【感想・ネタバレ】時の罠のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年10月22日

私には一年に一度だけ訪れる街があります。
数年前からその街に行く事が家族の行事となり街の成長が私の密かな楽しみです。
そんな街の雑貨屋さんで発見したのが本書です。

まず、驚いたのが私の好きな作家だけの短編集であり、時という言葉に弱い私の掌に収まってしまうのは必然でした。

辻村深月さんの作品:子育...続きを読むてが苦手な父親が登場、身近な人にこんな人が居るなぁと思いながら読むものの、物語は途中で反転する!?

万城目学さんの作品:神様の言動が非常にコミカル!万城目学さんの他の作品に出て来る超常現象はこんな神様が起こしていたりして!なんて思ってしまいました。

米澤穂信さんの作品:長い歴史の物語、山の意志と人間

湊かなえさんの作品:らしくてらしくない作品、反応が遅い人にもう少し優しくしようと思った!


いずれに致しましても、私にとっては豪華なアンソロジーでした!

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月22日

「タイムカプセルの八年」辻村深月
「トシ&シュン」万城目 学
「下津山縁起」米澤 穂信
「長井優介へ」湊 かなえ

壮大なスケールの「下津山縁起」、コミカルな神様コメディっぽい「トシ&シュン」
そしてタイムカプセルものの残り二編。卒業の記念に埋めるタイムカプセルを扱った二編なんですが、どちらも明るい...続きを読む読後感で爽やかでした。ニコ的には、ダメ教師の出てくる「タイムカプセルの八年」の方が好みでしたが。イヤ、いましたよ、このタイプのダメ先生。なんでしょう、自己陶酔型?辻村深月のダメorクソ教師の出てくる話、好きだなー。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年11月14日

読み友さんの高評価につられて、時の罠。そうそうたる大御所の時を超えたミステリー。辻村さんのお話しはダメ親父が仕事が忙しいながら息子を陰で見守るお話し。最後は父親が本気を出したところは良かった。万城目さんのトシ&シュン。2人の夢をかなえるべく神様が本気になるお話し。米澤さんは上津山と下津山の不思議なお...続きを読む話し。2800年頃の人間、山との関わりが秀逸。最後の湊さんのお話しが一番。3秒遅れて聴くことができる主人公。様々な不運もあり人生がうまくかみ合わない。しかし最後は一気に視界が広がった。⑤辻⑤、万⑤、米⑤、湊⑤↑

0

Posted by ブクログ 2023年05月27日

短編集とかアンソロジー物はあまり読んだ事がありませんでしたが、これは楽しめるお話ばかりでした。

家族愛もの(私にはオヤジの友情もの)やSF物、オチがスッキリとしたものニヤリとさせられるもの。

いろんな作家さんに少しずつ触れるには持ってこい、な一冊でした。

0
購入済み

短編で読みやすい

匿名 2022年11月11日

読書初心者ですが、どれも読みやすく面白かったです。

#ドキドキハラハラ

0

Posted by ブクログ 2022年05月10日

4人の作家さんの短編集。それぞれ面白かったけど1番気に入ったのは湊かなえさんの物語。
小学生の頃のタイムカプセルを開けに行く話だったんだけど、小学生時代にこじれたままになっていた友達との関係が見事にほぐれていく感じが読んでいて心地良かった。
人間関係のゴタゴタって結局は誤解から始まってるんだよなぁっ...続きを読むて思った。

0

Posted by ブクログ 2021年12月04日


アンソロジーは
手にした事のない
作家さんを
開拓できるから
嬉しい
実際
湊かなえ先生以外は
お初でした

''時''をテーマにした
コチラ

どのストーリーも
短編なのに
読み応えのある
ものばかりでした

「タイムカプセルの八年」
とっても共感が出来る...続きを読む
ストーリーと
ニヤッとしてしまうラスト
心が温まる時のお話しでした

「トシ&シュン」
これまた
全く違うテイスト

鴨川ホルモーや
偉大なるしゅららぼんが
元は小説だとは!

小説であの世界観を
どう表現してるのか?
出来るのか?
この短編読んで
なるほど・・
と納得しましたね
出来るんだと笑

「下津山縁起」
とっても読みづらい笑
な、何だこれは?
と半分混乱しながら
読み進めますが
どんどんのめり込み
ラストなるほど〜と
唸ってしまいました

「長井優介へ」
湊先生ってだけで
身構えちゃダメよね

最後のストーリーが
いじめかぁ
しかも湊先生の…
って
どんな結末こようが
落ちないぞ!
って

思ってたけど
穏やかな気持ちのまま
本を閉じる事が
出来ました

0

Posted by ブクログ 2021年09月11日

好きな作家さんばっかりの贅沢なアンソロジー。四者四様で面白かった。湊かなえさんの「長井優介へ」は短編ながら読み応えがありました。

0

Posted by ブクログ 2021年06月24日

短編集だけどそれぞれ読み応えがある。
湊かなえの長井優介へが1番好き。
イヤミスイメージが強いけど
こんな暖かいストーリーもあるんだと思った。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年04月29日

「時」をテーマに捻ったアンソロジー4編。

・面白かった編
「タイムカプセルの八年」
何だこの屁理屈親父は?という導入から始まって、こんなのあるあるだなぁな脇キャラに流されながら意外と矜持を見せ、”黄金期”だった小学生時代の父親たちで優しい嘘を守り、綺麗にオチをつける。流れるように起承転結のレベルが...続きを読む高くて「いいもん見せてもらったぜ」って気分になる。ハズレなし作家だなぁハッピーエンドっていいよなあと素直に思える良作。

・微妙だった編
「トシ&シュン」
「パーマネント神喜劇」やん!よね??と思いながら読む。再掲かいと思いきや、こちらの発表が先で後でもう1章足して「パーマネント」完成だったみたい。これだけぶつ切りでもまぁ面白いけど、前後があった方が(っていうかパーマネント先に読んじゃってるから!)絶対うさん臭さと面白さが倍増するから惜しいなぁむず痒いなぁもったいないなぁともぞもぞしながら読む。そういう意味で微妙だったけど、夢の入れ子とか使いまわしとか(作者は嫌がるかもしれないけど)森見登美彦みたいで面白いよなあと改めて思った。パーマネントまた読も!

0

Posted by ブクログ 2021年01月09日

面白かった。続きが読みたくてあっという間に読んだ。
4人の作家さんの短編集。
題名の時の罠はなぜそのタイトルにしたのかやや不明。
私の好きな作家の辻村深月さん、湊かなえさんの短編は本当にワクワクした。さすがのお2人。
ただあとの2人の作家さんの話は面白くなかった。星4つは辻村さんと湊かなえさんの面白...続きを読むさだけでつけた。あとの2人は興味のあった作家さんだったのでとっても残念。

0

Posted by ブクログ 2020年11月22日

4人の人気作家による『時』をテーマとしたアンソロジー。
女性作家2人の作品は、どちらも学校の卒業記念で埋めたタイムカプセルがコア。しかし、辻村深月はハートフル。湊かなえはちょっとウエット気味と、それぞれの持ち味が存分に出ていて興深い。
対して男性作家2人の作品は、どちらかと言うとSF的作品。万城目学...続きを読むは、神様モノ。米澤穂信は過去から未来にかけての壮大な時間モノ。
売れっ子作家さんだけにハズレなし。
装丁の猫は何故?と思うが、読み終えるとおそらくシュレーディンガーの猫なのだろうと気付かせてくれる。
何れも初出は別冊文藝春秋らしいが、このアンソロジーは、企画が先にあって雑誌に掲載されたのか、掲載後に似たテーマを纏めてアンソロジー化したのか、どっちだったんだろう。

0

Posted by ブクログ 2020年06月13日

限りなく☆5つに近いが、米澤穂信さんの作品がネックになった。好きな作家さんばかりで胸が踊るお宝作品集。短編なのに読み応えもあり読後感もここまで素晴らしいとは。同じタイムカプセルものでも作家さんの味がそれぞれにあって甲乙つけがたい。人気作家さんだけにうならせるところが
全ての作品にあって最高。

0

Posted by ブクログ 2020年05月24日

アンソロジーです。アンソロジーは編者の意図というものがあると思うので、掲載されている順番に読んで、編者の思いを読み取るという楽しみもあると思うのですが、辻村さんがとても好きなので、好物は最後に、という嗜好ですので、辻村さんを最後に回して読み始めました。
結果として、辻村さんで初めて湊さんで終えた編者...続きを読むの意図も、うん、なるほどなあ、このストーリーの組立ても面白い。と思ったのですが、辻村さんを最後に回して、ふわぁっと、「さぁ、明日からも生きていこう」という気持ちが温かく湧き上がってきて読み終わったことで、この配列も正解の一つではないか、と思ったのです。
タイムカプセルが2作品続く、という難点が出てきたのですが、それも面白い効果に思えました。
私にとっては、湊さんのものは、やっぱりそうなのね、という感じを覚え、辻村さんの、ほ~そう来ましたか、の感じの方が、意外性があったように思います。
アンソロジーをたっぷり楽しんだ感じです。

0

Posted by ブクログ 2020年01月20日

時の流れをテーマにした4編は面白かった。女性二人はタイムカプセルの話だったが、優しい読後感が残っている。


タイムカプセルの八年 辻村深月
教育熱心な担任の勧めで6年生は卒業前にタイムカプセルに記念品を入れて埋めることにした。だがそのカプセルは倉庫の隅に置いたままになっていた。
同級生の父親で...続きを読む作った「親父会」はその噂を聞いて、探し出すことにする。教育熱心で子供たちに慕われていた先生の実像に不安があったが、何かと行事に顔を合わす父親たちは、探し埋めることを実行した。
父親会の付き合いと、子供たちの成長振り、環境が変わっても何かしら暖かい繋がりがある話だった。

トシ&シュン 万城目学 
「縁結び」の神が配置換えになった。今度は「学問」と「芸能」も面倒を見る神社だった。
付き合っているらしい二人はどちらもトシと言う名前だったが紛らわしいので一人男性のほうはシュンと呼ばれていた。
小説家になりたいという男と女優を目指す女、夫々の目標が成就するように神はヒントを与えたが。
ユーモアたっぷりに話は二転三転、読んでいて思わず心が軽くなる。

下津山縁起  米澤穂信   
A.D.873  遠江国に火山の噴火で、上津山に並んで下津山が出来た。下津山の横に沼が出来た。
A.D.1180 麓で武士たちが戦った。
A.D.1783 旗沼の埋め立ての話が持ち上がったが中止された。
A.D.1885 二つの山を測量した結果、3Mの差だと判明。
A.D.1966 旗沼で泳がないようにプールが出来た。
A.D.1989 圧電流・地電流について百科事典より引用
A.D.2018 旗沼埋め立て工事を中止
A.D.2191 人の脳波を知性とするなら、電機で動く機械に知性はないのかという命題から人類の友を見つけたいと思う森島博士。
A.D.2205 森島研究室のコンピュータに不明確な受信記録
A.D.2256 下津山の半分が削られる
A.D.2299 研究所の解読後の信記録。
A.D.2753 研究所のコンピュータが更に交信、山からの発信は人間を認知していなかった。
A.D.2574 ネットワークが見つからないということは人間の滅亡を意味した。森島博士の予言どおり「山との交信」成功
A.D.2873 山々の裁判で上津山は下津山を殺害で有罪判決。上津山は有機知性体(以後人間と表記)を誘導して下津山を殺害させた。上津山の標高についての嫉妬心が動機、としたが控訴する予定。

長い歴史を辿って、人と山の歴史を創造した。まさに作家は素晴らしい。


長井優介へ  湊かなえ
高校卒業の日タイムカプセルがあけられた、中学三年生の時の事件が改めて姿を現す。何か腑に落ちないままに解決したかに見える強姦未遂事件。無罪にはなったが素行の悪い三人組が疑われた、しかし彼らには証拠がなかった。
実際は、、。それを知っている人物がいた。

面白かった。一読の価値有り。

0

Posted by ブクログ 2019年09月16日

「時」をテーマにしたアンソロジー。
作家さんの個性みたいなのが出て面白い。
タイムカプセルが出てくる作品が2つ。
あとは神様とか、山をめぐる変わったお話。

2019.9.16

0

Posted by ブクログ 2019年09月15日

湊かなえが、やっぱり1番面白かった!!
文章の構成、語彙のチョイス、ストーリー全てにおいて
安定のパーフェクト!!

2番目は万城目さんのトシ&シュン
初めてこの作家さんの作品を読んだけど、
ストーリーについては淡々としていて特にという印象。
ただ、展開する会話や言葉のチョイスがなんとも面白...続きを読むく心地よかった。



0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月05日

「タイムカプセルの八年」でなかなか読み進められず挫折しかかったが、一度読み進めてしまうとあとの3作は一気に読んだ。
「トシ&シュン」は可もなく不可もなく。
「下津山縁起」は斬新。なぜ人間を認知していない者に日本語で名付けられた固有名詞が通じるのか、とか、さまざまな疑問はあるものの、目新しさという意味...続きを読むで面白く読めた。
一番ストーリーとして面白かったのは「長井優介へ」。始まりから終わりまで盛り上がりやどんでん返しもありつつ綺麗にまとまっていて、湊かなえの新しい作風を見た。

0

Posted by ブクログ 2020年03月26日

大好きな作家さんが集まってる短編集。いろんな作家さんが集まっている短編集は苦手なんだけど、この短編集は好き。買ってよかったです。

0

Posted by ブクログ 2024年02月04日

「タイムカプセルの八年」辻村深月


「トシ&シュン」万城目学
芥川龍之介の杜子春が関係あるかと思ったらたぶんないのかな?それとももう少し深読みすれば関係してるのかな?と。神様の目線の話は畠中恵さんを思い出した。

「下津山縁起」米澤穂信
なんとスケールのでかい!!米澤穂信さんがやってくれたなぁって...続きを読む思った。現実を追い越したタイミングあたりでゾクゾクしてきた。

「長井優介へ」湊かなえ
イヤミスの女王が書く救いのある話。

0

Posted by ブクログ 2023年02月04日

辻村深月さん、万城目学さん、米澤穂信さん、湊かなえさんの〈時〉をテーマにしたアンソロジー。辻村さんのタイムカプセルを題材に書かれたもの。私も小6の時、タイムカプセル埋めたけど、あの後どうなったんだろ。何を入れたかも全く覚えてないし、大した物入れてないんだろな。米澤さんのはよくわからなかった。湊さんの...続きを読むは、短編だけどよくできていて、面白かった。

0

Posted by ブクログ 2022年07月25日

面白かった。複数作家の短編集は良いものだなあ、と思った。一番面白かったのは米澤穂信か。ああいうヘンテコな短編が好きなのかもな。よって万城目学のものも好きだった。湊かなえのものはシンプルに良い物語だと思った。辻村深月の作品はやはり俺の体質に合わない。女性だからか? と思ったが湊かなえもいるので違うらし...続きを読むい。なんというかな、人物が単調で「良い話」を見せられているとだけ。回想形式を交える物語が好きなのかもしれない。短編というのはどれも、それぞれの人生のハイライトを切り取ったような、一人だけの物語という気がした。

0

Posted by ブクログ 2022年07月21日

”時間“をテーマにした4人の作家たちの競演

辻村深月「タイムカプセルの八年」
不器用な父親と息子の物語、ジワリと涙腺がやられるやつです。

万城目学「トシ&シュン」
この人の感性は本当に面白い。
“時間”をテーマにしたとき、よくこの発想へたどりつくなと、感心してしまう。

米澤穂信「下津山縁起」
...続きを読む今度の時間は気の遠くなるほどの長さ。
“時間”という概念について少し前いろいろ本が出ていたけど、”知性“という概念と合わせて編年体にして描く、お上手です。

湊かなえ「長井優介へ」
“イヤミスの女王“と言われた作者らしい短篇。でも最後に少し光が見え読後感がいい。

辻村深月と湊かなえが少しかぶり気味だったけど、全員「タイムカプセル」で作ったらあとの二人はどんな物語だったのだろう……と勝手に想像してしまう。

0

Posted by ブクログ 2022年01月15日

〈時〉をテーマにしたアンソロジー。
辻村さんは父子の人情話、万城目さんは神様が夢を叶えるトリッキーなファンタジー、米澤さんはSF、湊さんはミステリ。
アプローチも語りも異なった競演。読みやすく楽しかった。タイムカプセルに始まりタイムカプセルに終わったけれど、二つともパンドラの匣にならなくて良かった。...続きを読む
個人的に意外性No. 1は米澤さん。

0

Posted by ブクログ 2021年11月27日

どの話も面白かったが、
特に湊かなえさんの話が良かった。
耳の障害で、音が3秒遅れて聞こえる主人公の話。

0

Posted by ブクログ 2021年08月15日

再読。
というよりも、湊かなえさんワールドに浸かりたくて
湊さんの話だけ読もうと思って手に取ったら
他のも結局読み返してしまった!

アンソロジーなので、一つ一つのお話は短くて
でもしっかりと世界観を魅せてくれる安心の4名……
湊かなえさんの「長井優介へ」がすごくすき。
15年は長すぎるけど、またこ...続きを読むれからの15年は
長井にとって明るい15年であってほしいなと思いました!
そして辻村さんの「タイムカプセルの八年」は
胸が熱くなった。
親父たちがすごい!かっこいい!
小学校卒業から成人までの八年と、
成人からの八年は本当に全く違うだろな。
他二編はファンタジー?要素もあり
不思議な感覚で面白いです。

0

Posted by ブクログ 2020年09月06日

湊かなえ、米澤穂信等、よく読ませていただいている作家さんの短編小説。
自分自身、教育に携わるものとして、ハッとされられる場面が何回かあった。
人と関わる仕事の責任の重さ、影響力について改めて考えさせられた。

0

Posted by ブクログ 2020年07月05日

4人の作者による短編集。
すべて時間・時がメインテーマとなっている。

辻村深月の「タイムカプセルの8年」の登場人物である父親は正直なところ、いい父親では無い。
私が妻であれば今すぐにでも離婚したいと思うような父親である。
何しろ我が子の誕生日やこどもの日のようなイベントから、運動会や授業参観のよう...続きを読むな学校行事もよく忘れ、挙げ句の果てにクリスマスプレゼントまで買い忘れる有様!
それらを別にたいしたことがない、プレゼントなど実用的ではないと言ってのける。
あんたはそうかもしれないが、と腹立たしい。
心がないのではないかと読んでいて心底嫌になったものだ。
確かに祝い事やプレゼントなど実用的でもないし大した事では無いかもしれないが、だったらなぜ家族を持つのだ。
それでも息子が教師になろうと思ったのは、父親の影響があると言うのだから、母親にしてみればなんとも悔しい話ではないか。
教師になると言うのが悪いのではない。
そんないい加減な(ように見える)のような人には憧れて、日々一生懸命子供のことを考えて身も心もすり減らしている母親には何の見返りもない。
ああ、やりきれない。
とは言っても物語は、「時間」が思いがけない形でつながっていくことがあるときれいにまとめられている。
何となくモヤモヤした気持ちが抜けないのは今まさに子供のことで悩んでいるからなのだろうか。

湊かなえ 「長井優介へ」
湊かなえにしては優しい話だったように思う。
主人公の雄介は耳がよく聞こえないため3秒経ってから返事をする。
それが誤解を生んでしまう。
そのために小学3年生の時にいじめられ、親友を失ってしまった。
この事件は一体どこに着地するのだろうかとドキドキしながら読んでいた。
真実とは残酷であるが、今回は真実に救われた。
人と違う事で起きてしまう行き違いや悲しみや苦しみ。
それをどう乗り越えていくか。
参考になるものがあったように思う。

0

Posted by ブクログ 2019年06月04日

米澤穂信以外は良い話で終わってて、もっとどれも重い話だと思ってたから意外。米澤穂信のは読んでて疲れたけど最後は毒があって良かった。

0

Posted by ブクログ 2019年04月24日

4人の作家が書いた、時をテーマにした短編集。
辻村深月さんと湊かなえ さんのだけ読みました。
どちらもタイムカプセルの話で、それぞれ良かった。

あとの2本は、私好みじゃなさそうな感じだったので、パスしちゃいました。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年03月04日

辻村さんが大好きでこの本を選びました。いつものように、何か事件が起こるのか?と思いながら進めましたがそうではなく、優しい雰囲気。辻村さんの持つ言葉の力がそうさせたのかなと思います。
万城目さんの作品がこの中では一番面白いなと感じました。色々な方向から話が進むファンタジーのような作品で、脇役だった...続きを読むはずの神様が、最後に主役になって輝くところが好きです。
同じテーマに沿って書かれていても、こんなにも内容が変わるのかと、やっぱり作家さんはすごいと感じさせられた一冊です。

0

「小説」ランキング