米澤穂信のレビュー一覧
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購入済み
主人公の魅力が薄い
作者の米澤穂信は青少年の日常にミステリを組み込んだ作品群で有名で、それらに関しては作者の技量は疑う余地はない。
一方でこの作品は現職の刑事を描いている。社会的地位のある成人男性が主人公の作品となると同作者の作品では
黒牢城を思い浮かべるが、それと比べると主人公の掘り下げが明らかに足りていないと感じた。
黒牢城の荒木村重は豊かなキャラクターだった。厳粛な領主でありながら部下の扱いに苦心し、茶器に執着し、
官兵衛の言葉に戸惑い、信長に対し強い感情を抱く。それらは主人公の内面への掘り下げであるとともに物語の中でも
重要な意味を持っていた。
では本作の主人公である葛はどうか。現職の刑事で優秀な頭脳 -
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体を壊し銀行員を辞めて、犬探し専門の調査事務所を開いた紺屋長一郎。開所早々に持ち込まれた2件の依頼はどちらも犬探しではなく、失踪した女性探しと古文書の由来調査だった。
探偵に憧れ事務所員となった半田平吉(ハンペー)と共にそれぞれの調査を始めるが、この2件、妙にリンクして行く。次第に明らかになる事件の全容は?
人生に挫折してやる気を失い、運命論者的に何もかもを受け入れるようになった主人公と、一見チャラいもののその実なかなか使えるハンペーの取り合わせが絶妙。
ミステリとしては人探しという単純な調査の割になかなか進まずちょっと中弛みしたけれど、ハンペーのキャラクターが要所要所を引き締める。
一人 -
Posted by ブクログ
正確に書くと星3.6。
私は米澤さんの文章が好きなので+0.1。
話の内容で言えば、二つの事件(依頼)がところどころ混じり合ってるかと思えば実は重要だったりして、そこが魅力だったかなと思う。
ただ、最後の重要な部分とかが種明かしの前に分かっちゃったりして、残念だな。
でもChapter6の最後とか、Chapter7の最後とか新鮮で面白かった。米澤さんらしい。
私は、ずっとミステリーの種を分からない読者だったので、ミステリーを読むと大体トリックなどで驚かされて、それを面白がって好んでいた。
ただ、ここ数年でミステリーをかなり読んだことにより、だんだんと種が分かってきてしまった。同じ作者さんの話 -
Posted by ブクログ
ネタバレあえて王道の展開から外したなぁ、という感じの終わり方だった。リアルっぽい雰囲気の作品によくありがちな、フィクションほど吹っ切れてないせいで感じる不完全燃焼感がどうしても気になる。
途中(半分越えたあたり)は面白かった。
やや閉鎖的で退廃の香りがする街での謎の風習、それを調べていた人が危険な目にあって、超常ホラーか?!とワクワクした。
あと個人的には、お母さん……お母さんがものすごく引っかかった。エンディング後あんなんいる家に帰らなきゃいけないの……?
古典部シリーズからの流れで他のも読んでみたい!と買ったうちの1本目だけど、正直女子中学生視点書くの向いてないかな……と思った。奉太郎がすごい