米澤穂信のレビュー一覧

  • 黒牢城

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    ネタバレ

    荒木村重の謀反と黒田官兵衛の有岡城監禁、そして、城主荒木村重の逐電。大河ドラマなどでもよく題材に有名なくだりが、ミステリー小説になったと聞いたとき、その意味がよく分からなかったが、読んでみて非常に納得した。
    米澤穂信と言えば、『氷菓』シリーズで、それしか読んだこともなかったので、そのイメージが強かったのだが、歴史モノになっても、基本的な物語のエッセンスは変わっていないように感じた。『氷菓』は、高校生の日常の中に小さな謎を発見してミステリーにした小説だったが、今回の『黒牢城』も、「籠城という日常」の中に小さな謎を生み出してミステリーにしていくという点では、とても『氷菓』を思わせるような作品だと思

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    2026年07月24日
  • インシテミル

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    「クローズドサークル」ものは好きだが、あまりにもゲーム的な要素が強すぎて読み終えるのに苦労した。
    登場人物の造形も作者が駒として動かすためだけに存在しているように感じて、内容に没頭できなかった。

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    2026年07月20日
  • 満願(新潮文庫)

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    それぞれイヤミスというか読んでスッキリという訳でなく、もしかしたらこうだったかもという若干の嫌な気持ちが残る短編集だった。
    名探偵がいなければ現実もこういう感じだと思うが、何故か最初の刑事がずっと主人公の話だと思っていたため、いきなり主人公が変わってしまってびっくりした。

    峠の話が印象的だった。
    今みたいに犯罪は悪!なのは当たり前だが、色んなことが合理的に行われた時代ってのもあるんだと思った。

    なんだか全編、この先は想像にお任せしますというような内容が多かったが、想像力の乏しい私は結末まで読みたいなと思う気持ちが強かった。

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    2026年07月19日
  • インシテミル

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    ネタバレ

    作り込まれた設定や世界観は魅力的で、ミステリに精通している人ほど楽しめる作品。後半の主人公の豹変ぶりには驚かされた。主催者側の視点や関水の10億円の使い道など、最後まで回収されない要素が多く、読後には消化不良な印象が残る。

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    2026年07月18日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    5人の作家さんが描いた警察ミステリー5話。
    ひと口に「警察ミステリー」といっても、三者三様。
    作家さんによって全く異なる切り口になっていて面白い。
    方丈貴恵さん「メゾン・イニシェの怪」
    芦沢央さん「コールバック」
    の2作品が特にお気に入り。

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    2026年07月17日
  • 巴里マカロンの謎

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    ネタバレ

    秋と冬の間に本にまとめられたが、時系列的には春と夏の間の事件で、いってみれば番外編集。
    「巴里(パリ)マカロンの謎」
    「紐育(ニューヨーク)チーズケーキの謎」
    「伯林(ベルリン)あげぱんの謎」
    「花府(フィレンツェ)シュークリームの謎」
    エラリー・クイーンの国名シリーズをオマージュした各編タイトル。

    4分の3、古城秋桜(こぎ・こすもす)さんが絡む。
    4分の1にあたる「伯林あげぱん」をアニメ1期5話に組み込んだのは、英断。
    秋桜さんがあのアニメに入ってくると、ちょっと路線変わるし。
    しかしそれはそれとして、動く秋桜さんも見たい。
    というのも、番外編だからか小佐内さんも小鳩くんものびのびとしてい

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    2026年07月17日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    警察小説は大好物だから、こうゆうアンソロジーはありがたい。色んなテイストの作品が楽しめて満足。
    米澤さん、芦沢さんは、らしさが詰まった安定に良い作品だったし他は初めてだったけど読みやすく面白かった。短篇ものの物足りなさも感じず、深すぎず浅すぎず…どの作品もいい塩梅で良かった。

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    2026年07月16日
  • 氷菓 (6)

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    ネタバレ

    文集「氷菓」を200部刷ってしまったところから始まる文化祭。
    古典部の4人がそれぞれ別の場所で動く多視点構成になっている。
    わらしべ長者のような物々交換をしていく奉太郎のパートがのんびりしていて好き。

    原作でいう「クドリャフカの順番」が好きなので
    この先も楽しみ。

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    2026年07月15日
  • 氷菓 (5)

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    ネタバレ

    愚者のエンドロール、解決編。
    入須先輩のやり方は、上手いのだろうが
    体よく使われた方としては良い気持ちはしないだろう。
    解決したかに見えた後、奉太郎が姉や摩耶花、
    えるの言葉で違和感に気づいていく流れは良かった。

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    2026年07月15日
  • ボトルネック

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    ネタバレ

    青春ものSF・FTミステリー。
    事故死した恋人を弔うため東尋坊に訪れたところ、東尋坊から落下、気が付くと金沢の河川公園、家に戻ると別の世界線で生まれる前に死亡した姉と事故死した兄、さらには恋人も生きている。
    最後の2章で恋人の事故死の真相が暴かれ、世界線の分岐の理由がことごとく姉か自分かによるものであり、自分こそがボトルネックであったことを感得してしまう。やるせない思いが募り、ラストシーンも暗い未来しか想像できない。

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    2026年07月13日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    ネタバレ

    上流階級のお嬢様達の読書サークル、バベルの会。
    どの章にも、そのバベルの会に所属している人物が出てきて、全ての話が、どこか繋がっているような感覚になる短編集。


    ・身内に不幸がありまして
    主人公の村里夕日が仕える丹山家の話。
    毎年同じ日になると、親族の誰かが死んでいく。もしかしたら心の底でそう願っていた私が、無意識のうちに殺してしまっているのかもしれない。
    そう考えていた夕日も殺されてしまう。つまり犯人は…。
    「身内に不幸がありまして…。」
    眠るのが怖いと感じる人達の話。

    ・北の館の罪人
    母が亡くなり、身寄りのない主人公のあまりは、母が遺した言葉を頼りに六綱家へ向かう。
    北の館で暮らすこと

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    2026年07月14日
  • リカーシブル

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    米澤穂信さんの『リカーシブル』を読んだ。最初は退屈でつまらない作品だと思った。でも後からじわじわと主人公の心情や置かれた境遇、家族に対する想いなどが思い出され、応援したくなる。どうやら自分のなかでこの物語はまだ続いているらしい。地味で目立たないけれど、しっかり余韻が残る。さすが…

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    2026年07月12日
  • Iの悲劇

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    無人となった集落を復活させるIターンプロジェクト。
    なんとか移住者を集め、開村式を行なったものの、立て続けに問題が起こり、一人また一人と集落を去っていく・・・
    感じ方は人それぞれでしょうが、個人的にはあまりスッキリしませんでした。

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    2026年07月12日
  • 本と鍵の季節

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    ⭐︎3.5

    『本と鍵の季節』を読み終えた後、静かで深い余韻が長く心に残った。

    本作に派手な事件や劇的な展開はない。高校の図書委員である堀川と松倉の二人が、持ち込まれる日常の謎を解き明かしていく物語だ。しかし、その過程で浮かび上がるのは、人間の心の複雑さや、簡単には割り切れない感情である。それこそが本作最大の魅力だと感じた。

    軽妙でありながら適度な距離感を保つ二人のやり取りには、高校生らしい未熟さと、どこか大人びた落ち着きが同居している。互いを信頼しつつも踏み込みすぎず、冷静に推理を重ねていく姿が実に魅力的で、事件そのものだけでなく、二人の関係性にも引き込まれた。

    また、本作では「真実を

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    2026年07月10日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    上下巻。
    本作はアニメ2期の前半に当たる。
    アニメ2期に対して、1年前、こう書いた。
     @
    大期待していた2期。
    結果、最高。
    瓜野高彦くん、仲丸十希子さんの部が前半で、
    ひき逃げにあった小鳩常悟朗くんが入院して、現在の事件と過去の事件が交錯する中で、小佐内ゆきさんとの過去に言及されるのが後半。
    小佐内ゆきさん、いい……。
    悪魔かとも思われる所業をするのだが、それって実は、小佐内さんが常に謂れなき暴力や侮りに遭い続けているからゆえの反動でもある。
    と、いってもまあ規格外なふたり(瓜野高彦くん、仲丸十希子さんとの比較で際立つ)が、また付き合いだすのも、善き哉……。
    おそらく原作小説でも、コミカラ

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    2026年07月10日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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     5人の作家の警察小説アンソロジー。現役警察官だけではなく退職して探偵になっている主人公がいたりと米澤穂信目当てで購入し初読み作家さんもいたけれどそれぞれが違って楽しめた。個人的には「コールバック」が一番印象に残ったかも。

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    2026年07月09日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    米澤穂信作品、葛刑事が同期の丸山と会う居酒屋のメニューおいしそう。物事の見方を変えると見えるものがある、これは刑事ものの定番だろうけど私はいつもわからないので解説されてなるほど〜と毎回思ってる。オカルト系は苦手だった。

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    2026年07月09日
  • 栞と嘘の季節

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    はじまりは主人公たちが本に挟まれた押し花の栞をみつけ、それが毒性をもつトリカブトと気づいたところから。
    中毒で倒れた先生、裏庭に咲くトリカブトそれらと栞の関係を追っていく。
    図書委員シリーズの2作目。1作目読んでなくても楽しめるとおもう。
    青春ミステリーて感じでいいけど、主人公が高校生ということを考えると賢すぎて、めっちゃ違和感ある笑

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    2026年07月09日
  • 可燃物

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    王道ミステリー。
    イライラすること無く読むことが出来ました。
    余計なものがないシンプルな小説って好きだなぁー。
    短編なのもあり読みやすかったです。

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    2026年07月07日
  • ボトルネック

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    主人公の主観で物語は語られていくが、この少年が(家庭環境が残念であるとはいえ)とても暗いので、読むテンションがあまり上がらないというか…。
    これが物語上いろいろを乗り越えて、ちょっと前向きになる話かなと思っていたら、全然変わらずに終わったので、設定の面白さはあったけど、納得いかんなぁという感じが残る。
    別にハッピーエンド至上主義ではないつもりだけど、何も変わらんというのは読んでいて虚しい。

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    2026年07月06日