【感想・ネタバレ】犬はどこだのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年06月24日

最初は主人公の変化メインの話なのかなと思ったけど、読んでると想像よりミステリ感が強くて最後はちゃんとミステリーの読後感だった。
意外と重い面もあって、犯罪の緊迫感もあって、ちょっとブラックなところもあって、面白かった。
はんぺーの抜けた感じが面白かったし、全体的に軽い雰囲気だったからこそ最後で少しび...続きを読むっくりしたかも。紺屋の折木感がよくて、やっぱり心の声が好き。
米澤さんはやっぱりミステリの中でも人間を描くのが上手いと思うから登場人物を好きになったし続編を読みたい。

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Posted by ブクログ 2023年01月17日

面白かった。
ハードボイルド風の舞台設定ながら、コミカルな助手と日常謎解きが始まるのか?と気楽に読み進めていくうちに雲行きが怪しくなり……読後感はハードボイルド。
続編あるなら読みたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年10月25日

犬捜し専門調査事務所に舞い込んだ謎は、女性の失踪と古文書解読。

紺屋と半吉、対照的だが通じる部分もある二人の視点が交互に移り変わっていく。
一見地味な二つの謎が少しずつ解かれ、繋がるさまはやはり本書の醍醐味だろう。
〈デュプリケート〉、〈マーチヘマ〉、絵葉書、住民票、『戦国という中世と小伏』などな...続きを読むど、伏線回収も見事。
返却のタイミングで、間壁がいつ攻めにくるかをコントロールしていた、というのには脱帽。

「自衛」が本書のテーマだそう。
城を築き、略奪者に自ら立ち向かう農民たち。
ネットストーカーを操り、罠へと誘い込む桐子。
そして桐子の自衛は成功する。
紺屋は、桐子の「自衛」から身を守るため、番犬を買うことを決めた。

文句が一つもない。余韻に浸りながら、タイトルとサブタイトルを見返し、さらなる余韻に浸る。

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購入済み

Posted by 読むコレ 2014年03月22日

ちょっとタイトル(笑)
それはともかく今回は氏の作品ではちと記憶にない探偵もの(?)でした。
それでも何でもない立ち上がりからやがて真相の深みに嵌っていく様は相変わらずで、氏の作品の真骨頂と言うべきか。
堪能させいていただきました。
また流石に古典ミステリを敬愛する氏の作品のこと、本作も読中...続きを読むに「これは不自然だなぁ」と感じた部分には必ず理由があり、最後までにきちんと回収してくれる辺りも相変わらず。ロジカルで本当に安心して読めました。
ただしモヤっとした読了感も更に相変わらず。
良くも悪くも米澤ブランド。楽しみました。

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

犬を探すつもりだったのに、なぜかしら失踪人捜索と古文書の解読をすることに。
そしてその2件が…。
読み易く面白かったです。最後も米澤穂信さんっぽくもありました。

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

米澤穂信のミステリー作品の駆け出しという印象。
新卒で銀行に入社して上京するも、体調不良を理由に退職して地元へ。
療養後に犬捜し専門の探偵事務所を開業するも、依頼は人捜しと古文書の読解。
平和そうなスタートから少しずつ不穏な空気になり、人捜しと古文書読解のそれぞれの依頼が絡み合っていくのは楽しかった...続きを読むが、絡みつきが強くなるのが終盤なので、個人的には古文書読解が少々退屈。
大きな盛り上がりは欠けるが少しゾワッとさせてくれた。

0

Posted by ブクログ 2023年09月01日

社会復帰のために、迷い犬を探すための事務所を立ち上げる主人公。舞い込んだ依頼は何故か、人探しと古文書の調査。手伝いたいという後輩に古文書の調査を任せ、主人公は人探しを始めるが、ストーリーを読んでいる方は、その古文書と失踪人が微妙に絡み合い、しかしながら情報共有されないがためにそれぞれがそれぞれの操作...続きを読むをしていくのがなんとももどかしく面白い。もしかしてこれは…と思いながら読み進めていたのだが、最後は特に大きな動きはなかったものの、思った通りの展開になっていった。

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Posted by ブクログ 2023年05月27日

読後こんなに納得のいくタイトルはない

全く関連性のないような2つの依頼が綺麗に重なった時は鳥肌が立つ
真相が明らかになり、すべてがパズルのようにハマる、米澤穂信でなければ生み出せない快感が気持ちよかった

結末が全てわかった上でもう一度読みたい本

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Posted by ブクログ 2023年02月26日

一気読みしました。
登場人物のやり取りとたまに入るひと言ツッコミが面白い。
ネット黎明期をリアタイで経験してたので妙な懐かしさがありました。
終盤にきて「ははーなるほど。そういうことね」と思わせといてからのどんでん返しでゾワッとしました。
読後感はゾゾッとします。どうかこのままご無事で、と言いたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月17日

終わり方が好き。
古文書の解読と、行方不明の女性の捜索の交互に展開されるが、チラッと2つの事件の接点が見え隠れする。屋根裏まで行った時に流れがハッキリして、すっきりした。ストーカー側の悪質具合は犯したの一言や、粘着質なコメントの例くらいなので、もっとあっても良かった。

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Posted by ブクログ 2022年08月23日

ラノベ風の文章なのであまり期待してなかったですが、急に戦国時代の謎が出てきて面白かったです。タイムスクープハンターとかで取り上げられそうなマニアックな謎でした。
解説に続編も書かれるようなことが書いてあったので、てっきりシリーズ化してるものと思って、本屋さんで店員さんに探してもらってしまいました。店...続きを読む員さんはネットで調べてくれて、続編はまだだと判明しました。なんだそりゃ、です。2005年初出なので、ずいぶん待たされてますね。
そんな親切な本屋さんが閉店になってしまうのでとても残念です。

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Posted by ブクログ 2022年08月10日

探偵の助手に憧れたことがあります。しかもやる気があるのかないのかあまり稼ぐ気のない探偵の助手に。あら、転職先にぴったりでは。タイトルも最後の最後になるほど。犬はどこだ続編はどこだ。

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Posted by ブクログ 2022年05月27日

紺屋長一郎は元々東京で働く銀行員だった。堅実で安定した人生を順調に歩んでいる最中に、突如あるトラブルが発生。勤めていた銀行を辞め、地元に帰ることになってしまった。
とはいえ、いつまでもぶらぶらしていることも出来ない。彼は犬探しを専門とした『紺屋S&R(サーチ&レスキュー)』という会社を立ち上...続きを読むげる。犬探しは昔アルバイトで経験があったし、犬であればそれほど深刻な状況にもならないだろうと考えたからだ。

ところが、事務所を開設早々に訪れた老人の依頼は、犬ではなく愛する孫娘を見つけることだった。とまどいながらも引き受ける紺屋。
その翌日、今度は彼の高校時代の後輩である半田平吉が訪ねてくる。昔から探偵に異常な憧れがあった半田(通称ハンペー)を、歩合制を条件に雇うことにする。
そして、またまた舞い込む依頼。今度は古くから神社に保管されている古文書の由来を調べて欲しいという内容だった。

孫娘探しを紺屋が、古文書をハンペーが担当してそれぞれ別々に調査する。章ごとにそれぞれの調査の進捗状況が分かり、やがてこの2つが近づき繋がっていくのを感じる。早く早く!間に合わないよ!とわたしは思うが、彼らに伝える術は勿論なくて、最後のほうはスリル満点だ。

ちょっとおっとりした風情の紺屋、軽そうに見えて実はすごく頭がいいのかもしれないハンペー。少し気が強くてアクティブな紺谷の妹。それぞれのキャラクターがいい味を出している。
全体の雰囲気としてはコミカルなんだけど、内容はいたくシリアス。すごく読み応えのある面白い話だった。シリーズ化すればいいのに。


THE CITADEL OF THE WEAK
城塞の弱点



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初めて読んだ米澤先生作品

jo
2022年05月03日

確か米澤先生の作品で初めて読んだ作品でした。
内容がしっかりしていてこの後、古典部シリーズなどハマっていくきっかけとなりました。

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Posted by ブクログ 2022年03月28日

「氷菓」を読んだ際は文章が全然肌に合わず苦労したが、本著は驚くほどすらすら読めページを捲る手が止まらなかった

展開としては王道のミステリーといった感じ
調査を進めるに従い点と点が繋がっていくのは痛快

些細な違和感がいくつかあったが結局はそれが伏線になっていてよかった

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Posted by ブクログ 2022年02月21日

銀行を辞めて犬探し専門の探偵事務所を開設したところに、人探しと古文書の解読の仕事が舞い込む。ミステリーにしては残虐性がないなと思いつつ読み進めるうちに、何事もなく始まったストーリーが、思いのほか複雑な展開を見せる。殴ったり殴られたりの荒っぽいことをしなくても、存分に読者を楽しませてくれる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年11月29日

16年前に書かれた小説だけど、今の世の中ではもうこう言うことがよくあることになってしまってるのが恐ろしい。早くネット関連の法律をしっかり整備していかないとこんなかんじで復讐してしまう人、いるんじゃないか、と心配してしまう。

しかし氷菓シリーズでもそうだけど、米澤さんは日常の中の謎を面白く書くのが天...続きを読む才的。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月11日

読みやすかったし面白かった。直近で読んだ「叫びと祈り」よりも断然こっちの方が文章も物語の展開の仕方も好きだった。最初軽快に進んでいたストーリーがまさかああいう終り方になるとは思っていなかった。テンポ良くコミカルに描かれる物語にきっとスカッと爽快に事件が解決してデコボココンビ2人がこれからも予期せぬ事...続きを読む件を解決し続けていく、シリーズ作品的なそんな感覚で捉えていたけど、そういうフィクショナルな単純にキャラクタライズされた話ではない終り方だった。ので、こう、どう気持ちを持っていって良いか分からないところはある。急にハシゴが外れた感じ。でもそれも含めて面白かったのでもうちょっとこのもんもんとした読後感についてぐるぐる考えようと思った。ハンペーリテラシー高すぎぃ。桐子さん怖すぎぃ。

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購入済み

リドルストーリー?

2018年05月17日

先生の作品にリドルストーリーがテーマのとてもおもしろい物語があります。この作品にもいくつかのエンディングが想像できることがもどかしい。犬は私が用意しますから、続編をお願いします。ちなみに私の犬は保健所からもらってきた雑種です。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

爽快な私立探偵小説!と、思っていたけどちょっと想像とは違ってたかも。スピード感あってテンポもいいのですが、ラストは賛否両論ありそうな気がします。
なんとなくですが羅生門を思い出しました。あれは生きるためなので、今回の自分を守るためというのとはちょっと違うかもしれませんが、広義的に同じことではないかと...続きを読む思います。ただ下人や老婆がリアリストだったことに対して、本作のラストは狂気的なものを感じました。紺屋さんには逃げ切ってほしいですが、逃げるということはずっとその存在を気にすることに繋がります。また皮膚炎になってしまいそう。せっかく探偵事務所を開いたのに気の毒としかいいようがないです。
そういえば番犬とか今どき聞かない単語を久しぶりに見ました。最近の犬は家畜じゃなくて家族ですもんね。とりあえず手荒れ対策を考えながら素直にお好み焼き屋を開いた方が幸せだったかもしれません。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月26日

一見全く関係ない2つの依頼が、思わぬところで交わり、最後に全ての答えに繋がり、伏線が回収されて行く展開はとても面白かったです。
最初と最後で全く違う意味だが、「犬はどこだ」なのが洒落が効いていると思いました。

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Posted by ブクログ 2023年10月08日

体を壊し銀行員を辞めて、犬探し専門の調査事務所を開いた紺屋長一郎。開所早々に持ち込まれた2件の依頼はどちらも犬探しではなく、失踪した女性探しと古文書の由来調査だった。
探偵に憧れ事務所員となった半田平吉(ハンペー)と共にそれぞれの調査を始めるが、この2件、妙にリンクして行く。次第に明らかになる事件の...続きを読む全容は?


人生に挫折してやる気を失い、運命論者的に何もかもを受け入れるようになった主人公と、一見チャラいもののその実なかなか使えるハンペーの取り合わせが絶妙。
ミステリとしては人探しという単純な調査の割になかなか進まずちょっと中弛みしたけれど、ハンペーのキャラクターが要所要所を引き締める。
一人称が長一郎パートの「私」とハンペーパートの「俺」で書き分けてあるんだけど、気を抜くとこんがらがる。

ネットでの[白袴]と[GEN]のチャットのやりとりが面白かった。
副題?の英文タイトルが秀逸。
ミステリだけど全体としては紺屋の再生物語で読後感はそっちが強めだけに、復活した紺屋の仕事ぶりをぜひ続編で読みたくなるんだけど、予定されてたのにいまだに書かれていないようで残念。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月24日

歴史を中心に現代の20代が動いていくところが個人的に新鮮でした。過去の人々の考え方に影響を受ける様子に共感できる部分も。
最後は突然終わったような印象でした。こんなに用意周到で行動力のある人に「リスク」だと思われるのは結構こわいけれど、主人公はどうなってしまうのか...。

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Posted by ブクログ 2023年06月13日

正確に書くと星3.6。
私は米澤さんの文章が好きなので+0.1。
話の内容で言えば、二つの事件(依頼)がところどころ混じり合ってるかと思えば実は重要だったりして、そこが魅力だったかなと思う。
ただ、最後の重要な部分とかが種明かしの前に分かっちゃったりして、残念だな。
でもChapter6の最後とか、...続きを読むChapter7の最後とか新鮮で面白かった。米澤さんらしい。

私は、ずっとミステリーの種を分からない読者だったので、ミステリーを読むと大体トリックなどで驚かされて、それを面白がって好んでいた。
ただ、ここ数年でミステリーをかなり読んだことにより、だんだんと種が分かってきてしまった。同じ作者さんの話なら特に。
もちろん全てではないが、これだとミステリーを面白がれなくなってしまう。それは嫌だ。
種が分かっていてもきっと他の楽しみ方があると信じてこれからはそれも探していこうと思う。

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Posted by ブクログ 2023年05月30日

犬捜し専門の探偵事務所「紺屋サーチ&レスキュー」を開所した主人公、紺屋長一郎。しかし舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。行きがかり上、雇うことになったハンペーと調査を進めるうちにこの2つの案件が徐々にリンクしていく、というストーリー。
終わり方も個人的に好みですし、紺屋とハンペーのコ...続きを読むンビも良かったので、シリーズ化されたら続編も是非読んでみたいと思える一冊でした。

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Posted by ブクログ 2022年11月26日

米澤さんの本はもともと好きだが、、タイトルが気に入りすぎて購入。紺屋が犬探し専門で始めた探偵業、そこに舞い込む依頼はどれも犬探しではなく…

夢(?)破れた紺屋と何だか掴みどころの無いハンペーの妙なコンビがそれぞれの謎の解決に乗り出す。二人がほぼ単独で動いていたために、微妙に2つの謎が絡まりあってい...続きを読むるにもかかわらず、中々交差しない2件… 物語が進むとハードボイルド感もでてきてテンポ良く話が回転し始める


そして、、最後の米澤さんらしい逆転力、というかそちら側からみるのね、という展開。さらに、心地よく(?)気持ち悪さを残す終わり方。面白かったです。

欲をいえば、ハンペーの追ってた謎がもう一段階あると、さらに良かったのかなあと。ハンペーが魅力的なキャラだっただけにもう少し活躍の場を見たかった。

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Posted by ブクログ 2022年07月31日

喫茶店やチャット相手もあるし、敗残兵にだってまだまだ掘り下げる対象がありそうなので、シリーズ続編が気になりました

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Posted by ブクログ 2022年04月23日

★犬捜しだったら、よかったのに(p.353)
【感想】うん、おもしろかったです。海外のミステリを読んでるような気分になった。たとえば「長いお別れ」のような(内容は異なるけど印象として)。ギムレットの名称もちょっと出てくるしね。続編、あればいいですね。
【内容】犬さがし屋をはじめたはずがなぜかほかの案...続きを読む件ふたつやってきてしかもどこかリンクしていてふたりが「ホウレンソウ」をきっちりやってたらもっとすみやかにわかるのにとかおもってるうちに奇妙な逆転がおこっていた。
【一行目】ねずみ色のロッカーと、ちょっとした振動でガラス戸ががたがた揺れる書棚。それだけしかなかった部屋に、デスクとソファーとテーブルと壁掛け時計、観葉植物を運び込んだ。

▼簡単なメモ

【エマ】桐子のハンドルネーム。
【江馬常光】郷土史家のようだ。『戦国という中世と小伏』という本を出している。佐久良という女子生徒が参考にし啓発されたらしい。佐久良…?
【大南寛/おおみなみ・ひろし】紺屋の友人。小伏の町役場に勤めている。部署は福祉課で広大な小伏のあちこちを巡ってお年寄りの話を聞いている。で、いろんな頼みごとを紺屋に丸投げするつもりのようだ。《おのれ大南。善意の悪魔め。》p.51
【おかげ踊り】六桑村の祭。子どもたちがどこかへ行って踊りを踊って帰ってくる。
【鎌手/かまで】大学で中世史を研究しており江馬常光の『戦国という中世と小伏』を読みたい。鎌の手ってカマキリだよねえ。
【河村梓/かわむら・あずさ】D&Gのウエイトレス。紺屋の妹。コペンに乗っていてかつては峠でブイブイ言わせてたらしい。
【河村友治/かわむら・ともはる】D&Gのマスター。梓の夫。昨日より美味しいコーヒーを淹れられればそれでいいという無害な男。
【神崎知徳/かんざき・とものり】桐子がシステムエンジニアとして勤めていた会社コーングースの社員。桐子と付き合っていたらしい。
【GEN】紺屋である「白袴」のチャット仲間。正体は不明だが学生の頃からの長い付き合いのようだ。多少怪しくはあるが?
【紺屋長一郎/こうや・ちょういちろう】主人公。二十五歳。起伏のない生活をしたいがために東京で銀行員になったが極度にひどいアトピー性皮膚炎発症によって退職を余儀なくされ八保市に帰ってきたら治った。銀行で培った対外的な処世術は健在。《死んだ目で生きた声だけ作っていた私だったが》p.241
【紺屋S&R】紺屋の営む事務所。サーチアンドレスキューの略。犬探し専門の探偵事務所。探偵と呼ばれてわざわざ否定はしないが実質は犬捜し屋のつもりだった。
【コーヒー】紺屋はコーヒーは一日一杯と決めているので旨いのを飲みたい。
【小伏町】八保市にあるやたら広い町。最初の依頼人と二人目の依頼人が二人とも小伏町の人だった。
【佐久良あさ子】桐子の母。且二の息子の妻。桐子は失踪したわけではないという見方をしている。
【佐久良和子】且二の妻。桐子の祖母。
【佐久良且二/さくら・かつじ】最初の依頼人。ごつごつした手の日焼けした六十過ぎくらいの男性。大南の紹介。孫の桐子(とうこ)を探してくれとのこと。小伏町から来た。
【佐久良桐子/さくら・とうこ】且二の孫。失踪したらしい。本来かどうかは不明だがクールな人物のようで《黙って怒るし、黙って喜ぶタイプです。》p.173
【ジャンダルム】八保のアーケード街にある喫茶店。桐子がよく行っていたらしい。
【田中五郎】名刺によると阿部調査事務所の調査員。
【チャリング・クロス】桐子のクラスメートだった女が店員をやっているファンシーショップ。
【D&G】紺屋行きつけの喫茶店。「ドリッパーアンドグリッパー」の略。
【桐子/とうこ】→佐久良桐子
【夏】《探偵に夏は本質的に似合わないのかもしれない。》p.67
【野良犬】最近出没して人を襲っているらしい。
【ハンペー】半田平吉(はんだ・へいきち)。紺屋が部長をしていた高校剣道部の後輩。探偵に憧れていて押し掛け所員になった。ドゥカティM400を駆る。《バイクは好きだがスピードを愛しているわけじゃない》p.70。《最も嫌いなことは他者に命運を握られることであり、次に嫌いなことは他者の命運を握ることだ》p.246。うーん、探偵向きじゃないかも。そのふたつを兼ね備えてるもんね。
【ビートルの男】ハンペーに対してなんか忠告してきたフォルクスワーゲン・ビートルに乗った男。「役不足」の用法を間違えていた。
【間壁良太郎/まかべ・りょうたろう】どいつがこいつやろう?
【村の城】百姓が自分たちの暮らしを戦乱から守るためつくっておいた緊急避難用の城。防衛機能を持つというよりは防衛の意志があると示すためのものだったようだ。
【百地啓三/ももち・けいぞう】依頼人その2。谷中という集落の自治会長。初老の男。村に伝わる古文書がどういうものか調べてほしいらしい。いやいや、探偵に持ち込む案件ではないでしょうと思った。
【野犬】最近子どもが野犬に襲われる事件がいくつか発生している。
【八保市/やほし】舞台となる地。高地にあり山地に囲まれているが林業政策ですべての木が杉なので表情がない。
【渡辺慶子/わたなべ・けいこ】町内会の副会長。野犬から子どもを守ろうとする活動をしている。もしかしたら桐子の友人かもしれない?

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Posted by ブクログ 2022年01月10日




最後の最後で繋がってスッキリ。
だんだん、もしや…?って考えながら
読めて面白かった。

人って怖いよねぇ〜
サイコパスな人間が一番怖い。おばけよりもね。

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Posted by ブクログ 2021年10月07日

ハードボイルドもの。探偵と相棒の二本立てで進んでいくという、ちょっと変わった進行の仕方。伏線と最後のどんでん返しも、結構面白い。

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Posted by ブクログ 2021年08月13日

続きが気になる展開、紺屋部長とハンペーの絡みももう少し見たかった気がする。何はともあれ、紺屋部長の追いかけている謎が繋がり始めたあたりが盛り上がったかな。読みやすいし面白かったけど、イッキ読み!とまではいかず。

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Posted by ブクログ 2021年03月24日

駆け出しの探偵事務所に舞い込んだ「人探し」と「古文書解読」。それがビミョウにリンクして巻き込まれる事件。
紺屋とハンペーの捜査にモヤモヤとしつつも、最後までどういう結末になるのか分からないまま、最後のほんのりイヤミス展開、嫌いではない。
最後まで読んでいろいろ気になるところはあるけど、この紺屋S&a...続きを読むmp;R事件簿が読みたいかも。

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Posted by ブクログ 2023年07月16日

優等生だったが就職した後に挫折、2年で退職した紺屋長一郎。
半年ほど呆然とした後に犬を探す事務所を開く。
妹の梓夫婦の経営するカフェに近い事務所でのんびり仕事をしようとしていたが、なぜか人捜しを依頼され、探偵に憧れる後輩・ハンペーという押しかけ助手も出来る。
失踪した若い女性・桐子の謎は、村の神社に...続きを読むあった古文書を調べて欲しいという別な依頼と次第にリンクしてくる。
ネットなど現代的な要素と、戦国時代の土地の言い伝えが予想外に繋がるあたりが面白い。
えーっと…後味はいいとは言えないが…う〜ん?
2005年7月発行。

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