あらすじ
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ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。
【CONTENTS】
Interview 〈古典部〉シリーズ15年のあゆみ
〈古典部〉書き下ろし短編 「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」
対談集――北村薫、恩田陸、綾辻行人、大崎梢
著者による〈古典部〉シリーズ全解説
さらにディープな〈古典部〉隠れネタ大公開!
米澤穂信に30の質問 読者編/作家、声優、漫画家編
あなたの本棚見せてください! 古典部メンバー4人の本棚大公開
お仕事場拝見 2017年
『いまさら翼といわれても』刊行密着レポート!
米澤穂信のマイルストーン
講演録 物語のみなもと
門外不出の〈古典部〉ディクショナリー
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
あー好きな本を読んだなあ〜と、大満足。
特に講演録の4つの図!言葉では説明ができないから、是非見てほしい。
線を一本引くだけで、まったく違う物語がうまれる。いや、目から鱗。
あとは、キャラの本棚を想像する企画。
奉太郎と千反田は、まさに!だった。
他の作品でも是非見てみたい。
米澤さんのトークイベントは何度か参加させてもらって、考え方とかいつも新しい発見をもらっているけど、今作もファンブックにとどまらず、ミステリ全体への考え方や視点がわかって、すごく面白かった。
Posted by ブクログ
短編の『虎と蟹,あるいは折木奉太郎の殺人』目当てだったけど、対談やインタビューなど盛りだくさんで短編以外にも楽しめた。古典部メンバーの本棚を覗いてみよう企画が好き。みんな充実した読書をしていてすごい。
Posted by ブクログ
古典部シリーズが大好きな私には最高の1冊だわ!(*゚Д゚*)書き下ろしも嬉しいし、対談も楽しい♪そして読んでいた時に気づかなかった隠れネタが多くて少し悔しい(-_-)もう一度復習しようっかなぁ(^^)
Posted by ブクログ
ずっと読みたかった本でした。
何より、短編が読みたかった。
奉太郎の中学時代の読書感想文の話でした。
中学の頃から奉太郎は奉太郎なんだなあと思いました。読書感想文をよんで奉太郎のことがもっと好きになりました。
(最後の方は奉太郎が色々かわいそうだった)
他にも古典部シリーズ制作の裏話や、古典部メンバーの本棚が見ることが出来て、とても満足の行く内容でした。
これからの古典部シリーズへの期待が高まりました
Posted by ブクログ
非常に面白く読めた本だった。収録された短編は勿論、どの記事も興味深くて薄いながら密度の濃い一冊。
〈古典部〉シリーズそのものの解説というよりは、その執筆の裏側を知ることができたように思う。米澤穂信が何を読み、何を意識して物語を紡いだのか。解説から、対談から、ミステリを中心に様々なことへの造詣の深さが伺えた。
文章を書く上で心がけていることにも再三触れられるし、色々な書籍の名前が挙げられるので、小説について考えることの、そして米澤作品に限らず、色々な小説への糸口になりそうな本でもあった。
Posted by ブクログ
こんな本があるとは。私が何も知らなかっただけで、本当に人気シリーズなのだなあと七年遅れで嬉しくなる。
この本によると、既刊最新の六冊目『いまさら翼といわれても』も六年ぶりの発行ということで、二〇一六年当時、サイン会等で盛り上がったようだ。それから八年。続編は今出ても、来年出ても、数年後出ても、おかしくはないですよね? そのときは私も盛り上がれるぞ、と楽しみな一方、他の米澤作品を一切読んでいないのでこのあとどうしようかなという楽しい悩みも。小市民シリーズにまだなんとなく食指が動かないので、もともと古典部シリーズのひとつとして出す予定だったがそうしなかったと本書でも書かれていた『さよなら妖精』が良さそうかな。
▼短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」
ホータローの読書感想文がまた読めます!大日向さんのいる古典部も全然悪くなかったよなあ、と惜しいような気持ちに。
▼いろんな人との対談
北村薫、恩田陸、綾辻行人、大崎梢。ミステリー語りが多く興味深い。日常の謎論など。
・やっぱり「逆説」がわからない。
・(後の質問コーナーも含め)泡坂妻夫の言及回数の多さに歓喜。
・クイーンのライツヴィルシリーズを自分流でいつかやりたいと言う恩田陸さんとのトークで、「クイーンも、彼がいるから大丈夫!という感じがしない」「あの不安感、神経症な雰囲気をやりたい」と後期エラリーの頼りなさが槍玉に挙がっていてニヤニヤした。
・綾辻行人の十角館はみんな読んで影響を受けてるようだからきっと読むべきなんだろう。
・北村薫さんとの脱線個所、佐佐木幸綱「サキサキとセロリ嚙みいてあどけなき汝(なれ)を愛する理由はいらず」の解釈をめぐるやりとりには笑ってしまった。思わぬところで、米澤さんにホータローを見たというか……。そしてまたそこからミステリーに戻ってきてしまうところがさすが〈日常の謎〉のお二人。
▼講演録「物語のみなもと」
なぜ人は物語を読むのか。なぜ自分は物語を書くのか。面白かった。
▼作者本人による古典部語り
作者本人による作品紹介文、オマージュ等の隠れネタ、古典部四人の本棚公開、古典部ディクショナリー(設定集的なもの)など。楽しい。四人のキャラクターがどう生まれたか、そこには当然彼らが果たすべき役割があるのだが、特に千反田えるが米澤さんの中で役割を脱却して人間味を帯びていく過程が興味深い。
あ、そうそう、ホータローたちの高校入学年度が私と全く同じことが判明!一作目の刊行年からするとそれくらいかなとは思っていたが、ぴったり同じでちょっと嬉しい。今彼らもどこかで私と同じ四十路をがんばりつつ昔の出来事がたまに小説化されているのか〜という設定でこれからは読もう。
▼米澤穂信さんの印象
・本書自体が米澤穂信ムック的なものなので、基本的には「作者大いに語る」な本なのだが、読者や作家等有名人からの質問に答えるコーナーで時折見せる「答えなさ」が大人だなと思った。作家として見せるべき素顔と人として見せなくていい素顔とのわきまえ感が。物足りなさも感じなくはないが、ホータローたちの品の良さもここからきているのだなあと納得。
・自分の文章は「理が勝っている」タイプなので、ミステリーというジャンルに合うと思った、という自己分析も印象的だった。
Posted by ブクログ
地元が描かれた『小市民』アニメから入って『氷菓』に進んだので掘り下げてしまった
岐阜市を知っているとあるが著者の「岐阜」というのは飛騨なのだ
筑摩県は無理くりだが美濃と飛騨をくっつけた意味が分からない
Posted by ブクログ
こうした企画物のイメージとして、大抵は次回作が出版されるまでの繋ぎ的な役割しか果たさず、中には作家本人を登場させずに編集部だけで考察するようなものもあったので、あまり期待はしていなかったのだが、本書に関してはまさにタイトルに偽り無しで、米澤穂信さんと古典部について、ここでしか知ることのできないことを知ることができる上に、米澤さん本人が何度も積極的に登場してくれる点に、このシリーズへの特別な思いが垣間見えるようであった。
その中でも、私が特に注目していたのが、ここでしか読めない書き下ろし短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」で、普段あまり見られないホータローの姿の他にも、なんと、これまでの古典部シリーズでは見られなかった初の展開があって、これは喜ぶ人もきっといると思う。
また、古典部シリーズに関するものとして米澤さんへのインタビューや、これまでのシリーズ6作品の米澤さん自身による解説で、ホータローの探偵像をあのようにした理由や、一作目『氷菓』のテーマがはっきりと理解できたことといった肝心なものから、作品中に散りばめられた隠れネタまで幅広く、特に『愚者のエンドロール』で千反田が差し入れしたウイスキーボンボンの二人の食べた個数とその後の経過まで、アントニイ・バークリーの『毒入りチョコレート事件』に合わせていたのには驚きだった、というか本当に誰もわからない遊びですよね(笑)
そして、古典部の特集で最も面白かったのが、実は古典部メンバー4人の本棚であり、勿論考えてるのは米澤さんだから、米澤さんの嗜好がある程度入っていることも否めないのだが、それでもこれは気になるところ。
最も分かりやすかったのは摩耶花の漫画棚で、これは作品中でもいくつか名前が挙がっていたので納得でき、里志の本棚も如何にもな彼らしいジャンルの広さがあって肯ける中、ホータローの本棚は知らない本ばかりだったのが却って印象に残り、更には姉のお下がりもちょっとあるのではといった点にも、興味をそそられるものがあった。
その反面、千反田の本棚はよく分かるような気がして、ディキンソンの詩集、確かに読んでいそう! と感じ、他にもケストナーやエンデにカニグズバーグといった岩波少年文庫系に、梨木香歩や稲垣足穂に小川未明と、思わず肯いてしまう共感を抱いた中で、ひっそりと彼と同じ本が入っていたのも見逃さなかった。
それから上記したように、本書のもう一つの特徴として、米澤穂信さん自身をより知りたい方にも応える内容が多彩で、それは「米澤穂信の作られ方」で、物語に対する真摯な思いにハッとさせられながら、彼の半生に合わせて読んできた本と共に紹介される、彼の作品の解説によって古典部シリーズ以外の作品も読みたくなる構成が上手く、特に私の中で古典部シリーズと似たような印象を抱いていた、小市民シリーズの発端が全く異なっていたことには目から鱗であり、そうした意図があったのかということを知ることによって、更に読みたい気持ちが高まった。
またミステリ好きな方には、4名のミステリ作家と米澤さんとのそれぞれの対談が興味深いのではと思い、私が印象的だったのは北村薫さんとの中での、『日常の謎に型はない』、『でもそのぶん書くのが難しい』ことと、恩田陸さんとの専門的なミステリのやり取り以上に、米澤さんの大学生にしか見えない写真の若々しさが(当時25歳だから年相応か?)、妙に頭から離れず、もしかしたら髪型の違いもあるのかもしれないけれど、他の写真と比較するとそれだけがより際立つようで、どうしても気になってしまいました(笑)
Posted by ブクログ
古典部シリーズがどのように作られたのか、各キャラクターの役割や作られた順番など、ファンにとっては興味深い話が沢山載っていた。
古典部員の本棚も期待通りに面白かった。
著者がモチーフにした海外ミステリや最近面白いと思った本などがいくつも出てきたため、読みたい本が増えた。
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新作短編も収録!人気作家とともに歩んだ〈古典部〉のすべてがここに!
ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。
Posted by ブクログ
読み切り、作品の情報をはじめ、作者の古典部シリーズに対する思いなどが細かく書かれていて満足感のある一冊でした。
メインキャラの本棚紹介コーナーが非常に良い。
インタビューなどでも沢山のミステリ作品が上げられていて読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
やっぱり古典部は面白い!キャラの掛け合いもホータローの内心も、特に心の声が一癖二癖あって読んでて笑っちゃう
奉太郎の絶妙に厨二くさいところも好き
Posted by ブクログ
SL 2023.5.6-2023.5.8
短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」収録。
奉太郎の読書感想文。面白すぎ。
とにかく続編待ちます。
Posted by ブクログ
2022/7/24
短編がとても良かった
メロスといい奉太郎は文才があるなぁと思うけど、よく考えたら、米澤穂信さんが奉太郎ぽい作文を書いてるわけで、本当にすごい
それぞれの本棚紹介も面白かった
インタビュー系は、相手の方をあまり知らなくて楽しめず
Posted by ブクログ
古典部ファンブックだ!(書き下ろし短編付き!)
古典部シリーズ各物語の裏話から、名だたる小説家さんと米澤さんとの対談、古典部4人の本棚に何が入っているか大公開など読んでてニコニコしてしまうコンテンツがたくさんでした。
唸ってしまったのは、対談のページでどなたとの対談でも過去の名作から最近の作品まで問わず作品名がバンバン出てくる。しかもお互いどんなタイトルがでても「あーあれね」みたいな受け答えで、おそらく全部知ってらっしゃる。
やはり小説家は知識が凄いんだろなと感動した……
対談相手の恩田陸さんが「既存作品からの本歌取りを楽しむためにも、(ミステリーファンには)お勉強して、とは言わないですけど、過去の名作も読んでみてほしいですね」っておっしゃってて、ぐうの音も出ないなと思った次第。
対談で出てきたタイトル順番に読んでみようかな…
古典部の本棚は、千反田ちゃんのラインナップが自分と近くてわくわくした。ふふふ。
Posted by ブクログ
旅のお供として。作家さんの顔を知りたくない私にとってはこういう本はあんまり…。とはいえ、やっぱ古典部ファンとしては読まざるをえない。北村薫とか恩田陸とかとの対談で出てきた本も読みたいし、日常の謎を作ったという「空飛ぶ馬」のシリーズもまた読みたいし(特に米澤穂信が衝撃を受けたという六の宮…)、古典部も読み返したいし。一番新作だけ読もうかな。ほんと読みたい本がいっぱいだ。
Posted by ブクログ
意外にも楽しく読めた!米澤穂信が影響を受けたいろんなミステリを読みたくなってしまった。恥ずかしながら北村薫、綾辻行人ともに未履修。海外の古典ミステリもどこかで読みたい。読みたい本がたくさん。
Posted by ブクログ
米澤穂信さんと『古典部シリーズ』のファンブック的1冊
ご存知でない方(一Qさん他)に一応説明しておくと「ファンブック」というのは、要するにファンにはたまらない1冊むふーということですむふー
なので特に米澤穂信さんのファンでも『古典部シリーズ』のファンでもないワタクシにとってはたまらなくはなかったむふー
じゃあなぜ読んだのか?と思われるかもしれませんが、そこには明確な理由があるのですむふー!
その理由とは!(ババーン!)
むふー(おい)
Posted by ブクログ
米澤穂信さんの古典部こぼれ話的な本。古典部の書き下ろし短編が載っていて、奉太郎の別の感想文の話で面白かった。山月記は私も好きだけど、奉太郎のような切り口で考えたことがなくて新鮮だった。
Posted by ブクログ
古典部シリーズ、一気に読んだので早く続きが読みたい!こんな気持ちで皆さんずっと待っているんだろうなあ…。
シリーズのおさらいをし、米澤さんの人となりを知り、他の面白そうな本にも出会えるお得な一冊。
Posted by ブクログ
古典部シリーズのファンブックみたいは内容。
奉太郎の切り口はとても面白かった。
米澤穂信さんとゲストとの対談集。北村薫・恩田陸・綾辻行人・大崎梢って豪華メンバーだなと思う。
Posted by ブクログ
面白かった。
前にメロスの感想文を読んだ時に、ホータローの読書感想文をもっと読んでみたいと思っていたのでとても満足。感想文の中身はもちろん、ホータローが実は楽しんでいたということにニヤニヤしてしまう。
加えてホータローが読書をしている描写を読むたび本棚を見てみたいと思っていたので、そちらに関しても満足。まさか古典部メンバーみんなの本棚が覗けるなんて。知らない本も多くあったので、ぜひ読んでみたい。実はこの本と同時にモモを買ったので(小学生の時に読んで良かった覚えがあり読み返したくなった)、千反田の本棚にモモがあってなんだか嬉しくなってしまった。
そして多くのインタビュー。ミステリは元々好きだったけど、まだまだ「ミステリ好き」とは言えないなと改めて実感。このインタビューを参考にもっとミステリの世界、また読書の世界を広げていきたい。
Posted by ブクログ
角川なので、古典部に重きを置いた本だけれど、他の著作の事も載っているような本だったらもっと良かったなと思った。そんな中で恩田陸との対談がマニアックな感じで面白かった。短編は、もし自分の過去の文集が読まれたらと思うと、逃げ出して走りたくなるなぁ。やめてあげてーって感じ。
Posted by ブクログ
古典部シリーズを米澤穂信が解説したり
米澤穂信の年表があったり
用語解説があったり
米澤穂信への一問一答があったり
古典部の短編があったりする
個人的には短編が読めてよかった
他は、まぁ、別に読まなくてもよかったかな?
短編に関しては、奉太郎の中二病が垣間見れる
それにしても、こんなに面白い読書感想文を許してくれる先生でよかったな
もし僕が今の状態で学生に戻ったら、こんな感じの捻くれた視点の読書感想文を書きそうなきもしないでもない
Posted by ブクログ
米澤さんに影響を与えた本や、古典部のメンバーの本棚の紹介など、古典部シリーズや米澤さんにまつわるあれこれを詰め込んだ軽い読み物。
本棚の選定の過程なども書かれていて、米澤さんが考えるメンバーの性格などが垣間見られて興味深かった。
Posted by ブクログ
書き下ろし短編を目当てに読んだのですが、インタビューや対談なども盛りだくさんで良かったです。
それにしても、小説家という人たちはたくさんの本を読むのですね。