真梨幸子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
この作家さんは#猫で認識していて、小説を読むのは初めてでしたが、とても読みやすくほぼ一気読み。『縄紋黙示録』という自費出版予定の小説原稿をめぐってSFファンタジーなのかなという小説内容と現実のミステリっぽい展開が螺旋のようにつながっていってちょっとメタ小説ぽい感じ。なぜか途中無性に怖い怖い。宇宙レベルでスケールが広がったかと思うとすとんと話が現実に落ち着いたり、読んでて不思議な浮遊感のある小説でした。
ハハとかカカとかアラハバキが出てくる段で何か吉野裕子っぽいな~と思ってたら参考文献の筆頭でした。「蛇」読後の衝撃を小説にした感じ? -
Posted by ブクログ
久々の真梨さんだったが、結論から言うととても面白かった。と言っても、人物の心情に寄り添いそれ故に喜怒哀楽を追体験する感情移入型....では決して無く、どちらかというと本書はTHE創作。まさしく1本の朝ドラを視聴したかのような感覚だ。
ラストに向けての荒々しさは否めないのだが、大ヒットした「殺人鬼フジコの衝動」に近い臨場感を味わった
毎度の事ながらオリジナル相関図作成必須級の登場人物の多様さなのだが、本書はあちらこちらで関係が絡まることは無いので比較的読みやすい部類かと思う。
日を跨ぐと記憶が三割消える私は、残りの七割に本書の記憶が残る方に全ベットした神頼みギャンブラーのような日々を送ってし -
Posted by ブクログ
大ファンの真梨幸子先生
最近、新作を活発に出されてます。真梨幸子作品は全部読もうと思ってますがちょっと追いついていません。(笑)
内容はいつも通り女性が主役、人間関係もめちゃくちゃで、「この人なんだっけ?」って読み返してしまう。それでやたら死んでしまう。
聞けば「えっ!」って思う方もいると思いますが、このいつものパターンが
面白く、欲している自分がいます。そして読後感の悪さ。今回は本当に悪かった、
これも欲している(?)ハッピーエンドや爽快感なんて必要なしです!
タイトル通りの構成もとても好き。
誰が主役だかわからず、ぐちゃぐちゃなまま進んできますが、非常に読みやすく、どんどん進んでいきます。 -
Posted by ブクログ
真梨幸子『聖女か悪女』小学館文庫。
どこまでも真っ黒なイヤミス。
現実に有りそうな嫌な事件が複雑に絡み合い、読者はいつの間にか真っ暗な闇の世界へと引き摺り込まれる。
最終盤の終章、追章と執拗に畳み掛けるような描写が何ともイヤらしい。
カリスマブロガーの月村珠里亜が葉山の別荘で結婚パーティーの最中に倒れ、昏睡状態になる。売り出し中の心理カウンセラーの麻乃紀和は月村珠里亜に陥れられて自殺した息子の復讐を果たすために彼女の身辺を調べ始める。
すると、月村珠里亜は、実はとんでもない悪女であることが明らかになる。17年前の六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された『モンキャット事件』、四谷