朱野帰子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目次
*青山美智子
「サロンエプロン」
*朱野帰子
「痛い人生設計を作る、ルノアールで」
*斎藤千輪
「究極のホットケーキと紅茶占い」
*竹岡葉月
「不純喫茶まぁぶる」
*織守きょうや
「彼と彼女の秘密と彼」
*小川糸
「イルフロッタント」
ちょっと気分が沈んでいたり、迷ったり、悩んだり…
喫茶店で過ごすひとときは、そんな私たちの心を癒してくれる。
6人の作家さんによるアンソロジー✡。:*.゚
最初は青山美智子さん『サロンエプロン』
うんと短いお話だけど、この一冊のプロローグって感じがしてトップバッターにぴったりだと思う。
私が好きだったのは、朱野帰子さん
『痛い人生設計を作る、ルノアールで』
もうタイトルがいいでしょ?
〝痛い人生設計〟だよ?
期待通り面白かった。
竹岡葉月さん『不純喫茶まぁぶる』
も好き
なんせ〝不純〟だからね(*´艸`*)
予想もしなかった展開で、そうきたか!と思った。
そして無性に太麺のナポリタンが食べたくなっちゃった。
アンソロジーって気軽に読めて楽しいですね。
前向きになれる一冊でした( *^^人)♬*
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Posted by ブクログ
乳幼児のいる専業主婦の孤独や辛さは経験者にしかわからないと思う。今振り返れば笑い話のようなことも、その最中では思い詰めて苦しかった。そんな事を思い出しながら読んだからかな、つい自分と重ねては腹が立ったりかなしかったり…何度も感情移入してしまった。当時はまだ専業主婦で子育てしている人の方が私の周りには多かったから、近所の人とおしゃべりしたりできたけど、今はそんなママ友を探さないと見つけられないんだと思う。共働きで子育てする人も、専業主婦で子育てする人も、どちらが偉いとか大変とかじゃなくて、みんなが穏やかで幸せに毎日を過ごせたらいいな。だって、辛かった子育ても過ぎてしまえは幸せだったと思える事を知っているから。当時は1日が長くて辛いと思っていたけど、今思い出すのはとびきりの笑顔を見せていた幸せな時間ばかり。
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Posted by ブクログ
一穂ミチさん目当てで読み始めた一冊。
序盤は、読んでいる間はそれなりに気分が高揚して、まさにタイトル通り「ほろよい気分」にはさせてくれる。だけど、いざ読み終わってみると、あとに残る余韻があまりにもサラリとしすぎていて、どこか物足りなさが残る読後感だった。
お目当ての一穂ミチさんの一編を読み終えたときは、思わず「やったね!」と心の中で思った。やっぱりこの作家の描くものは毒薬だ!「ほろよい」どころか悪酔いしそうな、人間の不穏な心理描写は健在で、この強烈な一杯は楽しめた。
他にも、下戸だと言い出せない青年の葛藤を描いた一編には、男だからこそ「飲めない」と言えないリアルな空気感を感じて、身につまされるところもあり、そこまでは良かったのだが……。
後半に進むにつれて、お酒そのものの捉え方に大きな疑問と物足りなさが募った。
感情を吐き出すためだけでなく、嬉しいとき、お祝いのとき、純粋にその味を楽しむときなど、お酒にはもっとポジティブなパワーがあるはず。本作はお酒自体を好むというより「料理」や「その場の人間関係」を際立たせるための引き立て役として扱われている印象が強すぎる。
女性作家陣によるアンソロジーということもあってか、お酒そのもののこだわりや深い味わいをじっくり描くよりは、シチュエーションや食とのペアリングに全振りの世界観。お酒そのものが主役の描写を期待していた身としては、少しがっかりさせられた。
一穂ミチさんの“毒”は味わえたものの、お酒好きとしては深みや余韻がもう少し欲しかったな、と感じてしまう一冊だった。 -
Posted by ブクログ
仕事のできない男が、唯一の取り柄である「文章を書く」事で会社に居場所を作ろうとする話
朱野帰子さんは、相変わらず現実感の乏しいファンタジーお仕事小説を書く人だなぁという印象
優秀な人達の一家の中で、何をやらせても失敗ばかりのダメ男の紙屋(仮名)
派遣先をクビになり、再就職を試みていたところ
面接前に会社の社史を取り寄せて読み、その歴史に感動した事を履歴書に書き、面接も何故か受かってしまう
いざ総務の仕事を任されると、やはり失敗ばかり
そんな中、総務の責任は果たしたとばかりに「予防接種の案内」を定型文で社員に知らせてほしいという上司からの依頼を受ける
そこで紙屋は定型文ではなく「心のこもった文章」でメールを送ると、何人かが接種してくれた
「どんなつまんない取り柄でも一つあれば、会社でやっていけるもんだ」という、敬愛する兄の言葉を信じ、「文章を書くこと」で、少しずつ自分の居場所を見出していく物語
主人公の紙屋(仮名)の記録という形の文章になっている
そのため、登場人物や社名がほぼ仮名になっている
舞台は最上製粉
紙屋
榮倉:商品開発の女性。ブログで社内の愚痴を面白おかしく文章を書いていて、注目を集めたいと思っているが、中々ビューやコメントが来ない
栗丸:紙屋の仕事デキ上司
渡邉:営業のおじさん。昭和なノリのセクハラ満載
輝一郎:三代目社長
玄野常務:会社の歴史を重んじる保守的な役員
紙屋が手掛けた文章
予防接種の案内メール、営業部の作るプレゼン資料、工場に飾る安全標語、申請書、社内報コラムのお手伝い、売上げグラフ、会議の議事録、そして……
社史「最上製粉 感謝のあゆみ六十五年」
紙屋が感銘を受ける程に素晴らしい歴史ってどんなだろうね?
まぁ、都合の悪い出来事は書かれないだろうし、社史だけを読むといい会社のように見えるというのは作中でも言及されている
この物語は(おわり)の後がよい
むしろ、これのための物語とも言える
ただ、紙屋の出来なさ具合が呆れる
今まで勤めてきた職場でも似たような失敗をしてたと思うのだけど、よくやってこられたな
最上製粉もよくこんな社員を雇ってくれたし、こんなお荷物も辞めさせるような動きがないように見える
ただ、紙屋のやった事はコンプライアンス的にかなりヤバい
廃棄しなければいけない書類を自宅に持って帰るのはドン引き
こんな事ができてしまう会社の体制がとても心配
まぁ、所詮はフィクションですしね
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何をやってもうまくできない紙屋が家族のコネを使って就職したのは老舗の製粉会社。
唯一の特技・文を書くこと(ただし中学生の時にコンクールで佳作をとった程度)と
面接用に読んだ社史に感動し、社長に伝えた熱意によって入社が決まったと思っていたが――
配属された総務部では、仕事のできなさに何もしないでくれと言われる始末。
ブロガーの同僚・榮倉さんにネットで悪口を書かれながらも、紙屋は自分にできることを探し始める。
一方、会社は転換期を迎え……?会社で扱う文書にまつわる事件を、
仕事もコミュニケーションも苦手なアラサー男子が解決!?
人の心を動かすのは、熱意、能力、それとも……?
いまを生きる社会人に贈るお仕事小説。
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