真梨幸子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
相変わらず文体が読みやすかった。
話が二転三転するところも良かったが、結末はさすがにご都合主義すぎたかな、という感想。
フィクションと思えば、作中にあったように、これも1つのエンターテイメントか。
つまり何?と頭がこんがらがってしまうところがあったが、面白かった。
同じ募集要項で集められたはずなのに、いざ生活を始めると浮き彫りになる2家族の貧富の差。
貧富の差とは、人間を最も醜い姿に至らしめるものだと思う。
羨ましい形があったところで、手に入れたい物があったところで、ならそこに近づくにはどうすれば良いか、と実直に努力を積み重ねる人は少ない。
勿論少ない、というだけで存在はする。
しかし現実は、 -
Posted by ブクログ
これが最後の仕事になる、の共通センテンスからスタートするショートアンソロジー。
ショートで色んな作家さんがかく中でインパクトを、となるとどうしてもドキッとするような内容に寄る。
そのなかで違う角度で楽しませてくれたのは
・半分では足りない/呉勝浩
→うぉぉーーー読み直したよ!
・闇バイト/柿原朋哉
→タイトルと違ってちょっとほっこり
・天岩戸の真実/高田崇史
→この作者さんテイスト満載
あとストーリー好きだったのは
・悪魔との契約/須藤古都離
→オチ!良き!
・魔法少女ミラクルミルキー/一穂ミチ
→ヒーローも魔法少女も辛い仕事。。。
・時効/米澤穂信
→この長さで収まる起承転結具合が秀逸! -
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Posted by ブクログ
主人公の駒田世津子は、高校生の時に心を奪われた元彼を慕い続け、還暦を過ぎてもお一人様で作家活動を続けていた。
世津子が20年前に綴った「ウバステ」がテレビでドラマ化され、その時の縁でお付き合いを続けている5人の女性が絡む物語となっている。
しかも監督には世津子の元カレが指名され、人間のドロドロとした関係が存在していた。
「ウバステ」は、世津子が若い時に住んでいた近所に誕生した介護施設「ユートピア逗子」を舞台に、老人問題を取り上げていた。
「ウバステ」ドラマの女性仲間5人が会うと、年金、相続、延命治療、お墓問題、そして最期の迎え方という年齢に見合った話題となる。
その仲間達が不審死を迎える事態