あらすじ
どんなにがんばっていても、やりきれない気持ちになるときがある。他人と自分を比べて嫉妬してしまうアパレル会社勤務の女性、何かと白黒つけてしまいがちな保険会社勤務の女性……おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、さまざまなお客さんが訪れる。彼女たちは、店主の作る「あなたの悩みに効くメニュー」にそっと背中を押され、自分の力で悩みに答えを見つけていく――。喫茶ドードーが今日もがんばっている人の居場所になれますように。心がほぐれる連作短編集、シリーズ第三弾!
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Posted by ブクログ
大好きな「喫茶ドードー」シリーズの第3弾!!
今回も心を癒してくれる喫茶メニューでドードーを訪れるお客さんの悩みに寄り添っていく。
印象に残ったフレーズ
『「そうですよね。違いを受け入れることは大切です。でも全ての価値観に歩み寄る必要はないんじゃないですか?まずは自分がいい、と思った信念を大切にするだけでも」』
『「はい。沈んだ心も、行き場のない気持ちも、待っていればいつかぽっかり浮いてくるんです。この花びらみたいに」』
「問題やストレスをなくすことは難しい。だからいくつもの選択肢や価値観を俯瞰できる大らかさを持って、社会という広い海をゆるやかに泳いでいきたい。」
「ぬるま湯に浸かる自分を情けなく思ったこともある。けれども自分が心地よいと感じる温度の湯を選んだんだ、それは恥ずかしいことではない。」
「失うことを心配するのではなく、望むことを思い描こう。人生の先など考えずに、もっと自由に歩んでいきたい。——大切なのは、絶えず自分に問い続けること。」
「違うと思うことには声をあげていきたい。でも、正義ばかりを振りかざすよりも、身近なものを大事にできるような人間でいたい。」
「——歩いていこう。ゆっくりと、自分の足で。大地を踏み締めながら。」
Posted by ブクログ
シリーズ第3巻!おめでとうございます!今回のお話もとても素敵でした。短編集なので、小説初心者さんでも読みやすいと思います。私、ごはん系やお菓子系の飯テロ菓子テロ小説が大好きなので、このシリーズは全巻買うと決めています。続きの4巻が出ることを願っています。
Posted by ブクログ
ほっこり。おひとり様専用カフェ喫茶ドードー。店主のそろりさん自身が悩んだ経験を持ち、自身のやりたいことで正直に生きる道を選んでいるところでしょうか。悩めるお客さんにも良い処方箋をあげて、自分も自分がお客さんにかけた声を腹に落としていくようなゆったりじっくりなカフェです。
私もこんなカフェあったらまったりしたいなあ
読む順番を間違えたようで、3作目だったが問題なく読めた。
Posted by ブクログ
多様性という新たな時代だが、蓋を開ければその人にとっては生きづらい事もあったり、まだまだ男女の差別的な発言があったりで、この社会は難しくなっている。
その中で、必死に生きていこうと日々生活をしていても、どこかで疲弊してくる。
そんな時は一度立ち止まって、ひと休みする時間も作らないと前に進まないこともあったりで、ひと休みって大事ですね。
新たな事に進む前にひと休みして、クリアーにしてからまた元気に前へ進んでいく。
とても心に響く小説でした。
私もひと休みなのかな?
Posted by ブクログ
それぞれの喫茶ドードーのお客様の心の内を垣間見る…
みんなみんな生きることに真摯に向き合っているんだな‥‥
そして店主のそろり氏も・・・
こんな喫茶に行ってみたい。
むかーし昔は、あったけれどな・・・・小さな喫茶店…店主こだわりの。
Posted by ブクログ
前2作の一話一人ではなく、一話ごとに少しずつそれぞれの話が展開していく形で、少し読み辛かった。
そろりさんがまたどこかで喫茶ドードーを開いてくれることを願いたい。またこの世界観に浸りたい。
Posted by ブクログ
なんか自分のことかなぁとか思うようなモヤモヤにめっちゃ共感。
それでも自分のために機嫌をとってあげるのも自分なんだな。
そろりのカフェも、そろり自身も自分をいたわってあげたからこそのカフェなんだね。
Posted by ブクログ
みんな、迷ったり、前に進めなくなったりすること、あるよね。
そんな時、喧騒を離れてひとりでゆっくり、美味しいものを味わえたら。
こういうカフェ、いいなぁ。
シリーズ3作目、今回も美味しそうなメニューばかりでした。
Posted by ブクログ
「喫茶ドードー」シリーズ第3弾!
悩める人の憩いの場所、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」を舞台に繰り広げられる4人の女性の人生模様。
それぞれが異なる環境や職業にあって、やりきれないモヤモヤした気持ちをもて余しています。
ひっそりと静かなお店の佇まいに、好奇心を刺激する一風変わったメニュー。
店主・そろりさんとの心地よい距離感と交わされる会話に癒される。
押し付けがましくないちょっとした一言、さりげない感じがいい。
特に好きだったのは
「やりきれない気持ちに蓋をするカスタードプリン」
私もよく一人で色々考えてしまってグルグルしてしまうので……
本作でも料理とあわせて、いい言葉に出会えました。
読むとホッとしてリラックス出来る、ずっと追いかけたいお気に入りのシリーズです。
『やりきれない気持ちを持つのは、がんばっているからです。複雑な想いなんです。』
『人間にも多くの側面がある。たからどんな自分だって恥ずかしく思う必要なんてないのだ、』
Posted by ブクログ
喫茶ドードーの店主そろりと、店を訪れる5人の女性の物語。
5人の女性はそれぞれに職種も抱えた事情も異なり、それぞれに悩みながら店を訪れる。
昭和的な考えの上司同僚に悩まされていたり、社会(/会社)における性差に悩まされていたりなど、語り口やストーリーは穏やかながらも社会問題に触れようとしていた点がよかった。
ただ提起した社会問題に対する答えが弱く、また5人の女性の視点をランダムに移動しながら話が進むため「この女性はとんな人だったっけ」と考えながら読まねばならず、物語に入り込めず、混乱し、落ち着いて読めないのは残念であった。
上記のせいでせっかくの喫茶ドードーの設定が上手く生かしきれておらず、読者が喫茶ドードーの雰囲気を感じられないのは大層残念に思う。
視点と設定はよかったので著者の今後の作に期待したい。
Posted by ブクログ
「喫茶ドードー」シリーズ 第3弾
コロナ禍が少し落ち着いてきた頃の話。
社会や個人の常識や価値観が変わってきた頃。
「喫茶ドードー」常連のむつこを含めた5人の女性が、それぞれの環境で、悩みやモヤモヤした気持ちを抱えて生きている。それらは、不安や嫉妬だけでなく、名前もついていないような気持ち達。
最初は、そのどうにもならないような気持ちの閉塞感が、読んでいて少し苦しかった。
なんかソロリさんまで悩んでいるような、、、。
でも、いつもの「あなたをいたわるメニュー」に癒され、それぞれが少しづつ顔を上げて前に進んでいく姿にホッとしました。
ソロリさんも笑顔で良かった。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
おひとりさま専用カフェ喫茶ドードーでは、店主のそろりが美味しい「あなたをいたわるメニュー」をご用意してお待ちしております。
『ひとりで過ごすことは、孤独で寂しいことではない。自らに問いかけ、思考を整理し、誰の評価軸でもないところで心と向き合う。とても豊かなことだ。』
『問題やストレスをなくすことは難しい。だからいくつもの選択肢や価値観を俯瞰できる大らかさをもって、社会という広い海をゆるやかに泳いでいきたい。』
『楽することは手を抜くことだと自らを戒めていた。自分が決めつけた価値観で苦しんでいたことを思い知る。』
【個人的な感想】
1人旅や1人カフェが好きなので、喫茶ドードーのようなおひとりさま専用カフェが家の近くにあったらいいのになと思った。
Posted by ブクログ
喫茶ドードーシリーズが遂に終わりを迎えたのかな、と。今回は一人一人の物語が1章ずつに分かれているのではなく、1章の中で何人かの女性が出てきてそのローテーションという形でした。その分、若干の読みづらさもありました。
ですが、最初からこのシリーズを読んでいる身からすると睦子さんについてより深堀されたりするのがとても良かったです。全体的にふわっとした曖昧なテーマを元に作られていて、それもまた新鮮で面白かったです。
ただ、今回は料理の由来やタイトルについて絡める話が従来に比べ少なく、人間同士の対話や心情が多く、最後にあえて違うテイストにしたのかなと思いました。
Posted by ブクログ
殺伐とした社会の中で日々生きづらさを感じている、4人の女性たち。
そして、彼女たちの心の拠り所となる「おひとり様専用カフェ」喫茶ドードー。
独特で変わった名前のメニューには店主の和やかなトリックが仕掛けられていて、メニューの本当の意味を知った時、心穏やかな気持ちになります。
私も自分は何のために…って思うことがあるけど、そういう日々の隙間に穏やかな気持ちになれる"束の間の休息"が必要かもしれないと思いました。
第一弾と第二弾も読んでみたいです。
Posted by ブクログ
結局、物語の中で男性客は一人も来なかったな。生きづらさを抱えているのは女性だけではないと思うのだけれど。とりわけあのコロナの時期に於いては。『おひとりさま専用』なんて謳われちゃうと男の人は入りづらいってことなのかな。
Posted by ブクログ
喫茶ドードー3作目。今回もメニュー名は凝っていて面白いし、その名にした種明かしを聞くと、やっぱり素敵。今回は登場人物が全話に毎回ちょっとずつ出てきてた。長く見守れる感じが良いね。
Posted by ブクログ
喫茶ドードー近くにあったら通いたい!笑
店主のそろりさんに会ってみたい。笑
今回は、登場人物が入れ替わりしていて、なかなか話しがスッと入っていけない感じではあったけど、相変わらず素敵なお話で心が癒されます。
疲れた時に読むといいかも。笑
そして、クスッと笑ってしまう所もありです。笑
Posted by ブクログ
疲れたら休む、当たり前のように思えても実は難しいことなんかも。人には人の悩みがあって、見えてないところでそれぞれが頑張ってるんやろなと思った。本当にこんなお店があったら行ってみたい。
Posted by ブクログ
生きづらい社会や環境に詰まった時 、、
そんな時は喫茶ドードーでひと休み ⸝⸝ᵕ ᵕ⸝⸝
それぞれの視点があるからこそ
自分1人だけが大変な思いをしてる訳ではないなと
色々な見方から改めて考えさせられました . 〇
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾
今作は今までのように各章誰かがメインとなるのではなく、4人の女性の様子が入れ替わり立ち代わり描かれる
誰かに没入するのではなく、(ドードーのように?)ただ流れを見守る感じがした
おひとりさま専用カフェには、いつも疲れ傷ついた女性が引き寄せられるように流れ着いてきた
ただ、今回は文明の利器によって新規おひとりさま増加
今までとカフェの様子も少し変わったよう
それでも、今必要なメニューと対話によって、自分を見つめ自分で答えを出す
実はみんな持っている芯の強さみたいなものが優しく描かれていると思う
Posted by ブクログ
喫茶ドードーシリーズ三作目
店主そろりの相変わらず風変わりなネーミングの4つのメニューが、5話それぞれのタイトルにつけられている。
何か悩み事や心配事がある人は、どれかのメニューにぴったりハマるように思う。
今の私の場合は、『下がった気持ちが浮上するのを待つお茶漬け』だ。
つらい時期も焦らずじっと耐えていれば、自然と気持ちが上がってくるということか。
そう考えると気持ちが少し楽になる。
四人の登場人物の女性が、それぞれ生活や仕事で行き詰まり、喫茶ドードーをしばしば訪れて、乗り越えるヒントをもらっていく。
おひとり様専用カフェ、喫茶ドードーは気持ちをリセットするところなのかもしれない。
『問題やストレスをなくすことは難しい。
だからいくつもの選択肢や価値観を俯瞰できる大らかさを持って、社会という広い海をゆるやかに泳いでいきたい。』
心に沁みる言葉がたくさんある。
4作目も楽しみだ。
Posted by ブクログ
大好きなシリーズもこれで最終巻。
終始、そろりさんが疲れた様相をのぞかせていたのでやはりなぁと。
それにしても今回は複数の悩める女性のお話が同時進行する展開に混乱し、とても読みにくかったのが残念。
この人誰だったっけみたいなことがずっと頭の中にあって、交通整理ばかりしていたような気がする。
内容に没頭しそろりさんのほんわかなやりとりが吹きだっただけに拍子抜けかな。
またいつかシリーズ再開するといいなぁ。
Posted by ブクログ
おひとりさまカフェドードーは大繁盛。
今回は4人の女性達の生きづらさをチェーンストーリーではなく同じ時間で並行してストーリーが展開されていく。慣れるまではちょっと混乱したけど、こういうのもありだなぁと思った。
ヨーロッパでは男性の方が社会的に立場が弱く生き辛さを感じていると知って驚いた。
そろりもちょっとお休みするみたいだから一旦シリーズ終了かな。
Posted by ブクログ
表紙のプリンが最高すぎる。今回は一人に一つのメニューじゃなくて何人も出てきたので読み始めが混乱した。満席になるほど繁盛してると入りにくいかも。
Posted by ブクログ
過去2作は章ごと1人にスポットをあてるスタイルだったのが今作は違った書き方をされていて少し戸惑いました。個人的な好みは1人ずつ、なのですが作品の内容としてはほっこりするようなお話で今まで同様に癒されました。
癒される内容の中でもコロナ禍中やその後のこと、女性の労働機会に触れる少しリアルな描写もあり、自己を投影してしまう部分もある作品でした。
Posted by ブクログ
今までと違い、一つの章に複数人が登場する
些細な事だけどイラっとするよねーみたいな感じの悩み故、共感出来てそれが魅力の作品だと思うので
逆に尖がったキャラや特殊な悩みではないので、複数で同時進行されると、こんがらがって来る