あらすじ
大学生の真壁りんに届いた、祖父の死の知らせ。急いで葬儀会場へ向かうと一人の青年が現れる。彼が祖父の「隠し子」と名乗ったことを皮切りに、相続の話し合いは揉めに揉めることに。マイペース、しっかり者、自由人、冗談好き、ゴシップ通…。一人一人はいい人なのに、火種が次々と浮上し家族は崩壊寸前。解決に奔走するりんだったが……。笑って泣けるホームドラマの傑作。
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Posted by ブクログ
相続がいかに難しいことなのか、というのを感じました。
話はとても読みやすく、また最後がすっきりで後味が悪くなかったのがよかったです。
我が家はもめないように、、、。
Posted by ブクログ
「わたし、定時で帰ります。」が面白かったので読みました。相続のドロドロした話だと思っていたら、登場人物それぞれにいろいろ立場や側面があるけれど、最後は思いやりのあるよい終わり方だと思いました。私も主人公の母のように良く考えて決断したいです。
Posted by ブクログ
法律を専攻する女子大生のりんが主人公。
父親が出て行った家庭で母親がパートをしながら祖父の介護をしていた。その祖父が亡くなり、祖父の遺産相続をめぐって仲の良かった親族が揉め始める。
介護や遺産相続といった誰もが直面する問題。
どろどろしたところもあるストーリーだったが、結末のバタバタとコミカルな感じは好印象だった。
匿名
相続物でお約束のドロ沼化する骨肉争い。
話が進むに連れ失踪した父の秘密や母の過去が明らかにされていく。
今まで仲の良かった”家族”が揉めていくさまは哀しい。
香澄の親はどこまでも娘に甘いなと思ったが、
風子伯母にとっても波子伯母にとってもこの”家族”にとっても
そんなゆるい可愛い存在に救われておるのかもしれない。
最後の最後に容子さんにしてやられた。
植田大介はそこまで魅力的な人でなく残念だった。
Posted by ブクログ
内容としてはよくある相続の家族揉めだけれど、ピンとこない他人事に捉えてる人が読むと読後は自分のところはどうだろう、と考えてしまうだろう。介護した人が家族に認めてもらえないという状況は辛いけれど、実際には介護する立場にならないと理解できないというのが現実。介護疲れ、老々介護など社会問題となりニュースになることも多く、財産がある人は後に残された者の為に準備をしておく必要がある、と感じた。
Posted by ブクログ
祖父・麟太郎の突然の死から話は始まる。麟太郎の孫で法学部の大学生・りんは、親族たちが集まった席で祖父の遺産の相続手続きを成り行きから引き受けてしまう。遺産といっても古い家とわずかな貯金しかないんだからと高を括っていたりんだが、麟太郎の隠し子だという青年・植田大介が現れると次第に話は紛糾し、仲良しだと思っていた真壁家の人々の相続をめぐる醜い争いが始まる・・・
「駅物語」から注目していた朱野帰子さん、今回もなかなか抉ってくれました。
小説家の植田大介の実体験に基づく小説を作中に入れ込みながら、相続というものの恐ろしさ、親族であるが故のこじれたときの修復の難しさをひしひしと感じながら読みました。
うちは遺産なんでないから大丈夫と安心しきっている人にこそ、読んでもらいたい作品です。骨肉の争いにならないためにも、温かい思い出を醜い諍いで汚してしまわないためにも、それぞれがあとあとのことをしっかり考えて、できれば生前に冷静に話しておくことが大事なのかな・・・という感想。
ラストは小説だからこそで、実際はもっとドロドロするのかもしれないけど、フィクションではこのくらいで勘弁してほしい。そう来たか!の爽快感は小説ならでは。
家って、家族って何だろう?というごく当たり前なことをしみじみと考えるきっかけになりました。
Posted by ブクログ
<勝手に、現代の作家・作品を発見ツアー中>
朱野帰子さん初めまして、です。ですけどかえるこさんなんて面白いペンネームですね。
ありがちな内容ですが、面白かったです。ぐいぐい読ませます。ミステリー風なプロットも、題材(ひとのうちの相続の争族は興味津々)も当たりです。わかりやすい文章なのに行間も感じられて親しみを感じました。
Posted by ブクログ
ある日、大学生の真壁りんは、祖父の死を知らされる。急いで葬儀会場へ向かい、真壁家の一族が集まったところで、一人の青年が現れる。彼が「隠し子」と名乗ったことがきっかけで、一族は揉めに揉めることに。
一人一人はいい人なのに、相続の話し合いで一族は崩壊寸前にまで陥る。
真壁家一族で笑い合える日々を取り戻す為、りんが解決に奔走する!
ドロドロの遺産相続のお話でした。
ほんの少しの財産しかなくても、お金を前にすると豹変する親族たち。
少し引いてしまうところもあったが、これが現実なのかな!?という気もした(^^;;
やや冗長と感じたので★は3つで。