真梨幸子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレんんん。確かにイヤミス、ではある。
救いのないラストで、後味もなかなか悪い。ミステリーとしても様々な伏線回収あり、面白い。が…。
求めてるモヤモヤではないモヤがいくつかあったので、感想としてそれを書き出してみる。
完全にオチに触れる超ネタバレなので注意!!
一言で(味気ない表現で申し訳ないが)言うと闇深モノ、でいいのかな?
「犯人」の後ろにはさらに糸を引く者がおり、それらは決して裁かれず、末端の者のみ切り捨てられていく…。という構図。
結局は全てQ氏(BMO(完全にBPOが元ネタw)トップの高野)の内縁の妻であるQ夫人(加瀬淑子)の手のひらの上、ということで。
色々な人物の繋がりや -
Posted by ブクログ
メフィスト賞受賞、嫌ミスクィーンの名に恥じない出色の読み物。
筆者作品は苦手ながら、現実に案外近いところをえぐっているかなとも。。改めて筆力に脱帽
女性の汚点をこれでもかというほどに綴り、母、娘、近所関係、夫婦間、して不倫関係。
女とセックスに焦点を極限まで絞り切って、案外こうt峰無形とも言えない展開、そして処理も整然と言える。
情景に色を付け、臭いを漂わせ、温度感、音(叫びも多々)が映像的に盛り上がりっぱなし。
読みたくないと思いつつ、最後まで怖いもの見たさに読み切って・・この気分、軟化で浄化しないと現実に戻れない・・はぁ
麻美、奈央の世界が20年もさかのぼり、さらに明治時代の【記録】 -
Posted by ブクログ
ネタバレ難しいなーーー前作の構造がすごく面白かったんだけど、期待が高まりすぎて上回らなかった。
いやまあ面白かったんだけど!
途中で、みっちゃんの正体を察してしまったために驚きが薄まってしまったせいかなあ…?
前作のフジコの人生に見られた凄惨さや必死さ、どんよりとした気持ちの悪い薄暗さ…が好きだったんだけど、今作は取材者側ということもあり、主役陣の味わいがあっさりしていた。
ねっとりした気持ち悪さを期待していたんだけど、主役陣が無個性に近いというか…。村木は良くも悪くも凡庸で、井崎はそこそこ仕事はできるがまあこれも凡人だし、何かありそうだった吉永も(一応「何か」はあったけど)そんなに深い部分まで描か -
Posted by ブクログ
本男さんのおススメ!
うーん、あれ?全部伏線回収されてる??
と。ふと思うくらいに、あっちゃこっちゃで、なんとなく伏線回収され切ってないような半端な読後感です。
もう少し。マトを絞って欲しかったなぁーってのはあるかなぁー。
あっちこっちに話飛んで、そんなで読者の目を眩ましたのかわからんけど。本筋がどれだかわからんくなって、ラストで、あーそっちが本筋だったんだね。
の、驚き。
ホントは、えーあなたが黒幕!?みたいな驚きが欲しかったんじゃないかなぁーと思うけども、そこにたどり着くまでにぐちゃぐちゃでね。
もう少しどーにかしてほしかつたなぁー惜しいなあ。と思った一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「鸚鵡!」と思って読みました。そんなに鸚鵡でもなかったけど、鸚鵡は長生きするんだなぁ。。。Androidだと鸚鵡は一文字ずつ変換しないといけないの謎だ。
真梨幸子作品はつくづくイヤミスだと思う。人の気持ちに鈍感ゆえに人を傷付けてることに気付かない人ばかりなのが、嫌な気持ちになります。
50年間も何かしら殺人事件起きると、土地自体の因果因縁もありそう。花街はそれでなくても人の業や念が溜まると思う。元赤線の所で思い当たるとこある…けれどそっちはオカルト系だからちょっと違うか。。
一章の「こうちゃん」はその後の二章でてっきり河上航一なんだろうと思っていたら、違う人だった。こうちゃんは犯罪者になってな -
Posted by ブクログ
高度成長期辺りまでの日本を舞台にしたノスタルジー系の映画作品を評して、この手の作品には臭いが欠けている、昔の日本は臭かったと言う文言を目にして、思わず笑ってしまったことがある。まあ確かに、昔はどこもくみ取り式だったね、公衆便所なんかホント地獄だった。このお話の舞台はくみ取り便所どころが糞便を窓から投げ捨て、誰も身体を洗わないという、悪臭都市パリ。主人公の警部の役割も犯罪の取り締まりより、放蕩貴族の醜聞を握りつぶすという香しからざるもの。社会や体制は腐敗しまくり、登場人物は程度の差こそあれ悪人ばかり。それでも主人公にはそれなりに貫き通す義みたいなものがあって、そのせいか読後感は悪くない。