あらすじ
「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴(ざくろ)」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。
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最近可燃物を読み、良かったのでこちらも購入!この話はどうなるのか、とページをめくる手が止まらず、しかし見届ける真実がどれも苦しく、読んだ後の重い空気感よ!!短編集って読みやすいイメージだったけど、そんな軽いもんではありませんでした。表題作の満願、よかったです。夜警、万灯も好き。
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面白かった!
ドキッもあるしゾクっもあるし、ほぉ〜ともなった。
どの話もこの短さでどんなふうにまとまるんだろうってワクワクしながら読み進めた。
自分にとって難しく初めて読む熟語が結構出てくるので調べながら読んだ。文体は読みやすく情景も浮かびやすい。
他の作品も読んでみたい。
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久しぶりのミステリーとして、帯の謳い文句に惹かれて手に取った一冊でした。短編集だとは知らずに読み進めましたが、一気にその世界観へ引き込まれました。どの作品も人間の心理やドラマの裏が実に深く、鮮やかに場面が立ち現れるような描写力も見事です。久々のミステリー体験でしたが、時間を忘れて一気に読破してしまいました。
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見えるものを丁寧に見ていくと矛盾が見え、思っていたところと違う方向へ進んでいく。外から見えることと、相手の思っていることは違うことが少しずつ明らかになっていく過程が面白い。一つ一つの話に引き込まれた。
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穂信さんの中で1番好きな本。
なんか本おすすめしてくれと言ってきた活字読めないけど小説読んでみたい欲ある馬鹿な元カレ達にオススメしてきた。私はこんな暗い女なんやでと安易に伝えたかったんや。あいつら買うだけ買って読んでなかったので無理です。
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気になる作品が多くて読んでみたいと思ってた米澤穂信さん。
短編でここまで面白いミステリーが読めるなんてと驚き。
ビジネスの話で難しい…と思った最初からだんだん面白くなっていき、最後の展開がとても好きだった『万灯』が個人的に1番面白かった。
『柘榴』と『関守』はある意味ホラー。この暑い夏に読めてよかったと思う。
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ミステリーを初めて読んだが滅茶苦茶面白かった。
飽き性な自分でも読めるくらい1話が短く、かつ内容も程よく濃いので楽しめた。
いい本に出会えました。
万灯が傑作
心を掴まれるミステリ全6短編。特に「万灯」は傑作。仕事で若さを費やし、その仕事への情熱の余り、中年となって道を踏み外した男の物語は、とても他人事とは思えなかった。🪔なお、東野圭吾は事実関係に照らして「万灯」はミステリとして不成立という旨の批判をしているが、この批判に疑問を呈し、米澤はギリギリのところでミステリを成立させている旨の反論もある。🪔東野は精緻なトリックが得意で、米澤はトリックを通じて叙情豊かに人間を描くことが得意だ。東野は作風の異なる米澤に狭量過ぎないか。渡辺淳一と同じ轍を踏んでどうするのだ(笑)🪔
良質なミステリーの連続
友人のススメで拝読しました。
表題作「満願」だけでなく、全ての短編に共通した人間の心理描写に惹き込まれました。謎が解けていくに従い、登場人物の息遣いすら聞こえて来るほどのリアリティが迫る良作。あっという間に読み終えてしまう、貴重な体験でした。
匿名
どれもざらつく読後感でオチに一癖あって良かったです。
個人的には万灯が一番面白かったです。最初は取っ付き難い内容だなと苦手に思っていましたが、読み進めてみるとオチがどれよりも好きでした。
逆に評価の高い柘榴と関守は途中でオチが読めてしまって個人的には響かなかったかな…。
この本が好きなら同作者の「儚い羊たちの祝宴」にも好きな話が見つかるんじゃないでしょうか。
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1つ目読んで、
後味悪くてもういいよ〜と思ったのだが、
もうひとつと読み進めたら、
いつの間にかその世界に惹き込まれて、
次も、その次もと読んでしまう。。
どの話も濃密ですごく良くできていて、
もっともっと、
と読みたくなる中毒性がある。
今回がイヤミス初心者で、
そうと知っていたら読まなかったかもしれない… が、まんまとハマりました。笑
またこの人の作品を読みたいと思います。
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初めて短編集と言うものを読んだが、数十ページの中でこんなに楽しめるとは思わなかった。 タイプも時代も違う話の中で、色々な驚きと人間の気持ち悪く、自己中心的な思いを感じれた。すごく楽しめて、短編を読み漁りたいと思った!
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短編集は苦手だけど文章が自分に合っていて、読みやすく面白かった
タイトルになっている熟語がかっこいい
殺人の動機に対して伏線もあるから推理できるかも?
リアリティが良い塩梅で、本当にあった怖い話くらいを思い出した
絶対無いだろ!ともならず、サイコパス診断テストみたいな感じ
柘榴>夜警>他>関守
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短編集です。殺人の動機に焦点が向けられた作品が主にまとめられています。こういった作品を読むことが少ないため、斬新に感じました。
良い意味で、後味の悪い作品を創るのが上手い作者だと思います。結末は悪いものだと分かっているのに引き込まれる…。
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ミステリーの短編集。どの話も少しずつ違った怖さがあり、最後まで楽しめた。
特に印象に残ったのは、タイトルにもなっている「満願」。真相が分かると、それまで抱いていた優しい下宿の管理人さんへの同情が一気に揺らいだ。今までの親切も、裏のない優しさだと思っていたが、すべて計算された行動だったのかもしれないと思うと、見方が変わってしまう。
複雑な気持ちが残る短編だった。
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短編集のため、一編あたり数十ページという短い中に、点々と伏線が張り巡らされている。それらが終盤に向かって次々と回収されていく展開が、とても気持ち良い。
そして何より、人の心に潜む暗黒さが、秀逸な表現によって余すことなく描かれている。その不気味さや怖さに引き込まれ、次の展開が気になって、気づけば次々とページをめくる。
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短編なのに気づけば奥深くまで引きずり込まれている話のうまさ。
難しい言葉や独特な表現が多いにも関わらず、不思議なほどに鮮明に情景が浮かんでくる言葉巧みさが印象的だった。
人間の生々しさや不気味さを突きつけられる作品。
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湿度の高い短編集!
各話、じっとりとした嫌な空気感のお話でした。
人の嫌なとこを見ちゃったような、でも真実を知れてすっきりするような感じです。
万灯が1番印象にのこったかなと!
サクッと読める仄暗く読み応えある1冊でおすすめです!
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どれも短いのに話が深くて、『あぁ、、そういうことだったのか、、、』となるような後味が悪いながらも綺麗に伏線が回収された納得感のある最後で面白かった。
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短編集だったのかと少しがっかりしたのも束の間、6つの話すべてに引き込まれた。最後のオチにぞくっとしたり、うなったり、世界観の異なる展開と動機に魅せられました。
個人的に面白かった順は、「関守」「柘榴」「夜警」です。
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6編を収録したミステリーの短編集。
感想を書こうとして気づいたが、ミステリーの短編集というのは、感想を書くのがとても難しい。
表題作の「満願」は、下記のように紹介されている。
「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが・・・。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する。
この作品で言えば、この殺人を犯した女性の「真の動機」が物語のテーマであり、そのテーマが何かがミステリーのトリックを構成している。しかし、それ以上のことを、この作品の感想として書けるだろうか。殺人を犯したのは、何歳くらいのどのような女性だったのだろうか。どのような殺人の仕方をしたのだろうか、等、作品の紹介を書くことはできるが、そんなことは、この作品のテーマである彼女の「真の動機」に比べるとほとんど意味のないことであり、「真の動機」を最後に読者に鮮やかに見せて驚かせるための道具に過ぎない。また、逆に、「真の動機」が何かをこの感想で書いてしまうと、ネタバレになってしまう。
ということなので、この短編集の感想はこれ以上は書かない。
どの作品も、切れ味の鋭い結末で、かなり面白く読めるということだけが感想だ。
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事件には衝動的も含め、動機が存在する。しかし当事者の人間性などは実は動機に繋がらない事が多々ある。それぞれの事件とその要因や意図。人ととなりなど深く最後の一行まで続く
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人って善人が瞬く間に悪人になるくらいに変わっていくよね。そんな人間の欲深さや隠れた狂気が最後現れてくるようなそんな6つのお話。
謎というかただ人間が怖いミステリ。
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6作くらいからなるミステリー短編集。
それぞれの話で核となる設定、ことの顛末が提示されるので冒頭から興味を惹かれるようなものばかりだった。特に印象に残ったのは、「柘榴」。父親は罪を犯したが、何の制裁も与えられず欲しいものを手に入れて、この先も罪を重ねるんだろうな。母親に同情した。例のドライブインに行って、道祖神に気づいて、おばちゃんに薬守られます様にと。
派手な結末や展開はなくても、ねばつく様な後味を残す話しばかりで好みだった。
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一見穏やかで「普通」な人の陰にある狂気が垣間見える短編集。全体的に作品の時代設定である昭和中期の薄暗くしみったれた空気が貫いており、それもまた不穏で不気味な雰囲気を醸し出すのに一役買っているように思った。「夜警」「万灯」「関守」がお気に入り。
儚い羊たちの祝宴が好きな人は
米澤穂信さんの"儚い羊たちの祝宴"が本当に大好きなので、気になってこちらも読みました。どの主人公も間抜けじゃないのがいい。短編だから読みやすくて、どこか上品な感じが本当に良い。タイトルにもなってる"満願"は構成や雰囲気が1番"儚い羊たちの祝宴"に近いと思う。面白いと思ったのは夜警と万灯。柘榴は綺麗な文章だなと思った。
夜警、死人宿、柘榴、万灯、関守、満願の6つの短編集です。個人的には、死人宿と満願が後に残りました。その他の4篇も標準以上です。
米澤さんの作品は、古典部シリーズしか読んでいませんが、短編も味があると思います。
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⭐︎3.8
全6作のそれぞれ孤立した短編集。
特にツッコミどころもなくクオリティの高い話をいくつも読むことが出来た。
たが、そもそも短編集というフォーマットが自分にはあまり合っていないように感じた。
キャラクターに思い入れが生じずらいので、共感などを重要視する自分にとってはどうしても夢中になりづらい。
ただし、そんな中でもこの作品はそれなりに楽しめた。
万灯など、スケールが大きめの話もあり好みではあった。
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初米澤穂信
6作の短編が入っている
どれも最後は気味が悪くなったり、人の考えるどす黒い部分が隠しきれず露呈してくる
中でも『柘榴』が好きだった
美しい母、多くの女性を惹き付けてしまう父、母の美しさを継いだ姉妹
離婚が決定したあとの親権を巡る話
私が姉妹のように育てられていたら、絶対母親を選ぶけれど、彼女たちの心はそうはいかない
あの父親を前にすると、母親であれ妹であれ、結局自分が選ばれなくてはならないから。
「あの夜に見た白い裸身は、冴えた月のように美しかった。誰もがきっと、くちびるを寄せたくなるほどに。けれどもいまは、それほどでもない。」
Posted by ブクログ
米澤穂信による全6編の短編集。
総じて、どの話も「人間って怖いな」と感じる作品
守りたい人、守りたい秘密、守りたい物。あるいは、どうしてもやり遂げたいこと。そのためなら、人はどこまでも突き進んでしまう。そんな人間の執念や業を描いた短編集
他人から見れば「そこまでしなくても」と思うことでも、本人にとっては切実で譲れないものがある。その怖さと悲しさが印象に残りました。
派手なストーリーや大きなどんでん返しがある作品ではないけれど、引き込まれ、短編集なのでサクサク読めます。
ただ、「面白かったー!」と爽快な気持ちで読み終えるタイプの作品ではなく、読後に人間の業や執着について考えさせられる。余韻が重く、少ししんどくなるタイプの作品なので、気分が落ち込んでいる時よりは、心に余裕がある時に読む方がおすすめです。
【万灯】
続きが気になる終わり方だった。最後の病気のくだりは予想外で驚いた。
【夜警】
負を負で埋めようとして、破滅してしまう。
この思考は生きているとふと頭をよぎることがあるだけに怖い。絶対にしてはいけない考え方だと思った。
【死人宿】
この話しはあまり感想がでない。。。
【柘榴】
女の怖さが詰まった話。
苦手なのであまり深く考えずさっと読んだ。
【関守】
結末は比較的早い段階で予想できた。「早く帰ってーーー!」と思いながら読んだ。おばあさんの表情や店の内装など、情景を想像させる描写がとても上手だった。
【満願】
「それだったのか」と思わされた。家宝を守るためとはいえ、そこまでするのか、と驚く。
Posted by ブクログ
京都今出川につづいて積ん読消化といっきに読む。評判は聞いていたが、なるほど、これはたしかに良質な短編集だ。連作短編集ではなく、文字通りの短編集。一作一作がどれも密度が濃い。収録作は「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の6作。「夜警」は「可燃物」の葛警部シリーズを予感させる内容。米澤穂信は日常の謎ばかりでなく警察モノも面白い。「死人宿」はラストに驚かされる。「柘榴」は小市民の小佐内さんを想起させるというか、背筋が寒くなった。「万灯」の前半は太刀洗万智のベルーフシリーズを想起させる一方、後半から一転してクライムサスペンスが始まる。「関守」は読みながら、ああホラーだなと。ラストの表題作「満願」は、何の意味だろう、と読み進めていき、ラストで、そうか「満願成就」の「満願」かと気づく。調布が達磨で有名だったことを恥ずかしながら知らなかった。解説の杉江松恋も指摘しているように、ワイダニット?が軸であり、また、あらためて米澤がどうしてこのような作品を書けるのかと思いをめぐらせた。単行本は2014年刊行とのことだが、それまでの米澤作品をうけつつ、その後の米澤作品の源流的な珠玉の短編集なのだと評せよう。