三浦しをんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
4.1
胸がぐぅぅぅっと抑えつけられてる感じ。ずっと。でも泣けなくて、でも知ってる感情がいっぱい詰まってる感じがして、苦しい。けどこの長い物語を読んだことを決して後悔しない。
ののとはなのあの時の愛がとても美しく感じて、なぜかその気持ちを自分も知ってる感じがして。何年経っても何十年経ってもあの時ほどの燃え上がる恋心には出会えないんだというちょっとした絶望。でもそれでも自分の好きな場所や人たちとの関係をちゃんと愛して、でも心の一番深いところでは昔のダイヤモンドをずっと求めてる。お互いを一番深いところで求め続けてる。確かに一生のうちにその気持ちに一度も出会えない人もいるのだとしたら、そういう思い出 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは愛の話なのか罪の話なのか。
友情とはまた違う主人公2人の、子どもの頃に起きた大きな問題を軸に、しかし涙したりハラハラするような劇的な描かれ方はされておらず、美しい描写でその情景が思い浮かぶような淡々と進む物語に惹き込まれていった。
これは2人が互いを思いやる愛の話のような、それぞれが自分と向き合う罪の話のような。
親子の葛藤に見せかけた、自分との闘いのような。
水の底の話を読んで、もしかしてこれまで読んでいたものは、先生が書いた2人の未来なのでは?と思ったり(笑)
いやきっと先生はもっと暗い話を書くかな。
とにかく余韻がすごい。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ小さな島を襲った津波ですべてを失い、生き残った3人の子どもたちが、長じて愛し合い、殺し合う。3人ともに壊れてしまって、一見普通に生活をしているようで、計り知れない闇を抱えている。
ラストシーンで生まれ育った島を再び目の当たりにして、主人公はいったい何を思ったのか。いや、何も思わなかったのか…
しかし主人公の妹は不憫すぎる。津波の前、出かける主人公に「あたしも行く」と何気なく言った言葉を聞き入れてあげていれば、生き残ることができたのに。
「また今度ね」「わかった」。素直に聞き入れた言葉が可哀想過ぎる…。
「わかった」。この言葉、辛いなあ…。
そして父となった主人公の娘も、夫婦のすれ違いの中で -
Posted by ブクログ
まほろ駅前シリーズ。
素っ頓狂な行天と常識人(行天といるとそうならざるを得ないw)の多田を中心に巻き起こるドタバタ劇。
かと思いきや、本当は闇を抱えたどうしようもない大人たちが、様々な人と関わることでゆっくりと人生を歩んでいくお話。
行天の奇行にだんだんと絆されていくお節介な多田さんが好き。
ただ自分勝手に生きているように見えて、本当は他人を大切に思いやっている行天がすき。
多田さんと行天の、2人の深い信頼関係とそれを決して表に出せない不器用さがとてもすき。
軽く読みやすい文章で軽口が多く、つい笑ってしまう。
でも心に刺さる名言も多くて、登場人物が人間臭いのがまたいい。
読み終わったらな