくない。それならばブランチにしてしまえば宜しい、ということである。頓知かよ。と思ったが、発想の転換、まさに柔軟な思考である。
他にも「三」にまつわる話がある。それが、「看多、做多(さた)、商量多」から成る三多である。それぞれ、多くの本を読むこと、多く文を作ること、多く工夫し推敲ふること、という意味だ。文章上達の秘訣だという。
本書では他にも、非常に具体的にノートの作り方なども解説されていた。アナログ派の人は真似るも良し、デジタル派の人はアレンジして活用してみるも良し。
なかなか含蓄のある内容で、今の私に必要なことがそこかしこに書いてあった。単なる興味本位だったが、一読の価値はあった。
Posted by ブクログ
p42「ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう」
p71"見つめるナベは煮えない"
p158〜p163しゃべる 話してしまうと、頭の内圧がさがる。溜飲をさげたような快感がある。すると、それをさらに考え続けようという意欲を失ってしまう。
俗世を離れた知的会話とは、身近な人の名、固有名詞を出さない。過去の動詞でものを言わない。話の内容がゴシップになるのを注意する。
意見に否定的な返答をされるとモチベーションが著しく低下するので思いついた事を寝かせる。声を出す事でさらに新しい考えが思い浮かぶ事があるため、頭だけでなく、声にも考えさせる。これらの発想を気づかせてもらえた。
Posted by ブクログ
「東大・京大で一番読まれた本」のキャッチコピーは、ダテじゃないと思った。わずか630円+税。一読した方が良いと思う。
・調べるときに、まず、何を、何のためにしらべるのかを明確にしてから情報蒐集にかかる。気がせいていて、とにかく本を読んでみようというようなことで取りかかると、せっかく得られた知識も役に立たない。何かを調べようと思っている人は、どうも欲張りになるようだー対象範囲をはっきりさせて、やたらなものに目をくれない事である。これがはじめのうちなかなか実行できにくい。ー調べにかかる前に、よくよく考える時間をとらなくてはならない。
・とにかく書いてごらんなさい
・ピグマリオン効果
・実生活で苦労している人たちは、ことわざについての関心が大きい。現実の理解、判断の基準として有益だからである。ものを考えるに当たっても、ことわざを援用すると、簡単に処理できる問題も少なくない。
Posted by ブクログ
面白かった!ふせんペタペタ貼りまくり!
まず本書が1980年代に書かれた本だということに驚き。このような良い本は、中学生の頃に読みたかった。
私は頭の中が散らかっているなと自覚することが多い。そして整理整頓というのも苦手で、頭の中で思考がぐるぐると暴れ回り、パンクしそうになることがある。このままでは嫌だ…どうにかならないものですか…と祈るような気持ちで本書を手に取った。
昔から忘れっぽくて、例えば観た刑事ドラマの犯人や、読んだ本の結末なんかも忘れてしまう。再び作品に触れるときは新鮮に楽しめるので良いっちゃ良いけど、作品の良さを上手く伝えられなかったり、誰かと話していてもハテ?となったりして、自分の中できちんと咀嚼できていなかったんだな…と落ち込んできた。時間を溶かしているようにも感じて、記憶力の悪さがコンプレックスでもあった。
でもこの本に
『“忘れる”ことを恐れてはいけない。』
『思考の整理には、忘却がもっとも有効である。』
とありまして。ええっ!?忘れちゃってもいいの!?と嬉しくなり、同時に救われる思いがした。
そして昔からお気楽な性格で、嫌なことがあっても大抵のことは寝たら忘れる。怒りも悲しみも薄れる。もちろん例外はあるけど。
呑気すぎてウケる〜程度にしか思ってなかったけど、睡眠中に頭の中で自然に整理整頓されていることを知って、それってつまり、私の忘却能力が高杉くんということですよね。最高じゃん。本当に幸せ者だなと思った。(母などは悩みごとがずっと頭から離れず、夜も眠れぬことがあるらしい。私の才を分けてあげたい)
この先も、学び、遊び、寝て、忘れ、を繰り返しながら楽しく生きていこうと思います!
Posted by ブクログ
【学びと自分の考え】
つんどく法はやってみる価値あり。
テーマに関する本を片っ端から集める。
一気に読む。メモはほどほどにしてスピード重視。
読み終わったらすぐにまとめる。
異質なもの融合すると新しいものが生まれる。
考えが行き詰まったら突拍子もないものを組み込んでみよう。
知識を蓄えることはコンピューターにお任せする。
人間は考えることを楽しむ。
頭の中が雑多だと考えることが難しい。
考えるためにミニマリストになる。
どんどん忘れて必要なものだけが残る。
入れる入れる入れる。忘れる忘れる忘れる。
そうして残ったものは価値のあるもの。
砂金集めに似ていると思った。
ことわざはある意味砂金だと思う。
ことわざ辞典ともなれば金塊ではないか?
Posted by ブクログ
知識や情報を大量にストックしておいて、必要な場面が出たらそれを吐き出してマルをもらうこと。
大量にストックした情報や知識をもとに自分で書いたメモや考察が、ある程度の期間を経て孵化し、ある日突然に直感的にわかること。
やっぱりこの2つは全然違うよなぁと思う。
麦汁とウイスキーくらい違う。
知っていることと、わかっていることは全然違う。
知識と智慧は天と地ほどの差がある。
仕込み、貯蔵、発酵、蒸留。
1人の人間の内部で情報が智慧として体得されるまでに酒作りのような工程を踏むのが面白い。
年代物のワインとか、シングルモルトのウイスキーみたいで、ちょっとクセがあるけど知れば知るほど深みがあって味わい深い。
魅力的な人って、多分にそんなところがあると思う。
そんな魅力的な人間が集まったときに、最高のカクテルができるんだろうな
Posted by ブクログ
発想は貶されると消えてしまうので語っては行けない。語るなら別ジャンルの人間たちと貶さないように語り合う。思いついたことをカード上にして書き留めておく。寝かしてあまり近視眼に寄らない様にする。寝るか散歩するか風呂に入るかして一泊おく。物を読むときは知っていること、知らないこと、未知の領域を深化するように読んでいく。
Posted by ブクログ
「東大・京大で1番読まれた本〜」のキャッチコピーに惹かれ、ベストセラーということで手に取りました。
こういう系の本はいろいろ読んでいますが、「書いて覚えろ」とか「書くことで頭がスッキリする」とかありきたりなことではなく、「書くことで安心して忘れてしまう」などまさにそう!それ!と共感しました。
耳を傾けていたほうが、話はよく頭に入る。忘れるのは、関心のないなによりの証拠。
なるほどな〜と。
字を書くことに気を取られて、内容がおろそかになるのは良くないんですね。
Posted by ブクログ
ベスト&ロングセラーなだけあり、普遍的かつ本質的な内容だった。
思考という抽象的なことに対して解像度をあげることができた。また、思考を発酵させるという考え方は新鮮だった。
memo
知的活動には三つの種類がある。
①既知のことを再認する。
②未知のことを理解する。
③まったく新しい世界に挑戦する。
Posted by ブクログ
日本の学校教育の話から始まり、ノートの取り方、効果的な休み方など、独自の方法を披露している。発売から40年経っていても真っ当だと思える意見が並んでおり、思考を深めるための参考になる本だと思った。
忘却を効率よく行うためにノートを利用するのは面白かった。アイデア出しのために思いついたことを片っ端から書き殴ることは時々あるが、それを普段の生活にも応用してみるのはアリかもしれない。
考えることの楽しみを味わってみたいと思わせてくれる点がよかった。ちゃんとしたペンとノートを用意したくなってくる。
Posted by ブクログ
近頃頭がごちゃごちゃするなと思い読むに至る。社会と思考の変化や、著者の実践、思考に対する向き合い方など、色々な方向から思考について書かれていて、ためになる章が必ずどこかにあるように思う。
僕が特に面白いと思ったのは思考自体に個性が宿るとする考え方。T.S.エリオットという方の触媒を使ったアナロジーでは、詩において個人の感情や個性を表現するという常識から脱却するべきだという意志が表されている。詩人は”個性という物質”を使って”個性的な化合物”を作るのではなく、触媒のように、普通なら反応しない物事を反応させるように詩を作るべきであり、その反応のさせ方にこそ個性が宿るのだと。そこから筆者は、忘却をよしとしない既存教育を背景に、知識をただ貯めるだけでは個性は現れにくく、無意識下での知識の厳選(忘却)とその知識の掛け合わせ方にこそ個性が現れるのだと言う。
僕は創造的な職についているからこそ、創造における個性ということをよく考え、どんなものでどのように個性を作るかという悩みは常に持っている。これまでは、最終成果物である形状にこそ個性が表れると考え直接その形状を模索していたがどこか行き止まり感を感じていた。この著書の個性の捉え方はその壁を取り払ってくれる。成果物としての形状ではなくその過程の一つ一つの知識の組み合わせ方が個性的であればよく、その結果形状が個性的であればなおいいのではないだろうか。
そこからいくと、個性を洗練するには知識が必要であり、組み合わせ方も洗練しなければならない。結局インプットとアウトプットの両方大事という結論に落ち着くが、アウトプットの定義が少しこれまでと変わってきたように思う。
Posted by ブクログ
夜よりも朝考える方が頭が働く。
寝ることで頭の中を整理できる。
コンピューターにはない人間特有の創造性をどのように発揮できるか考えていく必要がある。
メモを取らない方が記憶に残る。
Posted by ブクログ
アイデアをいかにして創造的なものにしていくか。忘却・整理を通じてアイデアを発酵させる。そのために書く・歩く・しゃべる。創造的な発想というのは頭の中で考えるだけではなくて、総合的な身体の活動なんだな、と思った。余談だけど内圧の話が出てたのと、書けると思って書くのが大切というメンタル面も大切と書いてあったのが印象的だった。
Posted by ブクログ
忘れることの重要性。
アイデアを寝かせることの重要性。
似たもの同士で集まるのではなく、専門領域が離れた人と議論すること。
書かれている言葉は概ね平易で読みやすい。スクラップなど、方法論は古くさい感じがするが、思考を整理する、という根幹は変わらないのだと感じられた。
Posted by ブクログ
日々、何気なく行なっていることがわかりやすく言語化されている。すっきり。「考える」と、「思う」や「知る」の相違点や関係性を捉えたり、筆者自身の思考の整理方法が述べられていたり、さまざまな角度から「考える」ことについて書かれている。そして、やはりコンピューターに関することにも言及されている。1980年代に出版されたとは思えない、今を生きる人にぜひ読んでほしい本。
Posted by ブクログ
「東大生に1番読まれた本」と言う触れ込みだったが、さすがに40年前の著書。なるほど!となることは少なかった。授業の一環で多く購入されてたただけだと思いたいところ。
触媒的創造の話は斬新だった。あくまでエディタシップの世界の話だけでは?と思ったが、たしかに発想という意味においては創造物に対しても当てはまる。本書では俳句が例として挙げられてたけど、その人だけの日常の秘密を見つけるエッセイについても当てはまるなあと思った。
Posted by ブクログ
若い方向けに、忘れる効能が書いてあるのを読んで、忘れがちな老人がホッとして良いのかわかりませんが、脳科学の本とも不思議な一致をしている気しました
Posted by ブクログ
昔の本ではありますが、今の世の中にこそ通じる本質を感じます。ただ、それなりに難しい内容でもあるので気合を入れて読んでいくタイプの内容かなと。勉強家の方には良い本だと思います。
Posted by ブクログ
テンポよく創造する方法が理解できた。自分はどちらかといえばこの本の内容を意識しなくても次々発想できるタイプなので、あまり参考にならなかった気がする。この時点でしっかり読みきれていないなと反省。
Posted by ブクログ
40年以上前の本です。
思考の整理のために忘れることが必要。
ただ、意図的に忘れるというのは難しいと思いました。
難しく、理解できない部分がありましたが、
短く区切られているので、その点は読みやすかったです。
Posted by ブクログ
ちょいと時代の差異がありましたね。20年前なら手法はバッチリかも、しかし思考は理解できます。 もう少し前に、この本を手にすれば良かった。
今入社してくる学生は、みなさん「グライダー」ばかりは間違いない!マル秘技を盗んでまで、自技にしたいと思う若手はいるのだろうか? 学ぶ環境なのか、裕福な時代なのか、不満を表せない「諦め」の意識なのか、違う意味で考えさせられた。
Posted by ブクログ
今読んでいる、イシューから始めよと共通する概念があったと感じた。
・二次情報だけでなく、一次情報に触れよ
本の読み方に三つの種類が有ると記載されていた。
①既知の知識の再認識
②未知の知識の習得
③あたらしい世界に飛び込む
最近は、①に重視している気がする。②にも手を出してみたい。
③はピンと来なかったから、もう一度読みたい。
③ は、漢文の素読をさしていた。手探りに読み進めるもの、のことのようだ。確かに、学校で漢文に触れた際には(?)となった。これは数学で初めて二次関数に触れた時もそうかも。最近はこう言う経験をしていないなあ、と感じた。
今からだったら何がやれるか?
未知なもの
①料理
②絵画
③建築
④語学(英語じゃないもの?)
、、、
Posted by ブクログ
私は学生でもないし、論文も書かないけど、納得することは多かった。メモを取るとそれに安心して忘れてしまうとか、今の学校は覚えることばかりで考えることがないとか。忘れる勇気も必要みたいなん書いてたけど、私、忘れるのめっちゃ得意笑。
Posted by ブクログ
思考について、記憶について、自由な発想について、学校教育のなるほど!を説明したりと単なるハウツー本ではなかったのがよかった。
私の理解力がついていけず、思いつきはメモをとるように言われたり、覚えるために書くなと言われたり、どっち?とやや混乱。
もう一回読むと混乱なく理解できるかな?
人間の優れたところは忘れることができることの素晴らしさと考えることの贅沢を感じることができた。