あらすじ
「東大・京大で1番読まれた本」として知られ、刊行以来40年以上読み継がれる〈知のバイブル〉の増補改訂版。2009年の東京大学での特別講義を新たに収録し、文字を大きく読みやすくした。自分の頭で考えたアイディアを軽やかに離陸させ、思考をのびのびと飛行させる方法とは?――広い視野とシャープな論理で自らの体験をもとに提示し、圧倒的支持を得る「思考法」入門書が「新版」で登場。
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Posted by ブクログ
非常に面白かった。
グライダー人間はそれ即ちAIだろうか。ともすれば我々はAIに劣りかねない。だが、AIに勝ろうとすれば第二次的現実が第一次的現実を圧倒し、結果、「汗の匂いのしない、活力に欠けた」思考に陥るのではなかろうか。
グライダー人間から脱する、それは即ち第一次的現実に根差した知的活動、行動と知的世界とを馴染ませることである。
普通の行動をしながら考えたことを、整理して、新しい世界を作る。すなわち抽象化だ。
これこそが本来目指すべき姿である。
それでは、どういった場面で思いつくことが良いか。見つめる鍋は煮えないので、他に気を散らす。メモに残して熟成させる。よく眠る。そうすると不要なことは忘却し、必要なことだけが残る。思いついたことは簡単には人に話さない。芽を潰されるからである。
そして、閃くのは三上、すなわち「枕上、厠上、馬上」である。考え事をするのは朝が良い。特に朝飯前である。だが朝飯前の時間を確保するために早起きして睡眠時間が短くなるのはよろしくない。それならばブランチにしてしまえば宜しい、ということである。頓知かよ。と思ったが、発想の転換、まさに柔軟な思考である。
他にも「三」にまつわる話がある。それが、「看多、做多(さた)、商量多」から成る三多である。それぞれ、多くの本を読むこと、多く文を作ること、多く工夫し推敲ふること、という意味だ。文章上達の秘訣だという。
本書では他にも、非常に具体的にノートの作り方なども解説されていた。アナログ派の人は真似るも良し、デジタル派の人はアレンジして活用してみるも良し。
なかなか含蓄のある内容で、今の私に必要なことがそこかしこに書いてあった。単なる興味本位だったが、一読の価値はあった。
Posted by ブクログ
【学びと自分の考え】
つんどく法はやってみる価値あり。
テーマに関する本を片っ端から集める。
一気に読む。メモはほどほどにしてスピード重視。
読み終わったらすぐにまとめる。
異質なもの融合すると新しいものが生まれる。
考えが行き詰まったら突拍子もないものを組み込んでみよう。
知識を蓄えることはコンピューターにお任せする。
人間は考えることを楽しむ。
頭の中が雑多だと考えることが難しい。
考えるためにミニマリストになる。
どんどん忘れて必要なものだけが残る。
入れる入れる入れる。忘れる忘れる忘れる。
そうして残ったものは価値のあるもの。
砂金集めに似ていると思った。
ことわざはある意味砂金だと思う。
ことわざ辞典ともなれば金塊ではないか?