米澤穂信のレビュー一覧

  • 栞と嘘の季節

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    米澤穂信の栞と嘘の季節を読みました。

    高校生の主人公が校内で起きた事件を解決しようとする物語でした。
    主人公が図書委員の作業中にトリカブトの押し花がラップされた栞が見つかり、主人公たちはそれがどこから来たものかを推理していきます。

    とは言え、主人公以外の登場人物があまり印象に残らない感じなのであまり面白く感じませんでした。
    それぞれの登場人物が(主人公も含めて)隠していることがあり、物語が進むにつれて明らかになっていくという構成もちょっと不満に感じました。

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    2025年11月20日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    ネタバレ

    5篇が収録されたミステリ短編集。それぞれ別の話かと思いきや「バベルの会」というワードが共通し、最後で全てが明かされるのかと期待したものの、消化不良な終わり方だった。話自体は個別で面白く、読みやすかったです。儚い羊たちとは「バベルの会」に集まる人たちのことかと思われる。

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    2025年11月20日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    安楽椅子探偵の連作短編集みたいな感じですね。1つ目の事件の雪密室、2つ目の事件の意外な犯人(というか被害者?)、3つ目の事件のロジックなど、どれも小粒ながら時代ものを活かした謎解きとなっています。(おそらく)丁寧な時代考証も歴史好き受けするでしょうし、なにより本作のテーマを総括するような黒幕の動機が審査員受けに拍車をかけていると思います。インガハメグル…

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    2025年11月16日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    ネタバレ

    「玉野五十鈴の誉れ」がおもしろかったです
    純香は五十鈴のことが大好きだが、五十鈴はただ命令に従っていただけという無力感が良いと感じました
    また、バベルの会の「夢想家」「実際家」とは、現実とストーリーの区別がつくかつかないかという違いなのだと解釈しました

    グロい場面もあるのに、上品な言葉選びからえぐさは感じませんでした

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    2025年11月15日
  • 栞と嘘の季節

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    余韻がある話は好きだけどわかりづらいオチはもやもやするだけなので、前作の短編のほうが好みでした。
    きらびやかな青春というより鬱屈とした思春期の悩みがふんだんに散らばった話。
    雰囲気はよかったんだけどね。

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    2025年11月12日
  • 神様の罠

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    出張の時は短編集を持って出掛けるのが最近のパターンです。本作は平均的な内容でした。中でも“2020年のロマンス詐欺”は面白かった!コロナの頃は沢山の人々がいろいろな感情の中で生活していたのを、今なら冷静に振り返れます

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    2025年11月12日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    表題と違い、秋限定の話でもなく、栗きんとんもでてこない。

    町で起こる連続不審火。
    小山内さんの言動に、いつも言い表すことができない闇を感じる。

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    2025年11月08日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    ネタバレ

    短編5つだけど、バベルの会に象徴されるかのように「裏切られる怖さ」というテーマが連なる作品だった。昔の文学のような漢字が使われていたり、知識がないとイメージできない名詞が出てくるなど少々読みにくい部分はあれど、それらが作品全体の雰囲気を作っていたし、登場人物が良い印象から悪い印象に切り替わる技巧的な話の進め方も含め、ものすごく練り上げて作られた作品だと感じた。自分は特に「北の館の罪人」の赤い手と、「玉野五十鈴の誉れ」の御飯の炊き方の歌が印象に残った。玉野五十鈴の話は、乃南アサ「デジボーイ」のストーリーとイメージが重なったこともあり良作だと思った。
    一点だけ「山荘秘聞」の煉瓦のような塊については

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    2025年11月03日
  • 犬はどこだ

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    ネタバレ

    ジャケ買いし積読となっていたが先輩が同じ作者の本を読んでいたので読む気になれた。
    先輩曰く米澤穂信は死人が出ないらしいが…笑

    おもしろい話だった。
    犬探しを謳ったはずなのに旧友のおかげで開業して直ぐ人探しと古文書調査をする事になった主人公紺屋、と高校時代の後輩半田。

    紺屋の東京での生活で患った病気の話とか、直接物語に関係無い設定が細かくて、別に愛着が湧くとかではないのだけどそういうあんまり関係無い部分が自分は好きなんだなと思った。
    ゲームで例えると RPG とかにあるメインクエストよりもサブクエストめっちゃやるみたいな。

    佐久良桐子、すごい女だ。そう思わせる話も凄いけど、でももし自分がそ

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    2025年11月03日
  • 黒牢城

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    戦国の謎解き??新しいジャンルだなぁと読み進めましたが、最後はなるほど、ちゃんと史実に基づいて、このストーリーを考えた作者は凄いですね。
    結末を知っているだけに、どうやって着地させるのかと思っていましたが、納得でした。
    こういった内容の作品をまた読んでみたいですね。

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    2025年11月02日
  • これが最後の仕事になる

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    24人の作家さんが「これが最後の仕事になる」の書き出しで1編6頁、24種の物語!
    大好きな作家さんが何人も名を連ねていて思わず読んでみました…恐い話や難しい話もあったけど1編が短くて手軽に読めました

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    2025年11月02日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    ネタバレ

    小市民シリーズ二作目。夏を舞台にした半連作的なミステリで、甘味をモチーフに据えた日常の延長線上に論理の切れ味と人物同士の駆け引きが潜んでいる。主人公の小鳩常悟朗と小佐内ゆきは「小市民」を目指す互恵関係を結んでおり、前作ではその関係性をめぐる文学的な駆け引きが主題だったが、今作では冒頭でそれをはっきりと振り返り、第一章では倒叙ミステリの華やかさで読者を引き込む。物語の進路が、より推理的な方向へ舵を切られたのが少々意外で面白い。

    第一章は前述の通り倒叙形式を採り、日常のささいな出来事から論理を立ち上げる端正な短編であると同時に、全体の方向性を示す導入としても機能している。第二章はやや作為的な印象

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    2025年11月02日
  • 可燃物

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    群馬県警の短編作。
    筆致があまりにもドライで簡潔。警察側にも被害者側にも被疑者側にも感情移入せず、めちゃくちゃフラットに読める。かと言って不快感や物足りなさはなく、ただただ公平でロジックの妙に唸らされる。
    長編も読んでみたい。

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    2025年10月31日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    前作を読んだ時にも感じたのですが、
    本シリーズのヒロイン、小佐内さんを魅力的だと感じるのか、それとも否定的に感じてしまうのかで評価がだいぶ変わる気がします。
    どうしてもその行動や話し方に違和感を覚えていたのですが、終章を読んで納得しました。
    短編集かと思いきや、連作の長編になっていますね。
    次作も読みたくなりました。

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    2025年10月30日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    オススメポイント
    ・羊の正体
    ・「米の炊き方」その真意
    ・みんな「玉野五十鈴」推しだけど私は「早太郎」だな!例のお買い物ラインナップに、まさかそんな意図があったなんて!クッ…早太郎…オマエが(掘られたい男ランキング)ナンバーワンだアッー…となったぜ

    残念ポイント
    ・主観なんだけど、全体的にこう、嶽本野ばら的?江戸川乱歩的?ヲタク系のイタイ文体に感じてしまってちょっと引いちゃった…それぞれの語り手の、自己陶酔気味の一人語りがちょっと私にはついていけなかったかも。

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    2025年10月25日
  • 禁断の罠

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    全6編の豪華書き下ろしアンソロジー。
    「ヤツデの一家」新川帆立
     疑心暗鬼が仕掛ける見えない罠。短編でも冴える描きぶり。
    「大代行時代」結城真一郎
     Z世代の生き様を描く。いっそ清々しいほどの割り切りが印象的。
    「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀
     他人の本質は最後まで掴みきれない。果たして誰の罪だったのか。
    「供米」米澤穂信
     直木賞受賞後の小品ながら、丁寧に紡がれた物語。亡き夫の罠にかかりにいった妻。
    「ハングマン」中山七里
     副題の雛鵜は、無知ゆえ罪に落ちる若者の象徴か。操られた末の強盗事件。
    「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖
     弟子は師匠作家の教えを実行する。作品と現実が重なる趣

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    2025年10月20日
  • 王とサーカス

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    大刀洗は傷心を癒すためネパールに訪れていた。
    記者仲間の同期が自殺した、会社の関係者は大刀洗が原因と噂を立てる。
    そんな会社が嫌になり、ネパールへ逃げた。
    そんなネパールで国王が暗殺され暗殺者は王子だとラジオからの緊急放送が流れる。
    大スクープが目の前に、しかし、危険も伴う。
    国王の死の真相はいかに、大刀洗はスクープを書けるのか?
    謎解きが始まる。

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    2025年10月20日
  • 神様の罠

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    個人的に好きな作家•
    人気作家6人の短編集

    内容は
    乾くるみ•大山誠一郎 両者の作品が
    どんでん返しぽくて良かった
    辻村深月もコロナとロマンス詐欺という切り口は個人的に面白かった

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    2025年10月18日
  • 可燃物

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    3つの事件が書かれている。そんな動機でと思った話もありましたが、実際の事件もそんなものかもしれない。

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    2025年10月18日
  • いまさら翼といわれても

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    ネタバレ

    う〜ん、ここで終わりか。不完全燃焼。巻が進むごとにキャラクター達の心理に触れ、それらを読者に見せてきたのに、では、これから、がまだ描かれていないのが残念。モヤる。

    ホータローの心情がわかった「長い休日」は面白かった。ホータローがどんどん素敵に成長しているのだから、その先を早く見せてほしい、そんな一冊だった。

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    2025年10月18日