あらすじ
結婚アドバイザーを務めるシングルマザーの亜紀は、
クレーマー会員とトラブルを起こして以来、悪質な嫌がらせに苦しんでいた。
息子が通う小学校ではクラスメイトが誘拐される。
担任の祐介は対応に追われる中、
クラスの秀才・莉世から推理を聞かされる――「あの女ならやりかねない」。
その後莉世も何者かに襲われ意識不明に。
亜紀と祐介を追い詰める異常犯罪の数々。
街に潜む“化け物”は一体誰なのか?
『悪い夏』の鬼才が現代社会の不条理とタブーに真っ向から挑む、戦慄ダークサスペンス。
解説/吉田大助
感情タグBEST3
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おもしろーーーーやっぱ染井さん最高!!!!
展開がーとか表現がーとかではなく1ページ1ページ余すとこなく最高!
これは娯楽の最上級。良い時間でした。
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小学6年生の女の子が誘拐された。クラスの担任はメンタルを病み、休職。そのせいで残り少ない6年生の最後の時期なのに担任を任される羽目に。
その6年生の組の男の子の家は嫌がらせに悩んでいた。元夫が犯人かと思われたが、どうやらそうではなく、仕事上のトラブルのある変な人が犯人のような気がする。
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染井さん久々。
めちゃめちゃに怖かった。あとがきで、ご本人がおっしゃっていた通り。ホラーとしたらどんなものになるかと考えながら書いたんだって。怖かった!
中盤以降は貴志祐介さんの黒い家を思い出していた。あれにあった生々しい生活臭(いちばん苦手だった)はなかったのだけど、異常性が完全にあっち側へ振り切っているところがまずヤバかった(けど私はそういうシンプルな方が好み)。
というか、やっぱり、いつも通り、お話の展開の仕方が怖さを煽るようにできている…笑 いろんな人がそれぞれの日々を生きている、いろいろあるけどまぁ、なんとかやってます、はい。…って情が湧いてきた頃に、不穏なにおいがしてきてさ…まさか…ね?って疑いながらも読んでいく。どれもずっと、今あるものが壊れてしまうことに怯えながら読み進めたんだよねぇ。いくつかは滑稽なくらいにぐちゃぐちゃになっちゃってさ…笑笑 (いや笑うしかないだろって結末もあったね笑)
途中でもしかして?が濃厚になったけど、まさか一部だけじゃなく全部だったとはね…はああ。
そうだ、不安を抱えながら読んでいる中、兄弟の会話は息抜きになった。なんだかんだの兄想いと弟思いと。序盤は不安定要素いっぱいだった小太郎、成長ぷりとかね。そうだなぁ愛情もいっぱいだから、尚更、いろんな不幸なことが刺さってくるのかも。
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全集中してラスト1時間くらい一気読みしてもうた、
どこが繋がんの!?って考えながら読んでたけど
そこかぁ!?!!って普通になった。笑
黒い糸というタイトルにもあるように、
何かがずっと裏で張り巡らされてるような
居心地の悪いモヤモヤ感が常にあるように感じた。
2人の主人公視点でスイッチしながら
繰り広げられるストーリーがどこで交わるの〜?
と、最初から最後まで楽しく読めた。
悪い夏のときもそうだったが、
ヤッパリ染井為人先生の小説はイメージがとてもしやすく、構想が迷子になることがないため、読書初心者や、難しい話が苦手な方にはとても読みやすい。
近代ミステリーが多いように思うので
若者にも親しみやすい。で好き。
スパイスとして、もっと過酷な闇やサイコパス表現が導入されると、もう多分止められないくらい。
また、新作出たら読みたいし、他のも読みたい!
トー横のやつ、読みたい!
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わあ~、これもきっと映像化されますよねって感想です。読みはじめの、ゾワゾワっとした、何かが近くに潜んでいるような感じが堪りません。
ミステリー好きだと深く読み、この人かもって気が付いてしまうかもですが、それを超えて面白かったです。誰も信じられなくなってしまうかも!?
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久しぶりに読む手が止まらなかった。物語自体は軽快な感じで進んでいくが、ずっとどこか仄暗さを感じる展開。後半に入って、今までの伏線はどのように回収されるんだろうというところからの、怒涛の最後。ただ、少し急ぎすぎた感も。それでもエピローグの存在があったことにより、物語全体が引き締まった印象。染井さんの作品は正体に続き2作目だが、他の作品も読んでみようと思う。
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怖かったですがスラスラ読めた。
染井さんの本って人間らしい感じがあって好きなんですよね。
本文中に「おれは誰かと一緒にいて、孤独を感じたいんだ」って言葉は染井さんご自身が思ってる事だったりするのかな?なんて思いながら読みました。
あとがきも良かったですෆ.*・゚恒例化して欲しいですᵕ̈*
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読み終わっても感情が昂っている。これぞホラーサスペンス。最近読んだ本の中で、個人的に一番引き込まれた作品だ。
一つひとつの出来事や登場人物が、どのように繋がっていくのだろうと思いながら、前半部分は読み進めた。事件に関わる疑わしい人物も登場するが、なかなかつながりや動機が見えてこない。
作中には、宗教や現代の結婚、DVやいじめなど様々な社会問題が散りばめられていて、ところどころ考えさせられる。また、事実がどうなのかは分からないが、風介の遺伝の話はとても興味深かった。
そして、なんといっても怒涛のラストである。いや、まさか、と思いながら、こんな結末を迎えるとは全く想像していなかった。
残酷なことに、現実にもこうして、自分の理想を作り上げるためなら手段を選ばなかったり、他人を傷つけることに何の気持ちも抱かなかったりする人は存在するのだろう。冷酷で、他人の気持ちが理解できない。いわゆるサイコパスなのだろうか。人としての重要な何かが欠けている。なぜそんなことができるのか、なぜ人を殺せるのか。そんな問いに意味はないのだろう。やはり人間が一番怖い。
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サスペンスとホラーの上質なコラボ。薄気味悪いベースの上に、丁寧な人物(人格)描写が重なり、次なる展開が気になって仕方なかった。最後は心から主人公を応援していた。
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染井為人『黒い糸』角川文庫。
今の日本を象徴するような悪意に満ちた不気味な雰囲気の中で展開するサスペンス小説。
読み応えがあり、背筋が寒くなるような非常に恐い物語であった。
主人公である平山亜紀と息子の小太郎、長谷川祐介以外の全ての登場人物が怪しい。次々と起きる忌まわしい出来事と連鎖する登場人物たちの悪意。
先の読めない展開の連続と驚愕の犯人の正体……
結婚アドバイザーを務めるシングルマザーの平山亜紀は、クレーマー会員の江頭藤子という怪しい女性とトラブルを起こして以来、悪質な嫌がらせに苦しんでいた。さらには亜紀の元夫の達也が復縁を迫ってきた。そんな中、亜紀の会社の後輩で寺の息子の土生謙臣だけが、亜紀の味方となり、亜紀の代わりに江頭藤子の担当となる。
一方、亜紀の息子の小太郎が通う小学校ではクラスメイトの小堺櫻子が誘拐されていた。担任の長谷川祐介は元担任の飯田美樹に代わり、小堺櫻子の誘拐事件の対応に追われる中、クラス一の秀才である倉持莉世から同じクラスの佐藤日向の母親である聖子が犯人であるという推理を聞かされる。その直後、莉世も何者かに襲われ意識不明に陥る。
マスコミや警察が祐介を責め立てる中、大学院で働く祐介の兄の風介が小学校で連続する悪意の連鎖について、あることを告げるが、祐介は意に介さなかった。
本体価格900円
★★★★★
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物語は序盤から少しずつ事件が積み重なり、最初はバラバラに見えていた出来事が主人公の息子が通う学校を中心に収束していく構成が印象的でした。ただ、動機や犯人像は最後までつかみきれず、疑いを向けていた人物だけでは真相の核心には結びつかない展開に翻弄されました。
特にラストは怒涛の情報量で、一気に物事が進んでいくため、読後も犯人の行動を完全に整理しきれないもどかしさが残りました。
一方で登場人物の中では兄弟の2人がとても魅力的で、彼らを中心にしたスピンオフ的な物語も読んでみたいと感じるほどでした。
全体を通してスピード感があり、緊張感を持続させながら読み切れる作品でした。
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面白かった!いやーすさまじい話しでした。感想を具体的に書くとネタバレ直結しそうなので、感情的な話しをすると、まーとにかく恐ろしい。こんな事が現実的にもしあったとしたらほんと嫌ですね。読み進めてる中では、誰もが怪しさの伏線を感じさせながら、誰もがシロの伏線もあると言ったところでしょうか。ダレる箇所なくさくさくと読み進めていける感じで一気読み出来る作品です。繰り返しになりますが、とにかく恐ろしいお話、ただその刺激がなんと言ったらいいか、クセになると言ったらいいか、いずれにしてもとても楽しめる作品でした!
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ヒトコワ好きは是非読んでほしい一冊。
100%の善を惜しみなく提出したあと、地獄へ引きづり下ろすのが悪人の技術。
いい人だなー思える人間にもしっかり警戒して生きていきたいものです。
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『正体』にあまりにもハマったので作者の作品を追いかけてます。
サスペンスの牽引力はさすが。途中のホラーじみたストーカー描写はマジでこわかった。
クライマックスのカオス感と豪快さは一周回ってちょっと面白かった。
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久しぶりに一気読みした作品。
怒涛のクライマックスには、まじかー…そっちなのか…。と唖然としました。
この方の作品はラストがはっきり書かれない部分もあるので、若干モヤっとするところがあるけど、今回の話は4人の未来に邪魔をする人が現れないことを願ってしまいました。
これはこれで良いなと思えました。
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この人が書く小説はいつもわかりやすくて面白いなぁ。いつも誰かが肩を揺すってる。
肩を揺するってどんな感じやろ。笑
読みやすくて面白かった。
そっちかーいって感じ。笑
全員疑いながら読んでたのにそっちかーい。って。笑
犯人がわかってからオチまでは個人的にイマイチやったけど楽しめた!
Posted by ブクログ
ミステリー&ホラー、どちらも網羅されていたと思う。
現代の社会問題が散りばめられていて、最後は怒涛のクライマックスでおもしろかった!そしてエピローグも好き。
ん?妹が12歳の時に性暴力をした結果生まれた子ども?とかいろいろ考えてしまったけど、きっとそういう「異常」なまでもの遺伝要素がなおさらこの本をホラーにしていると思った。
染井ワールドやっぱり好き
Posted by ブクログ
⭐︎3.7
・一族揃ってとんでもないサイコパス、兄妹間で子供(しかも妹が12歳?)、などなど色々と非現実的なところもあるが、ヒトコワ系が好きな人におすすめしたい。
・犯人が意外な人物だったことや、一見無関係に思える登場人物同士が実は繋がっているのが良かった。そこに結びつくような伏線がもっと散りばめられていたら、より楽しめそう。
・少し残念だったのは、物語上で起こるいろんな事件について、動機の描写に物足りなさを感じたところ。個人的に動機を重視したい派なので肩透かしをくらった感じがあった。
・染井さんの文章はとにかく読みやすくて物語にのめり込めるのが最高、と実感した本作。他の作品も色々読みたくなった。
Posted by ブクログ
カスハラ、モンペ、DV,シンママ、ママ友、もぉ~現代社会問題のオンパレードw
結婚相談所のアドバイザーに絡む客とか、女児誘拐に始まる学級崩壊、担任に迫るモンペとか!次から次に思いつくよねぇ。
ただの社会問題に翻弄されるだけならなんてことないけど、これにサイコパスをぶち込んでくるし、大学院勤めの風介の遺伝に関するウンチクが面白い。
一瞬、病的なストーキングホラーかと思ったら、終盤は墓地を舞台にしたゾンビ話と間違えそうな血生臭さ。
巻き込まれ体質な小学校教諭は、マジ気の毒だったけど。
でも、あの一族は生き残りがいるでしよ?あの子の成長譚が読みたいなぁw
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染井為人先生の作品は本当に読みやすい。
無駄な説明がなく、スラスラと映像のように物語が入ってくる、故に読むのを止められない。
先生の特徴でもあるノワール群像劇は今回も非常に魅力的。
読み終えた後のなんとも言えない鳥肌と気持ち悪さがとてもクセになります。最高、、!!
Posted by ブクログ
相変わらず、染井為人作品は非常に読みやすい。
難しい言葉遣いがなく、登場人物も比較的少なめ。
そして相変わらずキャラの個性、特にマイナスな個性を描くのが上手い。
「いるいるこういうムカつくやつ!」みたいなキャラを描かせたら天下一品。
小学児童誘拐事件を発端に、次から次へと事件が起き続けるし、いかにも怪しいやつが出てくる。日常を、得体の知れない誰かに侵蝕されていくジワジワ系。
各所の伏線っぽいものを忘れないうちにサクッと読破出来たからか、オチは途中から読めてしまったが、染井為人作品に求める栄養は十分摂取できた。
ラストが良くも悪くもカオス展開になりがちなのも、この作者の特徴でしょう。
あとがきで作者本人はこれを"ミステリ×ホラー"と表現しているが、「幽霊より、ヤバイ人間が結局1番怖いよね」という、割と定番になりつつあるホラーとして楽しめる作品。
Posted by ブクログ
こんな事件あるよな、というのがひとつの場所、ひとりの周りでおきていく。
前半は読んでいるだけでも、嫌な感じもありながら、この人はどうなの?と想像させてくれて、後半は一気読み。
中山七里の『嗤う女』のようなシリーズにならないかな。
Posted by ブクログ
結婚相談所に勤める亜紀は、得体の知れない嫌がらせに悩まされていた。一方で、1人息子の小太郎が通う小学校ではクラスメイトの誘拐、さらには殺人未遂など不穏な事件が続いていた。
一見、無関係に見える亜紀への嫌がらせと、小太郎の担任教師・長谷川の視点を通じて見えてくる学校での事件。これらがどう繋がるのかと読み進めていたが、終盤で一切の理解しがたい理屈たでの犯行、そしてめちゃくちゃな展開で驚いた。
解説まで読んでみると、これこそが作者の狙いであったと書かれていた。散々に語られていた「遺伝」の話がこのめちゃくちゃな結末の伏線だったわけだが、「ありえない!」という読者の声を無理に正当化しているように感じてしまった。そして怪しげな長谷川の兄・風介は普通に弟を心配しているだけのちょっと変わった兄貴だったことも、なんだか拍子抜けだった。
Posted by ブクログ
最後、怒涛の展開すぎて驚きました。前段階がじっくり描かれているだけに余計に。
理屈のない悪意(本人からすれば悪意ですらないかもしれませんが)の怖さがもっと散りばめられていたら、もっとゾクゾクしたかも。
Posted by ブクログ
読みやすいしずっと展開が気になったけどオチビタ当てしてしまった。最後の最後で安直に舵を切られたのが少し残念。
あと元旦那どうなった???
Posted by ブクログ
最初は クラスメイトに次々に起こる事件に対して この人が犯人か、、と疑いながら読みすすんで それと同時に 仕事の関係で人から恨みをかうというのも 恐ろしい事だと感じた。 最後は想像していなかった結末でした。
Posted by ブクログ
後半の目まぐるしい展開に、加速度的に読む手が止まらなくなるミステリーだった。
黒幕は反社会性が遺伝してしまったヤバい一族だったけど、小太郎が衝動性をコントロールできるようになって、遺伝だけじゃない個性を示してほしい。
日向が産まれた経緯についてもう少し詳しく知りたかった。
Posted by ブクログ
うーーーーーん、
常に不穏で不気味な雰囲気で、次は何が起こるんだろう、犯人は誰なんだろう、と思いながら飽きることなく読んだけども。
・えーときょうだいで子どもできたのね?サイコとサイコの子ども日向なのね?14歳の母もびっくりの、聖子は12歳の母だったということでいいのね?
・聖子はなぜ佐藤一成と結婚した?そしてなぜ殺した?きょうだいってバレないよう、名字を変えるための結婚?なんかそこらへんの動機よくわからん。
・亜紀って元旦那がDVで、その次「私のこと好きな男」がサイコ殺人鬼で、なんやかんやで息子の担任と結婚して、、、って、なんか恋愛に懲りないゆるゆるのバカな女。息子かわいそ。
・あっけなく殺された達也もかわいそ。
・ミスリード要員の飯田美樹と婚活の江頭さん。
なぜ風介が簡単に飯田美樹と接触できたのかなども謎。
染井為人さんあるある
外を「おもて」という。いいけど、わかるけど、私にはずっと違和感。