あらすじ
死刑判決を免れた殺人犯の家族が次々と殺されていく――。
驚愕の結末待ち受ける社会派ミステリ!
死刑判決を免れた殺人犯たちの家族が犠牲となる連続殺人事件が発生。
殺害現場に残されていたのは、ギリシャ神話に登場する「義憤」の女神“ネメシス”の血文字。
『テミスの剣』の渡瀬刑事が謎を追う。
事件は遺族による加害者への復讐か、はたまた司法制度への挑戦か?
“ネメシス”の真の狙いとは!?
〈ドンデン返しの帝王〉が司法システムと死刑制度の矛盾に正面から挑む傑作社会派ミステリ!
解説・宇田川拓也
※この電子書籍は2017年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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残虐な殺人をしたが、
死刑判決を免れた者たちの家族が次々と殺される。
犯人は「ネメシス」(義憤)を名乗り、人々の不安を煽る。
渡瀬警部と古手川巡査長が事件解決に挑む。
犯人は検察庁の次席検事の事務官「横山潤一郎」
若干20代の将来有望な人材は
学生時代に付き合っていた彼女を無惨にも殺され、
捕まった犯人の判決も無期懲役になったことに憤慨する。
「司法で裁けないなら自身が裁く」と復讐を決意。
それまでの勉強実績を捨て、検察庁に入庁し,
どうやったら死刑を回避しつつ無期懲役判決を出せるか?
さらに憎む相手とどうやったら同じ刑務所に収容されるか?
憎っくき殺人鬼を自らの手で断罪する為、
綿密な計画を実行する。
伏線だらけのワクワク感満載。
Posted by ブクログ
2025年1月郡山市で19歳受験生の女性が横断歩道横断歩道中に、飲酒運転信号無視でひき殺された事件の懲役が12年。
怒りを覚える判決。
本書同様、私もやりきれない気持ちでいっぱいです。
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テミスの剣にも出て来た渡瀬が主人公。最後のどんでん返しにやられました。正義を追い続けて法律を破るのはだめなんだけど、、だめなんだけど、、考えさせられる作品でした。再犯率ねぇ、、、
Posted by ブクログ
テミスの剣に続き司法の不合理や市民感情との乖離に鋭く切り込む作品
登場人物もほかのシリーズと被っていて中山ワールド好きにはたまらない
死刑存廃論議という扱いにくいテーマに切り込み、議論の浅薄さを晒してしまうあたりがなかなかの読みごたえ
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久しぶりの中山作品でした。テーマは「死刑制度の是非」です。様々な立場の登場人物を通して、死刑制度の捉え方が深まりました。実際に当事者になってみないと分からないところもありますが、一市民としては死刑制度はあってもいいのかなと思います。
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犯人が捕まってから、真の目的が明らかになった時は圧巻だった。
わざと犯罪を犯して刑務所に入るのはドラマのプリズンブレイクみたいだった。
被害者家族の執念と死刑制度のことを考えるきっかけになった。
あとがきにも記載があったが、中山先生の司法を扱った作品の中で最高傑作だと思った。
死刑制度
酷い事件が起こり、当然加害者がいて被害者がいてそのどちらにも、家族や大切に思うひとや繋がりのある人がいる。毎日なんとなく見ているニュースの事件の向こう側にはこういう人たちが確かにいるのだと感じた。
少し前に大門剛明の雪冤を読んだので死刑制度について考えることが多かった。
もちろんミステリとしても読みごたえのある一冊だった。
Posted by ブクログ
俗に言う「どんでん返し」のさらに奥のある作品
死刑相当の事件を起こした懲役囚は何故生かされるのか
加害者の家族は恨まれるべき相手なのか
法で裁かれない相手に私刑を行う事は正義なのか
警察・検察・裁判官・被害者家族・加害者家族
それぞれの立場からの視点はどれも筋が通っていて、だからこそ人が法で捌くことの難しさを表していた
正直、復讐にも大義はあると思ってしまうのにモヤモヤは残る
読み物のとしての面白さと、法制度を考えるきっかけになる作品でした
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おもしろかったけと、なんとなく展開が遅く少し読み疲れました。犯人が分かるまでが時間がかかりそこからは一気に読み終わりました。ぼちぼちですかね。
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初中山七里作品。
社会派ミステリーはその題材を上手く扱えていないものが多い気がするけど、しっかりと死刑制度について考えさせられる内容だった。
被害者遺族の怒りや悲しみは読んでいて苦しくなった。
法曹界の描写も細かくて全く違う世界を垣間見れて良かった。
最後の展開にはもっと前の段階で気付く人が多いのかも知れないけど、渡瀬警部の前振りで本当の目的に気付いた時はゾクっと出来た。
しかし温情判事は嫌な人間だし、共感できなかった。「法廷は復讐の場ではない」とするなら、手前勝手な思想で「牢屋で生き続ける方が苦しむ」と考えて死刑判決を出さないのは矛盾では?
懲役の苦しみに関する話はあったけど、実際に死刑を逃れた懲役囚達が苦しんでいるようには見えなかったし….
警部や検事の人物像は良かった。
他作品もぜひ読んでみたい。
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最終章までのすべてが前振りだった。決してスカッとする物語ではないが、読後の満足感は高い。物語の展開やリズムから、作者が「こう感じてほしい」「こう楽しんでほしい」と意図しているのが伝わってきた一冊。
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大まかに分けて、3段階。
1段階は一体誰の仕業だろう…
2段階はこいつか!そういうことか!
3段階はなるほど…そうきたか!
なぜ、こんなところでこんな人物の話を挟むのか?
その人のことを忘れてしまいそうになるスリルたっぷりのストーリー。でも最後にあーやっぱり面白い。
中山さんのお話は難しい漢字や単語が多くて検索しながら読んでいるので、少し賢くなった気にもなります!
Posted by ブクログ
社会問題に切り込んだ作品。パラパラと散りばめられた伏線がちゃんと回収されるのは面白かった。渡瀬さんのキャラに惹かれる。最後の結末でやっと腑に落ちる終わり方がよかった。
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ある意味、テミスの対になるネメシスがタイトルなのがあまりにかっこいい☆
そして、テミスの剣もネメシスの使者もタイトル通りの内容(当たり前かw)!
作中は刑務所や裁判の仕組み?や難しい言葉やことわざなどが度々あるのでネットで調べながら勉強になる部分も…。
当たり前の話だけどテミスの剣から読まれる事をおすすめします。
あー、まだまだ中山七里さんの作品を読みたい!
Posted by ブクログ
復讐か義憤か
警察官や検察官のやりとりに含まれる腹の探り合いがリアル。
「信用出来なくても信頼はしておけ」
なにより渡瀬警部のクールな言葉が秀逸で自組織を客観的に捉え、呆れている部分とどこか多少なりの愛着を抱えている感じが人間くさい
信頼できる人間ってこんな人なんだなー
Posted by ブクログ
負はこうやって連鎖していくのかと複雑な感情になった。憎しみが突き動かす力は、誰かの人生を簡単に壊してしまうほど絶大で脆い。
死刑と無期懲役の捉え方、日本の司法制度の加害者への甘さ、被害者と加害者家族への必要以上の負の影響、被害者や関係者のやり切れない感情の吐き所など、考えさせられることが多かった。
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裁判所が下した刑を不服に重い鉄砕を下ろすメネシス、復習を司る女神。
その犯人を追いこんでいく刑事達の物語。
加害者の家族、被害者の家族が巧妙に描かれた作品でした。
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・渡瀬ってあの渡瀬か〜(態度が)大っきくなったね〜
・お前かい(二回目)
・お前らかい
・どっちも言い分わかるのが悲しいね。ワイは…税金勿体ないじゃん派
・人間(クソデカ主語)は極端から極端に行っちゃうのよ。大災禍の次はハーモニーの世界なのよ
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日本人というのは少し極端な気がする。右が駄目だと言われれば左、左が駄目だと言われれば右。極端から極端に動く。感情ばかりが先に立って、冷静な判断ができないからだろう。
日本人ととしては分からないけど、思い当たる節が多い
Posted by ブクログ
凄惨な事件の被害者家族を狙った犯行に、埼玉県警が動き出す
現場に残された“ネメシス”とは、ギリシャ神話の女神で、人が働く無礼に対する神の怒りを擬人化したもの。
物語全体が長い長い伏線のようだった。
渡瀬警部が抱いた違和感の正体が明らかになるまで、目が離せない。
死刑廃止論・存置論は、わたしの普段の生活からとても遠いところにある。これでもか!と身近に引きずり下ろして来られて戸惑ってしまう。臭いものにはフタをしてしまう、見なくていいものは見たくない心理がわたしの中にも無意識に働いているんだろう。
Posted by ブクログ
テミスの剣シリーズと知らずに読み始めて渡瀬、
古手川コンビ登場でテンションあがりました。
今回のテーマは死刑判決の是非。
加害者、被害者家族への世間の目、
警察組織の保身、自分たちの正義を振りかざす
マスコミ、SNSの投稿者。
いつもながら日本の問題点を突いてくる
中山七里さんの世界は痛快です。
犯人逮捕からラストの流れは予想できましたが
それ以上に渋沢判事の最後の言葉に人間の怖さを
感じました。
それにしても渡瀬刑事の一貫した考え、行動は
かっこいいですね。
Posted by ブクログ
友人からもらった小説です。
普段はあまり手に取らないテーマのお話なので、もしかしたら友人からプレゼントされなければ読まなかったかもしれないと思うと、出逢いに感謝。また、プレゼントしてもらったからこそ、記憶に残る本になりました。
正直な感想…
あっさり犯人が捕まってしまったのと渡瀬が納得いかないという描写から、何かしらはあるのだろうと思っていたので、なんとなくどんでん返しを喰らった感じはしませんでした。
しかし、あまり司法制度に目を向けることがないので、初めて司法について考えさせられました。被害者遺族への不憫さ、加害者遺族への同情に翻弄され、法治国家に対する違和感を少し感じながらも、最後の渋沢判事の言葉に納得したような…答えが出ないから答えを先延ばしするような、目を逸らすような気持ちです。
凛とした人間である渡瀬がとても素敵だと思いました。
Posted by ブクログ
死刑制度について考えさせる作品。
最後に温情判決で死刑を避けていた渋沢裁判官「死刑ごときが極刑だと考えるのは幼稚な倫理観だ」とその理由を吐露、懲役とは内側から人間性殺していく刑罰と言う。
何か釈然としない終わり方。
Posted by ブクログ
正直、最後の章を読むまでは中山さんらしいいつもの展開か〜と新鮮味をあまり感じてなかったけど、終わりがけのどんでん返しに驚かされた‼︎なかなか良い終わり方だった。
Posted by ブクログ
かっての殺人犯の家族が殺されるという事件が起き、その死体のそばに「ネメシス」とメッセージが残されていたことから正義をふりかざすような事件であるとされ世間も騒がす。結果的には検事補佐官が犯人で、真の目的は刑務所にいるかって恋人を殺した男に復讐することだった。
犯人が分かったあたりからの展開が早くて、伏線の回収もあり後半は面白かった。ただ、法律への話や議論が多くてそのあたりは確かに考えさせられることもあったが、大半は読みとばししまった感じ。
Posted by ブクログ
死刑制度に対する種々の課題を生々しく表し続け、捕らえどころのない犯人をどう捕まえるかという話で80%読んだ時点まではすごく良かったが最後の2割が駆け足で消化不良
犯人の主張、方法については納得感があるものの、素性の分からない犯人をどう見つけるかの部分があっさり解決したこと、
渋沢判事の主張が感情論に偏っていて納得感が薄かったこと(更生や抑止などの理由からは遠いことや、房内でのうのうと生きて、なんならイジメを行うような懲役囚に対して主張してる仕打ちができていないため)
岬検事が立ち位置の割にあまり機能していなかったことなどが微妙
Posted by ブクログ
純粋にミステリ小説としても面白かったが、一方で日本の死刑制度や裁判制度の社会問題にも触れ、勉強になった。自分自身もいつ何時、被害者と同じ境遇になる可能性が全くないわけではない。また、ニーチェ の言葉「復讐の知能、人間が今までに一番頭を働かしたのは、この部分である。」を思い出した。実際の世の中でも復讐のために人生捧げる人はいる。簡単に他人事で済ませられないな、と。
Posted by ブクログ
テーマは死刑。社会派ミステリー、やけどトリックとかではなく、少し死刑についてが長かった。でも最後にひっくり返されたのはさすがと言うか、一気に引きつけられた。