三浦しをんのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
辞書編纂に一生涯を賭ける主人公達の物語。
ことばには様々な解釈が存在し、これを操る人によっても、その人が置かれた環境によっても、そのことばの価値や立ち位置が異なりうる。おまけに時代の移り変わりとともにことばも変容していく。
ことばを万人に伝える道具として辞書を考えたとき、その編纂作業には細心の注意と膨大な時間が必要となってくる。
主人公達の辞書への向き合い方を見ていくうちに、これまでただそこにあった辞書というものが、途端に素晴らしい宝物のように思えてきた。
辞書編纂に熱意を傾ける主人公達の人生を通して、大事なことに気づかされた、そのような読書体験ができた素晴らしい物語だった。 -
Posted by ブクログ
良かったなー!最高に面白かった!!
本当に走ってるいるかのよう!
陸上競技をやってたらやっぱり箱根駅伝は憧れる!
陸上は基本的に孤独を感じやすいし、1人で戦ってる感もあるけれど、駅伝は想いも一緒に繋いでる感があって大好き!信じるってこういうことか…となった
1区なら10区まで丁寧に描かれててすごい
登場人物も魅力的でみんなも色々あったり何より初心者だから不安や文句を言いつつ最後は本気で目指して走ってというのがすごくいい!
こういうアツい小説は読んでて気持ちが良い!
走るってどういうことか、私も知りたい
走ってるとランナーズハイは経験するけどやっぱりゾーンはないなぁ
これを読むと本当に走りたくな -
Posted by ブクログ
本屋さんをテーマにしたアンソロジー。
本好きの自分にはとても刺さるテーマで、しかも作家陣がめちゃくちゃ豪華!
全員好きな作家さんで、どのお話もそれぞれとても良かったです♪
本は沈んだ時に一緒にいてくれる友達で、1人で好きなものに浸れる遊び場で、世界に対する開かれた窓で。
書店はそんな本の実物を手に取って比べられるポップアップショップで、誰もがふらっと立ち寄れる憩いの場で、ひと休みしたい人にとっての止まり木にもなる。
自分も本屋さんで気になる本を探しては手に取ってみる、あの時間が大好きです。
改めて、本屋さんって、本を読むっていいなぁとしみじみ思えた1冊でした(^^) -
Posted by ブクログ
辞書を作る人たちをめぐる物語。
普段、何気なく手にする一冊の辞書。その一冊が完成するまでには、想像もつかないほど長い時間と、作り手たちのたゆまぬ労力が積み重なっていることを知った。
言葉を集め、意味を考え、用例を探し、一つ一つの語と向き合っていく。完成がいつになるのかも分からないほど長い仕事に、それでも情熱を注ぎ続ける登場人物たちの姿が印象的だった。
そして、辞書づくりそのものだけでなく、その仕事を通して生まれていく人と人との関係がとても素敵だった。それぞれ性格も得意なことも違う人たちが、一冊の辞書を作るという目的のもとにつながり、自分にできることを積み重ねていく。
読みながら、自分は -
Posted by ブクログ
謎の魅力を放つ1人の老人?を中心に、
彼と関係を持つ様々な人たちのストーリーが次々と展開される。次は誰だろう?というワクワクのあとに、読み始めると、これは誰のことだ?と考えさせられ、一つの物語を読み終える頃には、この人はあの人から見てこういう続柄で、さっきの人とはこういうつながりで…といった具合に、頭の中で関係図を描きながら読むのが、とても楽しい。本当に好き。
そして今回は解説にも心を打たれた。
まさに、これまで小説を読む人間ではなかった私をこんなにもハマらせた三浦しをんのことを、めちゃくちゃわかりやすい表現で説明してくれている。
そうだよね、やっぱりこの人すごいんだ、デビューからずっとすご -
Posted by ブクログ
初めて自分の辞書を手にした記憶は、小学校の高学年の頃。
担任の先生に、「家にある辞書を何でもいいから学校に持ってくるように」と言われた。
次の日から私たちは、お題の言葉を調べては、付箋を貼ったり、マーカーを引いたり。それはそれは夢中になってたくさんのページを捲った。
自分の知らない言葉や意味、漢字や歴史があるのだと知った。
あの時のわくわくした気持ちを思い出した。
小学生の私たちが夢中になったあの辞書たちは、どれだけの人の想いを背負って、どれだけ長い時間をかけて、私たちの手元に届いたんだろう。
人の手で紡がれた言葉の舟のおかげで、私たちは大人になった。
今日もどこかで、馬締、西岡、岸辺、 -
Posted by ブクログ
キャラクターがとても魅力的で、まだまだ読んでいたい。 できればずっとチワワにもいて欲しかったが、チワワがいなくなった途端に生活リズムが狂うというリアルさも良かった。
行天は路頭に迷っていたところ、顔見知りに出会ったからといってほぼ無理やり事務所に転がり込んで住みつくという、どうしようもない破天荒キャラかと思っていたが、多田にお世話になりながら彼なりの仕事の手伝いもしており、話が進むごとにどんどん憎めないキャラクターになってきた。
むしろこのコンビをまだまだ続けてくれ!
著者作品は、数年前に「きみはポラリス」を読んだきり、今作が2冊目だったが、他に「舟を編む」を読むのは確定として、その他にも今 -
Posted by ブクログ
やっぱりこれは名作なのだと思う。
名作というのはなんだろう。
たぶん、いろいろな要素が交錯するようなストーリーであることが、僕の琴線に触れるのだと思う。
この小説では、恋愛、仕事、ジェンダー、師匠、仲間、そして何よりもことば。ことばを追究するという職業に携わる人をこれほど掘り下げて書いた小説はあるのかしら。
これは映画も個人的に良かったと思う。一時期、三浦しをんの作品に松田龍平が主役でいくつか出ていたけれども、彼も良かったし、オダギリジョーが良かった。あの顔になりたい。
単行本と同じ装丁の文庫本というのを限定で売っていて最近買ってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ序盤は、何が物語の軸なのかが掴めなかったです。
それでも、文章は心地よく、共感出来るセリフもたくさんあり、登場人物はみな魅力的で、難なく読み進められました。
私の中では、西岡の部署異動が決まり色々と動き出したあたりで、タイトルコールが流れ、物語の道筋がスッと示された瞬間のように思えました。
中盤以降の辞書編纂の過程は、途中で止められず一気に読み進めました。
辞書発行に関わる方々の熱意や想いを深く受け止めることが出来、読み終わったときはとても清々しかったです。
「言葉」に対する想いにも、たくさん共感しました。
とても良い作品でした。