真梨幸子のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
★3.4
救いのない結末が見たけりゃ、とりあえず真梨先生を選んでおけば間違いない。
しかも今回はサドの『美徳の不幸』オマージュときた。
さて、ジュスティーヌなのかジュリエットなのか。
まあ真梨先生だから、どちらに転ぶかは見えてはいるが。
『聖女か悪女』は、SNSで絶大な影響力を持つ“聖女”のカリスマブロガーが、結婚パーティーの最中に倒れるところから始まる。
その昏睡をめぐる謎を追う心理カウンセラー紀和(こちらも聖女?)の視線を通して、17年前に起きた「モンキャット事件」、さらに四谷での大量殺人事件という二重三重の闇が浮かび上がっていく。
児童監禁や性加害、富裕層の退廃的な遊び。
プ◯エ -
Posted by ブクログ
バブル世代と氷河期世代。
生きる時代によって、人生は狂わされるのだろうか?
私はゆとり世代に生まれたが、時代によって「これだから」と決めつけられることはよくある。
そういった決めつけは、誰しも経験があるのだろう。
場面によって主人公が代わり、女性ホームレス殺人事件への関心が変わる。
皆何かの縁によって、被害者と被疑者に人生が吸い寄せられていく。
同じ時代に生きたからといって、自分の人生もこうだったかもしれないと深掘りしてしまうのはどうも恐ろしく感じた。
バブル世代を羨ましく思い過ぎている点も。
事件の人物の人生を深掘りして、真相を暴いていく様はとても面白かったが、ラストはなんだかもやっとし -
Posted by ブクログ
「新しい法律ができた。」という一文から始まる短編小説が25編載っています。
25人の書き手が、もしこんな新しい法律ができたら、という視点でお話を綴ります。
「新しい法律」ができた理由がそれぞれ興味深いです。
例えば、
・金子玲介さん「ルパちゃん」では、「少子化対策」のために「子どもがわりに人口知能を搭載したぬいぐるみを所持することを禁止する法律」ができます。
・日野瑛太郎さん「推し活制限法」では、「推し活にハマり過ぎて身を持ち崩す人が出た」ために「推し活への課金上限を制定する法律」ができます。
(わたしが、ぜひ読んでみたいと思っていた、くどうれいんさんの場合は、)
・くどうれいんさん「ショ -
Posted by ブクログ
前作「殺人鬼フジコの衝動」が個人的に微妙だったせいか続編の方が面白かった。
作者ははじめからシリーズ物のつもりで構成を練ったのだろうが、前作からよくここまで話を膨らませたなぁと感心した。大抵薄っぺらくなってつまらなくなるのに、前作よりさらに狂気を孕んでいた気がする。
前作、茂子がやたら口にしていた「あなたのお母さんみたいにはなってはダメ」と、フジコの「私はお母さんみたいにならない!」というあの印象的なセリフも実は…
下田健太の学生時代のエピソードは嘘みたいだが、似たような話を聞いたことがあるので、人はきっかけと役割があれば割と簡単に化ける事ができるのかもしれない。
前作から間が空いて -
Posted by ブクログ
新しい法律ができた、から始まる物語を色んな書き手が描く1冊。
新しい法律ができているわけだから、世界設定がSFっぽかったりディストピア感を感じるものがあったりして、楽しく読めた。
その他にも、ぞっとする物語、切なくなる物語、短い中でミステリーのような作りになっている物語…
叙述トリックが含まれているものや、ばかばかしいと思ってしまうような内容の法律が大真面目に取り扱われる物語など、本当に色んな味がする1冊。
なかでも殺人を罰する法律が"新しい"法律として制定される「もう、ディストピア」が特に良かった。
有り得ないはずの世界に説得力があって冷たい汗をかく。
「ルパちゃ -
-
Posted by ブクログ
タイトルだけを見ると、よくある、おひとり様の
老後のあるある話だと思っていた。
女同士の毒のある会話から始まり、実の弟との相続の壮絶バトルやら、人がどんどんイヤな亡くなり方をするやらで、話についていくのが精一杯。
後半はこれまた、怒涛の展開となる。
主人公は、自分が脳梗塞で倒れ、意識朦朧としているうちに、弟に、有料老人ホーム「ユートピア逗子」の別館(別名ウバステ)の劣悪な環境の場所に入れられていたことを、成年後見人制度を契約する際にお世話になった弁護士の先生から知る。結果、
主人公は、遺言書のおかげでいろいろと助かる事になり、巻末にある「おひとり様終活ノート」が、
なぜついているのか、ここで納