歴史・時代作品一覧

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  • 寒山剣(かんざんけん)
    -
    加賀藩兵法指南・富田重政の屋敷に、飄然と出入りする正体不明の異形の小男。中条流の奥義“心ノ一法”を探る徳川の間者との熾烈な対決の中で、謎の小男が放った不思議な一太刀。未発表の表題作「寒山剣」や「胡蘆子の剣」の他、太平の世はまっぴら御免、武士の一分を立てて主君に抗う「蜂右衛門の横道」など、著者の精髄を収めた粒よりの7編。
  • 日本剣豪譚 戦国編
    4.0
    一ノ太刀(たち)・塚原卜伝(つかはらぼくでん)、陰(かげ)ノ流(ながれ)・上泉伊勢守(こういずみいせのかみ)、小太刀・富田勢源(とだせいげん)、水月・柳生石舟斎(やぎゅうせきしゅうさい)、無想剣・伊東一刀斎(いとういっとうさい)から孤高の宮本武蔵(みやもとむさし)まで、戦国の世に繚乱(りょうらん)と花開かせた剣法中興の祖たち。死生のはざまで体得した不動の人生!
  • 講談 大久保長安(上)
    -
    1~2巻605円 (税込)
    もと能役者で、異国人の血を引く大久保長安は、鉱山採掘の技術によって、徳川家康に重用される。戦国時代、武器の材料として貴重な鉱物は、各国、争奪の的であった。それゆえ、腕利きの忍者が動員され、各地で激しい争奪戦が繰り広げられた……。長安の採掘した莫大な金・銀・鉱物が、やがて家康を万全のものにしていく。時代を変えた長安の秘密に迫る、異色の長編。
  • 追われ者 風烈廻り与力・青柳剣一郎[13] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    如月、梅も盛りの江戸で名残の雪が降った夜、嫌われ者の金貸し一家が惨殺された。町方は、妾宅で妾とともに死んでいた主の金兵衛の無理心中と断定。しかし前日、金兵衛に会った青柳剣一郎は違和感を覚える。やがて浮かび上がったのは、富三郎なる不可解な男。富三郎は残忍な盗賊一味にも狙われていた…。逃げ回る富三郎の正体、そして息詰まる追跡行の結末とは?
  • 詫び状 風烈廻り与力・青柳剣一郎[14] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.8
    屋根上に潜む黒い影。見回りの途中、風烈廻りの青柳剣一郎は押し込みの一味を発見するが、邪魔が入り取り逃がす。その追尾中に剣一郎は、御家人飯尾吉太郎に出くわした。押し込みに飯尾の関与を疑う剣一郎だが…。そんな中、駆け落ちし出羽の国酒田に逃れていた倅の剣之助から文が届く。そこには、押し込み一味の驚くべき事実が!? ますます見逃せない新展開!
  • はだれ雪 上
    3.8
    諦めず、迷わず、信じた道を一筋に―― 謎の刃傷事件を起こした浅野内匠頭。 彼が密かに残した”最期の言葉”とは。 言葉を聞いた勘解由の、秘めたる想いの行方は。 直木賞作家が描く、かつてない「忠臣蔵」! 元禄十四年(1701)十一月。 若くして扇野藩の馬廻り役・中川三郎兵衛の後家となった紗英【さえ】は、江戸からやってくる永井勘解由【ながいかげゆ】という人物の接待役兼監視役を命じられた。  勘解由は旗本であり、幕府の目付役だったが、将軍・徳川綱吉の怒りにふれて扇野藩にお預けの身になったという。 この年、江戸城内で、播州赤穂の大名・浅野内匠頭が、高家筆頭、吉良上野介を斬りつける刃傷事件が起きていた。浅野内匠頭は理由を問われぬまま即日切腹。だが勘解由は、老中に切腹の見合わせを進言し、また切腹の直前、襖越しにひそかに浅野内匠頭の"最後の言葉"を聞いたという。この行いが将軍、徳川綱吉の知るところとなり、機嫌を損じたのだった。 雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが――。 身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪士。 勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。 扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。 これまでにない視点から「忠臣蔵」の世界を描き、新たな感動を呼び起こす歴史時代長編! ≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫ ※本書は、2015年12月に小社より刊行された単行本を上下に分冊の上、文庫化したものです。
  • 新編 鳥島漂着物語 18世紀庶民の無人島体験
    値引きあり
    -
    子どものころ、無人島を舞台にした『ロビンソン・クルーソー』 『十五少年漂流記』などを夢中になって読んだ人も多いはず。 江戸時代の鳥島漂流記には、このような冒険物語に通じる面白さがある。 しかし、伊豆諸島と小笠原諸島の中間位に位置する、 アホウドリの繁殖地である無人島・鳥島での生活は、楽しいだけではなかった。 無人島での様子、つらく苦しい日々を 綿密な現地調査に基づいて再現し、克明に描かれている。 2003年6月に発刊された本書に加筆改変を施し、 パワーアップさせて『新編 鳥島漂着物語』として再登場。 【目次】 序 洞窟の発見 第1部 享保・元文期の漂流記 1二形船鹿丸の遭難/2宮本善八船の小笠原漂流と鳥島漂流民の救出 第2部 天明・寛政樹の漂流記 1宝暦から天明にかけての出来事/2土佐人長平の孤独な生活/3備前船亀次郎の漂流/4住吉丸の漂流/5故国への帰還/6後日談
  • 逃亡(上) 新装版
    3.0
    悪徳岡っ引・梅三郎の罠にかかって、“破牢”の重罪を負った甲州無宿の源次。逃れて、ある錺師の家の下働きとなるが、娘のお蝶と深い仲となり出奔。源次を匿い、お蝶は湯島の小料理屋に働きに出るが、そこには、あの梅三郎や、妖しい加賀藩の用人が出入りしていた……。無宿人の憤りを、巨匠が活写。
  • 与楽の飯~東大寺造仏所炊屋私記~
    4.3
    奈良時代、東大寺の大仏造営事業が進む中、故郷から造仏所に徴発された真楯。信仰心など一片もないのに、仲間と共に取り組む命懸けの労役は苦難の連続。作事場に渦巻く複雑な人間模様も懊悩をもたらすばかり。だが、疲れ切った彼らには、炊屋の宮麻呂が作る旨い料理があった。一膳の飯が問いかける仏の価値とは? 食を通して造仏に携わる人々の息遣いを活写した傑作時代小説。
  • 最後の忍び
    -
    鍛え抜かれた技で闇を駆け、秘事を探り、ときに城主をも暗殺する――戦国の裏舞台で暗躍した忍びの者は、やがて徳川幕府に武士として組み込まれ、ついには商人を探る役割のみとなっていく。かつての戦働きの面影もなく歴史のなかに消えていく忍者の苦闘と運命を、剣豪小説の第一人者が、奇抜な着想と巧みな展開でエンターテインメントに仕上げた忍者小説傑作集!
  • 秘剣水鏡(みつかかみ)
    5.0
    金沢に五代藩主、前田綱利公の初のお国入りが決まり、兵法御覧の差配を担った富田重持は、加賀に古来より伝わる“深甚流”の剣を披露することにした。だが、この流派を継ぐと称する男は邪剣の遣い手であった。重持は深甚流のひそかな伝承者とされる老いた百姓を探し出し、邪剣の士と対決させるが……。(「水鏡」より) 剣豪小説の白眉と讃えられる珠玉の十編収録。
  • 人形の影
    3.0
    東京を離れた別荘地で、自動人形の発明に没頭する偏屈な父親・南瀬隆と、その世話をする健気な年頃の娘・蔦子。横暴な父の言動に翻弄されながらも、新しい時代の生き方を模索する若い女性の姿を描いた異色作。あの半七捕物帳の執筆開始からほどなくして、読売新聞に連載されたまま、ついぞ単行本化されることがなかった幻の長編が、100年の時を経て初刊行!
  • 天の川 早田貞夫時代小説短編集
    -
    愛の諸相を綴る歌集『愛への誘い』を刊行し、自らの歌詞提供で、愛への想い、ときめき、せつなさを唄うCDを世に問うてきた著者が、時代小説というジャンルに挑戦した意欲作。表題作「天の川」ほか、計5編の短編を収録。
  • なにわ人情謎解き帖 : 1 天満明星池
    4.7
    第34回小説推理新人賞受賞作家のデビュー作。「天下の台所」として活気溢れる幕末の大坂を舞台に、町奉行所の心優しい青年同心・鳳大吾と、梓巫女見習いの活発な少女・お駒が手を組み、数々の事件を解決していく。町の風物に根ざしたユニークな謎と、事件の中で明かされていく庶民の人情が、心を揺さぶる一冊!
  • 子隠し舟 風烈廻り与力・青柳剣一郎[12] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    師走の江戸で、身寄りのない子どもが次々と拐かしにあっていた。風烈廻り与力の青柳剣一郎は現場付近にいた若い飴売りに目をつける。だが、不審な乞食に惑わされ剣一郎は男を見失う。奉行所は総力を挙げ拐かし犯捕縛を目指すが、新たな殺しが発生。相方を殺された“三河万歳”の太夫が、相次ぐ事件を解く鍵となるのか? 大好評の人情時代シリーズ!
  • 突きの鬼一 夕立
    3.5
    殿さま、絶望!暗殺の黒幕は、わが母!?  民百姓のため、延いては美濃北山三万石のためと思い布令した年貢半減令が、股肱の臣たる城代家老・伊吹勘助の切腹をまねくに及び、藩主・百目鬼一郎太は進退窮まった。賽の目は百発百中いい当てても、家臣の本音を読み違えたのだ。  すでに他界した前藩主、父百目鬼十号と奥方の座を一郎太の妻静に譲った母桜香院の間には二人の男子があった。桜香院はなぜか、一郎太を疎んじ、次男重二郎を寵愛する。一郎太の決断は早かった。渋る重二郎を説き伏せて藩主代理を承諾させると、その足で江戸に向かった一郎太は、中山道板橋宿の手前で、護摩の灰を追い払ってやったのが縁で、江戸三大青物市場のひとつ、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛方に身を落ち着ける。だが、御家を離れた一郎太の江戸暮らしは、平穏無事ではなかった。槐屋は近隣を仕切る町名主で、なんだかんだと揉め事の仲裁に忙しい。居候の一郎太も肘枕で寝ているわけにもいかず、駆り出される。そんな折、博打の虫が騒ぎ出し、中山道の板鼻宿で知り合った女親分の賭場に遊んだ一郎太が武士の一団に襲われる。相手は二天一流の大垣半象、二度と刃は向けませんと誓った国家老黒岩監物の配下だった。
  • 突きの鬼一
    3.5
    殿さま出奔!頼みは秘剣“滝止”と博打!?  尾張徳川家の北隣、美濃北山三万石のあるじ百目鬼一郎太の楽しみは月に一度の賭場通いだ。九歳のみぎり、江戸下屋敷の中間部屋で博打を見聞して以来二十年、負けたことがない。どういう天の配剤か、賽の目が事前に脳裏に浮かぶのだ。もっとも、一郎太には別の目論見もあった。密かに城下に遊べば、民百姓の本音が聞けるからだ。北山藩は特産の寒天が藩の財政を底上げして、実収十万石。だが、年貢は依然として六公四民で、藩は百姓の犠牲の上に胡坐をかいていた。そこで一郎太が百年の計として打ち出した年貢半減令だったが、これが大きな災厄をもたらすことになる。ある晩、秘密の抜け穴を通り、城下外れの賭場に現れた一郎太は数十人の暗殺隊に襲撃される。頭格は大垣半象、北山三羽烏といわれた二天一流の遣い手で、国家老・黒岩監物の配下だ。突きの鬼一と異名をとる一郎太は二十人以上を斬り捨てて虎口を脱するが、襲撃者の中に年貢半減令に賛同する城代家老・伊吹勘助の倅・進兵衛がいたことに愕然とする。忸怩たる思いの一郎太は藩主の座を降りることを即刻決意、実母・桜香院が偏愛する重二郎に後事を託して江戸に向かう。だが、事はこれでは収まらなかった。
  • 赤道 星降る夜
    4.2
    真実から生まれた、命の重さを問う人間賛歌。  ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。  そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。  やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
  • まやかし 風烈廻り与力・青柳剣一郎[11] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    どんな大店にも難なく侵入できる最良の方法。それに思い至った押込み一味の伊太郎はほくそ笑んだ。やがて大胆不敵な押込みが市中に跋扈し、町奉行所、火盗改めが探索に窮するなか、ついに風烈廻り与力の青柳剣一郎にも探索命令が。そんな折、剣一郎は偶然知り合った老人左兵衛の孫娘に奇妙な言葉を掛けられる。そこに事件を解く重大な手がかりが隠されていた!
  • 平成愚連艦隊(1)時空を駆ける魔王
    -
    200X年、房総沖に巨大な艦隊が出現し、国民を驚愕させた。それは平成時代に存在するはずのない、戦艦6隻、空母10隻を擁する大艦隊だった。その艦隊こそ、昭和の時代を征服し、ヒトラーの復讐心によって、時空の闇に消えたと思われた我らが「愚連艦隊」の勇姿だった。悪魔の誘惑に骨まで浸かった大官寺長官が平和で穏やかな平成の海に波風をたてようと帰ってきたのだ。それだけではない。彼らは昭和時代の富を戦利品として持参していた。利にさとい日本政府が放っておくはずがなかった―。しかし古今東西、大官寺を利用した者には必ず恐ろしい罰が待っている。まして愚連艦隊の戦力ははるかにグレードアップしていたのだ。艦隊が巻き起こす驚愕・歴史改変の行方は!?大人気『愚連艦隊』待望の第2シリーズ、颯爽とスタート。
  • 決戦空母「桶狭間」(1)マリアナ陽動作戦
    -
    ガダルカナル撤退を辛うじて成功させた日本海軍であったが、これ以上の積極的作戦はとれなくなった。また、アメリカ軍に暗号を解読され、ブーゲンビル島上空で連合艦隊司令官山本五十六は刺客に狙われるが、危機一髪、死地を脱することに成功した。生還した彼は、一年がかりで新たなる秘策を練る―。その秘策とは、占領したミッドウェーから撤収したのち、中部太平洋で伝統の漸減邀撃作戦を強行。一気に雌雄を決することにしたのだ。稀代のギャンブラーたる山本長官が最後に挑んだのは、作戦成功のために自らの命を賭けた大勝負である。昭和19(1944)年6月19日、ついに山本の罠が待ち受けるパラオ沖にアメリカ海軍機動部隊が飛び込んできた。日本軍は復讐を果たせるのか?そして民間空母である「桶狭間」「長篠」そして「関ヶ原」の戦国級三艦の活躍や如何に?吉田親司が送る新世代空母艦隊物語、怒涛の第二部開幕。
  • 時空連合自衛隊(1)不沈戦艦大和、南海の逆襲!
    -
    戦後65年を経て、日本列島に大異変が起きた。東日本は2010年の現代に、西日本は1945年の大戦中に分裂したのだ。航空自衛隊のパイロットたちが目にしたのは巨艦に群がるレシプロ機、なんとそれは沖縄に特攻出撃した「大和」と米艦載機との死闘だったのである。疑問や矛盾を解消する間もなく、自衛隊パイロットたちは実戦に引きずり込まれてゆく。一方、物量を誇る米軍の猛攻に苦慮していた帝国陸海軍は、突然出現した自衛隊の未来戦術を頼みに反撃し、連戦連勝を得る。襲来するB‐29を航空自衛隊のF‐2とF‐15が迎え撃ち、「大和」の巨砲、対潜・対艦ミサイルが大気を裂く。東西に断裂して時を越えた日本の運命は、太平洋戦争末期に投げ出された陸海空自衛隊と旧陸海軍の“連合自衛隊”の活躍如何にかかった。タイムスリップ戦記小説の新境地を切り開き続ける遙士伸の新シリーズ、ここに発進。
  • 夜襲機動部隊出撃(1)ソロモン夜間航空戦
    3.0
    ミッドウェイ海戦によって、正規空母四隻喪失という大損害を出した日本海軍。だが軍部首脳は、決して劣勢に追い込まれたとは思っていなかった。連合艦隊にはまだ正規空母・翔鶴、瑞鶴があり、飛鷹以下の改造空母四隻も建造を急いでいる。機動部隊の力は米軍とイーブンであると考えていたのだ。海軍は次期作戦の前段としてガダルカナル島に飛行場を建設、サモア、フィジー攻略の足がかりにするべく動き出す。だが、これを察知した米軍は対日反攻作戦を発動、ガ島への上陸作戦に着手した。一方、日本側は未来技術の助力を得て、改造空母四隻の正規空母化、艦戦・艦爆・艦攻の性能向上、航空機・艦船へのレーダー搭載を順次実施。夜間は作戦行動不能という従来の常識を破る機動部隊が誕生したのだ。空母六隻の新編機動部隊は勇躍出撃。前代未聞の夜間航空戦が始まろうとしていた。
  • 未来戦艦大和出撃(1)烈火の海戦
    -
    2045年、驚異的な経済発展によって頭角を現わした中国とアメリカの間で勃発した核戦争は、世界に滅亡の危機をもたらそうとしていた――。いまだ戦闘の続く東シナ海。だが、そこで日本国防海軍の戦闘輸送艦摩周の前に突如現われたのは帝国海軍の戦艦大和だった。百年前、米軍の猛攻を受けて大和が起こした大爆発は時空に歪みを生じさせ、大和自身を未来へ運んでしまったのだ。予断を許さぬ戦局のなか巨大戦艦を手にした日本。国防海軍は大和に大改造を施し、再び日本核攻撃を画策する中国との戦いに投入する。だが、摩周とともに東シナ海に出撃し、中国・ロシア同盟軍との激闘に突入した大和は、直後ロシアのミサイル原子力潜水艦の攻撃によって再び時空を飛ばされてしまった。大和が舞い戻ったのは激戦の沖縄。昭和日本と未来世界の存亡を賭け、大和と摩周は新たな戦いに向かって進撃を開始した。
  • 戦艦大和2010(1)甦る悲劇の巨大戦艦
    -
    2010年、日本と中国は、長年くすぶり続けてきた経済・領土問題などがこじれにこじれ、一触即発の状態にあった。そんな不穏な情勢のなか日本初の国民公選によって誕生した無党派内閣首相の横山は、タカ派的な本質を発揮し、国防の最大の要として戦艦『大和』の復元に着手する。現代だからこそ『大和』は不沈であるという確固たる信念が横山にはあったのだ。だが日本の再軍備を近隣諸国が許すわけがない。そこで、無尽蔵の海底資源・メタンハイドレートの発掘によって巨万の富を約束された長田財団と手を組み、表面上は豪華ホテル、そして有事の際は戦艦としてその能力を存分に発揮できる“仮装戦艦”の建造が始まったのだ。かくして陸海空の自衛隊からその道のエキスパートが選抜され、順調に進みだした計画だったが、その矢先、噂が漏れて新聞記者や北朝鮮の工作員が暗躍しはじめた…。
  • 超弩級連合艦隊(1)大和・武蔵・信濃全艦発進せよ!
    -
    昭和16年、日米開戦を見据えて計画が進められていた真珠湾奇襲作戦は、突如中止された。たとえ戦争はやむなしとしても先制攻撃は利あらず、という連合艦隊司令長官山本五十六の決断だった。大本営は南方作戦を続行、米太平洋艦隊に先に手を出させる戦略をとったのだ。一触即発。牽制し合う日米だったが、フィリピン方面に展開する連合艦隊とハルゼー中将指揮の米太平洋艦隊が激突し、ついに戦いの火蓋は切って落とされた。圧倒的な国力を誇る米国を相手に有利に戦いを進めるには、兵力の有効活用と大東亜諸国の後ろ盾が必須。山本五十六は『大和』級三番艦以降を空母に設計変更した超弩級空母艦隊を設立し、大東亜の結束を磐石なものにすべく、遠大な戦略に動き出した。
  • 時空大戦(1)漂流自衛隊1945・沖縄
    -
    2004年4月6日、突然、強力な磁気嵐が北海道を襲い、本州との交信は不通になった。北海道上空を飛んでいた航空自衛隊千歳基地所属の早期警戒機E2Cホークアイが目撃したのは、なんと太平洋戦争時のアメリカ夜間戦闘機P61、通称ブラックウィドーと、帝国海軍の名戦闘機、零戦の熾烈な空戦だったのである…。道内の自衛隊幹部が困惑しながらも、たどりついた結論は、北海道だけが太平洋戦争末期にタイムスリップしてしまった、というものだった!?自衛隊は、北海道知事の決断により帝国陸海軍を支援することになる。北海道がタイムスリップした4月6日は、菊水一号作戦が実施された日でもあった。なんとしてでも、沖縄特攻にむかう戦艦『大和』艦隊を救わねばならない。千歳基地から要撃戦闘機F15Jイーグルが、沖縄に向かって飛びたっていった。鬼才、草薙圭一郎が、新たな構想で満を持して描くタイムスリップ戦記シミュレーションの傑作。
  • 機動要塞「大和」(1)
    -
    ある日突然、100機を超える国籍不明の謎の爆撃機の大編隊が、平成日本の東京を攻撃してきた!航空自衛隊百里基地からスクランブル発進した二機のF15Jイーグル戦闘機のパイロットが目撃したものは!?この異常事態は、いったい何を意味するのか!?官房副長官・滝川治は状況把握に右往左往する。緊急閣議が招集され、時の総理大臣・古賀誠一は武力攻撃事態を宣言した。滝川の苦渋の判断は、平成の日本全体が、そのまま太平洋戦争時代に時間漂流してしまったという、とてつもない仮説だった…。最新技術の先端をゆくはずの自衛隊が、旧米軍を相手に苦戦する。平和ボケした平成日本の国防システムは、あくまでも少数精鋭の現代兵器を想定しており、大量兵器による攻撃に対する準備がまったくできていなかったのだ。そんな折り、沖縄特攻を前に最後の演習を終えた昭和20年そのままの戦艦大和が呉港に戻ってくる。果たして大和は、混迷する日本を救えるのか!?鬼才・砧大蔵が、満を持して問う衝撃のタイムスリップ・シミュレーション戦記。
  • サイバー空母「ヤマト」(1)激戦渦巻く太平洋戦線へ
    -
    憲法上、空母を持てない海上自衛隊は、極秘裏にイージスシステムとサイボーグ機能を搭載した空母型揚陸艦『ヤマト』を竣工したが、進水セレモニーを前にテロリストに襲われた。しかも、その対抗手段として発したベリノライズによって、乗組員もろとも忽然と姿を消してしまったのである。気がついてみると、乗組員たちは疑念と懐疑につつまれながらも、なんと昭和16年の太平洋上を漂流していたのだった。そこは、また日米両軍が血で血を洗う激戦の真っ只中でもあった。一方、アメリカ太平洋艦隊のスプルーアンス提督は、ミッチャー中将率いる第58機動部隊の潜水艦に、不審艦艇に対する攻撃を命じていた。さっそく標的となったサイバー空母『ヤマト』だが、難なくミサイルで撃沈。かくして、水無月艦長が指揮する自衛隊のサイバー空母『ヤマト』は、激戦渦巻く太平洋戦線に巻き込まれてゆく。エンタテインメントの王道をゆくタイムスリップ架空戦記の大傑作、ここに登場。
  • 闇太夫 風烈廻り与力・青柳剣一郎[9] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    深川の中堅材木屋が木材を大量に買い占めていた。不審に思った風烈廻り与力青柳剣一郎が主に訊くと、百年前の明暦大火に匹敵する災厄が起こるという。単なる噂ではない、誰かが途轍もないことを目論んでいると剣一郎は睨む。一方、駿河で残虐な強盗を働いていた闇太夫一味が江戸へ潜入したという報せが。南北両奉行が狼狽えるなか、剣一郎の肩にすべてが掛かった!
  • 縄のれん福寿――細腕お園美味草紙
    3.0
    薄切りにして煮た蛸を、炊き上がる直前の飯に混ぜ込んで、汁を掛ける。それに刻んだ大葉を散らせば、ほんのり桜色に染まった御飯の出来上がり。縄のれん〈福寿〉を営む美人女将のお園は、優しさ溢れる料理で訪れる人々の心を癒す――。恋に悩む者、過去に囚われる者、生に惑う者。彼らを救う魅惑の一品と一途な想い。人と人とを温かく包み込む江戸料理帖、開幕。
  • 待伏せ 風烈廻り与力・青柳剣一郎[10] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.7
    囲われ者の女が殺され、間夫の政吉が捕らえられた。ところが牢内で何者かに襲われ、虫の息だという。無実を叫ぶ政吉、そして風烈廻り与力青柳剣一郎が動き始めるや、凄腕の刺客が襲ってきた。敵は、奉行所の内と外にいるのか? 江戸中を恐怖に陥れた殺し屋で、かつて剣一郎が取り逃がした男との因縁の対決を描く、絶好調「風烈廻り」シリーズ第10弾!
  • 彗星夜襲隊 特攻拒否の異色集団
    4.6
    昭和二十年四月、沖縄が決戦場となり、陸海全軍特攻の嵐が吹き荒れる只中で、強固な信念のもとに正攻法を採り続けた日本海軍芙蓉部隊。夜襲戦法を発案した指導官美濃部少佐と隊員たちは、不利な戦況をいかに戦い抜いたのか―戦場を熟知する搭乗員と整備員たちが結集し、熾烈な沖縄戦に挑んだ最後の戦いを描く。
  • 闘将 島津義弘
    -
    「たとえ最後の一兵となっても、われらは義弘様を薩摩へ連れ帰ります。 義弘様あっての島津家です。 ここで殿を殺させるようなことがあれば島津は滅んでしまいます…」 群雄ひしめく九州統一戦線(伊東家、大友家、龍造寺家との戦い)から、 秀吉への抗戦、文禄・慶長の役、運命の関ヶ原敵中突破。 戦国で無類の強さを示し、家臣に心底慕われていた戦国最強の男の 激戦譜を描く。

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  • 我が名は秀秋
    4.0
    秀俊は13歳にして豊臣家を出て、備後国の小早川隆景の養子となる。隆景は秀吉の信頼厚く、毛利家内でも重きをなす人物だ。対面して秀俊は隆景の眼鏡に適い、秀俊も隆景に好感を持つ。翌々年、時代が大きく動く。交戦していた朝鮮との和平交渉が決裂し、再出兵が決まる。秀俊は日本軍の総大将に任じられるが、渡海の準備のさなかに義父・隆景の訃報がもたらされる。初めて感じた親子の情との決別。秀俊は秀秋と改名して出陣する。
  • 海道の修羅 (角川ebook)
    5.0
    我は人を捨てた。この瞬間から。 室町幕府の名門・今川家は、乱世の波に呑まれて、勢力を失っていき、今や北条家と武田家の争いの渦中にあった。幼き頃から仏門に入り、太原雪斎に師事していた今川氏親の五男の栴岳承芳(義元)は、見聞を広げるため、二年前から京に上っていた。だが、甲斐の守護・武田信虎との争いが激しくなり、急遽、呼び戻された承芳は、北条家に侵食されつつある駿河の惨状に衝撃を隠せなかった。北条の手駒となって果てるのか。だが、今川と駿河の行く末を危惧する承芳の声は、兄の今川氏輝と母の寿桂尼に届くことはなかった──。駿河を救うため、承芳は、兄たちと母に非情の決断を下す。「海道一の弓取り」と讃えられし今川義元の、閃光の如き生涯を描く、長篇歴史小説 ※本書は2017年4月27日に配信を開始した単行本「海道の修羅」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
  • 春に来る鬼 骨董店「蜻蛉」随縁録
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    ……テーホへ、テホへ。嫁ゴをもらってゆくぞ……。高校3年の春休み、瑞穂は地元の村に伝わる奇祭「天狗の鬼退治」の主役・お多福に抜擢された。相手役の天狗には、別の用事で名古屋から来ていた骨董店主見習いの大学生・辻屋祥一郎が選ばれる。お多福役を引き受けることに激しく抵抗する瑞穂。二年前、祭りの最中に起こった事件を、村のみんなは忘れてしまったというのか!? 奇祭の残る村で起こった「神隠し」の真相とは。  骨董、民俗学の知識がふんだんに盛りこまれた伝奇ミステリ小説。 ●日向真幸来(ひるが・まさき) 作家。3月10日生まれ、うお座のO型。名古屋市在住。『夢売り童子陰陽譚』にて朝日ソノラマ新人賞佳作受賞。著書に『神殺しの丘』『春に来る鬼』など。歴史、民俗学系を好む。競馬はオグリキャップ時代からのファン。
  • 神殺しの丘
    -
    ついにキリスト教を国教としたローマ帝国。その辺境のブリタニア島に一人の青年楽師が流れ着いた。ローマ人の残した妖神を滅ぼし、古の神をよみがえらせることを条件に、青年はケルト人の森にかくまわれた。神事の時は冬至の夜、場所は環状列石の丘。美しい青年はローマ神殿秘宝の琴を奏でる。だがすでに、青年と琴を狙う皇帝の追っ手が、その聖地に迫っていたのだった……。壮麗なる歴史ファンタジー小説。 ●日向真幸来(ひるが・まさき) 作家。3月10日生まれ、うお座のO型。名古屋市在住。『夢売り童子陰陽譚』にて朝日ソノラマ新人賞佳作受賞。著書に『神殺しの丘』『春に来る鬼』など。歴史、民俗学系を好む。競馬はオグリキャップ時代からのファン。
  • 夢売り童子陰陽譚
    -
    平安末期。荒廃する京の都。鴨川の東に、人々の望み恨みを夢にして売る少年がいた。その夢は、少年の呪術によって正夢となるのだ。だが、元服の年になろうという少年自身の夢は、いまだかなえられていない。祖霊の地を京の貴族に奪われた怒りと、不可解なたぎる情念をかかえた少年を見守るのは、養母と大宰府から帰った若き陰陽師。闇に向かって走りだした童子の前途に現れるものは何か……。平安末期を舞台にした歴史ファンタジー小説。 ●日向真幸来(ひるが・まさき) 作家。3月10日生まれ、うお座のO型。名古屋市在住。『夢売り童子陰陽譚』にて朝日ソノラマ新人賞佳作受賞。著書に『神殺しの丘』『春に来る鬼』など。歴史、民俗学系を好む。競馬はオグリキャップ時代からのファン。
  • 陸軍特別攻撃隊(一)
    5.0
    特攻作戦の全貌を綿密な取材と膨大な資料を駆使して明らかにした入魂の大作。 ベストセラー『不死身の特攻兵』の鴻上尚史氏もリスペクトする戦史小説の金字塔! 菊池寛賞受賞。 レイテ決戦に執着する大本営が縋った特攻作戦。 9回出撃しても生還した“不死身の特攻隊員”佐々木友次伍長。 特攻隊を置き去りにして敵前逃亡した冨永軍司令官。 特攻隊は“志願”と一般に思われているが、これは全くの間違いで、本人の意思を無視した強制であった。 「体当り機」は機首に“死の触覚”の起爆剤がついており、爆弾は機体に固着させ、投下装置がなく、体当りをせざるをえないように造られていた。 この非人道的な“棺桶飛行機”の体当り効果のウソをあばく。 (*荒垣秀雄氏の解説は収録していません。)
  • 君死に給ふことなかれ 神風特攻龍虎隊
    4.3
    二〇歳に満たない少年兵を布張りの練習機で敵艦に体当たりさせる特攻作戦が行われた太平洋戦争末期。整備士の深田隆平は練習機が特攻に使われるとは思いもせず、悪戯心で操縦席に武運長久の祈りを刻んだ。あと数日で終戦と噂される中、そんな隆平のもとへ特攻隊員と思しき若者から匿名で感謝の手紙が届く――。実体験をもとに綴る奇跡の邂逅譚。
  • 女形殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[7] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.3
    友右衛門が市中引廻し、斬首のうえ晒し首にされた。「おとっつあんは無実なんです」お弓の悲痛な叫びに、親子と親しい青柳剣一郎の胸は痛んだ。一度下された裁きは撤回されない。だが、もし冤罪だとしたら? 奉行所で孤立しながらも再捜査する剣一郎。一方、お弓の兄も人殺しの濡れ衣を着せられる。兄の斬首執行が刻々と迫るなか、真相究明に剣一郎が奔走する!
  • 姫神
    5.0
    時は推古天皇の御世。混乱を極めた大陸に統一国家“隋”が誕生。 朝鮮半島は分裂したままだが、東アジアは大きく変わろうとし始めた。聖徳太子は“隋”と国交を結ぶことでアジアの安定化を目論み、そのために九州の海の民衆像の一族にその橋渡しを命じる。国内外の妨害工作に悩まされながら、若き巫女が起こした奇跡とは――。
  • 西郷と大久保と久光
    3.0
    大河ドラマ「西郷どん」をより楽しみ、西郷隆盛を知るには必携の書が待望の復刊。明治維新の原動力となった島津藩で、内外に信望の厚かった西郷隆盛、西郷を疎んじる島津久光、竹馬の友からのちに袂をわかつ大久保利通。3人の個性と人間像を浮き彫りにした史伝的小説。
  • 目付殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[8] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    匕首で心の臓を一突きする殺しが頻発していた。青柳剣一郎配下の同心只野平四郎は、五人目の殺害現場に遭遇し男と対峙。腰の据わりや俊敏な動きから、相当な遣い手と看破する。さらに被害者が御小人目付、御徒目付と、旗本を監察する役人にまで及び、剣一郎は背後にただならぬ陰謀の存在をかぎ取るが……。情と剣とで悪を断つ! 風烈廻りシリーズ第8弾!
  • 十兵衛両断
    5.0
    十兵衛、三度死す……徳川家光の治世、兵法師範役・大和柳生家を朝鮮から到来した陰謀が襲う。韓人の呪術に陥れられ、強靭な肉体を失った一代の麒麟児。復讐の鬼と化した十兵衛は、流浪の末にもう一つの新陰流に遭遇する。太閤秀吉、さらには二代将軍の命さえ狙ってきた韓人たちとの間に、柳生一族は如何なる因縁を秘していたか。戦国の世からつづく怨念に、死闘が終止符を打つ!  新陰流をめぐる陰謀と、剣士たちの熾烈な戦いを描いた伝奇時代小説。連作短編集。「電子版あとがき」を追加収録。 *十兵衛両断 *柳生外道剣 *陰陽師・坂崎出羽守 *太閤呪殺陣 *剣法正宗溯源 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生陰陽剣
    -
    慶長十一年、死の床にあった柳生石舟斎が言い遺した言葉。それは、枕頭に侍っていた新陰流の達人にして、陰陽道の術客でもある柳生友景に、朝鮮妖術師との新たな死闘を覚悟させた。古代よりの怨讐をこえて魔界の王を味方にし、魑魅魍魎をも従えた友景は、後水尾帝の陰陽頭となり、この国を陰謀に陥れようとする者どもと対峙する。  痛快無比、奇想天外の歴史大活劇。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 舫鬼九郎
    4.0
    吉原近くの親父橋のたもとで見つかった女の死体は首を切り落とされ、背中の皮が剥ぎ取られていた。事件をさぐる幡随院長兵衛の前に現れる恐るべき男たち。天竺徳兵衛、柳生十兵衛、そして十兵衛と互角の勝負を演じる若き美剣士・舫鬼九郎。謎が謎を呼ぶ展開と壮絶な剣技描写で読者を魅了する、極め付きの長篇時代活劇がここに開幕!
  • 独白新選組 隊士たちのつぶやき
    3.0
    幕末の動乱の中、新選組隊士たちが結んだ絆とは? 土方歳三、斎藤一、沖田総司、藤堂平助、山南敬助らが自らの心の内を仲間に語りかける人気のツイッター小説、待望の電子書籍化!既刊『新選組 試衛館の青春』に続く感動の幕末青春ノベル。
  • 石田三成の青春
    4.0
    戦国の知将・石田三成の若き日々。のちの天下人・豊臣秀吉や親友・大谷吉継との出会い、軍師・竹中半兵衛との関わり、本能寺の変の裏側、忍城水攻めの真相、三成襲撃事件に隠れた友情、吉継との関ヶ原への誓い、そして――。三成の家族や恋人、妻子も登場させ、悩み、傷つき、笑い、親友・吉継と未来を開こうとする等身大の人間・三成の姿を描く。歴史・アニメ・ゲームファンなど待望の戦国青春ノベルで、また歴史学者・笠谷和比古氏(『関ヶ原合戦と大坂の陣』著者・帝塚山大学教授)にも注目されている。
  • 雪辱 真説・井伊直弼
    -
    井伊直弼は本当に暴虐な政治家だったのか。史料を丹念にたどることで薩長史観を正し、井伊直弼の人生を浮き彫りにする。また、今まで知られていなかった史料から、彦根藩士・小西貞義が仇敵・徳川斉昭を討つまでを活写した幕末小説。
  • 新選組 試衛館の青春 上巻
    3.0
    1~2巻1,881円 (税込)
    時は万延元年(1860)、のちに新選組三番隊長となる若き日の斎藤一(山口一)は、土方歳三に助けられたのをきっかけに、沖田総司に誘われるがまま、江戸は市谷甲良屋敷、天然理心流道場「試衛館」に顔を出すが…
  • 雅や京ノ介 女帝の密偵
    3.0
    深川の町外れ、〈鬼灯長屋〉に、奇妙な看板がかかった。〈雅(みやび)や──よろず、みやびごと伝授〉。立花、茶の湯、書道、蹴鞠、和歌、源氏物語などを教えるというのだが、およそ裏長屋にはふさわしからぬ習い事。この私塾を開いた浪人者・京ノ介は、女帝陛下の密命を帯びていた。京ノ介に襲いかかる朝廷転覆の策謀の裏には、意外な黒幕が──! 注目の新シリーズ、開幕!
  • 飯綱颪(いづなおろし) 十六夜長屋日月抄
    3.5
    江戸・深川にある十六夜(いざよい)長屋に幼い娘と暮らす泥鰌(どじょう)獲りの甚六は、ある日大川で、傷つき倒れていた大男を助ける。男は記憶を無くし、素性がわからない。とんでもない怪力の持ち主で俊敏。でも臆病。そんな奇妙な男と長屋のみんなが馴染んできた頃、甚六たちは大家から善光寺参りに行かないかと誘われた。そこには正体不明の男をめぐる密かな企みが……。痛快時代小説。(解説:評論家 細谷正充)
  • いのち買うてくれ
    -
    宝暦十一年(一七六一)、主君を誑(たぶら)かす不届き者・丸屋を闇討ちせよとの密命が遠山弥吉郎に下る。弥吉郎は正義のため、そして家禄の引き上げのためにこれを受諾。しかし謀略に巻き込まれ、妻子とともに江戸へ逃げることになってしまう。並ならぬ貧苦により、武士とは何か、命とは何であるかを見つめなおす弥吉郎とその家族。そして彼らはひとつの真理に辿りつくが……。魂震える時代小説。
  • うつけ世に立つ 岐阜信長譜
    4.0
    永禄十年、難攻不落と謳われた美濃の稲葉山城は織田信長によって陥落。地名は岐阜に改められ、信長による新たな国造りが始まった。ある日、長良川の鵜飼見物に出かけた信長は、戦で漁師の父を失くした少年弥吉に命を狙われる。しかし信長は弥吉を斬ることなく、漁師たちを「鵜匠」と名付け、弥吉に岐阜を二度と戦火に巻き込まないと約束するのだが──。魔王信長の真の狙いとは? 第23回中山義秀文学賞最終候補作。
  • ふつうの非婚出産 シングルマザー、新しい「かぞく」を生きる
    4.5
    結婚はしない。でも、産みたい――。 結婚せずに出産する女性が増えている。統計では、母子家庭における未婚者の割合はこの5年間で3倍近くにも急上昇中だ。彼女たちの存在は、「セックス」「出産」「結婚」が三位一体となっていた時代の終わりを意味しているのだろうか? 著者は、結婚せずに子作りに協力してくれる人を求め、独自の「契約結婚」やゲイカップルとの人工授精を試みるなど、試行錯誤しながら念願の第一子を非婚出産。家族とは何か。結婚とは何か。現在、共同保育を実践中であるシングルマザーの著者が波乱万丈の半生を振り返りつつ、それらの問いについて綴ったエッセイ。 寺脇研氏(元文部官僚)、推薦。著者のドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ系)放映。
  • 藍渓の玉
    -
    時は中国唐朝、第6代皇帝・玄宗の治世。梁恵麗は、徴兵された夫の無事を祈りながら、息子と舅とともに長安で暮らしていた。楊貴妃を超えるとも評されるほどの美貌を持つ恵麗は、ある日、路上で唐の宰相・李林甫の御曹司・李陽修に見染められる。その後、宰相暗殺の嫌疑をかけられた舅が逃走。残された恵麗と息子は、李陽修の好意で宰相家に身を寄せる。恵麗は夫を救うため、息子とともに通力の習得に励む。果して、夫の臨終に立ち会うことはできたものの、夫と会話することも叶わず、悲しみに打ちひしがれるのだった。しかし、恵麗の身にはさらなる危機が迫っていた。敵方の魔道士・斎霊大師との直接対決である。恵麗は無限の力が込められた「藍渓の玉」を胸に、空前絶後の戦いに挑む――。数奇な運命を抗うことなく受け止め、果敢に人生を切り拓く恵麗と、彼女を物心両面から支え、暖かく見守り続ける李陽修との恋愛過程も見逃せないエッセンスとなっている。長編伝奇歴史小説。

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  • ミッドウェイの刺客
    3.3
    戦史に燦然と輝く潜水艦・伊168の戦いを完全小説化! 〈潜水艦ものに外れなし〉を実証する、傑作戦争サスペンス 昭和17年6月、ミッドウェイ海戦。 日本の機動部隊が空母4隻を失う大敗を喫するなか、空母・飛龍の航空部隊の奮戦により米空母・ヨークタウンを大破させた。 索敵の任に当たっていた潜水艦・伊168は、新たに「ヨークタウンを撃沈せよ」との指令を受ける。 伊168は巨大な獲物を目指して追跡を始めるが、大破したヨークタウンは7隻もの駆逐艦に守られていた。 田辺彌八艦長以下伊168の乗組員たちは、不可能な作戦を可能とすべく、一丸となって息詰まる神経戦に立ち向かう! 史実をベースに、太平洋戦史に燦然と輝く「たった一隻の戦い」を描ききった、戦争サスペンスの傑作。 解説・戸高一成
  • 総員起シ
    4.3
    太平洋戦争時、日本領土内で起こった劇的な出来事を発掘! 当事者に綿密な取材を行って書き上げられた衝撃の戦史小説 北海道の海辺の寒村に次々と流れ着く死体の群れ。沖合で潜水艦に撃沈された輸送船では、上陸用舟艇に載れたのは将校ばかりだった(「海の棺」) ソ連軍の侵攻にさらされた樺太の炭鉱町で、看護婦たちが集団自決を図った。記者の取材に生き残った元看護婦たちは固く口を閉ざすが……(「手首の記憶」)。 昭和20年8月22日。戦争は終わったはずの北の海で、ソ連籍と思しき潜水艦の攻撃で沈没した「小笠原丸」の悲劇(「烏の浜」)。 沖縄戦で軍司令部の散発要員として軍に帯同した理髪師が見た、軍司令官自決の真実(「剃刀」)。 訓練中に不幸な事故で沈没した潜水艦・伊三十三。9年の歳月を経て引き上げられた艦内の一室からは、生けるが如き13名の遺体が発見された(「総員起シ」)。 全5篇を収録。
  • 七福神殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[5] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.3
    悪名高い豪商だけを狙い、誰も傷つけぬ。盗むのは五百両以内。七福神の面を着けた七人の盗賊は義賊として庶民に歓迎された。風烈廻り与力青柳剣一郎は、御奉行から七福神捕縛の厳命を受けた。そんな折、辻斬りに殺された男が一味の一人と判明。さらに七福神が次々と消されていく。誰が何の目的で? 青痣(あおあざ)与力の人情裁きの剣が冴える、人気シリーズ第5弾!
  • 小夜左文字(さよさもじ)~御刀番 左京之介(十)~
    5.0
    汐崎藩御刀番頭の左京之介は、左家にまつわる名刀「小夜左文字」が盗まれたことを知らされる。一方、汐崎藩主堀田家憲には縁談が舞い込む。藩主から縁談相手の松代藩真田家を探るように命じられ、京之介が調べ始めると、そこに小夜左文字の存在が浮かび上がる。小夜左文字を盗んだ者の思惑とは――。迫力の戦闘シーンと胸に迫る若殿の恋。充実のシリーズ第十弾。
  • 関八州御用狩り
    -
    1~3巻660~770円 (税込)
    江戸の町奉行の手が届かない関八州は、悪党の逃避先。そこに彼らを江戸に引き戻すための賞金稼ぎ――追い首たちがいた。旗本三男の白光新三郎もその一人だが、出世欲にまみれた長男に金を巻き上げられてばかり。それでもめげずに、無愛想で魁偉の大黒主水、追い首の元締めに仕える利吉と共に、関八州を駆け巡る! 個性豊かな三人が繰り広げる痛快無比の時代小説。(『風聲 関八州御用狩り』改題)
  • 雷撃深度一九・五
    3.8
    アメリカ重巡洋艦インディアナポリスvs.日本の潜水艦イ五八! 玉木宏主演映画『真夏のオリオン』の原作、実話を基にした手に汗握る戦争サスペンス大作 昭和20年7月16日、110余名の乗員と人間魚雷回天を乗せた伊58潜水艦が呉軍港を出港した。 やがて、倉本艦長はフィリピン東方を通過する敵艦船をグアム―レイテ線上で撃沈せよとの特命を受ける。 その敵艦船とは、原子爆弾をテニアン島へ届けた後でレイテ島へと向かう、重巡洋艦インディアナポリスだった。 乗艦を撃沈され伊58に救助された永井少将は、開戦前、インディアナポリス艦長マックベイ大佐と机上演習で戦い、勝利を収めた。 因縁の宿敵同士に、ついに決着をつける時がやってきた――。 太平洋戦争における最後の艦艇同士の最後の戦いを元にして生まれた、全く新しい戦争サスペンス! 解説・香山二三郎
  • 若さま無敵剣 蛍の橋
    -
    赤坂の質屋・丸勘で働く、手代見習いの菊之介。振る舞いや言葉遣いはていねいなものの、とても商人には見えぬ、まこと風変わりな男である。それもそのはず、この菊之介、名門旗本として知られる柏手家の跡取りで、息子の才気走った言動を危ぶんだ父親により、質屋へと人生修行に出された、正真正銘の若さまであった。市井の人々のさまざまな金銭、情念が絡む質屋には、ときおり、なんとも奇妙な事件がもちこまれる。天才ゆえ何事にも飽きやすかった菊之介も、不可解な謎を前にして、頭脳と剣がますます冴えわたっていく!気鋭作家が描く、痛快時代小説の新シリーズ!
  • 深海の使者
    3.8
    インド洋を横切り、アフリカ大陸を回りこんで大西洋を北上する3万キロの隠密行! 第二次大戦中、五回に渡って行われた遣独潜水艦作戦の全貌を描いた著者最後の戦史小説 太平洋戦争勃発後、連合国側に陸路・海路を封鎖され、日本と同盟国ドイツとの連絡は途絶した。この苦境を打破するため、海軍は潜水艦を単独でドイツに派遣する“遣独潜水艦作戦”を敢行した。 マラッカ海峡を抜けてインド洋を横断し、アフリカ大陸を南下、喜望峰を回りドイツ占領下フランスの大西洋岸の港まで、はるか3万キロを連合国側の厳重な対潜哨戒網をかいくぐって往復するという、過酷極まりない作戦。 伊30、伊8、伊34、伊29、伊52。五次に渡る作戦の中で、無事に日本に帰還したのは第二次の伊8一隻に過ぎなかった。 「文藝春秋」連載中から大きな反響を呼び文藝春秋読者賞を受賞。そして本作が著者最後の戦史小説となった。 解説・半藤一利
  • 夜烏殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[6] 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    「狙うは一千両以上、押し込み先は皆殺し」そんな大盗賊・夜烏の十兵衛が江戸に舞い戻ってきた。5年前、風烈廻り与力青柳剣一郎によって組織を壊滅させられたその復讐のため、あえて犯行予告するという大胆さだった。見せしめとして惨殺される盗賊仲間、若手与力の不可解な行動…江戸八百八町の何処で何時? 刻々と刻限が迫るなか、剣一郎の焦りが募る。
  • 朝鮮半島暴発(1) 悪夢の北朝鮮Xデー
    -
    新シリーズ スタート! 第二次朝鮮戦争 勃発!! 脱北者から明かされた 衝撃の軍事機密 朝鮮半島をめぐり 各国の思惑が動き始める! 北朝鮮による核開発および弾道ミサイル発射実験によって米朝関係が悪化する中、朝鮮人民軍の少将だった男が脱北した。からくも38度線を越えた男から、弾道ミサイルの照準に関する衝撃的な軍事機密が明かされる。その矢先、北朝鮮は韓国の延坪島を砲撃する。ついにレッドラインを越えた北朝鮮に、アメリカは軍事行動の開始を決定。日本、アメリカ、中国、ロシア、韓国、北朝鮮の思惑が渦巻く朝鮮半島が、いままさに開戦の危機に直面する!! いま起こり得る近未来シミュレーション。はたして朝鮮半島は全面戦争に突入してしまうのか!?
  • 大ぼら吹きの城
    4.5
    出世のために、信長の無理難題を乗り越えろ! 今川義元率いる軍勢が、三河から尾張へと侵攻せんとする頃。小者頭の藤吉郎は、清洲城で見かけた美しい娘に、身分も顧みず求婚していた。 浅野又右衛門の養女・於禰に、「儂は天下人になる男じゃ!」と吠えてみたものの、にべもなく振られる始末。 今川との戦いに際し、織田信長に同道するが、出世はなかなか見込めない。 だが、西美濃侵攻に際し、信長から木曽川の川筋衆の主・蜂須賀小六の調略を命じられる。 川筋衆を味方につければ、犬山城攻略は圧倒的有利に運ぶ。 千載一遇の機会を得た藤吉郎は、小六の許へ乗り込むが、信長を嫌う小六は一筋縄ではいかなかった──。
  • 大菩薩峠 全巻セット
    -
    中里介山の長編大衆小説。全巻セットで値段もお得。一気に読める。幕末の日本。甲州大菩薩峠から始まるお話。冷酷無比なダークヒーロー机竜之助は「音無しの構え」の使い手。放浪する主人公。入り乱れ交錯する登場人物たち。それぞれの人生を生き生きと描く。時代小説で、大衆小説の先駆けとされる不朽の傑作。過去何度も映画化されている。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。

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  • 恋道行
    4.0
    お前のためなら、誰だって殺すぜ――。 切実に愛し合う男女の逃避行が、嵐を巻き起こす。 著者がどうしても書きたかった人情時代活劇、開幕! 不幸な生い立ちから悪事に手を染めるも、親切な絵草紙屋の主人に拾われ店番として更生した千七。 物語を楽しむささやかな生活を送っていたある時、茶立女のおゆきと出会い、運命的な恋に落ちた! だが直後、おゆきに懸想する御家人崩れの久蔵が、ある裏仕事で入った大金で彼女を落籍してしまった。 救出に向かった千七は、諍いの末に久蔵を殺してしまう……。 追われる身となった二人の逃避行の行方は? 著者新境地の時代恋物語、開幕!
  • 不知火の化粧まわし なにわの源蔵事件帳
    -
    大阪と東京との対抗意識は相撲界にも持ちこまれ、東西合併興行は大さわぎ。上方力士の梅ヶ谷が勝利を収めて湧く大阪の町で、元大関・不知火の化粧まわしが3本盗まれる。不知火も上方から東京に出て、頂上をきわめた名力士だった。元大関のまわしなどを、誰が何の目的で盗み出したか? 海坊主の親分の活躍に期待が集まる! 快調大阪捕物帳。
  • 長谷川平蔵人足寄場 平之助事件帖1 憧憬
    3.7
    長谷川平蔵の甥っ子が人足寄場与力に!  人足寄場は、平之助の伯父である長谷川平蔵が立案実施した施設である。罪を犯した者たちに職業修業を施し、社会に復帰させる画期的な仕組みだった。  定掛与力として、阿比留平之助は平蔵とともに勤めることになった。平之助が、人足寄場を歩いてみると、男には大工や左官、屋根葺き、鍛冶、紙漉き、表具など、女には裁縫や機織りなど、さまざまな仕事を訓練させていた。ただ、予算の限りがあり、正すべきところも直せなかった。  その頃、盗賊鬼洗いの鉦七の押し込みがあり、事情も知らないまま逃走用の船の船頭に雇われて捕まった、癸助という男が入ってきた。気がかりなのは、一人残してきた妹のトミのことだった。ある日、人足寄場に入ってきた男たちが癸助と親しくなる。鉦七一味は、自分たちに繋がる証拠を知っているかもしれない癸助を殺そうとしていたのだ。  長谷川平蔵は、自宅で倒れてから、徐々に弱っているようだった。  平之助は、癸助を救うことが出来るのか。鉦七に迫ることが出来るのか。  平之助の活躍を描く、人情味溢れるシリーズ第一作!
  • 高速潜水艦 呂二百
    3.0
    マリアナ沖の桶狭間! 昭和十八年五月、着々と足場を固め急速に拡大を続ける米海軍と先細りの日本海軍。どう考えても明らかな結末を変える為、小池中佐は一計を案じた。弱小日本に必要なのは桶狭間の大逆転勝利だ。 一年後、満を持してマリアナ諸島に押し寄せた米攻略部隊と圧倒的な力を誇示する大機動部隊。 わずか一年で作り上げた高速潜水艦部隊は日本を勝利に導くことが出来るのか?
  • 服装で楽しむ源氏物語
    4.5
    光源氏と女人たちが織り成す恋の絵巻、『源氏物語』。この名作の魅力は千年を経ても色褪せず、大学の講義やカルチャーセンターの講座は、いつも満員だという。本書は、多くの人々を魅了する、その華麗で雅な世界を「服装」という視点で味わう異色作である。性格、身分から美的感覚、深層心理まで、個性豊かな登場人物たちの素顔と魅力が、身にまとった衣装から明らかになる。紫の上が六条院の衣配りで明石の上に嫉妬したのはなぜか? 空蝉の「小袿」に隠された秘密とは? 女三の宮の運命を変えた「桜の細長」が意味するもの。夕顔が人違いした理由とは……など、衣装の謎解きをしながら、王朝人の美意識とエロティシズムに迫る! また、十二単といわれる女装束や、直衣・束帯など男君の装束の構成をイラストとともに詳しく解説するなど、興味深い話題を満載。当時の装束のイメージを再現した艶やかなカラー口絵つき。『服装から見た源氏物語』を改題。
  • 維新と戦った男 大鳥圭介(新潮文庫)
    4.5
    われ、薩長の明治に恭順せず――。幕府歩兵奉行・大鳥圭介は異色の幕臣だった。全身にみなぎる反骨の気概、若き日に適塾で身に着けた合理的知性、そしてフランス式軍学の圧倒的知識。大政奉還後、右往左往する朋輩を横目に、江戸から五稜郭まで戦っていく。勝海舟や土方歳三に信頼された大鳥は、なぜ戦い続け、何を信じていたのか。武士の最後の戦を描ききる傑作長編。『死んでたまるか』改題。
  • 戦国最強 上杉武将伝
    4.0
    軍神「毘沙門天」に帰依して妻帯せず、その生涯の大半を戦場で過ごした上杉謙信――。戦の天才と謳われつつも領土欲が薄く、何よりも「義」を重んじた聖将を支えたのが“戦国最強”を誇る上杉軍団であった。本書は、川中島で武田信玄と鎬を削った謙信の治世から、越後を二分する跡目争いとなった「御館の乱」、直江兼続と二人三脚で天下人の秀吉や家康と対峙した後継者・上杉景勝の時代まで、主君に負けず劣らず個性的な上杉の武将たち14人を厳選した人物列伝だ。「長尾政景/野尻池の悲劇」「鬼小島彌太郎/謙信股肱の猛臣」「色部勝長/血染めの感状」「荒川長実/謙信の影武者」「甘粕長重/激戦の殿」「北條高廣/三度背信した奇将」「直江信綱/白昼の惨劇」「栗林政頼/三国峠の勇士」「新発田重家/揚北の剛勇」「藤田信吉/旧領奪還の熱意」「直江兼続/閻魔への書状」など、彼らの熱い生き様を通じて上杉家の強さの秘密に迫る!
  • 証言 零戦 搭乗員がくぐり抜けた地獄の戦場と激動の戦後
    -
    4度の特攻を生き延びた男は、あの空で何を見たのか? 戦後70年を超えて消えつつある、若きパイロットだった者たちの肉声は、日本の未来への貴重な遺産である。 『証言 零戦』シリーズ第4弾!
  • 合本 山本周五郎名品館【文春e-books】
    5.0
    没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができるシリーズ4冊を便利な合本で! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻「一丁目一番地のひと」(周五郎作品に登場する女性像を分析する。) 第2巻「彼らを輝かせるもの」(男女が貫く「意地」をキーワードに作品世界に迫る。) 第3巻「寒橋のまぼろし」(「情」の万華鏡とも言うべき作品世界の魅力を解き明かす。) 第4巻「悲と哀のあいだ」(微妙に意味合いの異なる「悲」と「哀」を、周五郎はいかに描いたか。)
  • 戦国武士道物語 死處
    3.8
    昭和16年に執筆され、戦後の混乱期の中、未発表のまま保管されていた短篇小説「死處」。77年ぶりに発見された本作を収録した小説集、遂に刊行! 表題作「死處」のほか、伊達家先方隊として山中を進む武士たちとそれを追う女の恋を描く名作「夏草戦記」、戦場で手柄を立てない良人とその本当の姿を知る妻を心の繋がりを哀切深く描いた「石ころ」など、動乱の世に生きた人々の生き様を通し、人の在り方を問う全篇名作時代小説集
  • 決戦!川中島
    4.0
    永禄四年九月十日(1561年10月18日)──史上最強同士の激突の瞬間に、武田信玄は、上杉謙信は、何を思ったのか。霧立ちこめる北信濃の要衝で、竜虎が激突する。稀に見る上級の駆け引き。従った武将たちの本心は!……戦国最強対決の「瞬間」に、7人の作家が参戦。累計19万部突破の大好評「決戦!シリーズ」第4弾!
  • 風の如く 吉田松陰篇
    -
    松下村塾に入り吉田松陰の元で学び、久坂玄瑞や高杉晋作などのちに長州藩を引っ張る傑物らと出会った風倉平九郎。師である松陰が命の懸けて国を憂う気持ちに、平九郎はみずからの進むべき道を探っていく。幕末の時代情勢は風雲急を告げ、松陰の身に危機がおとずれる・・・。「軍配者シリーズ」の著者がえがく、青春群像劇。
  • 小説 愚禿親鸞
    -
    禁を冒して結婚し迫害を受けた聖人、親鸞の深い内省と果敢な生き様を豊富な知識と想像力を駆使して描く人間賛歌。
  • 火花散る おいち不思議がたり
    3.9
    この世に思いを残した人の姿が見えるという不思議な能力を持つ娘おいちは、父のような医者になることを夢見て、菖蒲長屋で修業を積んでいた。そんなある日、おいちの前に現れた女が、赤子を産み落としてすぐ姿を消し、殺される。女は一体、どんな事情を抱えていたのか。そして母を亡くした赤子の運命は? 殺された女の、聞こえるはずのない叫びを聞いたおいちは、思わぬ事態に巻き込まれていく。一方、おいちの父のもとには、老舗の薪炭屋の主人と内儀が訪ねてきていた。母・おきくの病を治してほしいという。店を訪ねたおいちは、鬼女の顔を宿したおきくの心の闇を感じ取る。二つの出来事は、思いがけない展開を見せていき……。悩みながらも強く生きたいと願うおいちに想いを寄せる新吉、凄腕の岡っ引・仙五朗、そして個性的なキャラでおいちを見守る伯母おうたも健在。人気の傑作時代ミステリー「おいち不思議がたり」シリーズ第四弾。

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  • 戦死 インパール牽制作戦
    5.0
    昭和21年2月9日、元陸軍大佐棚橋真作はGHQからの出頭命令に接して、古式通りの割腹自殺をとげた――著者は、その死に疑問をいだき、間近に迫っていたインパール作戦の陽動作戦として実施された「ハ号作戦」に参加した第55師団の生き残りの人々の証言や日録を克明に調べていくうちに花谷正師団長の部下への自決強要の問題が浮かび上がってくる。軍隊という巨大な組織の冷酷無残な非人間性を描いた戦記文学の傑作。著者のインパール五部作の一冊。
  • 昭和史をどう生きたか 半藤一利対談
    4.0
    「昭和史」対話篇、待望の文庫化。 『世界史のなかの昭和史』が刊行され、代表作「昭和史シリーズ」が完結――それらのエッセンスを、12本の対談で理解できる! あの戦争の指揮官たちのそれぞれの戦後。 硫黄島の戦いに殉じた栗林中将の手紙。 東京空襲の夜に凧を揚げていた少年。 「阿部定事件」で中断した国会。 反安保デモの終わった夜――。 激動の「昭和史」を目撃した半藤氏と12人の対話がポスト平成時代に問いかける。 「私たちは『昭和』をこう生きた。君たちはどう生きるのか?」 もはや対談者の多くが鬼籍に入られたいま、この本そのものが「昭和史」です。 〈対談者とテーマ〉 ●澤地久枝――ふたつの戦場 ミッドウェーと満洲 ●保阪正康――指揮官たちは戦後をどう生きたか ●戸高一成――なぜ日本人は山本五十六を忘れないのか ●加藤陽子――天皇と決断 ●吉村昭――東京の戦争 ●梯久美子――硫黄島と栗林忠道 ●野中郁次郎――撤退の本質 ●野坂昭如――繁栄という名の貧窮 ●宮部みゆき――熱狂の昭和 ●丸谷才一――戦争と艶笑の昭和史 ●佐野洋――清張さんと昭和史 ●辻井喬――希望と喪失の世紀
  • おたふく 山本周五郎名品館I
    4.4
    没後50年、いまもなお読み継がれる巨匠の傑作短篇から、沢木耕太郎が選び抜いた名品。 山本周五郎の世界へ誘う格好の入門書であり、その作家的本質と高みを知ることができる傑作短篇集の決定版! 生涯、膨大な数の短篇を遺した山本周五郎。 その大半がいまだに読み継がれ、多くの読者に愛され、また後進の作家たちに多大な影響を与え続けている。 市井に生きる庶民の哀歓、弱き者の意地、男と女の不思議など、特に時代小説に傑作が多く、その数も膨大なものがある。 山本周五郎作品に深く傾倒する沢木耕太郎氏が独自の視点と切り口で4巻36篇を選び、各巻の末尾に斬新かつ詳細な解説エッセイを執筆。 第1巻は「一丁目一番地のひと」と題して、周五郎作品に登場する女性像を分析する。 本書の収録作は以下の9篇。 「あだこ」(絶望した武士を立ち直らせるけなげな娘) 「晩秋」(仇である老臣の立派さ) 「おたふく」(かわいい女) 「菊千代抄」(男として育てられた君主の哀しみ) 「その木戸を通って」(ふっと来て、ふっと消えた女) 「ちゃん」(酔っ払いだが腕のいい職人の父親) 「松の花」(妻に死なれて初めて知る妻の偉さ) 「おさん」(自分の性に翻弄される女を追って) 「雨あがる」(おおらかな浪人とその妻)
  • 六歌仙暗殺考
    3.3
    不可解な心中事件から始まった連続殺人の謎に挑む、名探偵・南条圭の推理。殺害現場には僧正遍昭、在原業平といった六歌仙の歌仙絵が、つねに残されていた。犯人を追う鍵は六歌仙の秘密にあるのだろうか。最も現代的な舞台設定と懐しい探偵小説の世界。古典と現代を結びつける、井沢元彦の歴史ミステリー。
  • 緒方洪庵 浪華の事件帳 : 1 禁書売り〈新装版〉
    4.0
    2009年に「NHK土曜時代劇」で連続ドラマ化された人気作が、本年、舞台でお目見え! 5月に「大阪松竹座」「新橋演舞場」で相次いで公演(公演名「蘭 RAN 緒方洪庵 浪華の事件帳」主演/藤山扇治郎・北翔海莉)されることを記念し、傑作シリーズ2作を新装版、同時刊行!! 備中から大坂に出て思々斎塾で勉学に勤しむ緒方章(後の洪庵)は、師匠の言いつけでご禁制の蘭学書を入手するため、禁書売りと取り引きする。だが、その男が殺され、章は否応なく事件に巻き込まれる……。物語の幕開け、第1弾!
  • 孤狼 おたすけ源四郎嵐殺剣
    -
    大坂の陣で敗れた戦国武士、萩原源四郎は、御家再興の夢もあきらめ、江戸で用心棒となっていた。我流ながらも剣の腕は達人。そして、周りに呆れられるほどの女好きでもある。寛永三年冬―仲間の鳥海伊織とともに源四郎が依頼された仕事は、正体不明の浪人や忍びが襲いくる危険極まりないものであった。依頼人である美姫に隠された、天下を治める剣の謎。揺れる江戸幕府の重臣たち…。柳生新陰流の剣豪がそれぞれの思惑で動きはじめた!迎え撃つは源四郎の我流殺法、嵐殺剣!刃風と血飛沫の向こうに見えた意外な黒幕とは。
  • 悪大名裁き 鬼神観音闇成敗
    -
    大川端で浪人や町人を無差別にねらった辻斬りがたてつづけに起こった。その亡骸の背には、刃物による不自然な三筋の傷跡が……。北町奉行所隠密廻り同心の沼上大蔵をはじめとする「闇成敗」の面々は、下手人の作為のあるやり口に不審を抱き、探索に乗り出す。やがて彼らがたどりついたのは、とある大名屋敷で行われている悪逆非道な殺戮だった。なぐさみのために無辜の者を殺し、異端の流派の剣士同士を御前試合で殺し合わせ、それに飽き足らぬ藩主が市中における辻斬りまで行わせていたのだ。憤怒に燃える沼上同心は、三十八文見世「銭屋」の面々とともに極悪どもに挑む。だが、対する敵の剣士は魔剣妖剣揃いの強者だった!
  • 光秀叛逆の血脈
    -
    野望説、怨恨説、黒幕説、突発説……本能寺の変の要因については、さまざま取り沙汰され、現在でも新たな説が出てくる度に、世間の関心を集め続けている。果たして何処に真実があるのか!?明智光秀は元々、源氏一族の土岐氏の支流を標榜し、その血脈に矜持を持っていた。よって、足利義昭に近侍し、幕臣となったことは殊の外名誉であった。だが同時に織田家の家臣に招かれたことで運勢の歯車は狂いだす。義昭と信長の対立が激化、義昭が京を追われるのだ。新しき世の構築の可能性を模索しながら苦悩を深める光秀──。そして運命の天正十年六月二日は着実に迫りつつあった!日本史上最大のミステリーとも言われる本能寺の変の真実に迫る意欲作!!
  • ゆらやみ(新潮文庫)
    3.3
    幕末の石見銀山。間歩(まぶ)と呼ばれる鉱山の坑道で生まれたお登枝は、美貌を見込まれ女郎屋に引き取られた。初めて客を取る前の晩、想いを寄せる銀掘の伊夫を訪ねるが、別の男に襲われる。とっさに男を殺め、窮地を救ってくれた伊夫と身体を重ねたお登枝。罪と秘密をともに抱えた二人の行く末は――。変わりゆく世を背景に、宿命を背負った男女の灼けつくような恋を官能的に描き切った力作時代長編。
  • 闇に咲く おいち不思議がたり
    3.8
    「あそこには、人を喰らう鬼がいるんです」江戸深川界隈で立て続けに起きた夜鷹殺しに怯える女の、悲痛な叫びがこだまする。そんななか、この世に思いを残した人の姿が見えるおいちの前に、血の臭いをまとった男が現れる。商家の若旦那だというこの男は、亡き姉の影に怯えていた。おいちに助けを求めてきた男は、事件に関係しているのか、それとも――。腹を裂くという猟奇的な手口に衝撃を受けたおいちは、岡っ引の仙五朗と力をあわせ、ある行動に出るのだが……。父・松庵のような医者になりたいという思いを胸に秘め、18歳になったおいちは、事件の糸口を見つけ、解決することができるのか。生き方に悩みながらも、強く生きたいと願う女性を描いて人気の青春「時代」ミステリーシリーズ第三弾!

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  • 消滅世界 上
    3.7
    長野の山奥で起こった住民消失事件。それを解決するため派遣された陸上自衛隊特殊部隊サイレント・コアの土門康平一佐は、その現場でひとりの少女を保護する。彼女の体内には見たこともないメモリ機器が埋め込まれており、そこには動画データが――この世界にはもういない人物から、司馬と姜を名指しして「自分たちを助けてほしい。われわれが全滅したら、この被害は拡大するだろう」というメッセージが記憶されていた。検証を重ねた結果、土門は最強コマンド・司馬は残し、原田&姜小隊を連れ、《彼》の救出を決意するが……。
  • 合本 秋山久蔵御用控 全30巻【文春e-Books】
    5.0
    主人公の南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、心形刀流の遣い手。“剃刀久蔵”と称され、悪人たちに恐れられている。何者にも媚びへつらわず、自分のやり方で正義を貫く。 「町奉行所の役人は、お奉行の為に働いているんじゃねえ、江戸八百八町で真面目に暮らしている庶民の為に働いているんだ。違うかい」。 大人気の時代小説シリーズ「秋山久蔵御用控」全30巻を、合本としてまとめました。
  • ふろしき同心御用帳
    -
    1~7巻660~715円 (税込)
    奉行所に出仕するのが大嫌いな定町廻り同心の近藤信吾。代わりに決まって行く先は船宿の「千成」で、瓦版屋の栄吉や医者の八朔、女将のお蔦らに大げさな自慢話を聞かせて過ごす。されど騒ぎが出来すれば、己の義と情をたぎらせて、刀と大法螺で一件落着。広げた風呂敷は必ず畳む! 粋な男の活躍と江戸の町に住む個性豊かな人びとが織りなす痛快無比の時代シリーズ第一弾! 『ふろしき同心御用帳 恋の橋、桜の闇』改題。
  • 黎明の艦隊(1) 真珠湾攻撃中止命令
    -
    天皇の勅命によって、真珠湾攻撃中止命令が下された。しかし、この命に従わず、謀略作戦を繰り広げる陸軍を、東条英機と「影の組織」が渾身の力をふり絞って阻止する。そして2年。海軍は大艦巨砲を廃し空母主体の大機動艦隊、「新八八機動艦隊」を誕生させた。そして、いままさに、その夢の空母艦隊が、怒濤の海にその全貌を露呈する。荒唐無稽な小説を粉砕する待望の大型新人ついに登場。
  • 本懐
    3.3
    討ち入りの真の目的は――(「親心腹」大石内蔵助良雄)/わが人生は裏切りの連続だった――(「応報腹」織田信長)/幕府御用絵師、衝撃の切腹(「持替腹」)/大政奉還直後若年寄とになった外様大名の策とは(「漸く腹」堀長門守直虎)/おいがもっと早くに死んでおれば――(「漸く腹」西郷隆盛)/死の間際まで、夢枕にたった亡霊の正体は――(「不切腹」今川義元) “切腹の間際”を時代小説の雄が描き出す傑作短編集。
  • 時代小説がもっとわかる! 江戸「仕事人」案内
    値引きあり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 時代小説を100倍楽しむためには、1時代背景を知る、2生活文化を知る、3人物を知る、この3点が重要です。 しかし、それ以上に大切なことがあります。 それは江戸時代の「仕事」や「職能制度」を知ることです。 江戸時代は世界に類例を見ない幕藩制度に支えられた特殊な時代で、当時の政治体制ならではの「仕事」がたくさん存在しました。 本書は「仕事人」が描かれた時代小説を紹介しながら、江戸時代の「仕事」を解説していく、まったく新しい視点の時代小説読本です。 100万人の時代小説読者の机上を飾る、スーパーエンターテイメントになります。

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