あらすじ
亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。
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Posted by ブクログ
この場が自分じゃなく他の誰かだったらもっとうまくいっていただろうに、、、よく自分も思います。
登場人物がいきいきと描かれていて、どんどん読み進めた。
エンディングは、衝撃だった。
主人公が、このような最後の言葉を母親?から言われるほどのことは全くしてないですよね?伏線見落とししてるかな?
背筋が凍る文章が素晴らしい。著者の他作品も読みだいとおもいました。
Posted by ブクログ
思春期ならではの過剰すぎる自己認識が、彼にとって最悪の世界へ導いてしまう。
自分だけが違う世界において彼の周りは180°好転してしまっている。
もしそんな世界を見てしまってもどう自分を保ちどう生きていくべきか。
ラストがオープンエンドではなく決定論的に自分には見えてしまったのが残念だったが、自分とは何か、変わるけど変わらない世界で自分はどう向き合っていくのか改めて考えさせられる小説だった。
Posted by ブクログ
ボトルネックは、私たちの想像力を試している。
この結末を読んだあとで、
私たちが「イチョウを思い出して」の意味を想像することで、
リョウが辿り着けなかった真実に辿り着いた時、
ようやくこの作品が完成します。
ノゾミの言った「死んじゃえ」とは、
フミカに対しての気持ちではないだろうか?
ラストシーン、
ノゾミはリョウを誘っていたのではなく、
助けを求めていたのではないだろうか。
リョウが諦めずに想像力を働かせていれば、
自分の存在意義を見つけることはできたのでは無いだろうか?
この物語は、絶望のラストを突きつけることで、
読者はそれでも希望を探せるか?という挑戦だと考えました。
諦めてしまえば、リョウと同じです。
Posted by ブクログ
読者をそっと誘導しつつ、肝心な部分は読者の解釈に委ねるというスタンスが魅力的だと思った。淡々としていながら、主人公や登場人物の苦しみも伝わってくる文章が印象的だった。すっきりとした読み心地の中に、鈍い痛みとずっしりとした重みが心にしがみついてくるような感覚は初めて経験した。ミステリを読んだ経験が少ない私でも読みやすく、考察がとても楽しい1冊だった。
Posted by ブクログ
曇り空の様な締めくくりであるのに、何故かモヤモヤを感じさせない不思議な収まりの良さを感じる。それは恐らく、広げられた風呂敷が主人公の絶望一点に向かって綺麗に折り畳まれていくような、何とも言えぬ満足感があったから。
Posted by ブクログ
つらい
他の米澤作品と比べて、主人公は特に推理力や洞察力に優れている訳ではなく、また行動力や想像力もあまりない。しかし実際の人間なんてそんなものだろう。その点で主人公に強く感情移入してしまい後半の展開はとにかくつらかった。だけれど今まで読んだ中で一番印象に残ったし、心から大好きだと言える。
Posted by ブクログ
これを中学生の時に読んでいなくてよかった
完全に性格がひん曲がったと思う
ある程度人格が形成された大学生だからセーフ
青い、とても青い小説
まだ若いうちだから楽しめたのかも…
大人になって読んだらイタいって思うのかな
暗いラストが好きな人にオススメ!
Posted by ブクログ
かなり読みやすかった。ミステリは添えられているだけで,タイトルを回収するための作品だった。
米澤さんは,はじめにこの作品の構想があって,古典部シリーズなどで作文力を付けてから書いたらしく,昔から作品に込めたかったメッセージというものは強く感じた。
高2くらいの時に読みたかった。
Posted by ブクログ
パラレルワールド的な世界で自分は実は必要なかったのでは…という結末に至るまで、
非常に先の読めない展開や、
少しずつ不穏になっていく感じが面白かった。
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意外に皆さんあまり良い感想ではないように見受けられますが、私が読んだのが思春期のときだったからでしょうか、私はこのラストが好きです。ズンとはくるものの、嫌な感じはしないという後味でした。バットエンドとも少し違うような…。
思春期、特に中学生にオススメしたいと、個人的に思う作品です。
Posted by ブクログ
面白かったので早く読み終わりました。
内容はパラレル物でそこに登場するキャラが明るくてドタバタコメディになるのかなって思ったら…。
先が気になってスラスラ読める良い作品でした。
Posted by ブクログ
自分が生まれた世界と自分の代わりに誰かが生まれた世界を比べて後者の世界の方が良かった時、、私なら生き直すことができるか。
この物語は主人公リョウと何らかのきっかけで別次元に生きる姉サキと出会い、姉が生まれた世界を3日間体験する。
読み終わってターニングポイントとなった部分をいくつか読み直したら、作者が伝えたかったことがクリアになってきた。
リョウは何事も受け入れるが性格は卑屈。
対してサキはお節介で想像力が高い。
サキに関わる人達は本人の意思に関わらずサキから何らかの影響を受けてその後の人生が変わっていく。サキと3日間過ごしたリョウはサキから受け取った何かで人生を好転していくことができるか。
ボトルネックが示すものを自分なりに解釈した時作者の意図が腑に落ちた。
ただのパラレルワールドではない。今の自分は自分が作り上げた世界で生きてるとしたら諦めずやれることはいくらでもあるではないか。
Posted by ブクログ
米澤穂信のSF小説
東尋坊の場所から自分がいなかった世界に
彷徨いこむ。
その世界の実家に行ってみると、実家の家族構成が
変わっていて、自分がいない代わりに姉貴のような
存在の女子高生がいる
どうしたら元の世界に戻れるのか
主人公の絶望する気持ちも分かるが、もう少し能動的なキャラで良かったような気がする
ラストも読者に委ねるような結末ではっきりしなかったので、やや消化不良?
Posted by ブクログ
こーーーれは…。文章は読みやすくてスラスラ読んだんだけど、これはたしかに元気な時にしか読めない読後感。凄いズシンときている…。1週間くらい考え込みそう。
自分が生まれていなかった世界線。自分の世界では水子として亡くなっていた陽気でお節介で頭のきれる『姉』が、その世界では意識的にも無意識的にも、自分が生きていた世界線をいい方向にしている。自分の世界で亡くなっていた恋人も兄も生きていて、両親も仲が良く、周りの店すら活気があり…。生まれてこなかった方が良かったのは自分なんじゃないか?元の世界に戻ったとて、今後どう生きていけばいいのか?それでも生きていればまだ世界を変えられる?
いやー私なら耐えられない。生きられない。って思ってるところにラストの一文。しんどいよ…。
Posted by ブクログ
自意識
「何者」みたいな読んでて自分を見ているみたいで辛くなる場面もあった。
後味はいいかと言えば悪い?考えさせられる系
パラレルワールド、バタフライエフェクトが面白かった。
最後の一通のメールを通して私は鎖の先に飛び出すのではと思った
Posted by ブクログ
4.0
悪くない。壮大な話ではないが、SFが入った人生を考えるストーリーとして、面白かった。『違っていることは、それだけでは価値を生まない。』というセリフには考えさせられた。
Posted by ブクログ
自分が産まれなかった世界線
こんなにも自分はいらない人間だったのか…
ラストの2度と帰ってくるなはキツイ
いらない子供なんていない
今世間を騒がせている事件もあるし
いろいろ考えてしまい読むのが辛かった
"1番いけない事は自分をダメだと思う事"
Posted by ブクログ
オチが俊逸。
ラストの電話が面白い。サキはツユと言うことで、リョウに罪悪感を感じさせず、生きる事を選んでほしい。ただ、リョウに生きるか死ぬか選んでほしい。そこも汲み取ったうえで、もし違うと言うならあなたはもう死んでる。私たちと同じ。
リョウは最後まで受け入れることに懸けた。誰かに選んでほしかった。それが皮肉にも、ノゾミが求めた「母」からのメール。彼はボトルネックである事を自覚して生きていくんだろうなと思う。
Posted by ブクログ
青春ものSF・FTミステリー。
事故死した恋人を弔うため東尋坊に訪れたところ、東尋坊から落下、気が付くと金沢の河川公園、家に戻ると別の世界線で生まれる前に死亡した姉と事故死した兄、さらには恋人も生きている。
最後の2章で恋人の事故死の真相が暴かれ、世界線の分岐の理由がことごとく姉か自分かによるものであり、自分こそがボトルネックであったことを感得してしまう。やるせない思いが募り、ラストシーンも暗い未来しか想像できない。
Posted by ブクログ
主人公の主観で物語は語られていくが、この少年が(家庭環境が残念であるとはいえ)とても暗いので、読むテンションがあまり上がらないというか…。
これが物語上いろいろを乗り越えて、ちょっと前向きになる話かなと思っていたら、全然変わらずに終わったので、設定の面白さはあったけど、納得いかんなぁという感じが残る。
別にハッピーエンド至上主義ではないつもりだけど、何も変わらんというのは読んでいて虚しい。
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転生系のお話。自分が存在しなかった世界を体験する主人公。そこで出会った人と解決を模索する展開。大きな波はなく淡々と進む物語で面白くなくはない。
Posted by ブクログ
主人公が自分は存在せず自分の世界では生まれなかった姉が存在する別の世界で、自分の世界とは違い全てが好転していてマイナス要素ばかりが次々と突き付けられる過程、自分の存在が間違いだと考え、これまで受け入れられたことももう受け入れられないと絶望し苦悩する姿が悲しく苦しいです。
最後の生死すら誰かに決めてもらいたいというのが、自分の選択よりも他人の選択での失敗の方が受け入れやすいんだよなという共感と、こんな選択まで受け入れ体質は変えられないんだなと思いました。
想像していたミステリとは違いましたが楽しめました。
Posted by ブクログ
米澤さんがデビュー前からあたためてきた構想を、作家としてのキャリアを5年積んだのちに形にした物語だという。「自分が産まれなかったもしもの世界」というパラレルワールドに紛れ込んでしまった高校生・嵯峨野リョウが、自分がこの世界で生きる意味を模索してゆく。
ひりひりするような自意識や、まさに金沢の天候のように全体を覆う暗さは、思春期特有のものというよりは、嵯峨野家の家庭環境の悪さから来ているようなものに感じられ、あまり普遍的な「青春ミステリ」のようには思えなかった。(とは言いつつも、他の方の感想を拝読していると単に自分の読みが単純すぎるようにも思われるが……)
救いのないラストにもカタルシスが感じられず、自分の中でどう消化すればよいか戸惑いが残った。
村上貴史さんの解説は、米澤さんのこれまでの歩みを一歩ずつたどる丁寧なもので、米澤穂信入門としてとても親切だった。
Posted by ブクログ
自分が存在していない世界で、自分の代わりにいるはずのない姉。自分の居場所も知り合いもいない。
生まれてこなければ良かったと思った事も過去にはあるけど、そんな世界は見たくないし、自分がいない時の方が人が幸せになってると知ったら鬱になりそう。
間違い探しが見つかるたびに胸がチクチクする。
Posted by ブクログ
⭐️3
読みやすくてサクッと読めました。
自分ではなく姉が生まれていたという設定のパラレルワールドで、互いに情報を交わしながら謎を解いていくのがとても新鮮で面白かった。
ただ、救いのないラストで読後感はどよーん…
読み手次第だけど、三つ目の選択肢があるならそれが救いなのかな。
Posted by ブクログ
読む時の精神状況によってはとんでもなくダメージを受けそうだなと感じました。
自分の存在意義とは。
自分は誰かのためになっているのだろうか。
自分は誰からか必要とされてるのだろうか。
自分がいなかった世界線を目の当たりにした時にその事実に耐えられるだろうか。
Posted by ブクログ
★3.9
読み始めから出来事が始まり結末に向けて常にことが進んでいくので、続きを求めて一気読みしてしまった。
最初は言い回しや登場人物の所作に少しわざとらしさを感じて読み進められるか心配になったが、設定が面白すぎるので特に気になることはなかった。
読みやすさと裏腹に後味はあまりよくない。
救われないことを考えさせてくるなと思う。
自分だったらどうするか、最善はなんなのか、同じ環境下で同じことを言えるのか、あれこれ考えてしまう内容だった。
Posted by ブクログ
読んでいるときの精神状態によっては鬱になりそう。一度は思ったことがあった。
もし自分がこの世に生まれずに、自分以外の人間が代わりに生まれていたら、何か変わっていたのか。自分の居場所がない、パラレルワールドに足を踏み入れたときの孤独感みたいなものが怖い。
なんだかやるせない最期。
嵯峨野リョウには生まれてきた意味があったということを何としても認めたい気持ちになった。
Posted by ブクログ
主人公の語りが読むのキツいか…?と疑ったけど、読みやすいし自認の性格も効いてくるので大丈夫でした。思春期ならではの行き場のない苦しみが鮮やかだった。終わり方は色んな人の意見を聞いてみたくなる。