真梨幸子のレビュー一覧

  • 殺人鬼フジコの衝動
    一家惨殺事件の生き残りとなった少女の人生を描いた話。生きていて、腹が立つ相手に通常であれば、怒ったり愚痴をこぼしたりするところを殺してしまうのかなと感じた。ただただイヤミスというか後味が悪いが、つい先が気になってページをめくる手が止まらなかった。結局ある人物の一人勝ち状態で本当に後味悪い。
  • 4月1日のマイホーム

    始まり部分から期待させられて、
    読むに従ってドンドン引き込まれ、
    気づけば一冊一気読みでした。

    住まいを基準にしたマウント、職業差別、
    収入格差、所属学校や習い事での上下関係、
    人より優れていたいし羨まれたい、人間の
    見栄や妬み嫉みがぎっしり詰まってるのに
    どこがバカ馬鹿しくて滑稽なところが重...続きを読む
  • 人生相談。
    「真梨幸子の小説はクセになる」、そう帯で謳われていた通りである。やはり、真梨幸子はクセになる。そして、一度読み始めると読む手を止めることが難しい。
    次から次へと相談者たちの話が進む中、それぞれが複雑に絡み合っていき、ラストに全ての真相が一気に明かされる。真梨幸子さんの小説はこの最後の気持ち良さがクセ...続きを読む
  • 孤虫症
    メフィスト賞受賞、嫌ミスクィーンの名に恥じない出色の読み物。
    筆者作品は苦手ながら、現実に案外近いところをえぐっているかなとも。。改めて筆力に脱帽

    女性の汚点をこれでもかというほどに綴り、母、娘、近所関係、夫婦間、して不倫関係。
    女とセックスに焦点を極限まで絞り切って、案外こうt峰無形とも言えない...続きを読む
  • 4月1日のマイホーム
    あまりお近づきになりたくない奥様たちの井戸端会議に巻き込まれたかのようだった。東京都S区の新築分譲住宅区画に5つの世帯が引っ越してきた。S区にしては破格なのだが、破格なのには理由がある。かつてそこは大量殺人事件があったと噂される場所だったのだ。マイホームに憧れる身分としては序盤は面白かった。いわく物...続きを読む
  • 三匹の子豚
    このような人間のドロドロとした部分、マウントなど未成年のうちに知っておきたかった。
    いかにして成り上がるか生き残るかの人間心理について意識しながら将来を考えていたら今と違ったかもしれない。
  • インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実
    難しいなーーー前作の構造がすごく面白かったんだけど、期待が高まりすぎて上回らなかった。
    いやまあ面白かったんだけど!
    途中で、みっちゃんの正体を察してしまったために驚きが薄まってしまったせいかなあ…?

    前作のフジコの人生に見られた凄惨さや必死さ、どんよりとした気持ちの悪い薄暗さ…が好きだったんだけ...続きを読む
  • 4月1日のマイホーム
    真梨さんの容赦のない殺しっぷりが素晴らしい。さっきまで嬉しかったり小さな悩みがあったりと普通に暮らしていた人々があっという間にバッタバッタと死んでいく様は清々しいほど。いつどんなことで人生が終わってしまうかもしれぬ…そこそこちゃんと生きようと思った次第。
  • さっちゃんは、なぜ死んだのか?
    さっちゃんは、なぜ死んだのか…。
    それを知るために、いろいろな人が
    殺された「公賀沙知(くがさち)」のことを調べる。
    公賀沙知のことを知れば知るほど、
    こうなるのは自分だったかもしれないと思わせる。
    一度は犯人と名乗る人物が自首してきたが、
    その人は自殺してしまい、なんとなくしっくりこない。
    なぜ、...続きを読む
  • 殺人鬼フジコの衝動
    「人生は、薔薇色のお菓子のよう」
    呟きながら、また一人少女は殺す。これはある女の一生を描いた物語、殺人鬼フジコと呼ばれたある女の衝動の記録。

    イヤミスは普段あまり読まないですし、女の嫉妬や怨嗟の話は苦手なのだがこの作品は非常に読みやすかった。ラストの衝撃的な落ちが有名な作品だが個人的にはフジコの転...続きを読む
  • 4月1日のマイホーム
    登場人物が多く、視点もたくさん変わり、理解するのに時間がかかった。嫌な感じの女がたくさん出てくるのが真梨さんらしいと思った。
    もし引っ越すことになったら変なマウントや自慢話はせず、隣人とは上手くやっていきたい。
  • さっちゃんは、なぜ死んだのか?
    下世話なタッチで一人の女性の転落を追っていくのですが、登場人物が色々切り替わって行きながら次第につながっていくのが楽しい。楽しいというのは語弊があるかもしれませんが、実際コミカルに描かれているのでサクサク読めるし、ブラックユーモアに満ちていると感じました。
    現代の貧困に関しては数多くの小説、ノンフィ...続きを読む
  • 4月1日のマイホーム
    入れ替わり立ち替わりで、終始ドタバタしている感じ。最後にみんなひっくり返る。
    そもそも警察呼ばないってとこが薄弱なんで、無理やりのドタバタに感じちゃうのかなあ。
  • 女ともだち
    読後に嫌な気持ちになるイヤミスの部類で、かつフリーライターである主人公が実はそもそも亡くなった人と深い親交があった、という点ではどんでん返しの部類に入るかも。最後までアキは誰か疑いながら読みましたが、そうくるか。
    ドロドロ感は思ったより薄め。
  • 殺人鬼フジコの衝動
    フジコの衝動の緊迫感は、こちらまで心拍数を上げられる。
    「フジコの一生」だけでも強いのに、あとがきがそれを上回る強さ。
    フィクションなのにフィクションとは思えないです。
  • さっちゃんは、なぜ死んだのか?
    登場人物がやたら多く…
    この人必要なのかな??という人がやたら出てきた
    結局この人が犯人!?という結末
  • 4月1日のマイホーム
    物語の舞台は、東京都S区に位置する5軒の新築分譲住宅…。住民たちは4月1日を前後する形でそれぞれの新居に移り住むが、異臭の原因を突き止めようとある家を訪ねるとそこには死体があった…。この地には、かつて大量殺人事件があったという都市伝説があうこともわかる…。

    個性的な家族が同じ地区でご近所さんとして...続きを読む
  • さっちゃんは、なぜ死んだのか?
    複雑な人間関係と人間の醜悪さをごちゃごちゃに繋ぎ合わせて出来上がった作品はどれも絶妙に気持ち悪いとしか言えないが、恐ろしく中毒性がある。いつも最後まで一気に飽きずに読まされる。
    この作品もこれまで作品同様、気持ち悪さ満点でした。
  • 初恋さがし(新潮文庫)
    女性所長が運営する探偵事務所に持ち込まれる、奇怪な依頼の数々。
    ひとつひとつのストーリーは完結しているように見えて、どこかで繋がっており、最終的に裏で糸を引いていた人物が明らかに…。
    全体的に、人を羨み逆恨みする人の心のドロドロした粘着質な雰囲気が漂う。
    最後はなんとも不思議な終わり方で、納得できた...続きを読む
  • 4月1日のマイホーム
    途中まではホラーかミステリーかと読んでたけど、私の読解力が無いのか、オチが分からなかった。狂犬病とかボツリヌス毒素とかそういう話も好きだが、前半の異臭騒ぎだとか欠陥住宅だとか事故物件かも?あたりまでは良かったんだけど。