米澤穂信のレビュー一覧
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著者の随筆集は初めて。
この随筆で著者が男性だと知った。なぜか勝手に女性なのかと思っていた。性別なぞどうでもいいと思いながらも、読む本が女性作家に偏りがちなので、好きな男性作家が増えたのは嬉しい。
真面目な文章がとても多い。特に気に入ったのは、「落穂拾いはしない」話。そうか、今まで全く知らなかった。絵画の『落穂拾い』のイメージから、生活に根ざしたものだと感じてはいたが、まさか困窮してる人のためにあえて拾わないという暗黙の了解みたいなものがあったとは。そういうことを押し付けがましくなく、さらっと実行する人は美しい。
また、小説家たるもの季節を感じて生きなくてはという決心のもと観に行った夏の花 -
Posted by ブクログ
「新潮文庫の100冊50周年」を祝って、人気作家7人の方々が「夏」をテーマに書き下ろしたアンソロジー。
新潮社経由で、作家さんたちが読者に短編をプレゼントしてくれた。
伊坂 幸太郎・江國香織・宮部みゆき・町田そのこ・米澤穂信・梨木香歩・恩田陸の7人の作家が寄稿している。
7編ともに興味深い物語が綴られていた。
特に私が深入りして読み進んだのが米澤穂信さん著の「無明」だった。
暴力的な暑さの8月、午後2時の新宿駅の大通路で、若い女性が泣き叫ぶ赤ん坊の首を絞めると言う事件が発生した。
通報によって女性は現行犯逮捕され、赤ん坊は病院に搬送されて一命を取り留める。
何故に若い女性は人の往来が激しい新 -
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うーん、、二つの世界を比較することで、自分の人生や周囲の人間関係を違った角度から見つめ直すという発想はよく出来てるなと思いました。ただ残念ながら、個人的にはなんとなく微妙な感じ。主人公2人がまだ子供の設定だからか、読者対象が同世代向けの作りになっていたからなのか、ちょっと子供っぽさあり、テーマ深い割にやりとりも軽い印象があり、あとお互いの呼び方も君とかあんたがもうちょい何とかならなかったかなと。「もし自分が生まれていなかったら」という内容や、二つの世界を通して人生について考えさせる部分には良さを感じますが、結末含め読後感はあまり良くはなかった印象です。ちょっと?な感じも残りますし。ただ幸い、文
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高校2年生の堀川と松倉は図書委員。生徒はあまり利用していない図書室で、2人は当番の仕事をしつつ、暇を持て余して読書したり雑談したり。
そこに事件が持ち込まれ、謎解きに奔走することになります。
背表紙には「青春図書室ミステリー」とあって、なんじゃそれはと思ったのですが、謎解きするのに人けのない図書室ってピッタリだった。
この本の読みどころは2人の会話。頭良くて本読んでてウイットに富んでます、という酔ってるみたいな会話が趣深く、沁みる。
しかもこの2人、会話は渋いのですがカワイイところもあって、確かにこれは青春。
日常系からちょっと笑えないものまで、謎解きの面白さももりもり。
ちょっとほろ苦いラス -
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優雅で美しい文章の最後に、待っている最高の地獄
上流階級のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」にまつわる5つの物語。
古風でどこか気品のある優雅な文章で綴られていくのですが、物語の最後に用意されている「たった数行の暗転」があまりにも鮮やかで、ゾクゾクしっぱなしでした。
どの短編も、静かで美しいお屋敷や日常の風景を描きながら、そのすぐ足元に狂気や悪意がひっそりと潜んでいる。そしてラストの一瞬で、それまで見えていた景色がガラリと裏返り、ぞっとするような冷たい真実が突きつけられる。
品のある綺麗な言葉で書かれているからこそ、最後に明かされる狂気のグロテスクさがより一層引き立つ。嫌な後味の