真梨幸子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ユートピア。理想郷。それは誰にとっての理想なのか。あらゆる人の理想を掛け合わせれば、それらがぶつかり合っていずれ地獄と化す。
自分が人生を終える時のことなんて正直、さほど興味がない。無縁仏として扱われるならそれも別に。寧ろ、墓を持てば遺された誰かがそれを管理していくという事を考えると、忍びなくなる。誰か適当に散骨でもしてくれ、なんて気持ちも生まれるが法律が簡単には許してくれないだろうし、人生の仕舞い方を考えるのは難しい。と、簡単に言えてしまうのは自分の死を現実的に見据える年齢に至っていないからだろうか。
高齢社の孤独死、おひとり様問題。施設の問題。現代社会が抱える闇とも言える部分に、真梨さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ真梨さんワールド全開って感じで楽しめた。真梨さんの作品で一番好きかも
解説に「イヤミスの濃縮還元」みたいなこと書いてあったけど、まさしくその通り笑
殺人鬼フジコを読んでる時と似たような感覚で、ヤバい女がどんどん転落してく様を「イヤイヤ、ヤバすぎるだろ、どうすんのこれ…」と苦笑いしながら読む手が止まらない感じ
エミリーとミレーユの章が特に印象的だったな〜、本当どうしようもなさすぎて笑
物語の要となるガブリエルと秋月については、ミスリードに引っかかることなく読めたので、騙された〜とはならなかったけど、まぁ面白かった。
それを踏まえてのあのラストもいい。
青い6人会もジャンヌの呪いも、一生続 -
Posted by ブクログ
くだけた口語寄りの地の文とスピーディーな展開のおかげで、サクサク読める。
伏線を小出しにする、ちょっと読み進めると「はーんこういうことなのかな…?」と少し予想が立つ、でももうちょっと読み進めるとミスリードされていたことに気づく、「あれ!?」と思ってもっと読み進めると、大きな伏線回収が来て「やられた」と思う……。そんな感じで飽きずに読め進められる作品だった。
ただ少し構成が複雑なので、伏線っぽいところを意識的に拾いつつ読まないと、読み終わった時にハテナが浮かんでしまう人もいそう。
自分は楽しく作者の手のひらの上で踊ることができ、モチーフである「教祖」の扱い方も好みだったので、機会があれば作者の他 -
Posted by ブクログ
読みやすいホラーミステリー。いわゆる叙述ミステリーというやつかもしれない。
イヤミスの巨匠というイメージの作者さん、やっぱりとても上手い。
タイトル通り、何となくフシギな状況や出来事が何気なくというか当たり前のように綴られていた。
霊や怨念が人に何かを為したり、見えたりすることは本当にあるのだろうか?そんな疑問もするっと。まあどちらでもいいか、と思われた。
途中から何となく疑ったけれど、これ本当は最初からトリックとして書かれたのか、まったく普通に書かれたのか、どちらなのだろう。もし後者だとしてら自分の読解力に自信無くすわー。
ほどよく怖くて謎とフシギと、古墳だの稲荷だのと伝奇めいたところもあっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ騙されたけど、夢オチに似たもやもや感はあった。青田サヤカと大渕ヒデユキの起こした事件を取材する記者本人が記憶喪失した青田サヤカという展開に驚いたが、実は人為的にスクープを作り出して金儲けしようとする編集者の橋本と大渕ヒデユキの罠であり、語り手が記者のイイダチヨ、大渕と獄中結婚したレイコと進んで最後の数ページまでは橋本の視点にならないため語り手たちと同様に読者も騙されるという構造になっている。『5人のジュンコ』もそうだが嫉妬、貧困など人間の弱さから起こる事件について、そこに至るまでの当事者たちの心の機微を描写するのが真梨氏はうまいなぁと感じる。
-
Posted by ブクログ
何やら不吉な感じの表紙に惹かれて購入。
テレビの『リアリティショー』とは、整形とかダイエットの密着、アイドルオーディションからデビューまで、大家族の日常、無人島生活、警察24時とか…演出の無いドキュメンタリーのことである。
この小説はテレビ局の特別番組として、1961年(昭和36年)の団地暮らしを体験するというリアリティショーを製作することになり、出演者は2組の家族で、3ヶ月を団地で生活すると各500万円の謝礼がもらえるとのこと。このお金で新たな家族の幸せを掴もうと、すぐに応募者は決まり、不自由な暮らしを2組の家族は始めるが…実は番組を面白くさせるためのテレビ曲の思惑があった。そして負の感