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自然の要塞であったはずの島で、冒険者にして偉大なるソロンの領主は暗殺騎士の魔術に斃れた。卑劣な魔術に蝕まれ操り人形と化した〈走狗(ミニオン)〉の正体を突き止めるべく、領主の娘アミーナは騎士ファルク・フィッツジョンらとともに行動を開始する。〈走狗〉候補の八人の容疑者、謀略により沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年──そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、推理の力は果たして真相に辿り着くことができるのか? 第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキングで上位を総なめにした、俊英渾身の本格推理巨編。
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Posted by ブクログ
米澤先生の作品の中でも珍しいというか、本格ミステリの印象が強いイメージがあるのですが、こういった特殊な設定のミステリも描かれるんだとは思いませんでした。
舞台は、12世紀のイングランドに属するソロン諸島。領主であり、王でもあるローレントが誰かに暗殺されたところから物語が始まる。
犯人探しから、呪われたデーン人との闘いから、まるでロールプレイングゲームの中に自分がいるかの如くストーリーは進んでいきます。
私の個人的な意見として、ミステリとファンタジーが結びつくのか、魔法が出てきたら世界観が崩れるんじゃなかと最初は感じていたのだが、読み進めていくうちに、その魔法が事件の解決にいいアクセントで繋がるので、より良い方向に読み進めていくことができました。
日常の謎もいいけど、こういった特殊ミステリも
好きになりました。
Posted by ブクログ
折れた竜骨下巻
全てにおいて秀逸。謎解きも、デーン人達との戦いも、登場人物達の動かし方も。物語の結末についても大団円に相応しい、余りにも完璧な完結だ。
上巻では領主を殺害した犯人は誰かが一番の本筋だったが、下巻でそれを踏襲しながらもデーン人達と傭兵達との戦闘シーンが山場に据えられており、この場面の項数は限られているのだが小説一作分の面白さがあり、読みごたえ充分だ(ゲームやアニメ等、別媒体でも最高の物語になるだろう)
胡散臭い傭兵達が余りにも見事に活躍し、これ程巧みに登場人物達を持ち味通りに活躍させる作家はいない。
最後、真犯人の追及はあらゆる探偵小説に沿って行われているが、このパートで登場人物達の秘密が少しずつ明かされていき、驚きを持ちながらも最後、真犯人がわかった時の衝撃は今後起こることは無いかもしれない(この手の真相で一番上手に活用されている。)
騎士フィッツジョンと従者のニコラ。捕虜だったデーン人の真実。一人一人の物語がとても魅力的で終わって欲しくない作品だ。
アミーナの決断は大きく、彼女の生き様と覚悟を感じる事ができた。ニコラが成長し、改めてデーン人達との死闘を描いた作品も見てみたいなぁと思いつつ(ミステリーじゃ無くてもいいので)、最高の作品を読む事ができた余韻に浸る。
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