ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 砂の王国(上)

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     何もかもを失った者が、再び栄光を取り戻すべく奮闘するお話。私も一時期ホームレスをしていましたので、冒頭は共感出来る部分もかなりありました。
     作品としては、人間の精神の脆弱さを主軸として描かれている気がします。 鬱屈とした日々を過ごし、現状を打破してくれる救世主を求める人。心の弱みを看過され、相手は超常的能力を持っていると誤解し傾倒する人。自らを評価して欲しいと願い、自己顕示欲求に呑まれる人。実体を伴わない形だけの宗教に入信する方々だけでなく、運営をする人間にも心に脆弱性はあり、誰しもが渇望を抱えて生きているのだという主張があるように私は感じ、またその描写に心打たれました。
     張りぼての宗教

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    2026年03月05日
  • 僕らのごはんは明日で待ってる

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    「仕事が大事だとか未来だ夢だ責任だとか。だけどさ、僕はここで二十年以上働いているけど、驚いたことに今まで目の前の命より大事なものなんて見たことがない。たった一度もだよ」

    「亮太、どんな時だって食べなきゃもったいない。明日、お前のほうが食べられなくなるかもしれないのに」

    「神様が乗り越えられる試練しか与えないって」
    「もちろん。まあ、私はずいぶんと神様に過大評価されてるけどね」

    「でも、昨日本を探してる時さ、すごいわくわくしたんだ。この本読んだら小春どんな顔するだろって。そしたら、もっといろんなことを小春に教えたいと思った。読んだことのない本とか、見たことのない景色とか、食べたことのないも

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    2026年03月05日
  • 容疑者Xの献身

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    ネタバレ

    湯川と石神の賢さに圧倒された。創作において自分以上に頭の良いキャラクターを作り上げることはできないとどこかで聞いたことがあるが、それを踏まえると東野圭吾さんの聡明さを節々から感じる。

    最後の石神の、「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」という言葉が印象に残っている。靖子が、弁当屋の夫婦は石神が靖子に好意を持っていると言っている、ということを石神に告げた時に石神はまた容姿のことをからかわれているのだろう〜といったようなことを考えている。湯川はダルマの石神というあだ名を敬意で使っているが、一般的には丸いシルエットの人をダルマと呼ぶのにあまり良い気持ちはしない。石神は論理

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    2026年03月05日
  • ○○○○○○○○殺人事件

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    面白すぎてすぐ読み終わった。
    タイトルが分かった時に、あぁなるほどね。
    その通りだわ。って笑っちゃうくらいそのままのタイトル。
    途中のカミングアウトが出た瞬間点と点が線に繋がって推理するってこういうことか!って思うくらいの作品でした。

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    2026年03月05日
  • HHhH プラハ、1942年

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    ネタバレ

    あとがきにもあった通り、歴史に明るくなくても問題なく読める。
    僕=作中の人物(作者ではない)なのがフィクションの中のフィクションで面白い。
    目線は俯瞰なのに、一緒にその時代にいるかのよう。
    終盤の襲撃のシーン、そこからの逃亡、攻防戦は畳み掛けるように加速して読む手止まらず!
    小説だからこそできるしめくくりが、なんかめちゃよかった。

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    2026年03月05日
  • ロスト・ワールド ジュラシック・パーク2(下)

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    ネタバレ

    映画とは全く違う展開で、前作同様最後まで気が抜けなかった。

    なぜ恐竜たちの生態がおかしくなったのか、ラプトルから逃げるには…原因や解決策は案外シンプルだったりする。

    サラとソーンだけは全員が助かることを諦めない。
    強さと行動力がかっこよかった。

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    2026年03月05日
  • ひゃっか!

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    今村翔吾の珍しくも現代小説!さらに高校青春モノ!ええい、ひかえおれ!面白くないわけがなかろう!!!というわけで。

    「全国高校生花いけバトル」。華道の大会なのだが、ステージ上で観客の前で即興で花をいける大会である。花をいける所作も審査対象となる。全国9ヶ所での予選を勝ち抜くと、栗林公園での本戦に進めるのだ。

    華道部の顧問が経験者を教えてくれたので、大塚春乃はその男の子山城貴音くんを訪ねてみることにした。だが補習とバイトで忙しいという。体育に家庭科、古文、漢文に数学。しかも夏明けに引越すらしい。勉強をみてあげることで、大会出場の話がついた。

    貴音のうちは大衆演劇の流しのうちなので、本当に貴音

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    2026年03月05日
  • 雪夢往来

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    ネタバレ

    越後の縮仲買商人・鈴木牧之が、当地の風俗や雪国の生活を活写した「北越雪譜」を世に出すまでの歳月を描いた長編歴史小説。

    牧之を始め、戯作者の山東京伝、その弟・京山、滝沢馬琴、板元・耕書堂の二代目である蔦屋重三郎など実在した人物が登場し、それぞれが絡みあう人間ドラマを繰り広げる。

    物語の発端は、牧之が、行商で訪れた江戸で、人々の越後についてのあまりの無知さに落胆したことにあった。
    彼は故郷のことを知らしめたい思いに駆られ、越後の綺談と風俗を描いた本の出版を目指す。

    やがて、彼の執筆は人気偽作者・山東京伝の目に留まり、出版へと動き始めるが、板元・二代目蔦重から五十両という多額の金銭要求に耐えら

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    2026年03月05日
  • 皇女アルスルと角の王

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    すごく面白いファンタジーだった!
    最初は世界観を理解するのが大変だったけど、終盤は面白いし、先が気になるしでページをめくる手が止まらなかった。
    前半と後半で別人かと思うような、アルスルの成長ぶり。
    ちゃんとアルスルの個性を認めてくれる人たちに出会えて本当に良かった。
    表紙や挿絵のイラストもすごく素敵で、全部まるっと素晴らしい物語でした。

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    2026年03月05日
  • 孤島の鬼

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    ネタバレ

    江戸川乱歩作品を初めて読んだ。殺人事件が起こりそれを解決するミステリーものかと思いきや途中から冒険小説みたいになるし諸戸と蓑浦との同性愛も書かれてて内容が濃すぎる作品で面白かった。
    個人的には初代の遺灰を食べるほど愛してたのに次女と結婚して病院を立て、その委員長に諸戸を置こうとするなんて主人公は鬼畜すぎるよと感じる。
    最期まで諸戸は主人公への愛を伝えていて悲しくなった。なかなか蓑浦を好きになれない…笑

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    2026年03月05日
  • 家守綺譚(新潮文庫)

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    友人宅の留守を頼まれた、住んでみると古い庭には樹や草花の陰に不思議な動物や花の精のようなものが棲んでいた。
    行方不明になった友人宅の家守をするまだ新米の文士、綿貫征四郎の著述をまとめたもの。

    という形で、古い家と庭の木々、草花や狐、狸、隣の面倒見のいいおばさん、山のお寺の和尚さん、迷い込んで住み着いた犬のゴローなどとの交わり、はたまた床の掛け軸から時々亡友が訪ねてきたりするのを、暖かく記してある。

    征四郎のまわりで起きる小さな不思議な出来事。サルスベリに小猿がちょこんと座っていたり、池で河童が脱皮していたり、白木蓮の蕾がタツノオトシゴを身籠っていたりする。
    土間に生えたカラスウリが、天窓の

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    2026年03月05日
  • ブレイクショットの軌跡

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    お金が全てじゃない、1度倒れても、もう無理だと思っても、希望があるんだってことを魅せてくれた小説でした。

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    2026年03月05日
  • ゼロの焦点

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    初めて読んだ松本清張です。

    日本海側の厳しい寒さがよく伝わりました。
    サスペンスの終盤によく出てくる日本海の源流を味いました。
    日本海の寒風は寒いんだなと!

    東京でお見合い結婚して、新婚旅行後に勤務地の石川に戻った旦那さん。石川勤務をしていた旦那さんが東京に戻ってくるはずなのに、いくら待っても、旦那さんが帰ってこない…
    そんなところから話は始まりまして

    夫が帰ってこなくて、旦那のことで知ってることが少ない主人公と共に、少ない手がかりを元に真実を追う話が、次のページへと読み進めいと思える作品でした。

    最後のシーンも好きで、日本海の厳しさを知った上での行為に後ろめたさや懺悔の気持ちを抱えて

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    2026年03月05日
  • フーガはユーガ

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    ネタバレ

    僕の話には時々嘘が混じっているという語りと共に進むのでそれを探りながら読んでいる。ラストの方はここが嘘だといいとか、あ、今日はあの日だろうか、とかこの人はここで出てくるのか、とかとにかく伊坂さんの話はどんどん読み進めたくなると久々の読書で堪能した。

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    2026年03月05日
  • ブレイクショットの軌跡

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    最近読んだ上下巻あるような長編は「長い…」と思ってしまったけどこの本は長さなんて微塵も感じないくらい読み入った。
    読みながらアフリカの話は時系列はどこなんだろう?と思ってたけど、まさかプロローグが後の話だったとはね。
    エピローグでの伏線回収も気持ちいい。


    デマを「デマだけどいい話」で終わらせる人間の心理は面白い。っていうシーンがなんだか妙に共感出来た。

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    2026年03月05日
  • 真実の眠る川

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    「ありふれた祈り」のウィリアム・ケント・クルーガー作。

    アメリカ、ミネソタ州の架空の町、ジュウェル。
    町を流れるアラバスター川や美しい自然の描写は
    そこで暮らす人々が持つ偏見や差別の醜さと対比され、より輝きを増す。

    いや〜、よかった!
    ミステリーのカテゴリを超え、人間ドラマにどっぷりと浸れる良作。
    出てくる人物すべてに物語がある。
    良い人も悪い奴も、何かしら過去の苦悩を背負って生きていて、最後までその一人一人の行く末が気になる展開だった。
    語られる言葉も胸に響き、気づけば付箋がいっぱい。
    わたしの中では「ありふれた…」を超え
    星5つ!

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    2026年03月05日
  • 明日、あたらしい歌をうたう

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    とても良い作品に出会えて幸せだと思えるものを久しぶりに読みました。
    今の自分に刺さることが多く、最後は泣きながら読んでいました。
    音楽といっしょに生きてきたと言っても過言ではないくらい、小学生の時から音楽を聴いて過ごしてきたのでふと脳内再生される歌詞とか共感できる部分が多く…語彙量がないので上手く感想を書けないのですが、読み終わったあとのこの感動と晴々とした今この瞬間を書き残したいと思い感想をかかせていただきました。
    続きを読みたいけど読んだら終わってしまうけど読みたい!!と葛藤した小説も初めてでした。笑
    私はだいすきな作品です。
    自分の子どもにも中学生くらいになったら読んでもらいたい一冊です

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    2026年03月05日
  • アトミック・ブレイバー

    購入済み

    おもしろい

    少し前に好評なSF小説に挫折したばっかりですが
    こちらは完読

    とても愉快痛快おもしろかったです
    超オススメ
    格ゲーはよくわかりません

    #笑える #エモい

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    2026年03月05日
  • とどけチャイコフスキー

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    大好きな中山七里さん、
    そして、大好きな岬洋介シリーズ!

    今回は、なんと、ロシアのモスクワ音楽院が舞台。
    ロシアの音楽教育が書かれている。
    そして、じわじわとウクライナ問題に近づいて、
    胸の中がチクチク、ザワザワしっぱなし。

    なぜに戦争は無くならないのか?
    犠牲になるのはいつも力の弱い民間人だ。
    鉛筆の拷問場面、涙が出てきた。

    誰かを救いたい、守りたいという気持ちは、誰しも持っている。
    ただ武力や戦闘では対等に戦うことは当然無理だ。
    岬洋介は、音楽で救おうとピアノを武器に果敢に立ち向かった。
    それにしても、彼の生い立ちにロシアがこんなにかかわっていたなんて。

    ラストはまるで映画を視てい

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    2026年03月05日
  • 死ぬ瞬間 死とその過程について

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    読むべき1冊だと思う。
    末期患者と病院という場の相性の悪さを感じた。
    この本の中では、看護婦や医師の態度の悪さが度々書かれている。末期患者側からしたら、怒りを感じるだろうが仕方ないのかもしれないと思いながら読んだ。
    治療して良くなることを目指す場であるから。だからホスピスという場が生まれたのかもしれない。
    末期患者の孤独、不安を汲み取り死をタブー視せずスタッフたちと向き合える病院があって欲しい。

    死は死に至る過程が終わる瞬間に過ぎない。患者にとって死そのものは問題ではなく、死ぬことを恐れるのは、それに伴う絶望感や無力感、孤独感のためである。

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    2026年03月05日