あらすじ
結婚アドバイザーを務めるシングルマザーの亜紀は、
クレーマー会員とトラブルを起こして以来、悪質な嫌がらせに苦しんでいた。
息子が通う小学校ではクラスメイトが誘拐される。
担任の祐介は対応に追われる中、
クラスの秀才・莉世から推理を聞かされる――「あの女ならやりかねない」。
その後莉世も何者かに襲われ意識不明に。
亜紀と祐介を追い詰める異常犯罪の数々。
街に潜む“化け物”は一体誰なのか?
『悪い夏』の鬼才が現代社会の不条理とタブーに真っ向から挑む、戦慄ダークサスペンス。
解説/吉田大助
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
久しぶりに読む手が止まらなかった。物語自体は軽快な感じで進んでいくが、ずっとどこか仄暗さを感じる展開。後半に入って、今までの伏線はどのように回収されるんだろうというところからの、怒涛の最後。ただ、少し急ぎすぎた感も。それでもエピローグの存在があったことにより、物語全体が引き締まった印象。染井さんの作品は正体に続き2作目だが、他の作品も読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
読み終わっても感情が昂っている。これぞホラーサスペンス。最近読んだ本の中で、個人的に一番引き込まれた作品だ。
一つひとつの出来事や登場人物が、どのように繋がっていくのだろうと思いながら、前半部分は読み進めた。事件に関わる疑わしい人物も登場するが、なかなかつながりや動機が見えてこない。
作中には、宗教や現代の結婚、DVやいじめなど様々な社会問題が散りばめられていて、ところどころ考えさせられる。また、事実がどうなのかは分からないが、風介の遺伝の話はとても興味深かった。
そして、なんといっても怒涛のラストである。いや、まさか、と思いながら、こんな結末を迎えるとは全く想像していなかった。
残酷なことに、現実にもこうして、自分の理想を作り上げるためなら手段を選ばなかったり、他人を傷つけることに何の気持ちも抱かなかったりする人は存在するのだろう。冷酷で、他人の気持ちが理解できない。いわゆるサイコパスなのだろうか。人としての重要な何かが欠けている。なぜそんなことができるのか、なぜ人を殺せるのか。そんな問いに意味はないのだろう。やはり人間が一番怖い。
Posted by ブクログ
『正体』にあまりにもハマったので作者の作品を追いかけてます。
サスペンスの牽引力はさすが。途中のホラーじみたストーカー描写はマジでこわかった。
クライマックスのカオス感と豪快さは一周回ってちょっと面白かった。
Posted by ブクログ
ミステリー&ホラー、どちらも網羅されていたと思う。
現代の社会問題が散りばめられていて、最後は怒涛のクライマックスでおもしろかった!そしてエピローグも好き。
ん?妹が12歳の時に性暴力をした結果生まれた子ども?とかいろいろ考えてしまったけど、きっとそういう「異常」なまでもの遺伝要素がなおさらこの本をホラーにしていると思った。
染井ワールドやっぱり好き
Posted by ブクログ
⭐︎3.7
・一族揃ってとんでもないサイコパス、兄妹間で子供(しかも妹が12歳?)、などなど色々と非現実的なところもあるが、ヒトコワ系が好きな人におすすめしたい。
・犯人が意外な人物だったことや、一見無関係に思える登場人物同士が実は繋がっているのが良かった。そこに結びつくような伏線がもっと散りばめられていたら、より楽しめそう。
・少し残念だったのは、物語上で起こるいろんな事件について、動機の描写に物足りなさを感じたところ。個人的に動機を重視したい派なので肩透かしをくらった感じがあった。
・染井さんの文章はとにかく読みやすくて物語にのめり込めるのが最高、と実感した本作。他の作品も色々読みたくなった。
Posted by ブクログ
結婚相談所に勤める亜紀は、得体の知れない嫌がらせに悩まされていた。一方で、1人息子の小太郎が通う小学校ではクラスメイトの誘拐、さらには殺人未遂など不穏な事件が続いていた。
一見、無関係に見える亜紀への嫌がらせと、小太郎の担任教師・長谷川の視点を通じて見えてくる学校での事件。これらがどう繋がるのかと読み進めていたが、終盤で一切の理解しがたい理屈たでの犯行、そしてめちゃくちゃな展開で驚いた。
解説まで読んでみると、これこそが作者の狙いであったと書かれていた。散々に語られていた「遺伝」の話がこのめちゃくちゃな結末の伏線だったわけだが、「ありえない!」という読者の声を無理に正当化しているように感じてしまった。そして怪しげな長谷川の兄・風介は普通に弟を心配しているだけのちょっと変わった兄貴だったことも、なんだか拍子抜けだった。
Posted by ブクログ
読みやすいしずっと展開が気になったけどオチビタ当てしてしまった。最後の最後で安直に舵を切られたのが少し残念。
あと元旦那どうなった???
Posted by ブクログ
後半の目まぐるしい展開に、加速度的に読む手が止まらなくなるミステリーだった。
黒幕は反社会性が遺伝してしまったヤバい一族だったけど、小太郎が衝動性をコントロールできるようになって、遺伝だけじゃない個性を示してほしい。
日向が産まれた経緯についてもう少し詳しく知りたかった。
Posted by ブクログ
うーーーーーん、
常に不穏で不気味な雰囲気で、次は何が起こるんだろう、犯人は誰なんだろう、と思いながら飽きることなく読んだけども。
・えーときょうだいで子どもできたのね?サイコとサイコの子ども日向なのね?14歳の母もびっくりの、聖子は12歳の母だったということでいいのね?
・聖子はなぜ佐藤一成と結婚した?そしてなぜ殺した?きょうだいってバレないよう、名字を変えるための結婚?なんかそこらへんの動機よくわからん。
・亜紀って元旦那がDVで、その次「私のこと好きな男」がサイコ殺人鬼で、なんやかんやで息子の担任と結婚して、、、って、なんか恋愛に懲りないゆるゆるのバカな女。息子かわいそ。
・あっけなく殺された達也もかわいそ。
・ミスリード要員の飯田美樹と婚活の江頭さん。
なぜ風介が簡単に飯田美樹と接触できたのかなども謎。
染井為人さんあるある
外を「おもて」という。いいけど、わかるけど、私にはずっと違和感。