ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 燕は戻ってこない

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    ネタバレ

    貧困から脱するために代理母という選択をした主人公・リキ。
    身体の決定権を他人に握られかける極限状態で見せる彼女の無責任な行動は、愚かさの表れであると同時に、己の存在を証明するための弱者の最後の抵抗のようでもある。

    一方で、子どもを望む側が抱く純粋な願いの裏には、持てる者が持たざる者を買い叩く、無自覚で暴力的な搾取の傲慢さが潜む。

    本作には完全な善人も悪人も登場しないが、命を生み出す行為すら商品化される格差社会の不条理と人間の複雑な業を、容赦の無い鋭さで作者は浮き彫りにしていく。

    綺麗事では済まされない歪んだ人間関係の果てに、安易なハッピーエンドは用意されない。
    欲望の渦に呑み込まれた者た

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    2026年08月15日
  • 新編 銀河鉄道の夜

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    はじめてちゃんと『銀河鉄道の夜』を読んだ。生きているということは、希望と絶望、喜びと悲しみ、生と死がいっぺんにやって来るということなんだと感じられた。冒頭がとても美しかった。天の川の正体を本当は知っているのに、答えられない二人。たったの数行で、二人の関係性と温度感が伝わってくる。からかわれ気味のジョバンニはカムパネルラとかつて仲が良かったことを悟られて、カムパネルラに恥をかかせてはならない。
    さいわい、さいわいってなんだ。さそりとか、双子の星とか、チョコの鳥とか、不思議な話に巻き込まれて、さいわいを考える彼らに巻き込まれて、彼らもわたしもさいわいがわからないままだ。

    小学2年生くらいの時、父

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    2026年08月15日
  • きみの友だち

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    「きみの話をしよう。」とか言って第3者目線で思春期の子達の話をショート形式で描かれていく。
    きみっていうお前誰なん。伏線回収やばいんじゃね?って思っていたんだけど、そういう小説ではなかった笑
    宿直の時読んでたんだけど会社の枕鼻水で濡らしちゃった…!

    主人公の女の子は、事故に遭い歩けなくなるんだけど、そうならないと最後のハッピーエンドを迎えることができなかった。
    人生の良し悪しは起こったことに対しての「意味づけ」次第と思っている。今描ける「星座」のような縁に対して、後悔しないように、いっぱい写真撮ったり、愛を伝えていかなきゃと思った。
    実際に友達に大好きって言ったらおっさんがなに言ってんねん。

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    2026年08月15日
  • 罪と罰 3

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    面白くて面白くて、一気読み。
    しかし、主人公の殺人に対する考えって変わったのだろうか、読み飛ばしたりしている可能性があるので、解説や他の出版社のものを読んで再読したい。。そう思えるくらい人の思考や行動が面白かった。
    次はカラマーゾフの兄弟を読もう。

    余談ですが、スヴィドリガイロフさんの名前がカッコよくて出るたびに、つい口に出しならが読んでいました。

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    2026年08月15日
  • 罪と罰 2

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    買ってから途中まで読んで積読状態だったが、いい加減読もうと腰を上げて読み始めた。そこから、ページを捲る手が止まらない、止まらない。
    登場人物の台詞はとても長いちょくちょくあるが、それが考えさせられ心に刺さることも多く。ドストエフスキーさん恐るべし、、

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    2026年08月15日
  • 好きになってしまいました。

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    ネタバレ

    久しぶりに三浦しをんさんのエッセイを読んだ。
    大分県の竹田市と愛媛の別子銅山に行きたい。

    永井玲衣さんのエッセイと同時期によんでいたので、同じエッセイでも雰囲気の違いに笑いつつ。どちらのエッセイも好きですが。

    私も手ぬぐい集めが趣味だし、EXILE一族も好きだし、と共通点を見つけられるエッセイは、読んでいて共感できるので、とても楽しい。

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    2026年08月15日
  • うらおもて人生録(新潮文庫)

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    若者に語りかけるような言い方がいいんだよね。なんか ほっとするね。一番好きなのが野良猫の兄弟の話。危険を避けているだけじゃ駄目なんだねえ。 やっぱり、聡明でなけりゃねえ。そうなんだよね。

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    2026年08月15日
  • 湾

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    久しぶりのテルさんワールド、やっぱり心が安らぎます。金や家族の心配事とは無縁でうまくいきすぎの人生、そんなことはどうでもいいのです。心がギスギスとした時はこうして優しく包み込んでくれるテルさんの世界があり続けてくれるのですから。

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    2026年08月15日
  • 百年の時効

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    凄い作品。
    作者さんがよく調べて書かれたんだろうな

    史実に上手く絡めて、尚且つ予測のつかない展開を見せる。映像化したら絶対面白いと思う!

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    2026年08月15日
  • いい子のあくび

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    ネタバレ

    集英社のナツイチで気になって手に取った1冊。

    面白かった。
    主人公の思考や感情がダイレクトに伝わってくる。

    主人公のような人は、きっと生きづらいだろうなとは思いながらも、普段自分が意識しないような視点で興味深かった。

    あと文章のリズム感?が、テンポ良くて読みやすかった。

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    2026年08月15日
  • ミステリー・アリーナ

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    ネタバレ

    大聖堂のようなゴシック建築。螺旋階段。

    大雨のせいで橋が壊れる。

    紗耶加、昨日から泊まっている。

    鞠子、死んでいた。


    大晦日の人気番組、ミステリー・アリーナ。
    司会の樺山桃太郎。アシスタントのモンテレオーネ怜華。
    問題を聞いてわかつまたら答えてもらう。

    一ノ瀬、早押し。

    回答の権利は一人一回。

    生中継が売りの番組。

    一ノ瀬「犯人は〈俺〉」
    多重人格。ベッドに横になった瞬間に意識途切れている。

    問題編。
    被害者は屋敷の持ち主の鞠子。刺殺。
    〈俺〉の名前は〈三郎〉。

    二谷、回答。「犯人は、丸茂」
    一人遅れてやってきて、探偵役を買ってでている。
    性別誤認トリック。
    アキと呼ばれ

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    2026年08月15日
  • 旅猫リポート

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    訳あって飼えなくなった猫のナナ。貰い手を探すため、銀色ワゴンで小中高大で出逢った友人たちを訪ねる旅の話。
    いい奴すぎるサトルの視点、ナナの視点、旧友たちの視点で綴られるあたたかい話でした。

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    2026年08月15日
  • 笑う森

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    小樹海と呼ばれる神森で5歳の子供が行方不明になる。自閉症スペクトラム障害と診断された男の子だという。だが1週間後に無事に保護された。その間子供はどうしていたのか。
    悩みを抱えた人たちが迷い込む自殺の名所か、今どき流行りのソロキャンプに最適な場所か、表には出せないいわく付きの金を巡る争いの末に逃げ込むところか。次々起こる事件を追っていると森というのは本当に人の姿だけでなく、心も包み込んでしまうような場所なのだなぁと思わされた。そしてそこで何が起こったのかを解きほぐしていくストーリーは、樹海の中を彷徨うようなところから、少しずつ道が見えてくる感じ。それは物理的な道だけでなく、心の中の迷いを解き明か

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    2026年08月15日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    初めて1日で読み切った。面白すぎた。
    短編だけど、どの話もこのタイトルの意味がよくわかる。
    勝手に加害者、被害者という言葉になってしまうけど、加害者は当時のことは全く覚えてなくても、被害者はいつでも当時されていた嫌な事や言葉は都合の悪いように肉付けされて、覚えられているものなんだ。
    自分の経験則でもあったな、と振り返らされた。
    そんな闇の部分は誰しも持ち寄っているはずだから、誰でも共感できる話じゃないかな。

    どれも登場人物の心情がリアルすぎて、ぜひドラマ化して欲しいな、と思ってしまった。
    とてもおすすめです。

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    2026年08月15日
  • レーエンデ国物語 月と太陽

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    時々、明日が怖くて仕方ない夜がある。そんな時にこの本を読んでいると、次第に落ち着いてくる。
    それと同時に自分のするべきことだけに焦点を合わせて戦い歩み続ける主人公達に背中を叩かれる。
    この本は私の一部だと言っても過言では無いくらい、私の心に影響を与えている。

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    2026年08月15日
  • ラブカは静かに弓を持つ

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    文句無しの5.
    感動した。この後の展開があるなら知りたい。
    橘は全著連の社員で、音楽教室の教材としての曲の著作権についての裁判で優勢になるため、音楽教室の生徒として潜り込む。
    そこで出会う先生や生徒とのコミュニティ、そしてチェロの演奏の楽しさを再認識する。

    理屈や正しさ云々では、表せきれない
    『講師の生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある。それらは決して代替なきくものではないのだ(p242)』のセリフがすごく素敵に、そして心に染みた。最後に信頼が回復方向に向かい、読み切ってなおこのセリフがより刺さった。

    優しい人の信頼は大事にしたい。

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    2026年08月15日
  • 世界99 上

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    ネタバレ

     本を読んでいると、「私の人生のなかで、その部分の言語化は避けていたなぁ」と自覚するときがある。避けるという動詞が適切なのかはわからない。サボっていた、という後ろめたさも含めた動詞のほうが適切かも知れないし、うすうす気づいてるけど言語化しないように気をつけていた、とも言えるかもしれない。
     村田さんは言語化する。ちゃんと文字に起こす。最大限に書き込むし、描き込む。
     だから書かれてしまった。私の記憶のなかにあった、例えば「これが痴漢かも知れないけどそうじゃないかも知れない」という迷いの一部始終も、周りに対して「あのことをもう忘れたんだなぁ」と思っていたことも、身を守る術として「おっさん」をトレ

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    2026年08月15日
  • 重力ピエロ

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    ネタバレ

    あまり本を読むのは得意ではなく、語彙も少ないため、一個一個わからない言葉が出てきたら調べながら、3週間ほどかけて読み終わりました。伊坂幸太郎さんの本はこれが一冊目です。春が二階から落ちてきたという書き出しのフレーズが気になり、読み始めたことがきっかけで、伊坂さんの比喩の表現、言葉の選び方がすごく好きになる一冊でした。兄弟について、家族について、改めて考える、クライマックスの内容は楽しい内容ではないし、緊張感を持ちながら読んだけど、最終的には心温まる話だなと不思議に思いました。重力ピエロというタイトルの意味、そして最後、冒頭の文で終わるという作品の終末、とにかく全てがツボの作品でした。伊坂幸太郎

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    2026年08月15日
  • 狐笛のかなた

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    傷ついた霊狐の子ぎつねと少女の出会いから始まる物語。

    この文章量でこの重厚感を出せるのか…
    ほころびを感じさせない世界観で、
    しっかり構築された世界に連れて行ってくれる物語です。

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    2026年08月15日
  • 爆弾【電子限定特典付き】

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    映画「爆弾」を観て、その素晴らしさに感動し、次作の「法廷占拠 爆弾2」を読みたくて、それなら爆弾も小説で読まねば、ということで本作を読んだ。
    どうしても映画を観た上での感想になってしまうが、
    スズキタゴサクの怪物じみた話術と計画、それに相対する類家というこれまた天才であり怪物じみた青年。
    昨今の論破文化を象徴するようなやりとりと、息も詰まる心理戦はやはり素晴らしいし、俳優陣の演技があってこその映像化だったと感じた。
    加えて、命の平等性を考えさせられる作品だった。
    映画と比べると小説では等々力の心理描写が丁寧に描かれていて、映画で見るよりも重要な登場人物だと感じた。
    スズキタゴサクがどうして等々

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    2026年08月15日