真梨幸子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説家らの嫉妬や恨みが、マンションの一室を中心に入り乱れるサスペンス。作中の謎めいた管理人の挿入説や誰のものかがわからない邂逅の描写が、最後の章で明解になるのは圧巻だった。タイトルを含め最後まで誤解させられ爽快でもあった。
他人との比較で嫉妬を感じるのは、結局のところ自身の評価の不安定さがもらたらしていることに気がつかない。「あの女」は「こういう女」とラベリングが暴走してしまう。
世間がSNSやゴシップニュースに沸くのは、こういう悪意にもかかわらず、なぜか気になり見てしまうという人間の心理が描かれている。
しかもこの本のように、単純な人間関係の間だけではなく、複雑な様相を示すことも多いのだろう。愛憎の縺れの事件が発生するのも頷けるなと考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
【2026年52冊目】
イヤミスで知られる真梨幸子さんのエッセイ集。猫を買うがタイトルにはなっていますが、実際に猫が出てくるのは中盤を過ぎてからになります。名の知られた小説家さんって、どんな暮らしをしているのかなと思ってましたが、いやはや、甘いものじゃないですね。売れない若手芸人さんばりに、アルバイト三昧の日々。しかも年齢が高齢化するにあたって、どんどん雇用条件も厳しくなっていく。
ただ、一回のヒットで、結構がらりと変わるのはちょっと夢があるなと思いました。それでも、それだけで生きていけるわけではないのですが。
お金がないことや、一人での生活が主題で、どうしようもなく落ち込む時もある、みたいなことも書かれていましたが、なぜか悲痛な感じはあまりしませんでした。常に前を向いている感じがしたからかも。
おひとり様、生存確認も兼ねてブログを書くのはいいかもしれないなと思いました。でも、身内に読まれるのが一番恥ずかしい気もしています。 -
Posted by ブクログ
錚々たる作家陣によるアンソロジー。どれも読み応えあった。
殺戮〜を読んだばかりだったのでどういう系統かは想定できていたけれど、いずれもトリックが面白い。
真梨幸子さんと歌野晶午さんのが特に好きだった。
我孫子武丸「切断にいたる病」
またエログロか!と読んだ瞬間思った。もはやこの人苦手意識芽生え始めてる。ただ話としてはそうきたか、があって面白かった。
神永学「欲動にいたる病」
高校時代心霊探偵八雲読んでた!懐かしい。
最後の部分が最初に繋がる感じは殺戮オマージュなのかなと思った。
背筋「怪談にいたる病」
どうしても近畿地方的な怖さを求めてしまう
アンソロ3人目なのにそういうことか、を懲りずに浴びた。
真梨幸子「コンコルドにいたる病」
短編の中に短編が詰まっててその中でもそういうことかを浴び続けて、作中のテンポの良さと相まって渦巻きの中にいるみたいだった。
真梨幸子さん昔読んだ本そんなに得意な印象じゃなかったけど、他の本が読みたくなった。
矢樹純「拡散にいたる病」
これ、或る集落の話に繋がっていて最初読んだ時「私この人知ってる、この設定見たことある」が第一感想。
或る集落の中でもうわぁ…となったけれど三度目でもうわぁ…って感想になる。
歌野晶午「しあわせにいたらぬ病」
最後にして「いたらぬ」になっていることに最初気付かなかった。
歌野さんはこのメンバーの中で初読の作家さん。
なんとも切なくて「いたらぬ病」だものなぁとしみじみした。
他の本も読んでみたい -
Posted by ブクログ
さすが真梨さんというべき、サイコ味の強いイヤミスでした。幽霊や生き霊などのホラー要素で物語に暗い雰囲気を醸し出しつつも、ロマンス詐欺や奇妙な住人、嫌な現象などを積み重ねてイヤミス展開が進められ、人の嫌な部分での怖さで締めくくるラストは良かったかなと思いました。
本作は50代など熟年層向けの婚活サイトを利用した主人公のお話。主人公は身体の不調から結婚を意識し、人の紹介で婚活サイトを利用し始める。そこで出会った1人の男性に恋をするが、その男性から郊外のマンションを購入し移住したいと相談されるというお話。
各話が短編形式で進むため、連続短編集の印象を受けました。各話の終わりが連載を想定されているからか、引きがあるのが少し気になりましたが、各話でまとまりがあって読みやすさはありましたが、内容が内容なので全体としては読みにくい方かなという印象です。個人的には物語全体を見るとホラー描写はなくても良かったのかなという印象です。読後、振り返るとホラー描写があって引っかかるところがあったので、ホラー描写は個人的には要らなかった印象を受けました。