米澤穂信のレビュー一覧

  • 犬はどこだ

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    爽快な私立探偵小説!と、思っていたけどちょっと想像とは違ってたかも。スピード感あってテンポもいいのですが、ラストは賛否両論ありそうな気がします。
    なんとなくですが羅生門を思い出しました。あれは生きるためなので、今回の自分を守るためというのとはちょっと違うかもしれませんが、広義的に同じことではないかと思います。ただ下人や老婆がリアリストだったことに対して、本作のラストは狂気的なものを感じました。紺屋さんには逃げ切ってほしいですが、逃げるということはずっとその存在を気にすることに繋がります。また皮膚炎になってしまいそう。せっかく探偵事務所を開いたのに気の毒としかいいようがないです。
    そういえば番犬

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    2024年03月03日
  • 禁断の罠

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    短編集として、面白かった。
    色々な作家の作品があるので、好き嫌いがでてしまう。

    各作品の評価は以下の通り。

    ・ヤツデの一家 新川帆立 ◯
    ・大代行時代 結城真一郎 ◯
    ・妻貝朋希を誰も知らない 斜線堂有紀 ✖️
    ・共米 米澤穂信 ✖️
    ・ハングマン 中山七里 ◯
    ・ミステリ作家とその弟子 有栖川有栖 ◯

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    2024年03月03日
  • リカーシブル

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    実父の失踪により 義理母の田舎に越してきた中一の少女。
    過疎化が進む地方都市には、タマナヒメという伝承が今も残る。
    これが庚申講繋がり。京極堂が役立つ一瞬。
    都会から息苦しい田舎で自分の立ち位置を探しながら、家庭での居場所も探す。
    未来予知の不思議な伝承を地道に読み解きながら、義理弟の不可解な予見的言動の事実にたどり着く。
    父は戻らずともこれからも頑張っていけそうな少女なのだ。

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    2024年02月26日
  • 神様の罠

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    『夫の余命』乾くるみ


    『崖の下』米澤穂信
    これもどこかで出会ったことがある話。

    『投了図』芹沢央
    イヤミスの女王の座を狙ってるのかな??

    『孤独な容疑者』大山誠一郎
    赤い博物館シリーズで読んだことあるやつ!!またあのシリーズ読みたい

    『推理研VSパズル研』有栖川有栖
    こちらもシリーズものですが初見。好きなタイプなのでシリーズ全て探りに行くきっかけになってくれました。

    『2020年のロマンス詐欺』辻村深月

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    2024年02月04日
  • 時の罠

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    「タイムカプセルの八年」辻村深月
    ひるま先生なぁー、、、こんな先生、小学生には人気だけど大人になってから考えるとこんな人無理、、ていうタイプの先生いるよね。熱血、金八先生の真似事、、
    ただそれだけじゃない、これは浮世離れした大学教授の父親と小学校教師を目指す息子の話。

    「トシ&シュン」万城目学
    芥川龍之介の杜子春が関係あるかと思ったらたぶんないのかな?それとももう少し深読みすれば関係してるのかな?と。神様の目線の話は畠中恵さんを思い出した。

    「下津山縁起」米澤穂信
    なんとスケールのでかい!!米澤穂信さんがやってくれたなぁって思った。現実を追い越したタイミングあたりでゾクゾクしてきた。

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    2024年02月04日
  • 犬はどこだ

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    ネタバレ

    一見全く関係ない2つの依頼が、思わぬところで交わり、最後に全ての答えに繋がり、伏線が回収されて行く展開はとても面白かったです。
    最初と最後で全く違う意味だが、「犬はどこだ」なのが洒落が効いていると思いました。

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    2024年01月26日
  • 連城三紀彦 レジェンド2 傑作ミステリー集

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    「連城三紀彦」の短篇ミステリ作品集『連城三紀彦 レジェンド2傑作ミステリー集』を読みました。
    ここのところ「連城三紀彦」の作品が続いています。

    -----story-------------
    逆転に次ぐ逆転、超絶トリック、鮮烈な美しさ。
    死してなお読者を惹きつけてやまないミステリーの巨匠、「連城三紀彦」を敬愛する4人が選び抜いた究極の傑作集。
    “誘拐の連城”決定版『ぼくを見つけて』、語りの極致『他人たち』、最後の花葬シリーズ『夜の自画像』など全6編。
    巻末に「綾辻」×「伊坂」×「米澤」、語りおろし特別鼎談を収録。

    どれも超高密度(「綾辻」)
    普通は書けない。(「伊坂」)
    驚きは屈指のもの。

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    2024年01月04日
  • 神様の罠

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    評判が良かったから若干ハードル上がってたかも。
    この作品の感想ではないけど、作者わかってて読むのとそうでない場合に受け取り方変わる気がする。
    今回初めて読む作者のやつが圧倒的につまらなく感じて、ある程度読んだ作者のものの感想がさすがだね〜って感じだったので

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    2023年12月31日
  • 神様の罠

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    色々な作家さんが読めるのでと購入。

    個人的には『投了図』が良かったかな。
    辻村さんのは以前読んだことがあるのに、途中まで気づかず。
    いかに流し読みしてるかと反省してみたり。

    やはり長編の方が好き。

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    2023年12月31日
  • さよなら妖精

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    静かな街に現れた外国から来た少女。仲良くなった普通の高校生たちとの交流とその後のお話。途中からそんな感じかなと思っていた通りに話が進んでいった。

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    2023年12月24日
  • 真実の10メートル手前

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    ネタバレ

    これの前作があるとは知らずに読み始めたが、特に問題はなかった。
    どの短編も面白かったが、特に心に残ったのが
    『名を刻む死』
    最後の太刀洗氏の主人公へ向けた言葉が印象的だった。
    「田上良造は悪い人だから、ろくな死に方をしなかったのよ」
    田上さんへの要らぬ罪悪感を持っている主人公へ向けた言葉。本当にその通りだがある意味、名を刻めた死だった。その意味に気付いた時鳥肌がたった。

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    2023年12月24日
  • 可燃物

    po

    購入済み

    主人公の魅力が薄い

    作者の米澤穂信は青少年の日常にミステリを組み込んだ作品群で有名で、それらに関しては作者の技量は疑う余地はない。
    一方でこの作品は現職の刑事を描いている。社会的地位のある成人男性が主人公の作品となると同作者の作品では
    黒牢城を思い浮かべるが、それと比べると主人公の掘り下げが明らかに足りていないと感じた。

    黒牢城の荒木村重は豊かなキャラクターだった。厳粛な領主でありながら部下の扱いに苦心し、茶器に執着し、
    官兵衛の言葉に戸惑い、信長に対し強い感情を抱く。それらは主人公の内面への掘り下げであるとともに物語の中でも
    重要な意味を持っていた。

    では本作の主人公である葛はどうか。現職の刑事で優秀な頭脳

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    2023年11月23日
  • さよなら妖精

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     『王とサーカス』『真実までの10メートル』の主人公 太刀洗万智(たちあらいまち)が高校生の時の話で、彼女の友達が主人公。

     ある日彼らが住む街に現れたユーゴスラビアの女の子。彼女との交流を通してユーゴスラビアや世界について学んでいきます。

     こんな高校生いるかな?って気になったし、なかなか入り込めなかったけど、こんな世界情勢の今だからこそ読んで良かった。
     
     ユーゴスラビアの女の子は日本の高校生に比べると精神的に大人で、大人にならざるを得なかったんだろうな、それに比べていつまでも子どもらしくいられるって幸せな事なんだなとありがたく思いました。

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    2023年11月06日
  • 犬はどこだ

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    体を壊し銀行員を辞めて、犬探し専門の調査事務所を開いた紺屋長一郎。開所早々に持ち込まれた2件の依頼はどちらも犬探しではなく、失踪した女性探しと古文書の由来調査だった。
    探偵に憧れ事務所員となった半田平吉(ハンペー)と共にそれぞれの調査を始めるが、この2件、妙にリンクして行く。次第に明らかになる事件の全容は?


    人生に挫折してやる気を失い、運命論者的に何もかもを受け入れるようになった主人公と、一見チャラいもののその実なかなか使えるハンペーの取り合わせが絶妙。
    ミステリとしては人探しという単純な調査の割になかなか進まずちょっと中弛みしたけれど、ハンペーのキャラクターが要所要所を引き締める。
    一人

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    2023年10月08日
  • 神様の罠

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    6人の作家のミステリー短編集。辻村深月のは「嘘つきジェンガ」で読んだことがある話だった。改めてコロナ禍の話が増えたなぁと感じた一冊。

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    2023年10月05日
  • 神様の罠

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    辻村深月の短編読むために購入。「2020年のロマンス詐欺」は「嘘つきジェンガ」にも収録されている。
    コロナ禍でいわゆる「闇バイト」に手を出してしまった大学生が主人公。この設定がコロナ禍あるあるって感じでいいなと思った。締め方の読後感がいいのは流石辻村深月だな~と思う。

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    2023年09月29日
  • 神様の罠

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    ミステリー界をリードする六人の作家によるアンソロジー。どれも味わいある。ぐっと来たのは芦沢央の『投了図』。ハラハラしたのは辻村深月の『2020年のロマンス詐欺』。

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    2023年09月02日
  • 神様の罠

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    6人のミステリー作家による短編集。どれも読み応えがあり面白いので、持ち歩いて読むのに最適だと思う。乾くるみの「夫の余命」のどんでん返しは思わず唸る展開で特に印象に残った。

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    2023年08月14日
  • 神様の罠

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    サクッと読める短編ミステリー。著者は皆さん、人気作家さんなので全編良く出来ていて楽しめました。乾くるみ著「夫の余命」、芦沢央著「投了図」が個人的に好みです。

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    2023年07月23日
  • 犬はどこだ

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    ネタバレ

    歴史を中心に現代の20代が動いていくところが個人的に新鮮でした。過去の人々の考え方に影響を受ける様子に共感できる部分も。
    最後は突然終わったような印象でした。こんなに用意周到で行動力のある人に「リスク」だと思われるのは結構こわいけれど、主人公はどうなってしまうのか...。

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    2023年06月24日