私は女友達がほとんどいない。というか男友達も含めて、友達というものがほとんどいない。はっきり言うと、2人、だ。
友達という概念は人それぞれ違うと思うけれど、私には深く狭くが1番心地がいい。
何度も引っ越しているというのもあるが、こんなだから、同窓会というものに参加したことがない。案内すら届いたことが
...続きを読むない。
6月は30日までである。
しかし今作には31日の同窓会の案内が存在する。この案内が届いたものはお仕置きされるという都市伝説的な噂。
果たして次々と同級生が亡くなっていくのはただの偶然の重なりか、誰かが本当にお仕置きをしているのか。
ずっと共学だった私は、女子校という世界を知らない。女子特有のドロドロは嫌というほど味わって来たからこそ、進学の際に女子校という選択肢は1ミリも無かった。
学力も人並みで、上を目指していたわけでもないから、外部入試というものも触れたことがない世界である。
私は今作の世界をリアルでまるで知らないのだ。
しかしこの蘭聖学園、普通ではないのは私にも分かる。さすが真梨さん。ここまで女子の嫌な部分を突きつけてくるか。
恋愛が絡むと途端に嫌に女になってしまうのはなんだろうな。これは誰が相手でも、どんな女でも当てはまるものと思う。
そして自分が注目されていないと不安になってしまう人間もいる。どちらも人間誰しも持ってしまう感情、嫉妬。
この嫉妬をうまく書き上げるのが真梨さん。
登場人物にも時系列にも頭をフル回転させながら読まなければならない。一気読み推奨本。
ありきたりな同窓会。
成長した自分と、周りの同級生たち。
知らぬ間に嫉妬、していませんか?されていませんか?