小説作品一覧
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5.0十九世紀、文豪ゲーテは「世界文学の時代が到来した」という名言を遺した。そして現在、世界の多極化を映し出す「バベル後の光景」から、新たな文学地図が描かれている。村上春樹や吉本ばなながイタリアの街を闊歩し、イギリス国籍の日本人作家カズオ・イシグロが、かの地の精神的風土を英語のキャンバスに描き出す。多くの作品を翻訳し、最先端の翻訳理論に通暁した著者が、旧植民地からの声や、ホロコーストの沈黙から芽吹いた言葉に耳を澄まし、「悲しみから生まれた希望」を標す五つの作品を取り上げた。二十一世紀の世界文学案内。【目次】プロローグ/序章 歴史のクレバスと現代の創世記/第一章 自分を語り、他者を語る――エヴァ・ホフマン『記憶を和解のために――第二世代に託されたホロコーストの遺産』/第二章 未来への記憶――アン・マイケルズ『儚さのかけら』/第三章 現代の神話――アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』/第四章 漂泊の果て――記憶の回復――マフムード・ダルウィーシュ『忘却への記憶――一九八二年 ベイルート 八月』/第五章 「不思議なもの」との友情――デイヴィッド・アーモンド『スケリグ』/結び――世界文学への応答/関連図書リスト――この先へ進みたい読者のために
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5.0「孫子」「韓非子」「孟子」「老子」「史記」「十八史略」「三国志」――。中国古典には現代に十分通用する戦略・戦術のすべてがつまっている。本書は、リーダーが勝つための条件として、(1)先見力を磨く(2)戦略を立てる(3)決断を誤らない(4)逆境を乗り切る(5)志を全うする(6)過失を遠ざける、の6ポイントをあげ、著者ならではの名言・名句の読み下し、さらにはその現代語解釈を取り上げながら、その言葉の奥にあるリーダーのための帝王学を探り出し、読者にわかりやすく説く。不安な時代を生き抜くうえで、企業経営者は物事の本質がついつい見えなくなってしまう。走りつづけていないと死んでしまうのではないかという切迫感をもってしまう。しかしだからこそ、むやみに迷走するのではなく、一度踏みとどまって今何をなすべきなのかを考え、間違いない道をみつけていかなければならない。企業倫理が厳しく問われるなかで先人の残してくれた立派な伝統に学ぶものは多い。
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5.0徳川の世が揺らぎはじめた元治元年(1864年)、一人の青年が蘭方医学の私塾で学ぶため、安房国(現在の千葉県)から江戸にやってきた。その青年こそが後の資生堂を創業する福原有信(ふくはらありのぶ)だ。 有信は、窮乏する福原家を再興するという使命を帯びて、勉学に励む。当初は医師を目指していたが、ある時、1冊の本と出合う。その本はワートルの『薬性論』。この本が有信の後の人生を大きく変えていくのであった。 有信の真摯に学ぶ姿に、多くの人が感化され、そして有信を支えていく。そして当時の日本ではまだ受け入れられなかった「医薬分業」に取り組み、明治5年(1872年)西洋薬舗会社「資生堂」を創業する。これが2012年に創業140周年を迎えた、あの化粧品会社「資生堂」として羽ばたいてゆくのである。 本書は数々の苦難を乗り越え、自らの意思を貫いた薬師であり実業家である福原有信の人生を描く著者渾身の評伝小説である。
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5.0海の自然とちっぽけな人間の闘いを描いた実話を元にした大漂流記。 天保3(1832)年、知多半島の小野浦から江戸に向かって出航した千石船宝順丸は、遠州灘で嵐に遭い、難破してしまう。1年2か月間の漂流ののち、宝順丸は奇跡的に北アメリカのフラッタリー岬に漂着する。14名いた乗組員はこのときすでに、10代の音吉、久吉、そして舵取りの岩松だけとなっていた……。 強大な自然にも負けない人間の強さを描いた大長編。 1983年(昭和58年)に松竹で映画化。西郷輝彦、竹下景子の主演で話題となった。 「三浦綾子電子全集」付録として、著者がキリスト教関係の雑誌「けつたん」に載せたエッセイを収録!
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5.0NHK大河ドラマ「平清盛」でも後半に活躍した源義経は、一ノ谷・屋島・壇ノ浦と連勝し、平家を滅亡に追い込んだ立役者ながら、兄・頼朝との確執から奥州藤原氏の平泉に落ち、そこで自害に追い込まれた「悲劇の英雄」として語り継がれる。だが、『吾妻鏡』をはじめとする史料には、本当にそこで死んだのか、疑わしい記述が散見される。義経は生きて平泉を脱出したのではないか? だとすれば、かれはどこへ行き、何をしようとしていたのか?本書は、東北各地に残る「義経北行伝説」などを踏まえつつ、推理作家ならではの想像力で義経の「不死伝説」を長年検証してきた著者による決定版。第一部で史実として語られる義経の人生を整理し、第二部で「平泉から消えた」あとの足跡を推理し、第三部で周辺人物から見えてくる義経伝説の真相に迫っていく。2012年4月に急逝した著者が、最後まで手を入れた渾身の書。『義経はどこへ消えた?』に加筆し、再編集。
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