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ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。
【CONTENTS】
Interview 〈古典部〉シリーズ15年のあゆみ
〈古典部〉書き下ろし短編 「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」
対談集――北村薫、恩田陸、綾辻行人、大崎梢
著者による〈古典部〉シリーズ全解説
さらにディープな〈古典部〉隠れネタ大公開!
米澤穂信に30の質問 読者編/作家、声優、漫画家編
あなたの本棚見せてください! 古典部メンバー4人の本棚大公開
お仕事場拝見 2017年
『いまさら翼といわれても』刊行密着レポート!
米澤穂信のマイルストーン
講演録 物語のみなもと
門外不出の〈古典部〉ディクショナリー
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Posted by ブクログ
こんな本があるとは。私が何も知らなかっただけで、本当に人気シリーズなのだなあと七年遅れで嬉しくなる。
この本によると、既刊最新の六冊目『いまさら翼といわれても』も六年ぶりの発行ということで、二〇一六年当時、サイン会等で盛り上がったようだ。それから八年。続編は今出ても、来年出ても、数年後出ても、おかしくはないですよね? そのときは私も盛り上がれるぞ、と楽しみな一方、他の米澤作品を一切読んでいないのでこのあとどうしようかなという楽しい悩みも。小市民シリーズにまだなんとなく食指が動かないので、もともと古典部シリーズのひとつとして出す予定だったがそうしなかったと本書でも書かれていた『さよなら妖精』が良さそうかな。
▼短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」
ホータローの読書感想文がまた読めます!大日向さんのいる古典部も全然悪くなかったよなあ、と惜しいような気持ちに。
▼いろんな人との対談
北村薫、恩田陸、綾辻行人、大崎梢。ミステリー語りが多く興味深い。日常の謎論など。
・やっぱり「逆説」がわからない。
・(後の質問コーナーも含め)泡坂妻夫の言及回数の多さに歓喜。
・クイーンのライツヴィルシリーズを自分流でいつかやりたいと言う恩田陸さんとのトークで、「クイーンも、彼がいるから大丈夫!という感じがしない」「あの不安感、神経症な雰囲気をやりたい」と後期エラリーの頼りなさが槍玉に挙がっていてニヤニヤした。
・綾辻行人の十角館はみんな読んで影響を受けてるようだからきっと読むべきなんだろう。
・北村薫さんとの脱線個所、佐佐木幸綱「サキサキとセロリ嚙みいてあどけなき汝(なれ)を愛する理由はいらず」の解釈をめぐるやりとりには笑ってしまった。思わぬところで、米澤さんにホータローを見たというか……。そしてまたそこからミステリーに戻ってきてしまうところがさすが〈日常の謎〉のお二人。
▼講演録「物語のみなもと」
なぜ人は物語を読むのか。なぜ自分は物語を書くのか。面白かった。
▼作者本人による古典部語り
作者本人による作品紹介文、オマージュ等の隠れネタ、古典部四人の本棚公開、古典部ディクショナリー(設定集的なもの)など。楽しい。四人のキャラクターがどう生まれたか、そこには当然彼らが果たすべき役割があるのだが、特に千反田えるが米澤さんの中で役割を脱却して人間味を帯びていく過程が興味深い。
あ、そうそう、ホータローたちの高校入学年度が私と全く同じことが判明!一作目の刊行年からするとそれくらいかなとは思っていたが、ぴったり同じでちょっと嬉しい。今彼らもどこかで私と同じ四十路をがんばりつつ昔の出来事がたまに小説化されているのか〜という設定でこれからは読もう。
▼米澤穂信さんの印象
・本書自体が米澤穂信ムック的なものなので、基本的には「作者大いに語る」な本なのだが、読者や作家等有名人からの質問に答えるコーナーで時折見せる「答えなさ」が大人だなと思った。作家として見せるべき素顔と人として見せなくていい素顔とのわきまえ感が。物足りなさも感じなくはないが、ホータローたちの品の良さもここからきているのだなあと納得。
・自分の文章は「理が勝っている」タイプなので、ミステリーというジャンルに合うと思った、という自己分析も印象的だった。
Posted by ブクログ
大好きな古典部シリーズの謂わばファンブックとも捉えられる本著。
古典部シリーズの裏側や書き下ろしの短編など、とても豪華な内容でした。そして、続編への期待も出来るような匂わせも…。
古典部シリーズの大ファンな僕としては、何年越しでもいいから、是非新作をと願わずにはいられない。
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新作短編も収録!人気作家とともに歩んだ〈古典部〉のすべてがここに!
ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。
Posted by ブクログ
こうした企画物のイメージとして、大抵は次回作が出版されるまでの繋ぎ的な役割しか果たさず、中には作家本人を登場させずに編集部だけで考察するようなものもあったので、あまり期待はしていなかったのだが、本書に関してはまさにタイトルに偽り無しで、米澤穂信さんと古典部について、ここでしか知ることのできないことを知ることができる上に、米澤さん本人が何度も積極的に登場してくれる点に、このシリーズへの特別な思いが垣間見えるようであった。
その中でも、私が特に注目していたのが、ここでしか読めない書き下ろし短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」で、普段あまり見られないホータローの姿の他にも、なんと、これまでの古典部シリーズでは見られなかった初の展開があって、これは喜ぶ人もきっといると思う。
また、古典部シリーズに関するものとして米澤さんへのインタビューや、これまでのシリーズ6作品の米澤さん自身による解説で、ホータローの探偵像をあのようにした理由や、一作目『氷菓』のテーマがはっきりと理解できたことといった肝心なものから、作品中に散りばめられた隠れネタまで幅広く、特に『愚者のエンドロール』で千反田が差し入れしたウイスキーボンボンの二人の食べた個数とその後の経過まで、アントニイ・バークリーの『毒入りチョコレート事件』に合わせていたのには驚きだった、というか本当に誰もわからない遊びですよね(笑)
そして、古典部の特集で最も面白かったのが、実は古典部メンバー4人の本棚であり、勿論考えてるのは米澤さんだから、米澤さんの嗜好がある程度入っていることも否めないのだが、それでもこれは気になるところ。
最も分かりやすかったのは摩耶花の漫画棚で、これは作品中でもいくつか名前が挙がっていたので納得でき、里志の本棚も如何にもな彼らしいジャンルの広さがあって肯ける中、ホータローの本棚は知らない本ばかりだったのが却って印象に残り、更には姉のお下がりもちょっとあるのではといった点にも、興味をそそられるものがあった。
その反面、千反田の本棚はよく分かるような気がして、ディキンソンの詩集、確かに読んでいそう! と感じ、他にもケストナーやエンデにカニグズバーグといった岩波少年文庫系に、梨木香歩や稲垣足穂に小川未明と、思わず肯いてしまう共感を抱いた中で、ひっそりと彼と同じ本が入っていたのも見逃さなかった。
それから上記したように、本書のもう一つの特徴として、米澤穂信さん自身をより知りたい方にも応える内容が多彩で、それは「米澤穂信の作られ方」で、物語に対する真摯な思いにハッとさせられながら、彼の半生に合わせて読んできた本と共に紹介される、彼の作品の解説によって古典部シリーズ以外の作品も読みたくなる構成が上手く、特に私の中で古典部シリーズと似たような印象を抱いていた、小市民シリーズの発端が全く異なっていたことには目から鱗であり、そうした意図があったのかということを知ることによって、更に読みたい気持ちが高まった。
またミステリ好きな方には、4名のミステリ作家と米澤さんとのそれぞれの対談が興味深いのではと思い、私が印象的だったのは北村薫さんとの中での、『日常の謎に型はない』、『でもそのぶん書くのが難しい』ことと、恩田陸さんとの専門的なミステリのやり取り以上に、米澤さんの大学生にしか見えない写真の若々しさが(当時25歳だから年相応か?)、妙に頭から離れず、もしかしたら髪型の違いもあるのかもしれないけれど、他の写真と比較するとそれだけがより際立つようで、どうしても気になってしまいました(笑)
Posted by ブクログ
古典部シリーズがどのように作られたのか、各キャラクターの役割や作られた順番など、ファンにとっては興味深い話が沢山載っていた。
古典部員の本棚も期待通りに面白かった。
著者がモチーフにした海外ミステリや最近面白いと思った本などがいくつも出てきたため、読みたい本が増えた。
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新作短編も収録!人気作家とともに歩んだ〈古典部〉のすべてがここに!
ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。
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