真梨幸子のレビュー一覧

  • 鸚鵡楼の惨劇
    時代を超えて因縁の地…鸚鵡楼とその跡地で起きる殺人事件。
    冒頭のエピソードはどこに繋がるのかと思っていたら、「そうきたか!」というところへと繋がっていた。
    設定など多少違和感を感じるところもあったけれど、女性の陰湿さや愚かさ、くだらないことにこだわる歪んだ執着心や方向性の間違ったプライドなど、女性の...続きを読む
  • えんじ色心中
    2017年、17冊目は真梨幸子。

    あらすじ:派遣社員と二足のわらじを履く、フリーライターの久保。若さにまかせ、連続の徹夜で二つの仕事をこなしてゆく。そんな時、16年前のエリート中学校と進学塾にまつわる「西池袋殺人事件」が再びクローズアップされ始める。彼もまた、その進学塾から、エリート中学校に進んだ...続きを読む
  • イヤミス短篇集
    文字通り、真梨さんらしいイヤミスの短編集でした。真梨さんといえば、グロテスクな表現が多いのでそこが少し苦手ですが、他のイヤミス系よりも最後まで救われない感じがたまらず、今回の6篇も然りです。
  • 深く深く、砂に埋めて
    誰もが認める美貌を持って生まれてきた有利子。
    けれど、有利子が幸せになるためには何の手助けにもならなかった。
    ファム・ファタール(男たちを破滅させる女)として描かれている有利子は、結局のところ寂しい女性だっただけかもしれない。
    地道な努力や他者への思いやりなど、有利子からは一番遠いところにあるものだ...続きを読む
  • 女ともだち
    「女は怖い」
    人間関係のトラブルや表沙汰にはならない水面下での闘いなど、男女を問わず日常的にどこにでもあるありふれた出来事だ。
    でも、こと「女」に限定するとその凄まじさは男の比ではないような気がする。
    常に自分を被害者だと思い込み、自分は悪くない、すべては他の人のせい。
    自分を正当化することだけには...続きを読む
  • カンタベリー・テイルズ
     当時は『聖地巡礼』っていう題名で発行に至る本書、口座残高二千円、ホームレス手前の著者が、なんとかこの本に期待をつなぐがまったく売れず・・・ところが、その二か月後『殺人鬼フジコ~』の文庫が爆発的ヒットになる。その後はトントン拍子に出世するわけだが、著者はこの奇跡をパワースポット巡りにご利益があった、...続きを読む
  • クロク、ヌレ!
    2016年、7冊目は昨年も良く読み、年始にまとめ買いしてきた真梨幸子。

    家電メーカーの派遣社員、岩代彰子、彼女の母・久仁枝は、久仁枝の意思で、伯父であるアマチュア画家、岩代彰夫の遺品を探している。一方、世界的流行作家、ジョー・コモリの死をきっかけに、広告代理店の深田喜代美、プランナーの嶋元ミチルは...続きを読む
  • 鸚鵡楼の惨劇
    評判ほどのイヤミスとは思えなかった。悲劇の連鎖が生む悲しい物語ではあるが、嫌な気分は残らなかった。私自身、他者とは少し琴線が異なるのかも・・・
    あらすじ(背表紙より)
    一九六二年、西新宿。十二社の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」で惨殺事件が発生する。しかし、その記録は闇に葬られた。時は流れて、バブル全盛の一...続きを読む
  • 深く深く、砂に埋めて
    私のなかのイメージでは、有利子の外見は沢尻エリカ。最初は20年前の宮沢りえとりえママかな、とも思ったけど、宮沢りえではちょっと健康的すぎるかと。

    有利子にとって最終的にはカネ>愛だけど、お金だけじゃダメで、愛情も求めてて欲張りだよなぁ。

    そういう意味では、有利子は悪女ではなく、ただ、自分の欲望に...続きを読む
  • 深く深く、砂に埋めて
    かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。
    奔放な彼女に魅了された男たちは彼女の為に浪費し朽ち果てる。
    そんな男たちの一人が、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。はたして有利子は悪女か、それとも聖女なのか…?

    あいかわらず、どろどろの人間関係を錯綜させる真梨幸子劇場の通常営業です。

    絶世の美女の有利...続きを読む
  • えんじ色心中
    暗い暗い感じ。告白を何ヶ月か前にみたので、解説でこれがイヤミスと言われる部類だと知る。救いようのない嫌な感じを残すミステリーということか。もうちょっとあっという部分が欲しかった印象。
  • カンタベリー・テイルズ
    4編からなる連作短編集。
    パワースポットをモチーフに据えた短編集ですが、どの登場人物もパワーをもらうのではなく逆にパワーを奪われ誰も幸せにならないという、著者らしい毒がちりばめられたブラックな趣向となっています。
    パワースポットなのにマイナスの効用があるという非常に後味の悪い短編集です。

    各短編は...続きを読む
  • えんじ色心中
    サクサク読めたんだが、疲れた。 なんか、みんなちょっと歪んでる。主人公がどう事件に絡むのか、彼女がどうなったのか・・ 最後が駆け足っぽかったかな。
  • 深く深く、砂に埋めて
    2016年、22冊目は、個人的読書コードを破って(途中読み始めた本を隙間読書用に回したのもあったが)、の真梨幸子連読み。

    かつて、美少女CMタレント、美貌の女優として活躍していた、野崎有利子。彼女の周りにはスキャンダルの香りが漂っていた。エリートサラリーマン、斉藤啓介が殺人と詐欺の容疑で逮捕される...続きを読む
  • 女ともだち
    2016冉、21冊目はコヤツ❗❗

    フリーライター、楢本野江。年齢的にも、仕事内容的にもギリギリである。そんな彼女の元へ二重殺人の報が届く……。

    正直、出来すぎ感が否めないなぁ……。

    ソレでも、面白かったよ。まぁ、ネタバレにしたくないので、書かないが、出来すぎ感は、「楢本野江の策なの?」この一点...続きを読む
  • カンタベリー・テイルズ
    なかなかに読み応えのある短編集だった。
    短編は苦手なのだが、1つ1つの作品に割と重みを感じ、
    作品同士の繋がりも自然で悪くなかった。

    毎回、真梨先生の作品では一人称に騙されるが、
    騙されないように注意深く読む癖がついてきた。

    その手のトリックには嵌らないように読み進めたが、
    お話として十分に楽し...続きを読む
  • 女ともだち
    林真理子さんと見間違え誤って購入。

    しかし結果オーライ。

    楽しめました。

    『殺人鬼フジコ』ぶりの真梨幸子作品。

    相変わらずの作風ですね(褒め言葉)。

    途中タイトルに違和感を感じたけど最後まで読んだらやっぱりこれか、と。


    解説を読んだら『深く深く、砂に埋めて』、気になっちゃいました。
    ...続きを読む
  • 女ともだち
    マンションでそれぞれに発見された二人の遺体。
    共通点はキャリアウーマン、独身。
    しかし、一人は裏の顔を持っていた。
    そんな事件を記事にするライターの野江。
    女性のドロドロとした心の闇と衝撃的な事実。
    殺人犯が誰かよりも、彼女たちの普段の生活と心の内側に関心が集まる。

    216.3.12
  • カンタベリー・テイルズ
    一定の間隔で読みたくなる「イヤミス」。ハッピーエンドは安心して読めるけど、ハラハラしながら裏切られるのがイヤミス。「いい人」に疲れた時のデトックスです。
  • クロク、ヌレ!
    有名な作家の死と無名画家との関係を自分達の出世の道具とした2人の貪欲な女性の話。
    ああ、あの人が犯人だったのね。