三浦しをんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ書簡の合間(私には白い空白に見えているところ)も、ののとはなの生活は流れていて、最初はその書簡の合間を想像して、二人の日常を記録と想像の往復で垣間見ているからこその没入感が新鮮で面白かった。飛び石的な時間の流れだからこその展開の速さに目を見張るときもあり、ののはなの二人は思考の整理がついてから書いてる手紙だったりすると完全に私は置いてけぼりでそれもまた痛快な面白さだなと。
また、「読者に見えない時間が相対的に多いから私が分からない場面がたくさんあって当然」という気持ちに騙され、ののとはなの二人同士にもいくつか秘密があるという当たり前なことがなぜだかいつもよりショッキングになった。私に染み付いた -
Posted by ブクログ
耽美だ。三浦しをんさんの作品のなかでも浮遊感があり、一抹の寂寞さを感じる一冊。
情景描写から、さも自分がこの冬の山奥に佇む家で本の鑑定をしているような気持ちになる。静謐さと繊細さを文章から感じられ、そこに真志喜と瀬名垣のBLのような関係性がここまで合うとは…。過去に囚われた二人の影と、綺麗な文体が合わさって、物語が特別なものになる体験はこの作品で初めて体感した。
本編は冬の物語なのに夏の夜のイメージを纏っていたたと個人的には感じていて、文体から得る印象は人によって様々なのだなと感じた。
話は戻るが、昨今、凪良ゆうさんをはじめ、BL出身や好きを公言されている方々がままならない関係性を描く作品が増 -
Posted by ブクログ
2010本屋大賞4位
高校を卒業するのに全く進路が決まっていないししたいこともないし、全く焦ってもいないゆるーい男子が、担任と保護者が勝手に決めた山奥の林業研修生として送り込まれる話。
日本の林業の奥深さにも触れられ、若い人が関わって行って欲しいなあと思う職業だっ。山奥の人々のコミュニティの懐の深さ、人情、繋がり、と18歳男子の恋愛感情が絡み合って山の生活にのめり込んでいく様子が読んでて楽しかった。
また、山の神事、祭り事、の描写は読んでいて引き込まれたし、日本のどこかで今もきっとこんな風習が残っているのだろうと思わせてくれる魅力的な文章。読んでいて心が震え、じーんとした。深い背景✖︎軽〜い現