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男の首
その男は二人の女性を殺害した容疑で死刑を宣告され、刑務所に収容された。状況証拠は圧倒的に不利だったが、メグレの勘では「白」だった。やがて死刑囚のもとに脱獄を手引きする手紙が届けられる。男は疑いつつも誘いに乗る。メグレは司法当局を説き、みずからの名誉と職とを賭けて、「泳がせてみる」という大ばくちを打ったのだ。だが、まったく凡庸としかみえなかった男は、まんまとその裏をかいて行方をくらました。しかも、翌日の新聞には、「警察と司法とがぐるになって仕組んだ芝居だった」という暴露記事まで掲載された。メグレはあせった。もち時間は少なかった…… -
水晶の栓
パリ郊外のドーブレック代議士の別荘に押し入ったルパン。高価な美術品を奪う計画は成功したかにみえた。だが、事態は急変、ルパンは手下を置き去りにして命からがら逃走するはめに。この手下どもはその屋敷で、何やら別の品物を物色し、それをめぐって取っ組み合いの喧嘩まで繰り広げた。ルパンはそれを奪って逃走したが、家に帰り着いてから見てみると、それは水晶でできた水差しの栓にすぎなかった。だが一夜あけたとき、マントルピースの上に置いた栓は跡形もなく消えていた!……水晶の栓をめぐって複雑にからみあう謎また謎、ルパンは政治陰謀と裏切りの渦中にいやおうなく巻き込まれ、最大の強敵に立ち向かう。危うしルパン! 「水晶の栓」はルパン長編ものの最高傑作のひとつ。 -
中央アジア探検記
ヘディンの探検旅行は、1890~91年のペルシアと中央アジアの旅行に始まる。この時には、ペルシアから西トルキスタンのブハラ、サマルカンド、タシュケントなどを経て、東トルキスタンに入り、その西端のカシュガルに達した。93年には第2回の探検を試み、この時にはパミール高原、タリム盆地、北チベット、新疆省北東部を踏査した。このときの記録が98年にまとめられたThrough Asiaである。本訳書はこの書のカシュガル以降の分を訳出したもので、タクラマカン砂漠の横断で九死に一生をえた有名なエピソードが一つのクライマックスになっている。「さまよえる湖」ロプ・ノール地方に最初に足を踏みいれたのも、この時のことであった。 -
シルクロード
ヘディンは1933年、南京中央政府から西域の新疆(シンキアン)と中国本土のあいだに、2本の自動車道路を設計するための予備調査を委託される。このときの探検旅行の報告書は、戦争と政治、交通機関、進行しつつある地理および水路の変化の3つの観点からまとめられた。『馬仲英(マチュンイン)の逃亡』『シルクロード』『さまよえる湖』の三部作がこれで、本書はこの『シルクロード』の全訳である。足かけ3年にわたったこのヘディンの第五次アジア内陸探検の、北京からハミ、アンシー(安西)を経て、シーアン(西安)にいたる横断路は、かつてシナ絹を西域欧州方面へ運んだ、あの「シルクロード」と呼ばれた道であった。ヘディン独自の感性が息づく本書は、探検記の古典といってよい。「中央アジア探検記」「シルクロード」「さまよえる湖」はヘディンの探検記を代表する3部作となっている。 -
さまよえる湖
スウェーデン生まれのスウェン・ヘディンは1890年代から回数にして5度の中央アジア探検を試み、40年以上にわたって中央アジアの地理学的疑問の解明に取り組んだ。なかでも、インダス、ブラマプトラ両大河の源流をつきとめ、ヒマラヤ山脈とコンロン山脈の間に横たわるトランス・ヒマラヤ山脈を発見したこと、シルクロードに横たわる楼蘭の遺跡を見つけたことは最も重要な業績に数えられる。だが同時に、タクラマカン砂漠東方に位置するロプ湖の地理学上の謎を解くことは彼の長年の夢であった。「さまよえる湖」は幸運にも自らの目でそれを確認することができたときの、稀有の探検の記録である。 -
黒い大陸
アメリカの探検家スタンレーの第二回アフリカ探検の手記。1874年、アングロ・アメリカン探検隊の隊長としてザンジバルからアフリカ大陸に入り、ヴィクトリア湖、タンガニーカ湖をきわめ、コンゴ川をくだって、1877年、出発以来999日めに、ついに大陸を横断してボマに到着。さらにコンゴ川を下って大西洋岸に達した。この苦渋にみちた、はじめてのアフリカ大陸横断ドキュメントによって、「未知の大陸」アフリカの真相は初めて世界に伝えられた。 -
古典落語・上方艶ばなし
「女護(にょうご)が島」「おさがり」「赤貝猫」「金箔屋」「建礼門院」「茶漬け間男」「からくり医者」「揚子江」「松茸」「張形(はりがた)」など24編の上方艶笑落語の傑作が勢ぞろい。 -
山椒魚戦争
一商船の船長が、インドネシア方面の海中で、山椒魚に似た奇妙な動物を発見する。彼は、この動物が人になれるうえに利口なことを知って、真珠採取に利用することを思いつく。そして、この仕事の企業化を、ある実業家にもちかける。山椒魚は、まず単純な海中作業に利用されるが、やがて、人間はさまざまな技術を教え、言葉までさずけて、彼らを高度な仕事につけはじめる。知識と技術を獲得した山椒魚はいろいろな権利を主張しはじめる。そして……。痛烈なSF的諷刺によって、政治的・経済的・技術的・文化的な激動の時代を皮肉ってみせたチェコの奇才チャペックの代表作。 -
古典落語
「芝浜」「火事息子」「唐茄子(とうなす)屋政談」「景清(かげきよ)」「子別れ(上中下)」「梅若礼三郎(れいざぶろう)」「お若伊之助」「淀五郎」「紺屋高尾」「文七元結(ぶんしちもっとい)」「ちきり伊勢屋」の13編を収録した「人情ばなし」の傑作選。 -
猿飛佐助
「柴錬立川文庫」は、時代小説の第一人者が、数々の伝説上あるいは歴史上の有名人物を「あっと驚くような視点から」面白く再現した約50編からなる大好評シリーズ。一読、やめられなくなる痛快読み物! 「猿飛佐助」はその最初のシリーズ「真田十勇士」の巻頭の一編。佐助は武田勝頼の落し子で、戸沢白雲斎に育てられた忍者で、のちに真田幸村の家臣となって活躍したという、奇想天外・荒唐無稽の人物。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康らが戦国の覇を競った時代が、虚実とりまぜて生き生きとよみがえる。本巻には他に「霧隠才蔵」「三好清海入道」」「柳生新三郎」「百々地三太夫」「豊臣小太郎」「淀君」「岩見重太郎」の7編を収めた。 -
日本人はなぜ日本のことを知らないのか
自分の国がいつできたのか答えられますか?学校が教えてくれない「世界最古の国」の奇跡を、明治天皇の玄孫にして、ベストセラー『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』(PHP新書)の著者が、強い信念をもって語った意欲作。巻末の「子供に読ませたい建国の教科書」では、「日本ってすごい!」という思いが自然と湧いてきます。【内容】「建国記念の日はなぜ二月十一日なのか」「日本はいつどのようにできたのか」――世界中の国民が知っている自分の国の成り立ちを、日本人の多くは答えられない。初代天皇の存在は伏せられ、『古事記』『日本書紀』は非科学的として封印される。何より、日本が現存する世界最古の国家である事実を学校は教えてくれない。まるで誇りを持たせたくないかのような歪んだ歴史教育。戦争もなく統一を果たし、中国から独立を守り抜いた奇跡の歩みを紐解こう。世界でいちばん人気がある日本を、私たち自身が愛せるように。 -
読めそうで読めない間違いやすい漢字
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 まだまだある、「間違って読んでしまうのはなぜ…」恥をかかないための誤読の定番、難読難字、知っておきたい四文字熟語の数々、名作小説の難読語・難読地名・難読人名など読めると鼻が高い漢字まで、この一冊で! -
「天使」と「悪魔」がよくわかる本
好評ロングセラー、『「世界の神々」がよくわかる本』の第2弾!!キリスト教やイスラム教では、神は崇高で絶対無比な存在である。そのため人間と神をつなぐ存在が必要だった。そこで生まれたのが「天使」である。また「悪魔」も、もとは「天使」だったものが少なくない。神に逆らって、天界を追われた天使が姿を変え、「悪魔」となってしまったケースも結構あるのだ。本書はそうしたいきさつを踏まえつつ、西方世界・東方世界の存在する「天使」と「悪魔」200体について、その横顔を紹介したものである。「神に似た者」と称され、悪魔軍団を撃退する天使軍団のリーダーとして天界に君臨するミカエルや、もとは人間ながら神に導かれ天使となり、「天の書記」に任じられたメタトロン、神にもっとも近い地位にいた天使だったがゆえに、神に逆らって天界から追い出され、地獄の主となったルシファー、など、面白エピソード満載の本。 -
ほめる技術、しかる作法
部下を育てる!上司に好かれる! 人を動かす!仕事に効く!「ほめる」と「しかる」はコミュニケーションの基本。ビジネスの場でもそれは同じで、うまく使いこなせば、信頼と好感を得て、人を動かし育てることができる。また、ほめられたときにスマートな受け答えができる人は愛されるし、しかられても適切な対応をすれば、むしろ評価は高まる。ところが、実践できている人は意外と少ない。「ほめることは甘やかし」「しかっても効果がない」「ほめられたらとにかく謙遜」「しかられることは損」……これらはすべて勘違いである。本書では、効果的な「ほめ方」「しかり方」と上手な「ほめられ方」「しかられ方」を伝授する。「定番ほめ言葉を作る」「目を見てしかる」「ほめられたらまずは『ありがとう』」「しかられても落ち込まない」etc. ちょっとした心得とコツをつかめば、すぐにほめ上手・しかり上手になれるはずだ。使えるフレーズも満載! -
子爵と恋の迷宮へ
短気で気まぐれ、放蕩者と評判の子爵が帰ってきた。隣の領地に暮らすとはいえ、貧しい医師の娘にすぎないイザベルには関係のないことだ。だが、当のブラックウッド子爵にとっては違うらしい。ある容疑をかけられた彼が9年ぶりに帰還できたのは、イザベルが発見した手記によって無実を証明できたからだと感謝し、ことあるごとに彼女の前に現れ、手を貸そうとするのだ。彼の厚意にとまどいながらも、子爵が時折見せるやわらかな笑みにイザベルの胸は高鳴った。でも勘違いしてはだめ。彼はただ恩返ししたいだけなのだから。■イザベルは、困っている人を放っておけない心優しい女性。彼女にとって子爵を助けるのは当然のことでしたが、その気高さに彼は惹かれ……。ユーモアに溢れるふたりの会話が魅力の作品です。 -
神様のサービス
高い料金で良いサービスを受けても、当たり前の満足しか生まれない。一方、安い料金で、サービスに期待しない状況なら、素晴らしい応接で「感動」が生まれる。欠かせないのは、お客さまごとに細かく異なる要望の「真意」を汲みとる力だ。「なぜ」「どうして」と深掘りすることで、数歩先を行く機転の利いたサービスとは? 30年連続で総合評価1位の旅館「加賀屋」、訪問営業なしで他店の2倍売る「ホンダカーズ中央神奈川」、膨大なマニュアルと教育でアルバイトの質を高める「東京ディズニーランド」など、成功例を分析しながら、神業の接遇に迫る一冊! -
英語を学ぶのは40歳からがいい
「もう若くないから英語はムリ」と諦めるビジネスマンが多いが、実は語学習得と記憶力は無関係。人生の折り返し地点に達し、やるべきことの優先順位も明確な40歳すぎは、英語に対する「切実な想い」「集中力」があり、英会話に不可欠な知識や社会経験も豊富だ。そのためコツさえつかんで勉強すれば、20代の若者よりも英語力はぐいぐい伸びる。ただし、受験英語の延長のような勉強では時間の無駄。著者が提唱する3つのこと、つまり英語を「音読する」「多読する」、そして「英語表現を覚える」ことを習慣にすれば、たった3カ月で自信を持って英語を話せるようになる。 -
効果10倍の<教える>技術
授業や研修はなぜ退屈なのか? 従来の講義中心の教え方は、こま切れの知識を複製して詰め込むだけの「工場モデル」と言える。学ぶ意欲を削がれ、一割程度しか身につかないのも当然だろう。本書は、「学び」のプロセスを解き明かし、学習者がより活発に効率よく学ぶ方法論を提示する。「ロールプレイ」「シミュレーション」「ランキング」など、ユニークで効果的な具体的手法を紹介。特に、今まで見過ごされてきた応用練習や生活・仕事での実践を重視、「学習者に役立つ」教え方を追究する。教師から上司まで、指導者のための教科書。「仕事への応用」や「役に立つ」学びをつくりだすためには、継続的なフォローアップやサポートが不可欠。従来のような「やりっぱなし」の研修や授業では、5~10パーセントのレベルでしか使いこなせないのに対して、練習やサポート、フォローアップが提供されると80~90パーセントに伸びる。(「おわりに」より) -
日本人の心はなぜ強かったのか
個人の心を支えているのは、自らの内面に養われた「精神」と、身体(習慣)である。かつての日本人は、論語の素読や禅の修養、あるいは時代が共有していた「向上心」などから精神の柱をバランスよく培っており、また手作業といった身体的習慣に勤しむ人も多かった。坂本龍馬がすでに時代遅れになりつつあった剣術修行に励んだのは、自らの精神を鍛えるためでもあった。また松下幸之助も、茶道にいそしむという習慣が日々の激務を支えていたのである。では現代の、こうした機会に乏しい日本人はどうすれば成熟できるのか。本書は身近な方法として、クラシックや映画などの文化的な趣味にハマること、呼吸の工夫、机でできる10秒間体操などを提案する。二十数年身体と精神について研究してきた教育学者が、これまでの研究成果を結実させた意欲作。弱くなりつつある日本人の心を応援する! -
ローマ劇場毒殺事件
本格ものミステリーの雄、エラリー・クイーンのデビュー作であり、以後10巻に及んだ有名な「国名シリーズ」の最初の作品。ブロードウェイの新顔「ローマ劇場」には暗黒街ものの新作「拳銃稼業」に多くの観客がつめかけた。ナイトクラブの殴りこみ、ギャング出入りの派手さで受けている芝居だった。第二幕の山場で観客席の後部座席のほうから大きな悲鳴が聞こえた。客たちはこれも芝居の新手だと思い、その方角に首をのばした……だが、それは芝居ではなく真実の殺人だった。被害者は悪徳弁護士! クイーン父子の捜査がはじまる。どうしたわけか被害者の持っていたはずのシルクハットが消えていた…
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